美唄市議会 平成28年第4回定例会 2016年12月12日
(1)保健行政について/(2)教育行政について
2016年12月12日、美唄市議会の一般質問で、川上美樹議員が「保健行政について」「教育行政について」について質問し、市長 髙橋幹夫、教育長 早瀬公平が答弁しました。
- 質問者
- 川上美樹 議員
- 答弁者
- 市長 髙橋幹夫、教育長 早瀬公平
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 川上美樹
平成 28 年第4回市議会定例会におきまして、大綱2点につきまして、市長ならびに教育長にお伺いいたします。大綱1点目は、保健行政についてです。1点目は不妊治療についてです。厚生労働省では、平成 26 年4月より、不妊治療への助成対象範囲を一部変更し、高額な医療費に対して助成することとなりました。年間助成回数や助成期間にも制限がなくなったり、子どもを望むご夫婦にとって、より治療に取り組みやすいように変更されました。厚労省のデータによりますと、出生数は、平成 16 年には1万 8,168 人、平成 22 年には2万 8,945 人と、不妊に悩む夫婦の増加とともに、治療によって出生数は増えている状況となっております。そこで1つ目として、本市におけるこれまでの相談・要望及び道の助成事業、対象者については、過去3年間程度での平均件数としては、どのような状況になっているのか、このことにつきましては、デリケートな部分もございますので、可能な範囲でお伺いをいたします。2つ目として、道内での市町村独自の助成制度の実施状況については、どのように把握しているのか。3つ目として、高額な治療費に対する市の助成制度の創設については、どのように考えているのか、市長に伺います。2点目は、産後ケアについてです。厚生労働省では、出産後の母親が、育児への不安や精神的に不安定になる「産後うつ」を予防するため、2017 年度から健診をうける際の費用を助成することとなりました。産後うつについては、厚労省研究班が 2012年から 14 年度に実施した調査では、初産の場合、2カ月ごろまでに多く、産後2週間の時期に発症のリスクが高いことがわかり、10 人に1人が発症するとのことで、育児放棄、虐待にもつながる心配があります。NHKでは、核家族化が進む現代環境や高齢出産の増加で「共同養育」が叶わず、育児中の強い不安・孤独感を解消できないケースが増えている。かつては「里帰り出産」が多かったが、2011 年には第 1 子出産時の母親の平均年齢が 30 歳を超え、母親の親の老齢化で、満足なサポートが叶わなくなっている現状があるとの報道もありました。このような報道がされているなか、まず1点目として、本市では、産後の妊産婦ケアの実施内容についてはどのようなことが行われているのか。2点目として「産後うつ」への認識と相談支援について、過去3年間程度での平均件数はどのようになっているのか、可能な範囲で結構ですので、市長に伺います。大綱2点目は教育行政についてです。1つ目として、「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」についてです。文部科学省では、「地域とともにある学校づくり」を推進しており、近隣の三笠市におきましては、平成 24 年度から小中一貫コミュニティ・スクールの設置を行い、地域の学習素材や人材を授業に取り入れるなど、組織的に展開することで、学校がより地域から愛され、情報発信の場として中心的な役割を担うことができるよう行っているところと伺っております。本市におきましても、11 月1日に行われた教育の日では、市立幼稚園から高校までの 12校の地域一斉参観日を開催し、予想を上回る延べ 595 人の市民の方々の参加があったとのことで、学校に対する地域の関心の高さが伺えます。そこで1点目は、地域とともにある学校づくりを目指すコミュニティ・スクール導入について、本市としてはどのように考えているのか。2点目として学校運営協議会の組織作りなど、住民への理解を得るための取り組みについてどのように行っていこうと考えているのか、教育長にお伺いいたします。2つ目として、「小1プロブレム」についてです。小1プロブレムは、小学校入学直後、遊びから学びに生活の中心が変わり、幼児教育から小学校教育へ指導が一変する段差を乗り越えられないために起こる問題であり、集団行動がとれない、教師の指示に従わない、一定時間を静かに過ごすことができない状態に陥る等の状況といわれています。本市におきましては、教育委員会をはじめ、幼稚園と各小学校とも、一人一人へのきめ細やかな指導体制をいただいているところであります。そこで、1点目ですが、幼稚園から小学校への教育連携をスムーズに行うための取り組みについては、どのようなことが行われているのか。