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小樽市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月17日

女性への支援について

2024年6月17日、小樽市議会の一般質問で、橋本布美絵議員が「女性への支援について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
橋本布美絵 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 9番 橋本布美絵

2項目め、女性への支援について。初めに、HPVワクチンに関して質問いたします。子宮頸がんは、日本で年間1万人以上が罹患し3,000人近くの方が亡くなる病気であり、その多くが30歳代から50歳代のまさに子育て世代の若い方であります。発症の原因は全て性行為によるハイリスク型ヒトパピローマウイルス感染によるもので、性行為前のHPVワクチン接種が最大の予防となり、9価型のワクチンではほぼ90%予防でき、成人の子宮頸がん検診と合わせれば、子宮頸がんで亡くなる方は、ほぼいなくなるとも言われています。日本では、平成25年4月に定期接種化した2か月後には副反応のマスコミ報道が過熱し、積極的勧奨が9年間差し控えられました。その間も我が会派では、令和元年には横尾議員が、令和3年には高橋前議員が、子宮頸がん検診やワクチンについての質問をしてまいりました。令和4年度から積極的勧奨が再開し、同時に接種の機会を逃した世代へのキャッチアップも始まりましたが、公費で助成がされる期間は令和4年度から令和6年度の3年間であり、今年度が最終年度となります。残念なことに、接種率は全国的に伸び悩んでおり、本市も同様に接種率が低迷しています。私も昨年第3回定例会にて、キャッチアップ対象者への働きかけ強化に関しての質問をいたしました。今年の9月から11月の間に1回目を打たなければ、全てを公費で受けることができなくなり、実費となった場合、9価型の場合は1回3万円ほどと高額となるため、接種の可否の判断材料になってしまう可能性があることを訴えました。そのときの答弁では、キャッチアップ対象者へのフォローが必要なことや、はがきなどで公費助成に期限があることや実費になった場合の負担額などの情報を含め、視覚的に訴えることも考えたいとありました。その後、どのような検討がなされましたでしょうか。また、予定している取組などがあれば、お示しください。同じく昨年の答弁で、本市でのキャッチアップ対象者の接種人数が令和4年には165人だったのに対し、令和5年4月から7月の4か月で123人と増加傾向にあることが分かりました。これは新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことのほかに、2価・4価のほかに9価ワクチンが定期接種となり、そのお知らせを受け取ったことによるものではないかと考えます。小樽市での令和5年度のキャッチアップ対象者への勧奨通知をした人数、最終的な接種者の実人数をお示しください。本年に入り、令和6年2月2日付で厚生労働省から、「HPVワクチンのキャッチアップ接種に係る周知等について(依頼)」との文書が各自治体へ発出しています。また、令和6年5月22日には「第60回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会資料」を公表し、その内容は、HPVワクチン接種のこれまでと現状が確認できます。興味深いのは、平成25年4月の定期接種化から本年3月までの医療施設へのワクチン納入数の推移が分かるグラフには、平成30年1月と令和2年10月に国がリーフレットでの情報提供を開始し始めてから、少しずつ数が増えていることです。このように、何らかの方法での気づきが接種人数を増やしていることが分かります。しかし、当然、楽観視できるものではありません。同じく公表され、HPVワクチンの年代別累計初回接種率が分かる表では、本年21歳から23歳になる年代がほかの年代より極端に接種率が低いことが分かります。さらに、この年代を含む2000年以降生まれの多くの年代が累計初回接種率30%を下回っております。接種が進まない原因については、令和6年2月実施、5月22日に結果公表された厚生労働省のアンケートによる意識調査にも、「報道で見たような健康被害が起きるのではないかと思っている」という問いに対し、本人は48.5%、保護者の56.0%が「そう思う」、「非常にそう思う」と答えています。