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浦幌町議会 平成19年第4回定例会 2007年12月9日

第3セクターの浦幌乳業の経営状況と浦幌町のかかわりについて

2007年12月9日、浦幌町議会の一般質問で、野村俊博議員が「第3セクターの浦幌乳業の経営状況と浦幌町のかかわりについて」質問し、町長 水澤が答弁しました。

質問者
野村俊博 議員
答弁者
町長 水澤

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 野村俊博

私は、今回の定例会で第 3 セクターの浦幌乳業の経営状況と浦幌町のかかわりについてお伺いいたします。浦幌乳業は、町の第 3 セクターとして森永乳業より引き継ぎ、はや 20 年を経過しようとしております。年々売り上げが増し、生乳取扱数量も増やし、今や年 60 億円もの売り上げを上げる一流の企業ということで、成長を遂げてきております。その間、数多くの役職員、従業員の皆様の並々ならぬ努力に敬意を表するものであります。さて、現在の浦幌乳業の経緯や内容については、過日新聞に掲載され、広く町民の皆様にも周知されていると思います。そこで私は、この第 3 セクターと位置づけされている浦幌乳業の今後について町理事者の考え方をお伺いいたします。第 1 点目は、現在、役職員また派遣社員等を含めると 70 名近くにもなる人々の安定した雇用の場を提供し、地域にとっては一番の就労の場所となっております。また町内経済におきましても、多大な貢献度を示しており、18 年度実績では、人件費をはじめとした直接支払経費は、4 億 5,000 万円にもなろうとしております。このように雇用及び経済的効果は、地域経済において大きな活性化の原動力であることは言うまでもありません。そこで、第 3 セクターを管理する町として、また筆頭株主としての町は、今後どのような形でこの認識をもって、対応していくのかまずお伺いいたします。次に、操業開始より 20 年を経過し、その間設備の更新や改築等、毎年多額の費用を計上し、品質保持に努力されてきておりますが、施設、建物等の老朽化は今後の経営に大きな負担となってくると思われます。また最近の食に対する事故・事件をみましても食を扱う製造業者として、安全・安心の製品造りは最優先課題であるべきであり、また、最優先にしなければなりません。そのような観点から、毎年 7,000~8,000 万円程度の費用が使われている加工に伴う修繕費やその他の経費を抜本的に改革するためには、老朽化した施設、建物の大規模な改築、新工場建設も視野に入れた検討が必要になってくると思われます。大株主の町の立場、また町長、副町長、理事者が取締役という立場で参画している点から、この点をどのように考えているのかお伺いいたします。また浦幌乳業運営に必要な資金について、検討しなければならない問題が発生してきているということをここで問うてみたいと思います。一昨年までは、製造委託依頼先であります森永乳業によりホクレンに対して原料乳の保証がなされてきておりましたが、18 年度よりその配乳に対する保証が浦幌乳業に移行されたということであります。年間 50 億円を超える原料乳のホクレンの保証を銀行保証に切り替えられ、またその裏づけ保証として代表取締役社長の個人保証で対応されている点であります。ホクレンとの取引決済日の関係で月間取扱数量、金額の 1.5 倍、月額 6 億円の保証になっている状況です。今後、管内に新たなチーズ工場の稼動も予定されている中、ホクレンとの配乳取引の変更も懸念されますが、乳価の値上がりや銀行金利の上昇もこの配乳権保証の大きな不安材料であります。この負担増は直接経営を圧迫する大きな問題であり、この資金運用での町の考え方についてお伺いいたします。次に、今回の質問の本論というべき課題でございますが、浦幌乳業に対する町として、筆頭株主としてどのように今後展開していく考えなのかお伺いいたします。先ほど申し上げましたとおり、地域に多大な経済波及効果を生み、数多くの雇用の場を提供し、地域活性化の大きな基軸となっている浦幌乳業を積極的な姿勢で諸問題の解決にあたり、ますますの企業発展が強いては第一産業をはじめとする地域発展の原動力となるべく展開を図るべきではないかと考えるが、第 3 セクターの管理者として、筆頭株主の町として、どのようなお考えを持つのかお伺いいたします。最後に、原料乳を供給している酪農家、酪農業の振興策について、お伺いいたします。現在、浦幌乳業で製造処理されている原料乳の数字は、町内・町外からの配乳比率は約半々でございます。設立時には、町内生産乳の処理を目的とされておりましたが、現在の現状では先ほど述べたように、大手メーカーの稼動により、町外からの浦乳の配乳が懸念されるところであります。町内生産乳の割合を増やすことが経営安定の基礎であると思われますが、原油高騰による石油製品の大幅な値上げ、またそれに伴い飼料価格の高騰、そして乳量の生産調整等、酪農家にとっては、このような環境は非常に厳しい状況におかれてきております。農業全般にわたり国や道の事業面での施策も数多く導入されておりますが、酪農振興にかかわる施策について、どのような対策がとれるか、お伺いいたします。以上、5 点について町長の考え方をお伺いいたします。

