みんなの議会

浦幌町議会 令和5年第3回定例会 2023年9月8日

酪農、畜産農業への今後の対策

2023年9月8日、浦幌町議会の一般質問で、高橋いづみ議員が「酪農、畜産農業への今後の対策」について質問し、町長 井上、産業課長 小川が答弁しました。

質問者
高橋いづみ 議員
答弁者
町長 井上、産業課長 小川

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 高橋いづみ

通告に従い、一般質問させていただきます。酪農、畜産農業への今後の対策。2014年、全国的にバター不足が問題になり、国が補助金をつけて大規模化を促す畜産クラスター事業を推進しました。数年をかけ増頭をして生産量が増加に転じてきた矢先、新型コロナウイルス感染症拡大により学校の休校、外食や観光業が休業せざるを得ない状況になりました。給食の牛乳消費が減り、生クリームなどの業務用乳製品の需要も大きく減りました。余剰分をバターや脱脂粉乳に加工することで対応していましたが、在庫量が過去最高となり、2022年から生産抑制をしなければならなくなりました。さらに、円安による飼料、資材、燃料価格の高騰やそれに伴う個体価格の急落によって酪農、畜産農家はかつてない危機に直面している状況から、以下について伺います。1、国のかじ取りによって過不足を繰り返していること、毎年13万7,000トンもの乳製品を輸入していることなどに疑問を感じます。上部組織への要請活動はされていますか。2、北海道における酪農経営離脱の調査結果によると、2022年2月から23年1月までの1年間で酪農経営離脱が243戸、新規参入が21戸、差引き222戸減少しています。これは2年前の113戸の約2倍であり、離脱が急速に進んでいることを示しています。この1年で浦幌町でも4戸が苦渋の決断で酪農経営離脱をしました。今後離脱を加速させないためにも行政としてどのような対策を考えていますか、伺います。

答弁 町長 井上

高橋いづみ議員のご質問にお答えします。1点目の上部組織への要請活動についてでありますが、これまでも関係産業団体と歩調を合わせ、様々な機会を通じて牛乳、乳製品の需要拡大などの経営安定対策や経営基盤、防疫体制の強化など、酪農、畜産対策等の推進に関する要請活動を行っているほか、北海道町村会においても国及び北海道に対して同様の要請活動を行っております。ご質問にある乳製品輸入枠の削減に関する要請活動につきましてはこれまで行った実態はありませんが、今後社会情勢等の変化により要請活動が必要となる機運となった際には関係産業団体等と協調しながら要請活動を展開してまいりたいと考えております。2点目の酪農経営離脱を加速させないための対策についてでありますが、近年の酪農経営を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響から回復する間もなくロシアによるウクライナ侵攻を発端とした飼料、資材、燃料などの物価高騰の影響を大きく受け、かつ長期化しており、大変厳しい状況であると認識しております。この間関係産業団体とともに国や北海道が行う様々な経営支援対策についての情報提供に努めたほか、本町独自対策として令和4年度に牛乳消費拡大キャンペーン事業及び農業物価高騰対策支援事業に取り組んでまいりました。また、長期化する物価高騰の影響に加え、生乳生産抑制を強いられている酪農業についてはより影響が大きい状況であるとの判断から、今定例会において酪農経営支援緊急対策事業予算を提案させていただいたところです。今後につきましても社会情勢の変化を注視しつつ、関係産業団体と連携を図りながら適切な対策を講じてまいりたいと考えております。以上、高橋いづみ議員の答弁といたします。

質問 高橋いづみ

13万7,000トンもの乳製品と書かせていただいたのですが、これはどのような規模感かということは把握されているでしょうか。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

今ご質問にありました13万7,000トン、その規模感につきまして、全国的な総乳量に対して生乳の場合ですと飲用と加工用それぞれあるわけですが、流通調整、経済情勢、それによって生乳生産の価格が安定するであろう、そういうものを想定した国が定めた輸入枠、それを前提としてそれぞれの酪農経営の安定した経営が保持される、それを前提として推計をした全国的に定めた輸入枠、これを確保しておけば酪農経営に危険を与えることがないということを見越した数量として算出されたものと認識をしてございます。

