美唄市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月4日
(1)農業行政について/(2)建設行政について
2015年12月4日、美唄市議会の一般質問で、楠徹也議員が「農業行政について」「建設行政について」について質問し、市長 髙橋幹夫が答弁しました。
- 質問者
- 楠徹也 議員
- 答弁者
- 市長 髙橋幹夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 楠徹也
平成 27 年第4回定例会にあたり、大綱2点について、市長にお聞きいたします。初めに、大綱1点目の農業行政について、3点ほどお聞きいたします。1つ目は、今年度の農産物の作況及び米価についてですが、美唄市の基幹産業である農業が安定し、将来に向けて発展していくためには、個々の農家経営の面から見ますと、再生産が可能となり、経営が安定し、農業をめぐるさまざまな情勢に対しても打ち勝つ体力が構築されるよう、良い農産物がより多くとれて、適正な価格、より良い価格で販売されることが最も大切な基本であると考えております。そこで、今年度の美唄市の農産物の状況を顧みますと、過去最高の収量となった小麦をはじめ、おおむね良い結果となっている状況だと、私自身感じているところですが、主な農産物の収量、作況についてお伺いいたします。あわせて、これまで多収品種と期待され、導入された「きたほなみ」は、課題であった収量が大きく伸びたところですが、市も小麦プロジェクトの取り組みを農協などと一緒に進めてきたところであり、この収量増加の要因をどのようにとらえているのか、お伺いいたします。また、農家所得の面で最も影響の多い米価についてですが、昨年は、過去最低の水準に下落し、再生産もおぼつかなくなるなど、農家経営には、非常に大きなダメージを受けたところです。本年度は、自主的取り組みの転作により、生産調整が始まって以来、初めて主食用米の作付面積が目標値を下回り、米価も持ち直し傾向にあるかと思いますが、道産米の市場での取引価格がどのようになっているのか、また、その状況について、市長はどう感じておられるのか、お伺いいたします。2つ目は、TPP交渉についてですが、TPP交渉は、先に大筋合意との発表があり、その後、初めて国民に対して明らかにされた合意内容では、国会決議で聖域とされた農産物でもあり、本市の基幹作物である米、小麦など、重要農産物でも 586 品目中3割が関税撤廃となっているほか、遅れて公表された詳細な内容では、美唄市でも特産品として多く作付けされているアスパラ、タマネギなどの野菜も関税撤廃することとされ、さらに、アメリカ、オーストラリアに対しては、米の国別無関税輸入枠が設けられるなど、農業者にとっては、不安と怒りの何物でもない内容となっています。これについて、国は、関税は守ったとしているものの、公表された合意内容では、農業経営の大きな影響が避け難いものと考えられますが、国や道では、その影響をどのように想定しているのか、本市農業には、どの程度の影響が考えられるのか、伺います。また、農業団体などの反発を受け、国民の不安を払拭するため、必要な対策を講じるとし、11 月 25 日に総合的なTPP関連政策大綱が報じられたところでありますが、その内容と、今後の市の対応について、お伺いいたします。3点目は、ICT利活用についてですが、昨今のインターネット技術を利用した技術革新は目覚ましいものがあり、農業をはじめ、さまざまな分野で利活用されています。その例として、隣接の岩見沢市では、既に農業気象情報や農業機械のGPS利用が行われているほか、今後は、市民の健康維持、安否確認、農業以外の産業へのサービス拡充なども検討されているようです。本市における農業分野での利活用に向けた取り組みの状況と課題、それに対する市の考え方について、お伺いいたします。次に、大綱2点目の建設行政の下水道施設の管理状況と、老朽化対策についてですが、平成元年に供用を開始し、26 年経過している下水道の管路は、地中にあるため、不良な管路が隠れていても把握することが困難であると思いますが、管路の劣化の状況を確実に把握し、適切な維持管理と必要に応じた修繕や更新を行い、不明水がなくなるよう取り組んでいくことが重要と考えます。そこで、下水道の点検など、管理の状況と、市民の方々が安全で安心して利用できる下水道管の老朽化対策について、また、不明水の支出についてもお伺いいたします。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