答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)

野村議員の質問にお答えいたします。第 3 セクター浦幌乳業の経営状況と行政の関わりについてのご質問でありますが、第 3セクターの浦幌乳業は、森永乳業から事業を引き継ぎ、1988 年 4 月より操業を開始し、まもなく 20 年を迎えようとしております。1 点目の地域経済における波及効果についてでありますが、浦幌乳業は、操業以来、生乳生産を通じて本町の酪農振興と地域経済の活力維持し、主にLL牛乳、脱脂乳、凍結クリーム等を生産、加工して参りました。しかし、消費者のニーズは安全・安心志向の高まりに対応することが課題となり、更に、大規模多頭化経営による、乳量の増加に対応できない状況になり、これに対応するために高性能濃縮殺菌施設など関連施設の整備を図るため、2003 年にアグリ・チャレンジャー支援事業に取り組み、製品の付加価値を図ることで販売単価の向上及び販売額の増加をめざし、強いては浦幌乳業の経営基盤を確立して、地元雇用の拡大を図り、地域経済の発展と酪農振興に寄与しています。波及効果としても、2002 年までの生乳処理量は 4 万 6,000 トン、売上高約 35 億 2,000万円、雇用人員 37 名でありましたが、2006 年度では、生乳処理量は 7 万 2,000 トン、売上高約 60 億 400 万円、雇用人員は、常勤役員と社員が 31 名、派遣職員 34 名の総計 65名の雇用が図られ、消費活動にも大きく貢献しており、地域経済に与える波及効果は誠に大きいものと理解しているところであります。2 点目の今後の工場運営に伴う設備投資についての対応についてでありますが、施設の一部は 1953 年頃に建てられたもので老朽化が進んでいる部分が見受けられ、逐次改修を行っていますが、今後は設備の大幅な改修が必要と思われます。詳細は明らかではありませんが、工場の建替えには相当な費用を要することから、今後、経営環境の見通しや、取引先である森永乳業の考え方、資金調達などあらゆる面から浦幌乳業で慎重に検討されるものと思われます。町といたしましては、増資などの資金需要には応じることは困難なため、制度資金の活用につき、道・国に対して要請して参りたいと考えています。3 点目のホクレンからの配乳権の保証についての考え方についてでありますが、ホクレンとの原料乳の取引きに関わる保証につきましては、一昨年までは森永乳業で保証されておりましたが、森永乳業の内部監査で指摘され、浦幌乳業が独自で銀行保証をすることとなりました。第 3 セクターに対する保証については、国の指針もあり、将来負担比率にも影響を及ぼすため、慎重にすべきと考えております。4 点目の今後の浦幌乳業の方向性の考え方についてでありますが、浦幌乳業は浦幌町にとって市場売上高 60 億円の企業はまちの活性化にかけがえのない存在であり、第 3 セクターとしても大切な企業であります。今後とも森永乳業との関係を大事にしながら今まで歩んできた健全経営を望むものであります。町といたしましても、ホクレンからの配乳量を確保すべく最大限努力して参りたいと考えております。5 点目の地域酪農業に対する振興策についてでありますが、本町の酪農は、専業的な意欲ある担い手を中心に恵まれた土地資源を背景に経営の規模拡大を進め順調な発展を遂げ、本町農業の基幹部門として重要な地位を占めておりますが、平成 18 年度から実施されている牛乳の生産調整や急激な飼料の高騰により非常に厳しい状況下にあります。本町における酪農振興策といたしまして、現在、家畜排せつ物処理施設整備に対する受益者負担軽減対策、大家畜経営活性化資金利子補給、酪農ヘルパー事業組合や乳牛検定組合への運営助成を行っております。また、公社営事業等により草地整備を実施して参りましたが、今後も補助事業等を活用し、計画的な草地整備により良質な飼料を増産し、飼料自給率の向上を図って参ります。以上、野村議員の答弁といたします。