質問 高橋いづみ

この13万7,000トンの乳製品というのが令和3年の数量なのですが、北海道では、年間の生乳の生産量が431万トンとなっております。そして、輸入乳製品の量なのですが、生乳換算しますと469万トンとなっております。これは北海道で年間に生産されている量よりも多いということになります。町にというよりは国に対して要請活動を行ってほしいということなのですが、この量を少しでも減らすことができれば北海道でそもそも生乳の生産調整というものを行わなくてもいいのではないかと思います。そして、国の補助なのですが、今年の3月に乳牛を早期に廃用、食肉処理した場合1頭につき15万円補助ということを国として出しております。今まで増頭してくださいと要請していたのに、ここにきて急に減らしてくださいということになっています。急に増やしたり減らしたりということはもちろんできませんし、乳量も下げたものを次上げてくださいと言われましても急にできることではありません。答弁に要請活動が必要となる機運となった際にはとあるのですが、それが今だと思うので、ぜひ積極的に、一つのまちで行うことではないと思いますので、ここに書いてありますように北海道町村会ですとか、十勝にも町村会あります。そこで全体で国に対して働きかけを積極的に行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

今現在の酪農、畜産経営体における現状、そちらについては今議員が発言されたような現状にある、大変厳しい状況にあるということは我々も非常に憂慮しておりまして、同様の認識を持っているところでございます。ただ、この13万7,000トン、これにつきましては先ほどの最初の私のお答えにありましたとおり、国が定めた国家貿易に関する諸外国との合意に基づいて設定された輸入枠でございます。そういった中では単に、議員もご認識のとおり単体町が独自でそういった要請活動を行うというところには慎重を期すべき部分があろうかと思います。また、新聞等にも出てございますが、現に現国会議員の発言においても13万7,000トンを削減することはできないのかというような質問をされてございます。そういった風潮が高まりまして、周辺自治体も含めまして社会情勢がそういった方向に転換していくような状況になった場合には、本町といたしましてもそういった要請活動については推進して積極的に取り組んでいくという必要は当然出てくるだろうと考えています。以上です。

質問 高橋いづみ

輸入枠なのですが、カレントアクセスという名前で、私も調べたところ国が1995年から設けている低関税輸入枠ということだったのですが、これ全ての国がちゃんと守っているわけではないと調べた中では出てきました。日本だけがきっちりとその量を守って輸入していると。それを考えると、自国の農家を守ることを今の国が考えているとは思えないのです。確かに国会議員の方でも国に対して要請していただいていることはあると思うのですが、やはり地方の、こうやって地域の、北海道ですと特にそうですけど、酪農業界が多いところからたくさん声を上げればそれに伴って変わっていくということもあると思うので、ぜひこの要請活動を積極的にしていただければと考えます。では、2点目について再質問させていただきます。まず、関係産業団体との今現在の協議など、コミュニケーションというのはどの程度行われていますでしょうか。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

ただいまのご質問でございますが、関係産業団体、農業協同組合が対象になろうかと思いますけれども、そちらとは毎年、次年度の予算を要望する段階でございますので、月でいいますと毎年11月に定例的にまずは現状の農業施策に関して意見交換をさせていただいております。そのほか近年の新型コロナウイルス感染症であったりとか、物価高騰であったりとか、そういった様々な状況が発生した場合には随時お互いに、行政側から発信することもございますし、団体側からお声がけをいただいて打合せを行う、それに向けて改善策を検討する、そういった場面は回数とか時期にこだわらず随時行っているところです。以上です。

質問 高橋いづみ

関係団体、浦幌町の農業協同組合の方などにこちらからもお話を伺ったときに同じような質問をさせていただいたのですが、そのときに昔はもう少しそれぞれの団体、ほかにも普及センターですとか、農業共済組合ですとかとお話ししたり、よりよくするためにどうするかといった場があったと聞いております。今後もこういった場を今よりももう少し増やしていただいて、それぞれの役割分担ってあるとは思うのですが、今の厳しい状況を改善していくためには生産者だけではなくてこういった団体の方々と、そして行政の方と、役割分担があるということはそれぞれの得意分野があるということだと思います。協力して情報共有を高めて一緒に産業を守っていくという形をより取っていただければと思います。いかがでしょうか。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

