中頓別町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月11日
基幹産業である酪農業に対する支援について
2026年6月11日、中頓別町議会の一般質問で、蓮尾純一議員が「基幹産業である酪農業に対する支援について」質問し、町長 小林生吉、産業課長 平中敏志が答弁しました。
- 質問者
- 蓮尾純一 議員
- 答弁者
- 町長 小林生吉、産業課長 平中敏志
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 蓮尾純一
では、次の質問に入らせていただきます。基幹産業である酪農業に対する支援についてでございます。私は酪農業に対して知見も薄く、未熟でありますが、報道や酪農家の方から見聞きする中で非常に厳しい環境に置かれていると認識しています。本町の基幹産業であり、歴史や文化、景観などの観点においてまさに基幹産業となっており、厳しい状況に置かれていることについて非常に危惧をしております。酪農家の現状の把握をどの程度まで行っているのか、それに対する認識はどのようなものなのかお伺いします。現在国の畜産クラスター事業などを活用した大型投資に関する国からの補助金などはありますが、家族経営の方が多い本町においてこのような補助は現実的なものではなく、国が進める施策と一部乖離しているものと考えております。現在町単独でも新築や増築、改修に対して支援条例が整備されておりますが、事業費に対する割合や限度額等が現在の物価高騰の状況の中で効果が限定的な状況になっていると考えられます。後継者への特例支援はかなり使い勝手のよい枠が設けられているのは承知しておりますが、対して現在酪農業を営んでおられる方への支援の実態と乖離しており、更新を検討しなくてはならない経済状況となっております。設備に関する補助のほかに経営に対する支援策も設置していることも承知しております。しかし、乳価が上がらない、飼料が値上がりし続けている、人件費が高騰しているなども踏まえ、市場経済も考慮した支援策の検討ができないか、基幹産業を守るための町長の現時点でのお考えをお伺いします。
答弁 町長 小林生吉
酪農業に対する支援に関する質問にお答えをしたいと思います。本町の基幹産業である酪農業は、燃料や肥料等の生産資材の高騰により厳しい経営状況が数年続いてきたものの、乳価も引き上げられてきたことから、一時期よりは上向きになってきたという認識を持っています。しかし、現在の中東情勢の影響から牧草収穫に使用するビニール資材などに不足や高騰が懸念されるなど、今後の情勢を注視する必要があると考えています。また、本町の酪農業全体の大きな課題として高齢化、後継者不在を主な理由とした離農に歯止めがかからないほか、老朽化した飼養施設で営農を続ける形態が多く、機械化などの省力化が進まず、経営を継続することができなくなるという懸念から、酪農振興支援条例を整備し、施設の整備、改修への支援を図ってきたところであります。条例を整備した当初は一定の効果はあったものの、昨今の建築資材や人件費の高騰などにより整備費用が莫大となった現状では利用者は少なくなっている状況であります。酪農振興支援条例による施設整備改修支援だけでは問題は解決できるとは思いませんが、他の補助事業等を組み合わせ、改修等を進めるきっかけづくりになると考えています。また、本町の酪農業は家族経営がほとんどでありますが、労働力や施設の問題などを総合的に検討する中で、共同経営などの法人化への動きが出てきた際の支援の在り方については検討する必要があると考えています。さらに、本町の酪農業を維持、発展させるためには、直接的な経営の支援だけではなく、営農を継続できる体制への支援を充実させることも必要と考えています。酪農従事者の休日確保等を図る酪農ヘルパー組合や繁殖データ等を活用し、乳牛の能力向上による経営の安定化を目指す乳牛検定組合への支援、粗飼料収穫の共同化や労働力の軽減を図るための夏季預託牧場及び本年秋から稼働予定の通年型の哺育育成預託施設の安定的な運営なども挙げられます。現状では、これらの酪農関連団体や施設運営はそれぞれ独立した形となっていますが、今後の人口減少による労働力不足への対応や運営の効率化を図るための道筋を検討する必要があると考えています。いずれにしても、町単独で検討するを進めるのではなく、酪農家の意向や関係機関との協議検討を行いながら、本地域でどのような体制を構築していくことが望ましいのかを考えていきたいというふうに思っています。
質問 1番 蓮尾純一
今現状である酪農家さんの中で、なかなか集まりづらい情報なのかなと思うのですけれども、赤字で経営されている方がどれぐらいいるのかというのをまず把握されているのかどうか、その割合は全体のどれぐらい上るのかというようなことを把握されているのかというのをまずお伺いしたいのと、それがどこから起因する赤字であるということまで把握しているかということをちょっとお伺いしたいと思います。
答弁 産業課長 平中敏志
個別の経営状況のお話を農業関係団体から聞き取るという形は、やっぱり個人情報の問題がありますので、非常に難しく、どこの何件ぐらいが赤字経営だとかというところの部分を正確に把握することはしておりません。ただ、年度年度ごとというか、特に農協さんとの情報交換の中で都度、経営状況の把握というか、状況を聞かせていただいて、今年度は特に例えば厳しい状況の農家さんが多いとか、去年よりは少ないというような形の情報としていただいているというところで、その具体的な中身の部分について、おおむねの基本的な条項といいますか、乳牛の事故というか、事故牛が多くて、その導入に費用がかかっていただとか、そういう大きな項目の中でのお話ということでは聞いていますが、具体的に赤字経営体の具体的な内容だとかというところまでこちらで把握するということはなかなか難しいという状況にあります。ただ、総体的な中頓別町の農家の状況というところの中での話は伺っているところであります。
質問 1番 蓮尾純一
