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小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月15日

労働者協同組合について

2026年6月15日、小樽市議会の一般質問で、橋本布美絵議員が「労働者協同組合について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
橋本布美絵 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 9番 橋本布美絵

労働者協同組合について。小樽市官民連携プラットフォームの運用が始まりました。少子高齢化、人口減少に伴う地域機能の維持は、住民の生活ニーズが多様化・複雑化する中、本市にとっても様々な面で課題を抱えています。官民連携プラットフォームは、まさに本市が掲げる民の力との協働であり、今後に期待をしています。しかし、それと同時に、サービスを提供する側、支援の担い手不足が限界を迎える前に、これまでの組織形態とは違った観点での取組が必要ではないでしょうか。市民からの相談で、いつも悩ましいのは、やはり除雪・排雪の問題です。私も議員になってからたくさんお話を伺ってきました。特に高齢者の単身世帯は深刻です。降雪の状況では、福祉除雪などの現状受けられるサービスではカバーし切れていないのが実情です。今年の冬に自宅の近所で、ある企業の有志で集まり、除雪のボランティアをしている方々と出くわしたことがありました。三、四十歳代と見られる男性のチームは大変頼もしく、このように地域課題に取り組む方々がいるのだと感動しました。しかし、ボランティアや地域の助け合いも、高齢化の現状には限界があります。そのような中、何かよい仕組みはないのかと考えてきました。人口減少は避けられない、支援が必要な方は増えていく中で、誰しも生きがいを感じながら働き、同時に地域課題の解決に結びつけるような、そんな方法はないのでしょうか。公明党は、これまで労働者協同組合の推進に力を入れてきました。労働者協同組合とは、簡便な手続で発起人が3人から設立でき、労働者が組合員として全員が出資し、それぞれの意見を反映しながら、自らが労働に従事することを基本原理とし、対価を得ながら持続可能な地域コミュニティーの活性化を推進する新たな選択肢です。労働者協同組合法は、2020年12月に超党派の議連による議員立法により、全会一致で制定された法律です。公明党が中心になり、坂口力元厚生労働大臣の時代から全党、全会派に呼びかけて、法制化の作業を続けてきた経緯があります。公明党の協同労働推進委員会の報告によると、この労働者協同組合制度がスタートして見えてきた地域ニーズについては、例えば、本業を持ちながら、仲間と協力しながら自分らしく働く場をつくりたいというニーズ、自治会や地域おこし協力隊を中心に、地域の困り事解決のため地域づくりを仕事にしたいというニーズ、企業や組織の退職後の高齢期を生きがいを感じながら元気に仕事をしたいというニーズ、さらに、障害福祉や高齢者ケアの専門家から志を同じくする仲間とともに自分たちで運営にも関わりながら自分たちがやりたいケアを行うというニーズなどに応えるものとなっているとあります。現在、全国ではどれぐらいの労働者協同組合が設立されていて、北海道ではどのような事例がありますでしょうか。また、現在、小樽市で労働者協同組合が設立された実績はありますでしょうか。厚生労働省では、ろうきょうオンラインセミナーなどを行い、地域共生社会の推進に取り組んでいます。労働者協同組合は、地域の困り事を外部に委託することだけで解決するのではなく、地域内でなりわいとして循環させ、社会的投資、収益率を上げるとともに、税収と人的資本を地域にとどめることにもなるのではと考えます。現在、設立されている法人では、7割以上が新規設立です。地域課題解決をビジネスチャンスとして捉えている側面もあり、起業手段としても有効性が見てとれます。また、法的な柔軟性などから、企業組合やNPOからの組織変更した例も増えてきています。労働者協同組合の仕組みには、自治体や、ほかの民間企業の組織形態と協働、補完する意味で有用であると思いますが、見解をお示しください。茨城県つくば市では、市長自ら動画で発信するなど、労働者協同組合設立を強力に進めています。市に専門の窓口を設置し、セミナーなども開催しています。また、組合の主たる事業所が市内であること、市内で事業を行っていることなどの条件に該当する組合には、運営費補助金を出してバックアップもしています。また、法人化することで信頼も高まると考えます。茨城県初の組合設立は、つくば市であり、農業の担い手不足を解決するために設立されました。仮に、本市でつくば市のような取組を進めていく場合、どのような課題があると考えますでしょうか。全国の事例を見ますと、高齢者・子供の居場所づくり、水道の検針、酒蔵、イタリア野菜の生産・加工・販売、家事代行、カフェ運営など、多種多様に展開されています。専門職による障害福祉施設の運営や、ヘルパーをしていた仲間で設立し、ケアの質を追求するなどの事例もあります。その多くは自治体のセミナーなどに参加することがきっかけになっています。本市にとって、人口減少による人手不足、人口の社会減、移住促進等、いずれの課題にも働く場所の壁があります。生きがいと地域課題の解決を適正な収入を得ながら行え、本市にとっても人的資本をとどめることとなる、今求められている形ではないかと考えます。第2項目めでは、生活保護受給者の自立支援には、民間の企業などの協力が必要ではないかと質問しましたが、釧路市でも協力団体として労働者協同組合があります。また、一般企業では働くことに困難を感じている方のソーシャルファームとしての受皿にもなり得る可能性があるのではと思います。そして何より、どの事例を見ましても、そこには地域のために働きたいとの思いと、自身の得意なこと、興味があることを、志を共にした仲間と楽しみながら運営し、それぞれの意見反映が重視され、組合員全員が主体者となって地域に関わっていることが分かります。また、相互理解の場として、実際に不登校やひきこもり傾向にある子供の居場所づくりを行っている組合事例もあり、将来的には自立支援を必要としている方の働き方の選択肢にもなるのではないでしょうか。労働者協同組合の効果や必要性について、市長の見解をお示しください。以上、第3項目めを終わります。

答弁 市長 迫俊哉

ただいま、労働者協同組合について御質問がありました。初めに、全国の組合の設立数につきましては、令和8年6月1日時点で38都道府県、190法人となっております。また、北海道での設立事例につきましては、介護サービスや生活支援サービスを主要事業とする組合等、19法人となっております。なお、本市での設立実績については、現時点ではありません。次に、労働者協同組合の有用性につきましては、労働者派遣事業を除くあらゆる事業を行うことが可能であることから、既存民間事業者等が実施する各種サービス等では補えない地域の課題を補完する手段としては有用であると考えております。次に、茨城県つくば市と同様の取組を進める場合の課題と組合の効果や必要性につきましては、労働者協同組合は、少子高齢化が進む中、幅広い分野における多様なニーズを解決する新たな担い手として有用であると認識しておりますが、現状、本市においては十分な知見はなく、今後、つくば市をはじめ、先進自治体の取組を調査してまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月15日 議事録 PDF(42ページ) 間違いを知らせる