しかし、その反面、キャッチアップ対象者の約半数である48.5%がキャッチアップ制度について知らないという驚く結果も出ています。また、ワクチンは安全だと思うかの質問には、「そう思う」が31.4%、「そう思わない」が14.6%、「どちらとも言えない」が54.1%と半数以上が判断に困っていることも分かりました。本市では、ワクチン接種に関しての市の独自の聞き取りはしてきたでしょうか。また、このアンケートを基に令和5年度の勧奨通知をした対象者に対し、キャッチアップ制度を知らなかったと思われる人数と、どちらとも言えないと判断に困っているであろう人数をお示しください。北海道は、全国的にもワースト1位、2位を争う接種率の低さです。以上の情報からも、自らまたは保護者の判断で接種をしていない方を除いても、正しい情報や気づきの機会を得る少なさが原因とも思えます。そんな中、全国ではキャッチアップの公費助成の期限が迫ることで積極的に取組を強化し、成果を上げている自治体が出始めています。青森県では、様々な取組により接種率が50%を大きく超える自治体があります。例えば、中学校での出前講座、医師会などと協力し解説動画を作成し市の公式ユーチューブで公表、テレビやインターネット広告の配信、成人式などでの啓蒙活動、平日夜間でも接種できる柔軟な対応など、幾重にも啓発することで大きな成果を上げています。また、群馬県では、高校生が子宮頸がん対策に提言し、一部が事業化され、啓発動画をSNSのTikTokで作成したり、「恋をしたら!子宮頸がん予防!」、「子宮頸がん 私は大丈夫!って思ってる?」などと書かれた生理用品を配布するなど、当事者が正しい情報を得ることで、さらに横の広がりを見せる、確実に伝わる若者らしい、すばらしいアイデアが見ることができます。公共交通での中づり広告や車外広告など、当事者に情報が直接届く必要があると考えますが、見解をお示しください。近年、AYA世代のがんも注目されています。AYA世代とは、15歳から39歳の思春期・若年成人を指します。日本では年間約2万人のAYA世代ががんの診断を受け、全てのがん患者の2%に当たります。年代により罹患率の高いがんには違いはありますが、やはり、30歳代からは乳がんと子宮頸がんが上位を占めています。AYA世代は就学や就労、結婚、出産とライフステージが大きく変化する時代です。がん患者の中には働きながら治療を受ける方も多いですが、若い世代の方は、学ぶことや働くこと、結婚や子供を持つことを諦めなければならない選択を余儀なくされることもあるでしょう。ワクチンで予防し、リスクが下げることができるがんがあるならば、何としても進めていかなければならないはずです。本市においても、キャッチアップ制度終了までに集中的に接種率向上に取り組むために目標の設定が必要と考えますが、見解をお示しください。接種率が70%を超えていた今の20歳代後半の世代は、前がん病変が減少したといった報告もあり、ワクチンの恩恵を受けられている一方、すぐ下の世代は接種率が上がらないため罹患リスクが上がっている。この世代間のギャップは、本人や保護者の自己責任だけではなく、社会情勢や政策決定の影響によるものとも言えます。また、9年間の積極的勧奨の差し控えの影響は大変大きくはありますが、逆にこの間、しっかりとした調査が行われ、医学的な判断が改めてされました。あとは、リスク(安全性)とベネフィット(有用性)を確実に当事者に伝えていくだけです。保健所設置市である本市にとってのその効果が問われています。小樽市の女性が健やかに暮らし、望む方が子供を産み育てていけることは、人口減少対策、子育て支援に取り組む迫市長にとっても重要な課題ではないでしょうか。また、AYA世代をはじめとした若い方が病気により何かを諦めることがないように、でき得る限りの支援をしていきたいと考えます。キャッチアップ接種期間の延長など市独自の対策も必要ではないかと考えますが、まずは現状に対し、迫市長の率直なお考えをお示しください。次に、女性目線の防災について質問いたします。能登半島地震での被災地では、いまだ3,000人近くの方々が避難所生活を強いられています。避難所での生活が長引くことでのストレスや疲労が原因の災害関連死の認定を受けている方もいると聞きます。前回定例会で、発災直後からのメンタルヘルスケアなど部署を横断的に備えなければならないことを質問いたしましたが、さらに女性の視点を持った避難所運営や女性のための自助に対しての意識啓発、乳幼児を抱えた母親への聞き取りなどのマニュアルなども必要になります。現在あります、小樽市地域防災計画や小樽市避難所運営マニュアル作成に当たり、女性は参加されているでしょうか。内閣府男女共同参画局のホームページには、男女共同参画の視点での避難所で使用するチェックシートなども見られます。