もちろん個人情報のこともありますので、誰々さんがどういうふうに赤字ですというようなことは把握できないし、把握しなくてもいいとは思うのですが、大まかなトレンドとしてこういう形で経営状況が苦しいのだなというようなトレンドはつかむことができると思うのです。それは経済原理の中に組み込まれたものになりますので、大まかな形でのなぜ赤字になっているのか、赤字が増えてきているのかということは把握はできると思うのです。そこら辺のヒアリングは、JAさんとしたりできると思うのです。それに対して、ではどういう支援をしていくか、もちろんお金だけではないかもしれないです。こういった施設を運営していくことも大事なのかもしれません。でも、今現状聞いている限りだと、農家等のお話を聞いている限りだと、どうもう役場とそこの部分の情報の交換がうまくいっていないのかなと、役場から考えてもらいたいことであったり、やってもらいたいことであったりという部分がいまいち吸い上げられていないのかなというのは感じます。何かそういうような話をざっくばらんに設けられるような機会というのは今のところ持たれていないというようなところでしょうか。
答弁 町長 小林生吉
まず、今農協も合併して広域で浜頓別町、猿払村、3町村で1つの組合を構成している状況でありますけれども、その中で組合長等から言われていたのは、この中で中頓別町の酪農に対する支援がとにかく一番手厚いと、ほかの両町村は漁業も持っているので、農業だけ支援ということがなかなかできないというところもあって、そういう意味では酪農が基幹産業である本町が酪農により手厚く支援しているというところは当然といえば当然なところでありますけれども、それだけ町の酪農に対する支援というのは一定行われているということであります。そんな中で、私も行政経験の中で酪農に従事したことはありませんけれども、町長になって以降はいろんなお話をしてきました。まだまだ経営のよかったときであれば、例えば増産体制をつくっていくのに牛を新たに導入するときに牛の単価がすごく高いので、こういったところの購入について町の支援をしてもらえないかとか、あるいは農業の更新をしていくに当たって、更新に係る費用が増嵩してきているので、農協も負担する代わりに町のほうでも一緒に協調して支援をしてもらえないかとか、そういう個別に農業状況の中で支援を町として取り組めるところを相談、協議をしながらきています。先ほどあったヘルパーの利用組合であったりとか、そういったようなところとも必要なときには支援に関する相談というのもしながらやってきたという経緯があります。ただ、合併以降、農業者の代表として酪農振興会が新たにできたりして、どこと中心となって協議をしていくのがいいのかとかというところもまだ手探りな状況があります。私としては、できるだけ多く農家の皆さんと協議する場を持ちたいということで懇談会も行わせてもらいたいというふうにしているのですけれども、なかなか組合長との日程が合わなかったりとかして、その調整に苦労しながら機会を持てないでいるというような状況もあるのも事実だということであります。ただ、いずれにしても、先ほどの答弁で申し上げましたけれども、高齢化していること、それから後継者がいないところがある、そういった課題、さらにはそれらの農家の施設を継承していく上での老朽化等の問題というか、やっぱりそういうこともあってなかなか一筋縄ではいかない大きな課題、多くの課題があるかなというふうに思います。改めて、議員からも言っていただいたように農家の皆さんから声を拾って、きめ細かな支援ができるような、そういった取組をしていきたいというふうに思います。以上です。
答弁 産業課長 平中敏志
すみません、先ほど個々の経営状況の把握というのをしっかりしているわけではないという話をさせていただきましたが、今現在酪農家戸数も30戸を切っていて、その中で私どもとして持っている情報で、そこそこの課題というか、労働力が不足しているのか、経営面積が不足しているのではなかろうかとか、そういう推測を、推察といいますか、することはしております。ただ、そこをオープンにするわけではないのであれなのですけれども、ただそことJAとかの情報を加味しながら、個々での課題、こういう課題が個々の農家にはあるのではなかろうかという推察はしているところでございますが、その中で個々それぞれの問題、課題がある中で個人的な要望だとかということもお聞きすることはございます。ただ、そこがそれぞれの問題というところもなきにしもあらずなのかなというところもあって、なかなかそれを全体化するということは難しいというふうに思っています。これまで合併する前までは、農協単独で個々の課題を聞き取りながら、地域全体としてどういう課題が必要で、どういう支援を求めて町のほうに来るというところがあったのですけれども、合併後はなかなか東宗谷全体の地域としての農協という捉え方で、各町村に直接支援という形にはなかなかなっていなかった。その中で、先ほど町長が言いましたが、合併のときにできた酪農振興会が本当は中頓別町内の課題、地域の課題というものを拾い上げて一緒に協議していけるような形になるのが望ましいだろうというふうに私どもも思っていますし、今後徐々にそういう形になってきているのかなというところで、酪農振興会が吸い上げる形で、町の支援というか、どういう形が望ましいか、この地域をどういう形で酪農を継続するための体制をつくっていくかというのを拾い上げるというか、一緒に協議できる場になっていただきたいなということを思いながらいるというところでございますので、そういう形の中でいろんな協議が進めていける形になればいいかなというふうに思っております。以上です。
質問 1番 蓮尾純一
ぜひそういった協議の場を設けていただいて、現場のご苦労を産業課はたくさん仕事を抱えているので、これだけではなくいろいろあるので、大変だと思うのですけれども、やはり基幹産業になりますので、丁寧に対応していただきたいというふうに思います。そして、そういった協議体がしっかりできて機能してくることを非常に期待をしているところです。私の質問については以上で終わらせていただきます。