浦幌町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月6日
酪農経営の継続を支える施設更新支援
2026年3月6日、浦幌町議会の一般質問で、高橋いづみ議員が「酪農経営の継続を支える施設更新支援」について質問し、町長 井上、産業課長 田村、町民課長 佐藤が答弁しました。
- 質問者
- 高橋いづみ 議員
- 答弁者
- 町長 井上、産業課長 田村、町民課長 佐藤
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 高橋いづみ
通告に従い、一般質問をさせていただきます。酪農経営の継続を支える施設更新支援。本町の基幹産業である酪農業においては、近年畜産クラスターなどを活用し、全国的には搾乳ロボットの導入や牛舎の新築、増築など大規模な施設投資が進んでいる一方、本町においては施設更新や規模拡大の動きがこれからという状況にあります。今後老朽化した施設の更新時期を迎える農家が増えていくことが見込まれますが、そのような中で町が前向きな支援姿勢を示すことは農家の経営意欲を高め、将来への不安を和らげることにつながると考えます。また、施設整備補助は単なる歳出ではなく、将来的な税収確保や廃業の防止につながり、産業、地域経済の維持にも寄与する可能性があると考えますが、本町には施設更新に対する町独自の支援がないため、酪農施設投資支援の在り方について町の見解を伺います。1、現状の認識について、老朽化が進む牛舎関連設備について町として更新需要をどのように把握していますか。2、施設更新が行われない場合は規模の縮小、廃業が進み、地域酪農の減退につながりかねない状況であると考えますが、町としてどのように認識をしていますか。3、施設更新支援については歳出の増減のみで判断するのではなく、将来的な税収効果も含めて総合的に検討するべきと考えます。町として施設投資による固定資産税の増収見込みを試算しているか、またその数値を制度設計の判断材料として活用する考えはありますか。
答弁 町長 井上
高橋いづみ議員のご質問にお答えします。1点目の老朽化が進む牛舎及び関連施設の更新需要をどのように把握しているかについてでありますが、町では各生産者が作成する経営改善計画の聞き取りや補助事業相談の状況を踏まえ、浦幌町農業協同組合、浦幌町農業委員会など関係機関と情報共有し、更新事業の把握に努めております。現時点では、老朽化が進んでいる牛舎及び関連施設を保有する生産者が一定数存在し、今後更新需要の高まりが見込まれるところであります。2点目の酪農経営の規模縮小や廃業について町としてどのように認識しているかについてでありますが、議員のご指摘のとおり、施設更新が進まない場合、生産性の低下や労働負担の増大につながり、規模縮小や廃業が進む可能性が考えられます。酪農家戸数の減少は乳量の減少のみならず、関連事業者への影響や地域経済全体の縮小にも波及することから、町としても危機感を持って状況を注視しているところであります。3点目の施設更新支援についてでありますが、現時点で個別の投資案件ごとの固定資産税増収見込みや改修年数について体系的な試算は行っておりません。なお、町としましては、生産者のニーズに応じて収益性向上を目標とする畜産クラスター事業や労働時間削減を目標とするICT化等機械導入事業など生産者が積極的に活用できるよう情報提供や申請支援などのサポートを行ってまいります。一方で、個々の経営状況によっては既存事業の枠組みの中では活用が困難なケースもあることから、生産者が活用しやすい制度となるよう国や北海道に要望をしてまいります。以上、高橋いづみ議員の答弁といたします。
質問 高橋いづみ
まず、1点目では現状の把握についてお聞きをいたしましたが、関係機関と情報を共有し、更新需要の把握に努めているとのことでした。今後更新が必要と見込まれる牛舎や関連施設についてどの程度の戸数や規模を想定しているのか、現時点で把握している範囲でお伺いをいたします。
答弁 産業課長 田村
ただいまのご質問にお答えします。現在こちらで把握している戸数についてでありますが、こちらでは農協との情報共有によりまして4件程度かつ規模としては約200頭未満ぐらいの中規模、こういった農家で更新が必要と状況を把握しているところであります。以上です。
質問 高橋いづみ