様々な場面での意見交換というのはこれまで過去にはあったというようなご意見といいますか、そういった行いはあったということでございます。回数とかは私も把握はしていないのですが、そういう風潮にあったということは私自身も肌感覚ではありますが、認識はしてございます。ただ、いかんせん新型コロナウイルス感染症というところで一度そういった関係が持てなくなってしまったというところがまず一つの大きな要因があるかなと思います。我々といたしましても、例えば農業協同組合と一緒に家畜共進会の開催をした後など、そういった場面は会議という格式張ったものではございませんが、一緒にお手伝いいただいた方々皆さんをお誘いをして意見交換をする場を設けたりですとか、そういった部分は近年、新型コロナウイルス感染症明けでありますので、行うようになりましたし、他の普及センターですとか、農業共済組合とか、そういったところもご相談事があればご意見を伺うような場面というものも、今積極的にご意見を求めるという機会も設けております。今後、今せっかくいただいたご意見でもございますので、各団体の方々のお考えをお聞きするような場面というものは我々も積極的に機会があればつくっていきたいと考えているところでございます。

質問 高橋いづみ

ありがとうございます。ぜひそういった機会を今後増やしていただければと思います。そして、今定例会において酪農に対しては緊急対策というものを取っていただきまして、これ生産者としてすごくありがたいことだと思っているのですが、飼料や資材などの高騰、これは酪農だけではなく、畜産農家ももちろん非常に大きな影響を受けております。そして、酪農農家の中でも近年でクラスター事業によって大規模化を進めてきた農家というのは、生乳の売上げだけではなく、個体販売も含めまして投資をして、その計画で償還していくといった形を計画上しております。なので、個体価格の下落が非常に酪農家も畜産農家も打撃を受けているところです。個体価格なのですが、おととし、2021年から2年たって今現在なのですが、和牛ですと大体2分の1程度、子牛の価格でいきますと3分の1程度の価格になっております。ですので、育てるための飼料代で終わってしまう、売上げがないといったことを嘆いている農家もいるのです。なので、非常にこれ継続していくのに厳しい状態というところで、浦幌でも担い手がいたところで経営離脱というところになってしまっているところもあります。ですので、町の財政というのは限られたもので厳しいとは思うのですが、ぜひ飼料に関しての支援もお考えいただけないでしょうか、お伺いします。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

ただいまの経営状況、子牛価格の下落、そういったものも今回ご提案をさせていただいた補正予算、この形をつくる上でも当然農業協同組合の畜産部門とご相談をさせていただいておりました。そのときにも一つの方法として個体価格に対する支援というものも協議をする中では話題にはのっていたのですが、町の財政的な部分、それと酪農家にとっての支援の在り方というところをまとめたときには今回ご提案させていただいたような形として支援というものを提案をさせていただいたところです。現状として、おっしゃられたようにクラスター事業により拡大された方々がご苦労されている、そういったところも十分認識はしております。また、畜産農家だけではなくて全体的、農業に限らず、1次産業に限らず、商工業を含め全ての業種において今の物価高騰の影響というものは継続していると認識をしてございます。ただ、町の財政的な事情、それと国から今後どのような政策が提案されるか、そういった今見通しの利かない中ではありますが、今後の対策につきましては、これまで同様ではありますが、様々な分野別にはなりますが、その方々と協議、打合せ、意見交換をさせていただきながら、できる限りの対策に向けて内部的には検討を重ねてまいりたいと考えています。以上です。

質問 高橋いづみ

規模拡大した農家についてなのですけれども、それに伴って働き手の不足という問題は、これはどこの産業、また別の職業でもそうであるとは思うのですが、その促進として浦幌ではつつうらうらという就業サポートがあると思うのですが、浦幌の農業協同組合とお話しさせていただいた中でこういったものがあるのを知らなかったと意見をいただいて、これ先ほどの話に戻ってしまうのですが、そういった中でも町ではこういったことをしている、農業協同組合ではこういったことを提案しているということをコミュニケーションをより深めていただければなと思います。そこで、つつうらうらなのですが、今こちらに載せるのに企業さんからお金は取っていないと認識していたのですが、これ数の限りといいますか、町の企業さんなら誰でも載せられるといった認識でよろしいのでしょうか。