楠議員の質問にお答えいたします。はじめに、農業行政について、農作物の作況等についてでありますが、農林水産省が公表する市町村別の作物収穫量は、来年1月に示されるため、現時点で把握できておりませんが、北海道農政事務所が公表した 10 月 15日現在の南空知の米の予想収穫量で申し上げますと、10 アール当たり 556 キログラムで、作況指数は 106 となっており、前年の作況指数 104 を上回っているところであります。また、小麦や大豆についても、各農協に確認した結果、昨年を上回る作況となっており、特に、秋まき小麦の「きたほなみ」は、10 アール当たり 500 キログラムを超えるなど、平成 23 年に本格的に作付けが始まって以来、最も高い収穫量となっているところであります。なお、「きたほなみ」の収穫量の増加要因についてですが、空知農業改良普及センターによりますと、今年は、融雪が早く小麦の生育が早まったこと、適度な降雨で追肥が効いたこと、低温で登熟期間が長く確保できたことなど天候条件にも恵まれたことに加え、農業改良普及センター、市、農協、農業共済組合が連携して取り組む「小麦プロジェクト」において、早期播種による越冬前の茎数の確保や適期に充分な追肥を行うなどの技術指導の徹底が収量増加に繋がったものと伺っております。次に、道産米の価格の動向についてでありますが、農林水産省が本年 10 月に公表している米の相対取引価格におきまして、本市で最も作付面積が大きい「ななつぼし」で申し上げますと、1俵当たり1万 2,995 円と前年同期より 367 円上昇しましたが、平成 25 年以前の水準までは回復していないところであり、水稲を基幹作物とする本市の農業経営にあっては、なお、厳しい環境にあるものと感じております。次に、TPP大筋合意による影響についてでありますが、今回の大筋合意を受けて国が公表した資料の「品目ごとの農林水産物への影響について」では、米については「国家貿易以外の輸入の増大は見込み難い」としつつも「国内の米流通量が増加すれば国産米全体の価格水準が下落することも懸念される。」とし、小麦については「輸入の増大は見込み難い」としつつも「マークアップの削減に伴い、輸入麦の価格の下落が、国産小麦の販売価格に影響を及ぼすことも懸念される。」などの判断を示しております。また、北海道では、11 月に公表した「北海道への影響中間取りまとめ」において、米については「新たな輸入枠が設定されることにより、実効ある影響回避措置を講じられない場合、国産米の価格低下が懸念されるとともに、飼料米への転換を含め、生産調整に取り組む中、生産者意欲の減退が懸念される。」としたところであり、小麦については、「実質的な関税に相当するマークアップ水準が引き下げられることにより、輸入小麦の価格が低下し、これにより国産小麦の価格が下落するとともに、マークアップを財源としている経営所得安定対策への影響が懸念される」との判断を示したところであります。次に、本市の農業への影響についてでありますが、現在、北海道において、具体的な影響予測の判断指標について検討していることから、本市の農業に関する影響予測につきましては、今後、示される北海道の指標を基に判断してまいりたいと考えております。次に、国が、11 月 25 日に決定した「総合的なTPP関連政策大綱」の農業分野の主なものとしては、攻めの農業への転換、体質強化対策として、経営の効率化を促進する機械・施設の導入、無利子化等の金融支援措置を充実させること、重要5品目関連対策としては、国別枠の輸入量に応じて国産米を政府備蓄米として買い上げ、流通量を調整することにより価格維持を図ることが盛り込まれております。また、小麦についてでありますが、経営所得安定対策を着実に実施するとともに、各対策の財源については、政府全体で責任を持って毎年の予算確保を図ることなどが示されているところであります。私としましては、このTPPの合意内容は、都市部の経済に大きな効果が期待される一方、本市を含め、農業を基幹産業とする地方都市にとっては懸念・不安が多々あるものと受け止めておりますことから、国は、今後とも、合意内容を丁寧に説明するとともに、TPPの影響に関する不安を払拭し、特に農産物の重要品目については、引き続き、農業の持続的発展に向けて、具体的かつ効果のある対策が十分講じられるよう、北海道市長会などを通じて国に強く求めていきたいと考えております。次に、ICTの農業分野での利活用についてでありますが、昨年2月に美唄先進農機研究会、8月には峰延先進農業研究会がそれぞれ設立され、各研究会で、GPSを活用している生産者を招いての勉強会や先進地の視察、試乗体験を行うなどの取組が進められておりますが、導入に当たっては無線基地局の設置などを含め多額の費用がかかるほか、性能面では、使用する場所によって測位精度が安定しないことなどが課題となっているところであります。市としましては、GPSの活用は、経営規模の拡大が進む中で、作業時間の短縮、施肥や防除ムラの解消、CO2排出量の削減に繋がる効果があることから、引き続き、研究会との意見交換や他市町の先進的な取組など調査、研究をしてまいりたいと考えております。