2点目として、家庭でのしつけなど、親と子の関係に深い要因がある場合も多くなってきているかと思いますが、このことも含めどのような課題があるのか、また、それについて今後、どのように取り組んでいこうとしているのか、教育長のお考えを伺います。3つ目として、「豊かな心の育成について」です。1点目はスクール・ソーシャル・ワーカーについてです。9年間、不登校ゼロを実現した公立小学校があります。大阪市立大空小学校(児童数 311名)です。同校は、市の人口規模や地域状況など、本市とは、大きく異なる教育環境ではありますが、学校再編により、2006 年から開校、学校独自教科「ふれあい科」を設定し、特別支援学級の児童も全て同じ教室で学ぶという、いわゆる、「インクルーシブ教育」という教育方針をもち、スタートしました。また、国の標準では、小1を除く学年では、1クラス 40 人を上限とする基準が定められておりますが、同校においては、2013 年、大阪府が実施する学級編制の弾力化(少人数学級の導入)の運用を用い、少人数でのクラス編成を行い、近隣市町村からの児童の転入が増えているという事例があります。本市におきましても、教育委員会を中心とした学校教職員、スクール・ソーシャル・ワーカーによる不登校への支援体制を整えているところと見受けられます。そこで1点目ですが、本市のスクール・ソーシャル・ワーカーによる現在の活動状況についてはどのようになっているのか。2点目として、問題行動等による対応はどのように行っているのか、今後の課題における対応策など、教育長にお伺いいたします。2点目ですが、「いじめ」の未然防止についてです。文部科学省の 2015 年度の全国いじめ件数は、国公立小中学校で過去最高の約 22 万件に上り、道教委での認知件数は 5,500 件と、前年度から大幅に増えていることがわかりました。現在、全国的にはいじめによるいたましい事案が多く報じられていること、また、スマートフォンを使用したいじめなど、見た目ではわらない部分でのいじめが発生しているところでもあります。本市におきましても、学校はもちろん、関係機関や団体、保護者との連携のもと、未然防止について熱心に取り組んでいるとのこと、また文部科学省指定事業である「いじめ未然防止モデルプログラム事業」の指定校として実践中と伺っております。そこでまずは、本市における「いじめ」の認知について、どのような現状であるのか。次に、未然防止において、具体的な取り組みはどのような内容か。また、指定事業を行う中で、気付かれたことなどをどのように生かしていくのか教育長にお伺いいたします。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
川上議員の質問にお答えいたします。初めに保健行政について、不妊治療についてでありますが、相談・要望及び道助成事業対象者につきましては、平成 28 年度における相談件数が2件となっており、要望といたしましては、不妊治療のための助成をしてほしい、とのご意見をいただいております。また、本市におきまして、北海道特定不妊治療費助成事業を受け、不妊治療をしておられる方の人数は、平成 25 年から平成 27 年までの3年間の平均で申しあげますと、年間約5名となっているところであります。道内における市町村独自助成制度の実施状況につきましては、不妊治療に関わる治療費の一部を助成するなど、独自制度を実施している自治体数は 107 市町村となっております。次に、本市の助成制度の創設についてでありますが、本市におきましては、平成 28 年3月に策定した「美唄市まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、「子育て支援」対策の中に、「妊娠・出産の希望をかなえる支援」として登載し、その高額となる不妊治療費の助成について、他市町村の取り組み状況を調査し、制度の創設に向け検討をしているところであります。次に、産後ケアについてでありますが、実施内容といたしましては、保健師による電話連絡や家庭訪問を通して、子どもの身体測定を行うなど、健やかな成長を保護者と確認し、予防接種や子育て情報を伝え、体調や子育ての悩みごとの相談に応じるなど、母親の健康と子育てに影響を及ぼすことのないよう支援を行っているところであります。さらに、市立美唄病院で行っている予防接種実施の際に、毎月1回程度、保健師が出向き、継続的な相談を受ける体制を整備してきているところであります。次に、「産後うつ」につきましては、妊娠・出産によるホルモンバランスの変化や、産後の疲労など、複数の要因が重なることで、その症状が現れ、生活や子育てに大きな支障が起き、子どもの成長にも影響を及ぼすといわれておりますことから、その予防のためには、妊娠期から身体と心への影響を知るとともに、出産後の1・2カ月の重要な時期を安心して過ごすことができるよう、子育ての協力体制や相談体制の充実が必要と認識しているところであります。このため、本市におきましては、北海道が実施しております「産後うつ」の症状を早期に把握するための、養育者支援保健・医療連携システム事業に基づき、医療機関から本市に支援依頼があった方に対し、退院後、家庭訪問を行うなど、精神的な支援を行ってきているところであります。なお、過去3年間において支援依頼があった方は、年平均で約 24 名となっております。
