浦幌町議会 令和2年第2回定例会 2020年6月8日
バイオガス・バイオマスによる利活用と環境対策
2020年6月8日、浦幌町議会の一般質問で、河内富喜議員が「バイオガス・バイオマスによる利活用と環境対策」について質問し、町長 水澤、産業課長 小川が答弁しました。
- 質問者
- 河内富喜 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、産業課長 小川
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 河内富喜
通告書に基づき、バイオガス、バイオマスプラントによる利活用と環境対策について一般質問をいたします。我が町においては、家畜排せつ物の利活用については堆肥化し、農地に還元する取組が行われています。しかし、近年では家畜排せつ物を積極的に利活用したバイオガス、バイオマスプラントの導入を図る市町村が増えております。現在管内ではこれらバイオガスプラント29基、6市町村が稼働しておりますが、昨年利活用の課題懸案であった北電の送電網増強計画、2019年10月から電源接続募集プロセスの開始で増強20万キロワットを5年計画で推進することとなり、さらなる発展が期待される状況であります。現在我が町でも大手畜産会社が2基の計画を予定しているが、今後当町の畜産業、環境対策、活性化、人口減対策を鑑みると、これらの資源の利活用は必要不可欠であると考えます。しかし、第3期まちづくり計画で町としての具体的な取組がなかったこれらの諸課題について今後どのように対応していくのか次の3点について伺います。1点目、畜産業は、年々拡大、発展しているが、堆肥化の現状、現在トン数、将来トン数と需要供給の今後を鑑み、第3期まちづくり計画を踏襲することで環境対応が可能なのか伺います。2点目、バイオマス産業都市構想平成25年が公表され、バイオガス、バイオマスの積極的利活用を促す構想が推進されております。その目的を考えると、地域の環境対策として、1、防臭対策、2、水質汚染対策、3、廃棄物対策、4、温暖化対策が挙げられます。また、今後期待される個別のものとして、1、ふん尿処理能力の向上、2、フリーストールへの対応、3、スラリー状ふん尿の堆肥化と利活用、4、堆肥化に関わる労力負担軽減などが可能になるとされております。いずれも畜産業の環境対策に必要不可欠な諸課題であり、さらなるレベルアップが必要であると言えるが、第4期まちづくり計画ではどのように取り組む考えか伺います。3点目、十勝バイオマス産業都市構想では、家畜排せつ物の利活用により環境対策と併せて経済雇用対策にも有効であるとされているが、第4期まちづくり計画において経済、雇用面からこれらプラントの利活用について取り組む考えはあるか伺います。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
河内議員のご質問にお答えします。1点目の第3期まちづくり計画を踏襲することで環境対応が可能なのかについてでありますが、本町畜産業における家畜飼育頭数は、令和元年は12月末現在で乳牛6,777頭、肉用牛7,423頭となっており、平成28年に見直した浦幌町酪農肉用牛生産近代化計画では、平成25年度と比べ乳用牛、肉用牛ともほぼ横ばいの状況となっております。乳牛については、大手畜産企業が本町へ参入したことから、本年中には約1,000頭が増頭される予定となっております。堆肥化の現状につきましては、畜産農家と畑作農家の連携の下、第3期まちづくり計画において取り組んだ良質堆肥生産奨励事業の効果もあり、貴重な有機質資源として畑地や草地へ還元するなど良好な環境サイクルが形成されております。現在還元されている堆肥については、正確な量は把握できませんが、頭数規模から推計した場合約5万5,000トンで、5年後の令和7年度を目標とした計画頭数においても大きな変化は見られません。産業団体が把握している現状においては、畑地への還元堆肥は若干不足傾向にあることから、第4期まちづくり計画においても奨励事業を継承し、良質堆肥化をさらに推奨することで環境負荷の少ない適正な循環サイクルの推進を図ってまいります。2点目の環境対策として第4期まちづくり計画ではどのように取り組むかについてでありますが、地域の環境対策において大きな課題とされているのは、堆肥化されるまでの畜産ふん尿の管理についてであります。本町では、十勝総合振興局及び産業団体と連携した浦幌町家畜排せつ物管理適正化指導チームを組織し、管理状況を巡回監視するなどの環境対策に取り組んでおります。