洞爺湖町議会 平成27年3月会議 2015年3月6日
非正規公務員の賃金や待遇などの実態について
2015年3月6日、洞爺湖町議会の一般質問で、立野広志議員が「非正規公務員の賃金や待遇などの実態について」質問し、総務課長 毛利敏夫、町長 真屋敏春、税務財政課長 伊藤里志、副町長 八木橋隆が答弁しました。
- 質問者
- 立野広志 議員
- 答弁者
- 総務課長 毛利敏夫、町長 真屋敏春、税務財政課長 伊藤里志、副町長 八木橋隆
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 立野広志
ちょっと時間が残り少なくなってきたので、次の質問に移りたいと思います。官制ワーキングの実態と生活できる賃金への引上げということについてお話をさせていただきたいと思います。特に公共サービスを担う労働者の非正規化が進んでいます。正規職員との間にある賃金格差が大きくて、官制ワーキングプアを生んでいるとの指摘もあります。非正規公務員の賃金や待遇などの実態について質問をさせていただきたいと思います。民間だけではなく、官の領域でも、この働く貧困層をめぐる問題、特に官制ワーキング問題が拡大、深刻化しているという状況があります。具体的には、まず第一に、行政内部で広がる非正規公務員をめぐる問題、二つ目は、行政外、すなわち民営化や民間委託、指定管理者等、もともと自治体業務だったものがアウトソーシングされた分野で働く人たちをめぐる問題です。さきに述べたほうについては、期間限定、あるいは短時間雇用者を除く総務省の調べでも、非常に今はふえているという状況です。しかも、これらの労働者は法の谷間に存在する。公務員法がそもそも非正規での雇用、任用を前提としていないことや、公務員は法律上、労使対等な雇用関係ではなくて任用関係にあるということから、民間の非正規雇用と比べても非常に不利な状況に置かれているということです。結果として、一切の昇給や手当等の支給がなかったり、しかも、たとえ長期にわたって働いていたケースでも雇いどめは容易に行われてしまう。民間の非正規雇用であれば、一定の条件さえクリアすれば撤回させることが可能ですが、正規の公務員に比べると、こうした著しく不利な立場に置かれているのも、この非正規雇用労働者であります。そういう中で、同じように公務員バッシングなどもその渦中にあるということです。また、後者のアウトソーシング分野については、財政の悪化を背景に、最少の経費で最大の効果が追求されてきた結果、そこで働く人たちの賃金や労働条件は年々悪化しています。行政として事業を発注した後のことについては、最低限の法律さえ遵守されていれば基本的には関与しないと、このような状況ですし、結果、ワーキングプアや公共サービスの質の劣化などが生じかねないと、このような状況です。地域住民の生活に密着するこれらの業務は、当然、行政が明確に責任を持つ形で行う必要があります。ところが、こうした定数外の職員の身分は極めて不安定で、賃金、労働条件は、正規の職員に比べても大きく差別され、劣悪な状況です。そもそも公共機関たる行政が働く者の権利を積極的に擁護して実現していく責務を持っているにもかかわらず、この行政自身が無形の労働者をつくり出していること、これ自体、大変許しがたい状況だと思うのです。その中で、特にお聞きしたいのですが、行政に関連する業務にかかわる非正規雇用の種別、その内容はどうなっているかということで、例えばということで挙げておりますが、町の臨時・嘱託職員や町の委託事業等で働く就労者、町が参画する協議会等の就労者などの人数や内容について、ちょっと時間がないので短目にお話しいただければと。資料は事前にいただいていますから、事細かに言わなくてもわかりますから、ぜひお願いしたいと思います。その際、臨時とか嘱託とかパートとかという扱いの違いがあるのですが、その辺の定義についてもお話しいただきたいと思います。
答弁 総務課長 毛利敏夫(総務課長は2016年3月まで)
町の臨時職員や嘱託職員につきましては、地方公務員法の規定に基づきまして、洞爺湖町臨時職員の給与等取扱要綱により、雇用の手続、給与や勤務条件などを定めております。臨時職員につきましては、緊急、臨時のため雇用する職員としており、勤務時間につきましては、職員と同じ勤務時間で、6カ月以内の期間を定めて雇用するものでございます。それで、6カ月以内で更新することができ、最長で1年間の雇用となっております。給与につきましては、事務的補助業務など職種に応じて8区分となっております。平成26年4月1日現在では、臨時福祉給付金にかかわる事務補助といたしまして、健康福祉課に2名を任用しているところでございます。続きまして、嘱託職員につきましては、専門知識や技能を有する職員といたしまして、1週で29時間以上35時間未満で任用する嘱託職員と、1週で29時間未満で任用するパート職員と分かれております。給与につきましては、職種に応じまして8区分でございます。それで、月額報酬となっております。パート職員につきましては、時間給というふうになっております。それで、嘱託職員の人数でございますけれども、町長部局では、道路維持作業や施設の清掃など9課37名でございます。それと、教育委員会では、保育所、学校、学童保育や給食センターなど101名を任用しており、町全体では138名の臨時嘱託職員の任用というふうになっております。以上でございます。
質問 4番 立野広志