例えば、トイレに関しては、「安全で行きやすい場所に設置されている」、「女性トイレと男性トイレは離れた場所にある」、「女性トイレ:女性用品・防犯ブザーの配置」など衛生面だけではなく、防犯の考えが必要なのが分かります。悲しいことに、避難所では、子供のいる家族や単身の女性など様々な方が共同生活を強いられる中、窃盗や性暴力などの被害に遭うことがあります。そのようなことを未然に防ぐためにも、平時からの安全への配慮を持った計画が求められます。また、トイレの回数を減らすために水分を取ることを控えることで、災害関連死につながることがあります。全ての人にとってトイレの環境は重要ですが、女性目線で考えることは男性にとっても使いやすくなるのではないでしょうか。女性の安全に配慮した避難所運営の本市の考え方をお示しください。次に、女性支援新法について質問いたします。生きづらさを感じる女性は少なくありません。そんな声に耳を傾け、苦しむ女性を包括的に支えるため、よりニーズに合った支援をしようと、本年4月1日から、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、いわゆる女性支援新法が施行いたしました。では、改めて、なぜ女性に特別な支援が必要なのでしょうか。女性は、DVや生活困窮、賃金格差などで弱い立場に追い込まれることがある中で、支援につながることができずに苦しんでいる方がいます。その背景には、例えばDVが日常化され我慢することに慣れてしまっているとか、生理の貧困や予期せぬ妊娠などはネグレクトなどの虐待があり家族に相談できなかったりと苛酷な環境があったりします。私も議員となりまして、これまで言葉での精神的なDVなどの相談を受けることもありましたが、話しているうちに逆に不安になるのか、結果、市の支援窓口につながることはありませんでした。女性の困り事の複雑さや深刻さを肌で感じているところです。新法では、市町村の支援の責務が初めて規定されました。都道府県への基本計画の義務化をもって市町村も基本計画の策定を努力義務としています。女性支援新法の施行に当たり、本市においてこれまでの支援との変更点、基本計画策定についてのお考えをお示しください。北海道で令和6年3月に策定された、困難を抱える女性への支援等に関する基本計画の中には、これまでの支援のデータから見える課題として、道立女性相談援助センター及び市の女性相談支援員における相談者の年代で、20歳代以下の相談割合が少ないため、若年層の支援を必要とする女性の把握がされていないものと推測されるとあります。本市でも、令和4年度事務執行状況説明書の女性相談室の項目で、全体の件数は75件で、18歳未満から19歳はゼロ件、20歳から29歳で5件とあり、北海道と同様の推測がされます。若年層への支援は、他部署との連携も肝腎となります。若年層への周知に関して、男女共同参画としてどのように取り組んでいるか、お示しください。新法では、関係機関及び民間団体との協働によって、早期から切れ目のない支援を基本理念に掲げています。本市も女性への支援に関して、女性相談支援員を配置し体制を整えておりますが、さきに述べたように様々な要因で自治体の支援までつながることができない、隠れた悩める女性がいると想定できます。ある意味、自治体の敷居は高いのかもしれません。予期せぬ妊娠をしても、家族や職場、学校には知られたくないなど、また、そもそも若い方は役所になじみがないことも理由でしょう。日本での心中以外の生後ゼロ日児虐待死が高率なのは、このような背景があるからだと言えます。民間団体との協働で支援の厚みを増すことは、多岐にわたる困難に差し伸べる手を増やすことになります。関係機関や民間団体との協働に関して、本市ではどのような取組が考えられますでしょうか。以上、第2項目めを終了いたします。

答弁 市長 迫俊哉

ただいま、女性への支援について御質問がありました。初めに、HPVワクチンについてですが、まず、キャッチアップ接種対象者への周知につきましては、最終年度となる本年度は、より視覚的に直接、重要な情報が読み取れるよう、個別の勧奨はがきによりお知らせすることとし、対象者に対して4月上旬に発送しております。このはがきには、公費による無料接種の期限を表示し、早期の接種開始を検討いただくよう記載しており、今後は8月頃をめどに再度、未接種者に対して個別にはがきを発送し、キャッチアップ接種のさらなる勧奨に努めてまいりたいと考えております。次に、令和5年度のキャッチアップ接種につきましては、勧奨通知を送った人数が3,212人、接種者の実人数が226人となっております。