答弁 教育長 早瀬公平(教育長は2016年12月まで)
川上議員の質問にお答えいたします。初めに、コミュニティ・スクールについてでありますが、この制度は、学校と地域や保護者の皆さんが力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となる仕組みであります。本市といたしましては、学校や地域の特性等を踏まえ、特色ある学校づくりや地域の活性化を目指して、導入してまいりたいと考えております。具体的には、来年度、準備が整った学校から順次導入し、最終的にはすべての小中学校で導入してまいりたいと考えております。次に、学校運営協議会についてでありますが、コミュニティ・スクールに必要となる学校運営協議会を組織するにあたっては、教職員をはじめ、地域や保護者の皆さんの理解を深めていただいた上で、これまで学校に深く関わっておられる学校評議員、学校ボランティア、PTAの皆さんからご意見をいただき、組織づくりを進めてまいりたいと考えております。次に、幼児期の教育と小学校教育との円滑な接続のあり方についてでありますが、子どもの発達や学びの連続性を保障するため、幼稚園や保育所、認定こども園等と小学校とが円滑に接続し、体系的な教育が組織的に行われることは極めて重要であります。このため、小学校学習指導要領をはじめ、幼稚園教育要領、保育所保育指針には、円滑な接続に関する配慮事項等が示されているところです。本市においても、幼児と児童との交流活動の実施や、互いの公開研究会へ積極的に参加し合うなどして、校種間連携に努めるとともに、就学時健康診断等を通して、教職員と保護者や教育関係機関等による情報連携に取り組んでおります。また、幼稚園では「アプローチ・カリキュラム」、小学校1学年では「スタート・カリキュラム」として、読み聞かせなどにより、一定時間集中させるなどして、学校生活に円滑に移行させていくとともに、教科を横断した大単元から、各教科の単元へと分化していく教育課程を編成し、小学校教育にスムーズに適応できるよう、カリキュラム構成をとっております。次に、課題についてでありますが、文部科学省が実施した調査によりますと、ほとんどの地方公共団体が幼小接続の重要性を認識しているものの、その取り組みは十分とはいえない状況であり、その理由として、「接続関係を具体的にすることが難しい」「幼小の教育の違いについて十分に理解・意識していない」「接続した教育課程の編成に積極的ではない」などが挙げられております。本市といたしましては、これまで、国や道の指定を受けて「幼・小連携教育実践研究」や「発達障がい支援モデル事業」を推進し、学びの連続性を踏まえた教育課程の編成・実施の在り方や、指導方法等の工夫等について成果を上げてまいりました。今後は、「就学時における的確な引継の実施」や「幼保・小・中を見通した育成プランの構築」など、一層の改善・充実に努めるとともに、保護者や地域、関係機関等が協働して子どもを育てていくという視点に立って、実効性のある連携を深めてまいります。また、小学校就学前後の保護者は、小学校生活になじめるか不安を抱き、そうした不安を解消してくれる機会が増えることを望んでいることから、小学校における学習や生活についての情報提供や合同で授業を行い、自由に参観できる機会を設ける等の工夫が重要であると考えており、本年から始めました「地域一斉参観日」などは、不安解消につながるものと考えております。次に、豊かな心の育成についてでありますが、まず、スクール・ソーシャル・ワーカーにつきましては、本市では現在、1名を配置しております。その活動状況等といたしましては、家庭と学校、あるいは家庭と公共機関等をつないで、児童生徒の自立に向けた支援や相談業務などにあたっており、本年4月の段階で、不登校などの問題を抱えていた5名の児童生徒が、現在では登校できるようになるなど、着実に成果を上げております。また、スクール・ソーシャル・ワーカーは、児童生徒や保護者の抱えているさまざまな悩みや不安に対し、初期の段階から連携して解決にあたる必要があることから、相談窓口を示したリーフレットを作成し、新学期のスタートに合わせて、市内小中学校の全ての保護者に配布するなど、啓発活動に取り組んでいるところです。