次に、建設行政について、下水道施設の管理状況と老朽化対策についてでありますが、本市の下水道事業は、昭和 53 年に事業着手し、平成元年に旧空知中核工業団地を、平成2年には美唄市内の一部が供用開始となり、その後、市街地を中心に事業区域を拡大し、整備を進め、下水道の普及促進に努めて来たところであります。これまで、整備された汚水管・雨水管の総延長は約 200 キロメートルとなっており、事業着手から 38 年が経過しておりますが、管渠の耐用年数は 50 年となっていることから、今後、管渠の耐用年数に合わせて長寿命化計画を策定する予定としております。また、市内 22 カ所に設置しているマンホールポンプ所につきましては、機械・電気設備の耐用年数が 15 年であり、下水道管と比較して短いことから、平成 25 年度にマンホールポンプ所の長寿命化計画を策定し、平成 26 年度から耐用年数を経過したポンプ所の改築更新工事を行っているところであります。下水道施設の通常の維持管理としましては、毎年、目視やテレビカメラによる下水道管路の内部やマンホールの調査点検を実施しており、管路・マンホールの清掃のほか、破損箇所が有る場合には、修繕などを行っているところであります。一方、不明水についてですが、下水道施設以外から侵入する不明水には、雨水の侵入によるものと、地下水の浸入によるものがあり、不明水の水量につきましては、石狩川流域下水道組合において認定される汚水量から市の有収水量を差し引いた量が不明水となっております。この不明水の水量をもとに金額を試算しますと、平成 26 年度においては約 770 万円となっており、下水道会計に与える影響は大きいものと考えております。今後、不明水を無くすための対策としまして,引き続き調査・点検を行い、市民の皆様方が快適で衛生的な生活を送れるように、下水道施設の維持管理に努めて参りたいと考えております。
再質問 5番 楠徹也
自席から、2点再質問させていただきます。1点目は、TPP交渉についてですが、国が大綱に示す内容では、具体性が乏しいと感じられ、農業者が安心できるようなものとはなっておりません。より具体的な情報はないのか、また、経営継続に向けて、具体的で効果のある対策が十分に講じられるよう求めるとのことですが、具体的な内容はどのようなことなのでしょうか。また、北海道市長会などを通じて働きかけていくとの話でありますが、北海道市長会では、どのような動きになっているのか。さらに、問題に対する市長の考えを再度お伺いいたします。もう1点は、下水道施設の管理状況と老朽化対策についてですが、平成 26 年度の不明水の金額は、約 770 万円ということですが、平成 26 年度以前の不明水は、どのような金額で推移しているのか。また、今後不明水について具体的にどのように改善していく考えなのか、お伺いいたします。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
楠議員の質問にお答えいたします。初めに、TPP政策についてでありますが、国では、11 月 25 日の公表した「総合的なTPP関連政策大綱」にあわせ、農林水産省版のTPP対策案を示し、この案の中で、既存施策の充実に加え、新たな対策として、農業の国際競争力の強化を図るため、地域の営農戦略に基づく農業者等が高性能な機械・施設の導入などによる高収益作物への転換、水田の畑作化、新たな国産ブランド品種の開発などの取組に対して支援する産地パワーアップ事業の創設を掲げており、大綱に掲げられた対策の予算措置については、今後の国の補正予算や来年度予算の中で具体的な取り組みが示されるものと考えております。次に、北海道市長会の取組みについてでありますが、TPPの動向を踏まえ、11 月9日に北海道市長会内に「TPP問題特別委員会」を設置し、十分な情報提供と影響額の試算開示、既存事業の継続とTPP対策予算の確保、生産基盤整備の強化など、この特別委員会で集約された意見・要望が具体的施策として反映されるよう、国に、強く求めていくこととしているところであります。私としましても、大綱に盛り込まれた内容について、予算化や法の整備などが確実に実行される必要があると考えておりますので、今後とも北海道市長会との連携を通じ、美唄市の農業が持続的に発展していくことができるよう、引き続き、国や道に働きかけてまいりたいと考えております。次に、不明水の試算額の推移についてでありますが、過去3カ年分を試算しますと、平成 23 年度は約 710 万円、平成 24 年度は約 700万円、平成 25 年度は約 690 万円となっております。また、不明水につきましては、下水道施設の構造上、侵入水を皆無にする事は、なかなか難しいものと考えておりますが、少しでも削減出来るように、今後も調査点検を強化し、その原因や箇所を特定し修繕を行うなどの、不明水対策を講じて参りたいと考えております。