バイオマスプラントを建設した場合は、現状取り組んでいる環境対策の強化につながることは認識していますが、設備投資が高額となるなど課題が山積している状況において第4期まちづくり計画でのバイオマス利活用による環境対策強化の施策は考えておりません。3点目のプラントの利活用について取り組む考えはあるかについてでありますが、1点目でも答弁させていただきましたとおり、本町における家畜排せつ物は耕畜連携の下、良好な循環サイクルにより有効活用されております。十勝バイオマス産業都市構想では、ご質問のあるとおり、経済、雇用の創出にも触れられておりますが、反面施設整備やランニングコストが高額となるなどの課題も指摘されているほか、送電線容量不足による課題も応急的な対応方針は示されているものの根本的な解決方針は示されていないことから、バイオマスの利活用については十勝全体の取組の中で産業団体との連携を図りながら調査研究は継続してまいりますが、本町の第4期まちづくり計画においてプラントの利活用について取り組む考えはありません。以上、河内議員の答弁といたします。
質問 河内富喜
それでは、何点か今お答えいただきましたけれども、確認をさせていただきたいと思います。良質堆肥生産奨励事業を行っているということで、私もその資料を持っておりますが、補助額が300万円、補助率が4分の1ということで、1,400万円から1,300万円ぐらいの事業費をかけているということでございます。受益戸数については、それぞれ100戸前後あるわけですけれども、これらはどのような振興事業として運営されているのか、その内容についてご説明いただきたいと思います。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
ただいまの良質堆肥奨励事業についてお答えをさせていただきます。今ご質問の中にありましたとおり、良質堆肥奨励事業につきましては、町の予算としては単年度300万円を計上させていただきまして、コントラの作業ということで、機械の借り上げ料に対する補助となっております。その作業自体は、農業者様が産業団体、ここであれば浦幌農協でございますけれども、そちらに委託をしていただいて、そのかかった経費に対する4分の1、それを補助するという内容のものでございます。これまでもこのまちづくり計画の中でも、おおむね1,000時間と先ほど申し上げましたが、その効果自体は発揮されておりまして、それを超える作業量、それが実績として上がっているというふうに認識をしているところでございます。以上です。
質問 河内富喜
この事業に対して効果があるのだという認識でございますが、堆肥についてはここの2点目でも十勝総合振興局及び産業団体と連携した浦幌町家畜排せつ物管理適正化指導チームというものを組織して、管理状況を巡回監視するなど環境対策に取り組んでいるというお答えもいただいておりますが、例えば良質な堆肥化がこの事業によって推進されていることというのは、数値的なものとかそういったもので認識できる何かはありますか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
浦幌町家畜排せつ物管理適正化指導チーム、このチームのまず巡回監視という面におきましては、畜産農家様が生産上発生しました家畜ふん尿、これらの管理状況におきまして不適切な管理が見られた場合におきまして、例えば液汁の流下ですとかその管理状況が悪い、そういった通報があった場合に振興局と併せながら、当然産業団体とも連携しながらでございますけれども、その管理について指導、監視していくというチームでございます。ですので、堆肥化されたもの、そのものについての巡回監視を行っているものではないというところのご理解をいただければと思います。
質問 河内富喜
環境対策としてこの家畜堆肥の処理については、私はこれは100点満点というのはないと思います。より質の高い堆肥というものを目指すべきであるというのが本来あるべき姿であって、今答えられているような形で、今これは効果が現れている、第3期まちづくり計画の効果が認められるので、第4期についても継承していくというような考え方で答えておられると思いますが、私はよりレベルの高いこういった堆肥化というものについてまた第4期まちづくり計画では取り組んでいただきたいなと思いますが、何か考えはありますか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
