美唄市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月12日
(1)地域行政について/(2)教育行政について
2020年6月12日、美唄市議会の一般質問で、川上美樹議員が「地域行政について」「教育行政について」について質問し、市長 板東知文、教育長 天野政俊が答弁しました。
- 質問者
- 川上美樹 議員
- 答弁者
- 市長 板東知文、教育長 天野政俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 川上美樹
令和2年第2回定例会におきまして、大綱2点について市長並びに教育長にお伺いします。大綱の1点目は、地域行政について伺います。伺いたい点は、空き家バンクについてです。総務省の調査では、全国にある空き家のうち 70 万ほどを調査したところ、相続贈与が52.2 パーセントと最多で、遺産相続したものの使い道が見つからず、だれも住まないままになっているという実態が明らかになりました。この度の新型コロナ感染症の拡大は、一都市に人口が集中し過ぎていることの怖さを浮き彫りにした状況だと感じます。これから住む場所の選択肢を増やす意味でも、資源を有効活用する意味でも、空き家の利活用は重要になってくると思います。高知県の梼原町は人口約 3,500 人、面積の9割が森林であり、高知市内から車で1時間半のところですが、6年間で約 200 人がこのまちの空き家へ移住をしてきました。理由はまちが住むことが可能な空き家をリフォームし、月1万 5,000 円の安価な家賃で、すぐ住める家があることだということです。これは、まちが財源確保の一部として復興省の空き家活用促進事業の制度を利用しています。これは空き家の改修費の上限は 450 万から 700 万程度であり、2分の1は、国庫補助金、残り4分の1を県と町で負担するという制度です。さらに、家賃は1万 5,000 円、10 年間住んでもらうと 180 万円の家賃収入が見込めるため実質、町の負担は0となります。このように空き家に対する制度を活用し、リフォームの財源を確保、安価な家賃で貸し出すことで、多くの空き家がまた命を吹き返すことも可能になります。本市におきましても、住むことが可能な空き家をリフォームし、モデルハウスとして公開し、安価な家賃で貸し出す、このような方法で空き家を再生し、再び市外の方に住んでいただくように空き家バンクの充実を考えていかなければならないと思います。そこで質問ですが、1つ目として、現在の空き家バンク制度の状況についてはどのようになっているのか。2つ目として、移住者増加を目指した空き家バンクの充実についてはどのように考えているのか、市長に伺います。大綱の2点目は、教育行政についてです。本市における新型コロナ感染症拡大を防ぐため、市内の小中学校は2月の下旬から度々休業となりました。学習の遅れを取り戻すため、また、今後災害を含めた登校が不可能になるような事態に直面した時の児童生徒の学ぶ機会を損なうことが無いように、教育委員会としては、学習の担保を考えていかなければならないと思います。また、登校できないため長期間、家で過ごすことが多かった児童、生徒の居場所づくりについても工夫が必要だと思います。そこで質問ですが、まず1つ目に、2月末の休業から現在まで、本市の小中学校はどのような対応を児童、生徒、保護者に対して行ってきたのか。2つ目に、小学生を受け入れる放課後児童施設についてはどのような対応を行っていたのか。3つ目に、給食についてはどのようにされていたのか。4つ目は、今までにない休業の実態を踏まえ、様々な課題が見えてきた中、学ぶ機会の担保をするため、今後、オンライン授業のあり方などをどのように考えているのか。教育長にお伺いたします。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
川上議員の質問にお答えします。現在の空き家バンク制度についてでありますが、本市におきましては、移住・定住の推進、まちの活性化を目的といたしまして、市と商工会議所、民間との協働で設立いたしました、「美唄市移住・定住推進協議会」が平成28 年度から市内の空き家の所有者と空き家を探している方のマッチングを手助けする制度に取り組んでいる状況にあります。今後の空き家バンクの取り組みにつきましては、本年度から移住・定住施策の推進のため、専任職員として地域おこし協力隊を活用するなど、取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。先ほどお話ありました、新型コロナウイルス感染症の拡大などによる社会の変化といったものをしっかり踏まえながら、今後とも空き家バンクを含め、移住・定住の促進にしっかり努めて参りたいと思っております。