もう17分しかありませんね。今、私お聞きして、行政職員の中で、一般行政職員は161名ですね。そして、今言われた臨時・嘱託職員が138名、合わせると299名。この行政にかかわって働いている嘱託職員も含めて、臨時も含めて、職員総数で言うと299名です。そのうち臨時、嘱託職員が占める割合は46.2%。半数近くが実は非正規雇用の労働者だということなのです。これも平成21年から比べて21名ふえている。どんどんと、これはふえてきている。そういう中で行政事務を行っている、あるいは作業も含めてですが実施しているということなわけでしょう。こういう現状があるわけですが、そうすると、実際の賃金額がどのくらいかということについて説明をしていただくと時間がかかるのであれなのですが、実際に事務補助員になりますと、平成26年度14万100円です。そうすると、年額にすると168万円そこそこです。一番多いところで道路維持作業員、これは月額で18万8,800円、年額にすると226万6,000円の金額になります。ただ、月額にして14万円、15万円という人たちが大変多いのです。単純に12カ月掛け算をすると、200万円を超えるのは本当にごくわずかの人たちです。ここからさらに、これは基本的な賃金ですから、そこから社会保険だとか税金とか差っ引いていくと、手取りにすると12万円から13万円程度になるのです。食料費や公共料金が相次いで値上げが続いています。それを見ますと、これだけでは家計を維持するのは非常に大変な状況だと思いますが、その辺の捉え方としてはどうなっていますか。
答弁 総務課長 毛利敏夫(総務課長は2016年3月まで)
賃金体系でございますけれども、ただいま議員がおっしゃったとおり、14万100円から18万8,800円までの8区分というふうになっております。この中で、例えば社会保険料、税金など、法定控除というのはございますけれども、例えば一番下の高度の技能及び相当な肉体的な業務にかかわる部分で18万8,800円というのがございますけれども、その方々の社会保険料、税金につきましては、おおむね3万4,000円ほどが差し引かれるということでございます。その実態については把握しているかということのご質問でございますけれども、その金額などについては把握している状況でございます。
質問 4番 立野広志
やっぱり毎月18万円そこそこしかもらえない人が、今言われたように、実際の手取りを考えたら、それからさらに3万4,000円減額されてもらうわけです。当然だから、それだけでは家計を維持するというのは大変だと思う、ましてや家族を持って、それだけで生活はできない。こういう人たちが今の行政の仕事を担っているわけです。支えているわけです。さらに、賃金、労働時間の関係で言っても、年次有給休暇はとっていますけれども、そのほかの給与については、何年継続して雇用されても上がらないという状況ですし、雇用期間の定めもあって、雇用が非常に不安定だというような状況もあると。非常にですから、今後何年働き続けられるのかという見通しも立たない中で実は働かざるを得ないという状況にあるということです。今、そういった点で、今後、非正規雇用労働者の待遇の改善が何としてもやっぱり必要だというふうに思うわけです。その点で、今どんなふうに考えているのか、今回質問もさせていただきました。何らかの改善策をその中で検討したことがあるのかどうか、それについてちょっと伺っておきたいと思います。
答弁 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
私どもの臨時職員、あるいは嘱託職員の勤務体系でございますけれども、今、議員おっしゃられたとおりなのでございますが、そもそも私どもは、できれば65歳程度の方、特に外で作業をする方、こういう方々については、1回どこか勤めて、リタイアした方々の経験を生かして、そういう職についていただこうというのがそもそも臨時職員を雇用するときの出発点でございました。また、単純労務に携わる方々については、受付、あるいは管内の清掃等々で単純労務に寄与していただく。その方々については、私どもの賃金体系の中のこの基準を当てはめてということで雇用をさせていただいておりまして、それは毎年毎年、更新というか、私ども求めて、そこに来ていただいて、こういう条件でよろしいですかということで雇用をさせていただいていたところでございまして、今それが、さも何年も継続しているのが、その雇用体系がどうなのかということになりますと、毎年毎年、雇用条件を提示させていただいておりましたので、それで来ていただけるということで雇用していたというふうな内容でございまして、この体系についてはこのままいきたいなというふうに考えております。
質問 4番 立野広志