答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)

前段のつつうらうらについてなのですが、農業協同組合のどなたにお伺いになったのか分かりませんけれども、そもそもその制度をやる場面で全ての産業団体に対してこういった形のものを考えています、そういったお話は我々のほうからさせていただいておりまして、そういった希望があれば募集記事を載せることができますというお話もさせていただいております。その中で、組合系でいきますと大津漁業協同組合では今職員の募集ですとか、そういったものも掲載させていただいておりますので、そういった面については100%ではありませんが、お話としては出させていただいているというところはご認識いただければと思います。それとあと、今後のつつうらうらがどれぐらいの事業者数を載せられるかというところでありますが、今ご質問にあったとおり、掲載の事業者からは一切掲載料はいただいておりません。また、特に上限というものは設けておりませんので、浦幌町の農家でありましても、事業者でありましても、ご希望がありましたならば全ての方々のご要望にお応えするという考えで今は事業を進めているところでございます。

質問 高橋いづみ

大規模化を進めてきた方の中では働き手が足りなくて、牛を見切れなくて状態が悪くなるといった悪循環が発生しているとも聞いております。ですので、上限を設けていないと聞きましたので、私としてもこういうのがあるよと活用していただけるように促進していければいいと思いますし、またこういうのがあるということを町の行政の方にももう少し周知するといった形を取っていただければと思います。あと、今後に向けてなのですけれども、先ほど担い手がいたところも経営離脱をせざるを得なくなっているということを伝えさせていただいたのですが、このままですとどのぐらいこれから継続していけるのか分からないといった方が加速していくのではないかと懸念しています。ですので、これから中長期的にどうしていくのか、この厳しい状況の中ですが、今の働き手の方々、またこれからの担い手の方々に向けて何か前向きになれるようなものがありましたら、ぜひ井上町長にメッセージいただければと思います。

答弁 町長 井上

ただいまの高橋議員のご質問に回答いたします。本町の基幹産業は農林水産業を主体とする第1次産業でありまして、酪農や畜産業はそれら第1次産業の中でも町の財政基盤を支える大変重要な産業であると捉えています。今回新型コロナウイルス感染症の影響に加えてロシアによるウクライナ侵攻が長期化したこと、さらに円安の影響により酪農畜産経営に不可欠な飼料や燃料の高騰が経営に追い打ちをかけていることは先ほども回答させていただいたとおりであります。こうした世界情勢に端を発した背景があることを前提に、町としましては、先ほどの回答の繰り返しかもしれませんが、まずは関係産業団体と連携しながら上部組織に対して酪農、畜産対策に関する支援の要請を繰り返し行っていくこと、これがまず最優先であろうと考えています。当然国並びに北海道議会議員に対しましても公式の場が用意されていることもありますので、現状を訴えながら早急な改善と対策についても求めてまいる所存でございます。また、今回は、先ほど産業課長も申し上げましたが、酪農経営支援緊急対策事業を補正予算で提案させていただきながら、現状の負担を少しでも改善できるよう措置しております。ただ、一方でふるさと納税の人気返礼品でありますロングライフ牛乳、これのPRをさらに周知しながら牛乳の消費拡大を努めること、あるいは先ほど議員がおっしゃられた、今牛の個体販売価格が下がっていることが経営に響いている、そういった現状を受けると、こちらも牛肉の返礼品について品ぞろえを増やすなど、そういったことを町としてもできる限り酪農、畜産の支援対策を講じながら、この難局を乗り越えていきたいと考えておりますので、この点について今後進めてまいりたいと、そう考えております。以上、答弁とさせていただきます。

質問 高橋いづみ

ありがとうございました。終わります。

出典:浦幌町議会 令和5年第3回定例会 2023年9月8日 議事録 PDF(32ページ) 間違いを知らせる