答弁 教育長 天野政俊(教育長は2022年12月まで)
川上議員の質問にお答えいたします。コロナ禍による小中学校の状況についてでありますが、はじめに小中学校の臨時休業の対応につきましては、2月上旬から北海道内において、新型コロナウイルス感染症の発生が続き、本市につきましては、子どもたちを感染症のリスクから守るため、2月 27 日から3月4日までの期間を臨時休業といたしました。その後、道内及び全国へと感染が拡大した事から、臨時休業を3月5日から3月 17 日まで延長いたしましたが、道内の感染状況が収束していないことから、3月 24 日まで再延長したところであります。この間、本市には感染者がいない状況だったことから、分散登校を行い、縮小しながらも卒業式が挙行できたことは非常に嬉しく、安心をしたところであります。また、3月 25 日から4月5日までは学年始めの期間となり、家庭内で外出の自粛をお願いしていたところであり、4月6日からは感染症対策を行いながら学校を再開し、卒業式と同様に縮小した形で入学式を挙行し、新学期を迎えましたが、新型コロナウイルス感染症が収束しておらず、国の緊急事態宣言や北海道知事からの要請を踏まえ、本市の新型コロナウイルス感染症対策本部の決定を受け、2週間後の4月 20 日から2度の延長を行い、5月 31 日までを臨時休業といたしました。この間、子どもたちの心身のケアや生活リズムを取り戻すことを目的として、学校再開に向けた分散登校を行い、6月1日からは新しい学校生活を取り入れながら、通常登校としているところであります。臨時休業期間中においては、子どもたちの学びを保障する観点から、各家庭に家庭学習やお便りを配付するとともに、保護者には家庭学習の充実に向けた保護者向けの資料を配布するなど、家庭学習の取り組みに、ご協力をいただいてきたところであります。また、各学校において、ホームページを開設し、情報を迅速に公開する他、家庭学習の進め方などの動画を作成し、いつでも学習ができる環境づくりに努めてきたところであります。教育委員会といたしましては、校長をはじめ、教職員とともに子どもたちの心のケアや学びの保障のため、「できるところから始めよう」を合い言葉に精力的に取り組んでいるところであります。次に、臨時休業中の放課後児童施設の対応についてでありますが、開設日及び開所時間につきましては、2月 27 日から3月4日までを新型コロナウイルス感染症防止の観点から臨時休止し、3月5日から5月 31 日までは、保護者が家庭にいない昼間に児童を受け入れるため7時 45 分から 18 時まで開所し、6月1日からは学校通常登校に合わせ、通常の開設時間に戻したところであります。また、具体的な感染防止対策としては、児童や支援員などが触れる場所を毎日消毒する他、検温や体調の確認、手洗いの励行などを行いながら児童を受け入れ、共働き世帯などの支援を行ってきたところであります。次に、臨時休業中の学校給食についてでありますが、臨時休業中は学校給食を提供していないことから、保護者の方からは学校給食費を徴収していないところであります。また、キャンセルできなかった生鮮野菜や肉類などの食材につきましては、廃棄処分として取り扱い、その食材に係る費用は国から学校給食等返還等事業により、補助を受けることとしております。なお、この長期の臨時休業により、学校給食に関わる多くの事業者の経営に多大な影響が出ていることは報道等で承知しているところですが、牛乳につきましては、事業者に発注を止めることができたことから、本市の学校給食センターでは、廃棄処分はしていないところであります。次に、オンライン授業のあり方についてでありますが、国においては、令和元年からの5カ年事業として、「GIGA スクール構想の実現」に向けた児童生徒向けの「1人1台端末」の整備事業が開始され、本市においても、令和5年度までに学校の ICT 環境を整備することとしていたところでございます。この度のコロナウイルス感染症の拡大の影響により、臨時休業が長期化し、教育課程の実施に支障が生じるなどの実態を踏まえ、国において、「1人1台」端末の早期実現や、家庭でも繋がる通信環境の整備など、「GIGA スクール構想」におけるハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速することで、災害や感染症の発生等による学校の臨時休業等の緊急時においても、ICT の活用により、すべての子供達の学びを保障できる環境を早期に実現することを目的として、補正予算が計上されたところであります。