質問 野村俊博

浦幌乳業の今後というのは、浦幌町、また地域、森永にしても、肝心かなめの浦幌乳業との大きな問題であり、なかなかたくさんの問題が山積しております。町長、副町長も取締という形で入っておりますので、積極的な姿勢で今後の展開を図っていただきたいと思います。そこで現在、浦幌町では二つの第 3 セクターを有しているのですが、この第 3 セクターというのは、全国的に 1980 年にはあちこちの自治体が第 3 セクターを立ち上げましたが、バブル崩壊により、経済状況の変化等により、あちこちの第 3 セクターはそれぞれ解散したり、経営が悪化しているのが現状ですけれども、浦幌乳業につきましては、堅実経営をもって経営をしていると、利益計上しているという観点をとらえると、やはりこれから大きな展開を望むものであります。そこで行政は、この第 3 セクターに対して、どのように対応しなければならないかについて、お伺いしたいと思うのですけれども、平成 11 年の 5 月に総務省から第 3 セクターに関する指針というのが出ています。その中では、一つ、経営状況を定期的に診断すること、二つ目、積極的な議会の説明、住民への情報開示を行うこと、三つ目、組織機構の見直しや経営の改善に取り組むこと、四つ目、問題を先送りせず、事業の存廃を含め早急に対処すべきだというような形で通達がなされております。そこで現在の浦幌町は、浦幌乳業対する関わりは、出資金の 3 分の 2、1,365 万円投資しているだけにとどまっているような状況に見受けられるわけですけれども、先ほど質問したように、今後の資金運用、また大きな施設整備等問題は山積しているわけですけれども、この 3 セクという立場でいろいろな問題、将来的な問題、どのように考えるか再度お伺いしたいと思います。

答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)

野村議員の再質問にお答えさせていただきます。第 3 セクターに対する考え方でありますけれども、第 3 セクターに関する指針が平成 11 年に出されているということで、この指針について 15 年に指針を改定する総務省からの通達がありました。その中には、地方自治体大変財政状況が厳しく悪化しているわけでありますけれども、この一つの要因として、第 3 セクターの赤字、負債、これが大きな要因とされていることから、この 15 年に総務省から出された指針の改定においては、第 3 セクターとしては行政と連携をしながら、地域振興や地域の活性化などを目的としているけれども、独立した形態である以上、事業運営の効率化による経営健全化や組織運営の活性化等に自主的・主体的に取り組むよう指導することということが書かれています。一方自治体に対しましては、第 3セクターに対して、原則として出資額に応じた責任を負うものであることを明確にすることということも出されているところであります。浦幌町といたしましては、浦幌乳業が厳しい経営環境にありながらも、健全経営をされているということに本当に心から敬意を申し上げるところでありますけれども、今後ともホクレン、森永乳業との関係が大切であります。関係先に対しましても良好な関係を保ちながら協力していただくよう、行政として最大限の努力をしていかなければならないということを痛感しているところであります。また議会に対しましてもご理解いただくように、以前には所管事務調査等で森永乳業の調査関係もしたことがありますけれども、そのような機会を通じながら浦幌乳業の内容についてご理解をいただくよう説明をさせていただきたいというふうに考えているところであります。以上、答弁とさせていただきます。

質問 野村俊博

第 3 セクターについての考え方、今後、浦幌町がホクレン、森永乳業に対してきちっとした対応をとっていかなければならないということでございます。そこで私も限られた回数でございますので、次の質問を最後に、ただいま出ました浦幌乳業と森永乳業の関係でございます。森永乳業は、現在、製品の製造委託契約を結んで、長い間、森永乳業とは非常に良好な関係で推移してきているわけでありまして、また森永グループ、資本的なつながりはございませんけれども、森永グループ傘下で良質な製品を提供し、信頼を得て健全な経営をしているのが現状でございます。問題は、浦幌乳業設立の時には、20年も経ち業者の方からは設立の状況を知る関係者が非常に少なくなってきており、森永乳業と浦幌乳業の位置づけが明確にされていない状況になってきているとお伺いしております。また、森永乳業から見れば、地元浦幌町が森永乳業に対しての位置づけ、何度も質問しておりますが、将来展望の明確化をどうするのだという形の声があるのも現実だと、こういうことであります。そこで浦幌町として、森永乳業に対して浦幌乳業のあるべき姿を明確に示して今後も最大の協力を求めていくことが必要でないかと考えるわけでございますけれども、町長の考え方をお伺いいたします。

答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)

野村議員の再々質問でございますけれども、浦幌乳業にとりまして森永乳業との関係は、その存在基盤に係わる大変重要な取引先であります。御存じのとおり、全面出荷をしているという内容でありますので、この森永乳業との関係を崩すわけにはいかないというふうに考えているわけであります。浦幌町としましては、第 3 セクターである浦幌乳業の経営を健全にしていくということが当然第一次的でありますし、森永乳業に対して、これまでの取引関係について継続して協力を依頼していくということに変わりはないわけであります。浦幌町としましては、森永乳業さんが浦幌乳業と継続的に今後も取引関係を継続していっていただけるということを大前提に考えていかなければならない問題だというふうに思っているところであります。そういう面で今後、ホクレンさんとの配乳量の問題もありますけれども、ホクレンさん、森永乳業との関係を改善しながら、今後も行政活動を続けていき、機会があれば上京した際にも森永乳業に働きかけをしていきたいというふうに考えているところであります。

出典:浦幌町議会 平成19年第4回定例会 2007年12月9日 議事録 PDF(25ページ) 間違いを知らせる