次に、ワクチン接種に関するアンケート調査につきましては、市独自の調査は行っておりません。次に、国のアンケート結果を基にした本市におけるキャッチアップ制度の認知度等につきましては、本市の令和5年度のキャッチアップ接種の勧奨通知対象者は3,212人であり、先ほどの国のアンケート結果に基づく割合で推計すると、制度を知らない方は1,558人、ワクチンの安全性について判断にお困りの方は1,738人となります。次に、キャッチアップ制度の当事者への周知方法につきましては、本市といたしましても対象者に直接、情報が届くことが重要であると考えており、例示されました市内路線バス等への広告の掲示は一定の効果があるものと思われますが、より費用対効果が高いと思われる個別の勧奨はがきを2度にわたって発送することとしているほか、今後、市の公式SNSなどで情報を発信してまいりたいと考えております。次に、キャッチアップ接種の接種率の目標値を市が設定することにつきましては、市としては、がん予防の観点からHPVワクチンの接種を勧奨する立場に変わりはありませんが、ワクチンの接種は接種する効果とリスクの両方を御本人が理解した上で自らの判断で行うものであり、接種率は、これらの総体の結果が数値で表されるものと認識しております。このため、事前に市が接種の目標値を設定し、この数値をもって達成度をはかることはなじまないものと考えております。次に、キャッチアップ接種の現状につきましては、HPVワクチン接種は、子宮頸がんの予防に関して非常に有効であることが認められており、女性の健康支援だけではなく、本市における人口減少対策や子育て世帯への支援にもつながるものと考えております。市独自によるキャッチアップ接種期間の延長は現時点で考えておりませんが、最終年度となる本年度は、医師会の御協力をいただき、年度途中においてもワクチン接種の受託医療機関を増やすとともに、かかりつけ患者への働きかけを行っていただくなどの対応を行っており、引き続き、こうした取組を通してキャッチアップ接種の勧奨を進めてまいります。次に、女性目線の防災についてですが、まず、小樽市地域防災計画等の作成における女性の参加につきましては、国からも女性視点での災害対応力の強化が求められており、避難所運営マニュアルを報告し、地域防災計画の内容を審議する防災会議において女性委員の出席をいただいているところであります。次に、女性の安全に配慮した避難所運営の考え方につきましては、本市の避難所運営マニュアルでは、災害時に避難所となる小・中学校において、女性が授乳や着替えに利用できる教室を確保することや、女性のニーズを把握するため避難所に女性職員を1名以上配置することなどとしておりますが、女性の視点に立った配慮は必要であることから、今後も令和6年能登半島地震における課題などを踏まえ、避難所運営のさらなる改善に向け、検討してまいりたいと考えております。次に、女性支援新法についてですが、まず、本市における支援の変更点につきましては、本市ではこれまでも新法で新たに市町村の努力義務とされた女性相談支援員の配置のほか、関係機関との連携などの取組を進めてきていることから、現状において大きく変化することはないものと考えております。また、基本計画の策定につきましては、新法の施行に伴い市町村の努力義務となりましたが、今後、他都市の動向なども参考にしながら、策定の必要性について見極めてまいりたいと考えております。次に、相談に関する若年層への周知につきましては、これまでも相談窓口周知のため、DVカードの配布や市のホームページへの掲載を行ってきたほか、毎年、人権擁護委員協議会との協働で、市内の高校1年生全員に対し、デートDVに関するリーフレットを配付しております。今後はそのリーフレットに、困難な問題を抱える女性への支援に関する情報も掲載し、相談につなげるなど、さらなる周知・啓発を図るとともに、若年層の利用割合が高いSNSを活用した周知や相談支援についても検討していく必要があると考えております。次に、関係機関や民間団体との協働につきましては、これまでも個別の事案に応じ、関係機関や民間団体と連携して対応してきたところですが、複雑な問題を抱える女性に対し、切れ目のない支援をするためには、一つ一つの問題解決に向け、適切な相談先につなげていくことが重要となります。そのため、今後は新法に規定する関係機関、民間団体等で組織する支援調整会議の設置も含め、個々の相談内容に応じた連携方法について検討していく必要があるものと考えております。

出典:小樽市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月17日 議事録 PDF(34ページ) 間違いを知らせる