また、5月 14 日付けの北海道教育委員会からの通知では、文部科学省においては、新型コロナウイルス感染症の特定警戒都道府県に指定されている 13 都道府県については、7月までにすべての子供にオンラインでの学習環境の提供を目指すとする考え方が示されたところであります。このため、本市においては、市内小中学校の児童生徒の「1人1台端末」を実現するため iPad など、周辺機器の整備を行うとともに、進学を控えている小学校6年生及び中学校3年生については、家庭でも学習を継続できるよう、Wi-Fi ルーターなどを貸出し、今後不測の事態においても不公平感が生じることなく、児童生徒が同じ環境下で学習できる整備体制を行うこととし、本定例会において補正予算案について、ご審議いただくこととしたところでございます。
再質問 6番 川上美樹
それでは、自席より再質問をさせていただきます。まずは、大綱1点目の空き家バンク制度についてですが、先ほど質問の中で紹介しました高知県の梼原町は6年間で 200 人の移住者を実現していきましたが、単に空き家をリフォームして安価な家賃で移住を提供したから、人口増加となったわけはありません。ここでは移住・定住のため、専門のコーディネーターを配置して貸し出す物件を案内するだけではなく、この町の利便性や特産品など多くの魅力を PR し、この町で末長く生活することの喜びを感じとってもらえるよう努力した結果、このような大きな成果をもたらすことができたわけです。本市におきましても、北海道の中心と言うべき札幌-旭川間のほぼ中央に位置しているといった利便性の高さや、芸術文化などを通じた、さまざまな本市ならではの多くの魅力があります。私は、ただ単に空き家の解消に目を向けるだけではなく、空き家という有効資源を活用しながら、一人でも多くの人々に美唄の魅力を肌で感じてもらい、本市に移住・定住してもらえる人が増え、そして、このことをきっかけにたくさんの活気や賑わいが生まれることを願うばかりであります。特に、人口減少は本市の場合、他市町村と比べても大きく進行している状況にあること、また、この度の新型コロナウイルス感染症拡大は都市に人口が集中し過ぎていることで、クラスターを発生させる怖さを浮き彫りにした状況だと感じます。これから住む場所の選択肢を増やす意味で、また、地域資源を有効活用する意味でも大変意義のあることと思います。空き家の活用と、まちの魅力を伝える一体的な取り組みこそが本市においても、何としても必要であると考えますが、改めてこの点について市長のお考えを伺います。次に大綱の2点目、教育行政について再度伺います。まず、2点目の放課後児童施設についてですが、休業期間は自宅でプリント等の学習を進めた時期が長く続いたかと思いますが、多くの児童生徒が友達と会えない、部活動も出来ない状態でストレスを感じ、家庭内でも落ちつかない状況もあったと聞いております。特に小学生は放課後児童施設があり、この度は朝から夕方まで、登録している児童が利用していたということですが、休業となった場合は、通常の放課後児童施設に登録していない児童も利用できるようなシステム作りをする。更に、通常は学校の授業が終了する時刻から夕方までが、利用時間となっており、この度のコロナウイルス感染拡大のため、朝からの利用となり、指導員の負担も大きかったのではないかと思います。これらの解消のため、学校の職員と連携した指導体制を作っておくべきと思いますが、このことについてはどのようにお考えか、教育長にお伺いします。3点目の給食についてですが、給食用に用意していた牛乳を消費しようという運動もSNS 上では行われておりました。外国のある州では 1866 校の学校に州内 400 個の場所を設け、給食を配布していきました。大都市でそのようなことができるわけですから、本市においても給食の配食方法を整備しておけば、お昼ご飯には困らずに済むと思います。是非このようなことも考えを含め、休業が長期にわたった場合の給食のあり方についても考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。4点目の、学習の機会を担保する為のオンライン授業について、再度伺います。本市においては、ペーパーによる課題の配付を行い、一部の学校や教員がスマートフォンやパソコンで見ることができる授業を学校のホームページ内に組み込んで、動画として配信していました。この度の文科省による、1人1台の端末を小中学生に貸与できるように整備することは大変異議のあることであり、これらを今回のように休業となった場合に備えて、どのように整備を進めていくかが、課題かと思います。