戸数については4件、規模は中規模の200頭程度ということでした。この4件程度というのは、恐らく直近で更新をしたい方がその程度いるのかなということだと思うのですが、今後数年で考えると、私も関係機関の方とお話をした中では10件程度これから見込まれるのではないかといったお話もございました。そして、その次、2点目になるのですが、酪農家の戸数の減少が地域経済にも影響する可能性があるといったことの認識が示されておりまして、この点については私ももちろん同様に同じ認識をしております。今後増えてくると見込まれる施設の更新に対して町としてどのような支援の方向性が必要だと考えているのか、現時点でのお考えをお伺いいたします。
答弁 産業課長 田村
ただいまのご質問にお答えします。町としましては、先ほど町長の答弁でも述べさせていただきましたが、国や北海道の用意しております既存の制度、これをフルに活用する形で支援をしてまいりたいと考えております。その具体的な支援ということになりますが、国の制度、こういった形で活用しやすくなるですとか、こういった制度がまた新しく増えました、そういったことの情報提供ですとか、そういった部分での支援、調整、そういったものを農協さんと情報共有をしながら行ってまいりたいと考えております。以上です。
質問 高橋いづみ
国や道の制度の活用についての情報提供や申請支援などのサポートといったことが最初の答弁でもあったのですが、町としての支援も考えていただきたいなということで今回この質問をしたわけなのですが、3点目でお伺いをしております施設投資による固定資産税の増収見込みについて、今体系的な試算は行っていないといったことでした。そこで、あくまでこれ一例なのですが、例えば建築費、今牛舎を建てるとなると数億円かかるといったことになっております。3億円程度の牛舎の施設を新築した場合、固定資産税が年間どの程度になるのか、一般的な考え方で分かっている範囲でお示しをいただければと思うのですが、お願いします。
答弁 町民課長 佐藤(町民課長は2026年3月まで)
高橋議員の質問にご説明させていただきます。固定資産税の見込みでございますが、固定資産税は土地家屋、償却資産で構成されておりますが、牛舎施設ということなので、建物と機械とセットと思われますが、固定資産税の税率は評価額に対して1.4%でございますから、3億円の価値のあるものでありましたら、3億円、1.4%でございますから、年間で420万円の固定資産税がかかるものでございますが、実際には建物3億円の評価といっても使っている資材だとか面積などによって変わりますし、中の機械によっては耐用年数によって計算が異なってきますので、おおむねが3億円といっても計算上3億円には満たないということが往々にありますので、細かい計算はちょっとできませんので、申し上げませんが、説明とさせていただきます。以上です。
質問 高橋いづみ
もちろん建物も建てているものが木造ですとか鉄骨ですとかでも評価額が変わってくるといったことですとか、様々機器によって状況が違うので、難しいといったお話は理解しました。調べた中では、こういった家屋、施設を建てるのに固定資産税の評価額が大体6割か8割程度であろうと。状況によっては建てた額よりも金額が大きな額で見られるといった例も見たのですが、今3億円だと420万円といったことだったのですが、これがまず3億円の6割だった場合、1億8,000万円に対して1.4%ということなので、大体250万円程度固定資産税がかかるといった計算になるかと思います。これあくまで例ではあるのですが、そう考えると施設に対する投資は固定資産税という形で町の税収にもつながるのではないかなと思うのですが、道内での事例を見ますと、中頓別町で酪農振興支援ということで経産牛頭数に応じて牛舎の新築に700万円から1,000万円、事業費の2分の1以内など増築や改修、また承継までをメニュー化した支援を行っているところがあります。また、幌延町では酪農肉用牛の近代化施設整備支援として、補助率の2分の1以内で新築は上限が3,000万円、2戸以上の共同法人では上限が1億円とするなど、施設の新築や増改築、機械導入の支援を行っております。こうした事例もある中で、今後更新期を迎える施設への対応として本町としても町独自の施設更新支援の在り方について検討をしていただきたいなと思っているのですが、その点についてお伺いをします。
答弁 産業課長 田村
ただいまの質問にお答えいたします。高橋議員のおっしゃるときの町の支援についてということで、税収を見込んだ、そういったことでの制度の判断材料というような内容なのかなと思いますが、こういった部分、担当としてはやっぱり大変大きな財政支出ということになりますので、なかなか町の財政見たときにこういったことを今すぐということは難しいなと判断しております。ですので、町としてできることということに関して言いますと、先ほどの答弁とおりになりますが、事務的な支援ですとか調整的な支援、国、道にそういった財政的な支援を要求する、そういった部分での支援の方向性で力を尽くしていきたいと考えています。以上です。