堆肥の製造過程で申し上げますと、通常のふん尿であればおおむね水分が80%程度と一般的には言われております。それを堆肥化することによりまして繰り返し発熱を促進して堆肥化する、その作業において先ほどの奨励事業があるわけですけれども、その中においては水分としては半分に軽減し、容量においてはおおむね3割程度になるということになってくるわけなのですけれども、堆肥を製造するその手法としては、今やっています発熱、発酵を促す、そういった手法が一般的であります。そのほかには今回ご質問をいただいているバイオマスというところは当然出てくるわけでございますけれども、今回のご質問の意味の中ではバイオマスによって、より精練された堆肥の製造を求められるというようなご質問の意図だとは思うのですけれども、まず我々が良質な堆肥を作っていくという上では、このバイオマスプラントの構想を除いたほかにおいては今現在行っている奨励事業、これが今の浦幌町の産業環境に順応している方策であろうというふうに考えております。
質問 河内富喜
十勝バイオマス産業都市構想で平成25年から十勝全域でこれに取り組んでいるわけでございますが、この中で当然当町もこれに選定されております。平成25年からこれらの会議とか情報交換とか、そういうようなことがあったと思いますが、これらについていろいろその情報について分析や検討をしたことがあるか、そのことについてお聞きしたいと思います。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
十勝のバイオマス産業都市構想、こちらにつきましては御存じのように十勝全体の構想として、フードバレーとかちをはじめそれら関連した中での動きの一つというふうに理解をしてございます。その中にあって、浦幌町も当然十勝の一つの町でございますので、その十勝全体の考えには当然賛同しているわけでございます。その中にあって、浦幌町単体で今後その思想を反映させるために浦幌町としてどう取り組んでいくかという会話自体は、十勝の中ではこれまでしたことはございません。ただ、産業団体とは日々においてもそういった考えを今後持っていくかどうかというところの協議といいますか、そういったものは場面において行っているところでございますが、実際に現実的なそのバイオマス構想について浦幌町内部でバイオマスの構想について検討をしたという過程は今のところはございません。以上です。
質問 河内富喜
過去の資料を見ますと、2014年に産業建設常任委員会の所管事務調査で鹿追町の環境保全センター、ここがこの事業を推進しているわけですけれども、そこでこのことについて調査した結果を報告しております。その中で、これら将来的にバイオマスについてはバイオガスも含めて酪農振興の対策として非常に有効であるので、十分調査研究が必要であるということで報告しております。また、2016年、正確には2017年の1月だったと思いますが、農協との一般会議がありました。その中で、農協としてもバイオガスプラントの必要性について必要であるという認識を持っているというふうなことで説明を受けております。そのような中でこれらを総合しますと、こういったご意見がいろいろあるということで、そのことを捉まえるならばやはり行政としてこれらのことについてもっと検討協議をする機会を持つべきでなかったのかなと、私はこのように思いますが、いかがですか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
今回のバイオマスの関連に関しまして過去にそういった経緯があったというところも、先ほどのお答えさせていただいた内容とは別にあったということは認識をしてございます。農協の方針といたしましても、今現在農協さんが持っている第5期の計画があるわけでございますけれども、その中の文書の一文としましては、バイオマスプラントの必要性について若干触れられております。ただ、今現時点におきまして、先ほどもお答えさせてもらいましたとおり、産業団体様との打合せをやっているわけですけれども、その中においては今売電が受けられない、北電さんが10年契約をされる今送電線容量がないと、そういった中におきまして高額な設備投資、そういったものの収入源となるべきものが今途絶えている。その中においては、現時点におきましてはバイオマスプラントを建設するのは困難であろうと、そういった打合せをさせていただいております。そういった中において打合せが滞っていたというところについては、反省をすべきところもあろうかとは思いますけれども、いずれにしましても浦幌町としてもバイオマスプラントについては今後検討しないということではなくて、十勝全体としても取り組んでいるものでございますので、調査研究、そういったものには今後も取り組んでまいりたいと思いますので、そういった、機会は設けてまいりたいというふうに思います。
質問 河内富喜