OECD 加盟国 31 カ国中、中学3年生において、国語、数学、理科のデジタル教材を使用する時間において、日本は 31 位と最下位であるという状況です。上海では、休業の2週間後からオンライン授業が行われております。これはますます日本は、そして本市においても学ぶ機会を損ねてしまうことになります。今後、オンライン授業がスムーズに行われるよう、高速通信の基盤インフラとなる光回線の整備、教員の動画がコンテンツの作成環境と能力向上も含めた配信のシステム作り、もちろん手数料保持費も含めてであります。市として、これらのことについては確立をしておくべきと思います。現在は、各教員の自力で行われているところが大きく、今回を機にしっかりと考えるべきと思います。教育は国の礎といいます。これらのことについて教育長のお考えを伺います。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
川上議員の質問にお答します。空き家とまちの魅力を伝える一体的な取り組みについてでありますが、今般のコロナウイルス感染症の拡大により、これまでの大都市部への過度な一極集中から、さまざまな社会経済活動におけるリスクを回避するため、大都市から地方への移住の流れがより一層増すものと考えているのでございます。市といたしましては、このように大きな時代の流れといったものを、しっかり踏まえるとともに、他市の動向などもあわせて参考にしながら、現在策定中であります、第7期美唄市総合計画において、子育て、教育、福祉などさまざまな施策の充実を図り、まちの魅力を高めることで、より一層、移住・定住の促進に繋げてまいりたいと考えております。
答弁 教育長 天野政俊(教育長は2022年12月まで)
川上議員の質問にお答えいたします。初めに、放課後児童施設についてでありますが、臨時休業となった場合の登録していない児童の利用については原則、保護者から負担金を徴収することから、入所の申請が必要となりますので、申請があった場合には保護者と十分連絡をとりながら、速やかに施設の利用ができるよう、努めてまいりたいと考えております。また、教員との連携した指導体制につきましては、在籍している児童について気になる言動等があった場合は、学校に連絡を入れ、担任の先生等と相談をすることで情報を共有し、連携を図る対応を行っているところであります。なお、臨時休業中に利用する児童が増加した場合は、教育委員会事務局内での連携や教員等の協力をお願いしたいと考えておりますが、今回の4月 20 日以降の臨時休業中の児童数は通常開所時の4割以下で推移していたため、指導員の交代勤務により対応ができたところであります。いずれにしましても、学校は臨時休業となった場合に備え、施設運営に支障がないよう、体制づくりに努めてまいりたいと考えているところであります。次に学校給食につきましては、文部科学省の「学校給食衛生管理基準」において、学校給食の実施に必要な施設及び設備の整備及び管理、調理の過程における衛生管理、その他の学校給食の適切な衛生管理を図る上で必要な事項が定められており、この中で、給食の持ち帰りは衛生上の課題から禁止することが望ましいとされていることから、臨時休業中における学校給食の家庭への配布については、難しいものと考えております。次に、オンライン授業についてでありますが、オンライン授業を行うには端末や通信環境の整備の他、授業を受ける児童生徒の家庭における通信環境や授業を行う教職員の ICT機器に対するノウハウや、負担などの課題があるものと考えております。通信環境については、各家庭の地域的な問題や家庭環境などさまざまであることから、本年度においては、各家庭の通信環境に関わらず、小学校6年生及び中学校3年生の児童生徒に Wi-Fi ルーターなど貸し出すことと考えておりますが、来年度以降、通信環境の確保について検討してまいります。また、光回線の整備につきましては、市長部局において民間事業者に対して、要望していると伺っているところであり、教育委員会といたしましても、光回線の拡充に向け、市長部局と連携してまいりたいと考えております。教職員の能力向上や負担軽減については、ICT 機器を活用した事業を効果的に進めるため、年2回の長期休業期間中における教職員向けの ICT 研修の実施や、教育委員会に配置しております ICT 支援員の活用により、人的支援をしてまいりたいと考えているところであります。いずれにいたしましても、災害や感染症の発生等による学校の臨時休業などの緊急時においても、ICT の活用により、すべての子どもたちの学びを保障できる環境の整備に努めてまいります。