質問 高橋いづみ
私も町の財政状況など厳しい状態であることや、こういった大きな金額をつけることがすぐには難しいといったことはもちろん理解をしておりますが、これ何回かやり取りをしてもやっぱりすぐには難しいといったご意見と、あと国や道へというお話になると思うのですが、最後ちょっと町としての見解を伺いたいのですが、私は酪農業というものはほかの産業に比べても施設が様々必要になる産業だと思っております。牛舎、搾乳施設、また農地やトラクターなど、継続するに当たって多額の費用が必要になってくるものでもあります。また、若い世代の農家の方とお話をしている中で、施設の更新や増棟をこれから頑張っていきたいと思っているが、町が応援してくれている感じがしないといった厳しいご意見も以前いただいております。これからを担っていく方が希望を持てなければ、離農にもつながっていくという危機感を私も抱いております。また、担い手が今後いるという戸数を考えると、本当に20戸いるかどうかというところにもなってくる、本当に厳しい状況になっております。今様々お伺いをしたのですが、施設の更新ですとか省力化に対する支援というのは経営を支える、経営の継続を支えることに加えて、今お話ししたのですが、結果として固定資産税収入という形で町にも戻ってくるものになると私は考えております。私は、基幹産業を守り、町の将来にもつながる投資的な施策として今後こういったことを検討していただきたいなと思うのですが、今すぐもちろんできないことは重々承知しておりますが、今後考える余地があるのではないかと思っております。更新需要の実態の把握に努めていただき、先ほどお聞きした固定資産税などの税収効果の試算をしていただいて、その結果を踏まえて町独自での支援の検討、行政の方はもちろん、生産者や関係団体とお話しした中で考えて、進めていただきたいなと思っておりますが、最後町としての見解をお伺いいたします。
答弁 町長 井上
ただいまの高橋いづみ議員のご質問にお答えします。それまでも田村産業課長のほうから今の補助制度の現状についての見解はお話はしておりますが、改めて全般として私からもお話しさせていただきますが、そもそも本町の第1次産業、基幹産業を支える酪農業は関連産業も含めて非常に重要な産業だと、それは私も重々承知しておりますし、これからもその方針は変わっておりません。しかしながら、当時酪農業を始めた方々にあっても、大きな投資をしたその背景にはやはり大きくもうかるという夢があって、投資したのでないかなと思っています。ただ、実際には様々な理由があったり、乳価の問題や物価が高騰した中では次の更新までに大きな貯金がためれなかったとか、そういった背景もあるかもしれません。ただ、これはこのことだけつかまえて話してしまうと、ほかの農業や林業や漁業、また畜産業、そういった業界でも同様に困っている農家さんや漁師さんたちがいるとも把握しておりますから、今高橋いづみ議員のご質問に対してすぐにこの部分で補助制度というふうなところは言えませんが、ただし繰り返しになりますが、本町として酪農業は大事な産業であることには変わりありませんから、改めて関係団体とはこういった状況をしっかり把握しながら、今どういう状況にあって、何が望まれているのか、補助として付け焼き刃のような、いわゆる定額の補助であっては私自身はそれが本来今やろうとしている事業の更新に対してアドバンテージがつくかどうか、それも含めて疑問視しているところでもあります。やはり本来こうした億のかかる事業に関してもともと旗振りをしたのは私は国だとも思っていますし、これから更新時期にある多くの酪農家さんたちが困っているのは、数百万円の補助をもらっても私はあまり大きな効果は得ないのではないかなとも思っていますから、何とか国に対してもこの現状をしっかりと我が町の生産現場である我が町から訴えていく、それには国会議員の先生や道議会議員の先生も含めてこの事情を訴えていかなければ根本的な解決はなかろうなと思っております。ただ、その点にありましては決して我々も支援をしないというわけではありませんし、何かいい策がないかを改めて、繰り返しなりますが、関係機関あるいは農業者の皆さんとも連携しながら、お話を密にさせていただいて、効果的なもの、そういったところをひもといていきたいなと思ってございます。以上、答弁とさせていただきます。