実は、現在新しい資料によりますと、29基から33基のバイオガスが発電プラントとして稼働しているというふうに十勝の状況も変わっているようで、同様の事業が20件以上さらに検討段階にあるというふうなことでいうと、十勝全域においてこのことに対して状況が変わったということで動いている状況にあるわけです。これは、根本的な解決というようなことでお答えをいただいているわけですが、成り立ちを考えますとビジネスモデルとしてFIT、これは再生エネルギー固定価格買取り制度ですが、これを機能することによって安定的なこういったバイオガスプラントが稼働できるというような認識を各町村がしているという状況であると私は思います。ですから、過去に遡った話になりますが、やはり浦幌町としてもこのことについてもっと協議検討を重ねておれば、このタイミングを逸することはなかったと私は認識しております。そういうことで、こういった取組については、常に情報とそういった分析、そういったものが必要であると思いますし、これからしかし送配電網の許容量というのは20万キロワットということで、恐らく私の考えでは既にその容量は各町村のそういった事業に振り分けられる残りはないのかなという感じがしております。しかし、反省として、私は行政としてこういったものに対するアンテナ、そういったものはきっちり張って、タイミングを逸することなくこういったものに、事業化に取り組めるというような、そういった進め方をしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
河内議員がおっしゃいますバイオマスプラントのことでありますけれども、現在畜産関係も大規模化していると、大規模経営化しているということで、十勝各地でバイオマスプラントの方向性があるということはおっしゃるとおりだろうというふうに思います。浦幌町におきましても、新規浦幌に来られた業者の皆さんも新たなバイオマスプラントを建設したいという意向を持っておりまして、これは北電さんとの送電網の関係でどうしてもそれができないという状況にあります。今十勝全体でそういう企業化、バイオマスプラントを持っている各まちもここの送電網の関係で全て行き詰まっているという状況であります。北電が新たに20万キロワットというものを5年間で設定しましたけれども、これの規模も十勝全体でいえばごく少数でありますし、またその送電に接続するための諸費用というのは膨大になるということがありまして、なかなかこの計画では進められないというのが実情であります。浦幌町としましては、現在新たなものをつくるということではなく、今耕畜連携の下、肥料が余っているという状況ではないという状況の中で、新たなバイオマスプラントを現在建設する必要性がないというのが現状だろうというふうに思います。また、これから新たな畜産がどういう形になっていくかということを含めて、また北電の送電網がしっかりした形で国の政策に基づいて作っていただけるということになれば、これに接続する可能性が出てくるのであれば、また新たな道も出てくるであろうというふうに思っておりますけれども、残念ながら現状の北電さんとの関係でいえば、そこに接続するだけのものができないという状況の中では第4期の中にそれを立ち上げるということができない状況であろうというふうに思っています。今後は、新たな畜産の動向を見ながら、また農協もそういう計画は一応持っておりますので、農協との打合せを進めながら、送電網が完成したという暁には新たな事業展開も出てくるかもしれませんけれども、現状の中ではそれができないということでありますので、ご理解をいただきたいと思います。
質問 河内富喜
全体として理解するしかないのかなと考えておりますけれども、やはりこういったものというのはその当事者の意識、また農協、そういう団体の意識、そして浦幌町としての最終的な政策としての判断、こういったものが常にお互いきっちりと情報交換をやっていくことによって隙のない、タイミングの合うそういった事業化に取り組んでいけるのでないかなと思っておりますが、今後こういったことに対して、より今まで以上の情報交換と分析というものをやっていただけるのかどうか、それをお答えをお願いしたいと思います。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
今後におきましても、これまでも調査研究は行ってはきておりますが、ただいまのご意見等も踏まえまして生産者の方、産業団体、農協様、そちらとも情報交換をしながら、その要望状況も確認しながら、この課題につきまして積極的に情報を収集しながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
質問 河内富喜
終わります。