今年度は、11 月初旬にも新たなリーフレットを作成・配布して積極的な活用を呼び掛けており、保護者から相談を受けるケースが増えてきている状況にあります。11 月末現在の活動状況で申しますと、不登校関係で4件、家庭環境の関係で6件、その他、友人関係等への対応など 12 件、合計 22名の児童生徒やその保護者の相談や支援にあたっているところです。問題行動等に係る課題や対応策についてでありますが、依然として不登校や対人関係にかかわる悩み、虐待の疑いのある事案などの問題が発生しており、内容も複雑化、多様化の傾向にあります。このことから、保護者や学校との信頼関係の構築と適正な対応に取り組むとともに、スクール・カウンセラーや児童相談所等との連携強化のもと、自立支援に向けた環境づくりに努める必要があると考えております。具体としては、「問題を抱える児童生徒が置かれた環境への働きかけ」「関係機関とのネットワークの構築、連携・調整」「学校内におけるチーム体制の構築」「保護者、教職員等に対する支援・相談・情報提供」などについて、引き続き取り組んでまいります。次に「いじめの未然防止」についてでありますが、はじめに、現状につきまして、全国規模で実施している「いじめの把握のためのアンケート調査」の結果で申しますと、「いじめられたことがある」と答えた児童生徒は、平成 28 年 11 月末状況で、小学校が 139 名、中学校が 17 名となっており、同じ調査による平成 27 年度の状況と比較しますと、小学校では 41 名、中学校では4名減少しております。内容としては、小学校では、「悪口を言われる」「たたかれたり、けられたりする」「仲間外れや無視をされる」の順となっており、中学校では、「悪口を言われる」「持ち物をかくされたり、いたずらされたりする」「仲間外れや無視をされる」の順となっております。次に、未然防止策についてでありますが、市内全ての小・中学校において、平成 26 年3月に「いじめ防止対策推進法」の規定に基づく「学校いじめ防止基本方針」を策定し、全教職員の共通理解の下、いじめの根絶に取り組んでおります。また、市においても、平成 27 年4月に「美唄市いじめ防止基本方針」を策定し、いじめ防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針を定めるとともに、本市におけるいじめ防止等の対策として、「美唄市いじめ問題審議会」を設置し、第三者の専門的な立場から、いじめ未然防止に向けた指導・助言を受けております。また、北海道教育委員会の指定事業として、峰延小学校で取り組んでいる「いじめ未然防止モデルプログラム」事業につきましては、本年度が3年間のまとめの年となっており、各学校におきましては、今後、道教委が作成する事業報告書を有効に活用していただきたいと考えております。
質問 4番 川上美樹
自席より質問させていただきます。大綱1点目の産後ケアについて伺います。新聞報道によりますと、産後ケアに取り組むNPO法人が実施したアンケート調査では、約8割が「産後うつだったと思う」、「産後うつの一歩手前だった」と回答しております。約6割が「妊娠中より体が楽にならなかった」などの調査結果があり、健診による身体の状態とともに、メンタル面での支援が大変重要だと思われます。厚労省においても、新年度より健診への助成を行うなど、産後の母親へのメンタル面を支えようとする動きが強まっており、2015 年度から「子育て世代包括支援センター」の設置を自治体に推進しているところです。産後は子育てへの入り口であり、その後の子育てに対する母親の姿勢にも大きく影響がでてくるのではないかと思います。本市における産後ケアの実態についてお聞きしましたが、保健師による妊産婦健診や訪問など、メンタル面を支えるための継続した顔の見える支援は、特に産後うつの早期発見と予防に対して大変有効だと思われます。乳幼児の健康診断は、健診と健診の間が開くため、支援が必要と思われる方には今以上に訪問回数を増やすなど、今後の予防対策について、市長の考えを伺います。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
川上議員の質問にお答えいたします。産後予防対策についてでありますが、市といたしましては、母子健康手帳の交付など、妊娠期からの面談において、産後の体調や子育ての不安を事前に把握し、早期の相談支援が必要な方に対しては、養育者支援保健・医療連携システム事業を活用するなど、医療機関と連携し、妊娠・出産・子育てにおいて切れ目なく、妊産婦の気持ちに寄り添った相談支援を行ってきているところであります。今後におきましても、引き続き「産後うつ」の予防を含めた母子支援に努めてまいりたいと考えております。