今、このままでいきたいというお話でした。実は、行政内部で働く自治体職員で、今、多くの非正規労働者が働いているわけですが、公務員全体に占める割合、これは全道平均でも3割なのです。洞爺湖町のように46.2%というのは非常に高い数値になります。その仕事の内容は、補助的、臨時的では決してないと。にもかかわらず、そもそも非正規職員のこうした基幹的な恒常的活用が前提となっているわけですが、例えば、これ、地方公務員法の22条、先ほど臨時職員の話がありました。緊急の場合の雇用であって、当然、仕事がなくなれば、それから雇用もなくなるということになるわけですが、ところが仕事は残っても職員は解雇される、こういうことが繰り返し実は起こっているのです。そういう扱い方が非常に問題視を実は今されているわけです。そういった点で、例えば昇給問題、多くの自治体でもそうですが、臨時、非常勤、パート職員の賃金は、月払いの形になってはいても、実際は時間単価による時間給制または日給制となっています。パートだから安くてよいということにならないわけで、同じ職場で働く常勤公務員を基準に最低日額を割り出して、その8時間割分を最低の賃金単価とすると、こういった、例えば賃金の設定の仕方、根拠と目標を一つは明確にすべきですし、それから、不安定雇用の解消という問題もぜひ進めていく必要があると思うのです。公務パートにとって、雇用の安定というのが最も強い要求になっています。そもそも臨時職員の任用根拠である、先ほども言いましたが地方公務員法の22条では、恒常的業務につかせてはいけないとされています。しかし、多くの場合、恒常的業務に何年もついているのが実態。臨職とは、臨時的な仕事だから仕事が消滅するので雇用も消滅するというものですが、しかし、仕事は残し人だけ入れかえる、まさにこれは地方公務員法で禁じたやり方になっているわけです。法制度と雇用、就労の実態が実際理屈に合わない現状を、これは改善する必要があると思うのです。こうした業務については、臨時的任用職員ではなくて非常勤職員という扱いでするべきではないかと。それから、継続雇用の問題ですが、もともと地方公務員法では、非常勤には、臨職のように6カ月とか、長くても1年という法的な任用期間がありません。そもそも労基法では1年以上の有期契約は無効としているために、仕方なく非常勤には1年更新で、しかし雇用は継続的にという今日の形態が定着したというふうに言われています。非常勤としての仕事そのものがなくならないで、これも人だけ入れかえるだけなら合理的な説明が必要だということなのです。そういった点では、町は正規職員が年々減少し、臨時やパート、非常勤などの非正規職員がふえて、そして低賃金、不安定雇用のまま行政に不可欠な仕事を担うようになっているわけです。公共事業や業務委託、物品調達、競争入札のもとで安値ダンピングを起こしたり、入札企業の労働者の賃金、労働条件の切り下げを招いたり、あるいは指定管理者制度の導入で公共施設管理への営利企業の参入を促して、有期契約の非正規労働者の増大、労働条件の悪化というものも進行しています。民間であれば当然とも言える営利主義ですが、それは公共性の喪失を招いて、安心・安全、安定した公共サービスの提供というものを危うくさせているわけですから、その点では、やはり、町長としては、先ほどこれまでのとおり進めていくということをお話しになっておりますが、引き続き、私はこの問題を取り上げていきたいと思いますし、今言われたように、地方公務員法の扱い、定義から言っても、今のような雇用の扱いでは問題があるという問題意識はお持ちではないですか。
答弁 総務課長 毛利敏夫(総務課長は2016年3月まで)
ただいまご質問のありました地方公務員法22条の臨時職員の関係でございますけれども、実は平成21年に総務省のほうから通達が来ておりまして、その中身でございますけれども、臨時・非常勤の任用の際の勤務条件の明示及び休暇その他の勤務条件に関して留意すべき事項ということで総務省のほうから通知がございまして、例えば、先ほど言っておりました臨時職員につきましては、1年を超えて再雇用することはできないということの通知でございまして、当町におきましても、その通知を踏まえまして、この規定を見直しをしておりまして、1年を超える臨時職員というのは、今はいないということでございます。それと、また、昨年の7月にも総務省から再度の通知がございまして、必要な部分につきましては見直しを行っていきたいというふうに考えております。
答弁 税務財政課長 伊藤里志(税務財政課長は2015年3月まで)
これの大きな問題でございますが、これがもともと、正規職員が減って非臨時職員がふえてきているという部分につきましては、国が示した行政改革がございます。その中で総務省から、やっぱり定員管理の目標設定をする部分と、あとは指定管理者制度を導入するという形の中で職員の削減を図れという部分があります。その中で、今の交付税制度の中で、行革を、職員の削減目標を達成しなければ、やはり交付税が削減されるという部分の中で、各自治体におきまして正規職員を減らし、その部分については嘱託職員などをふやしていっているという現状があろうかなというふうに考えております。
質問 4番 立野広志
非正規雇用の労働者は、物ではないのです。行政の仕事に携わって、それで生活をしていく人たちでしょう。行政が歳出を減らして、そしてその業務を、それでもいいから働くと言ったのだから雇用したのだと。何が悪いのだみたいな、そういう話では決してないと思うのです。実際に、生活できる賃金をやっぱり保障するというのが行政として最大限考えていかなくてはいけないことではないですか。同じ町民として、役場が残れば、あとはどうでもいいという話ではないと思うのです。やっぱりそこを支えているのは、正規の労働者であり非正規の労働者でもあるわけです。そういう人たちが、本当に家族を持って、家庭を持って、そして、この町で長らく暮らしていけるような、そういう労働環境をつくっていくというのが行政としてもとるべき対応ではないですか。それが、今、国がそういう方針で示したからといって進めているのですというのは、それは合理的な理由ではないですよね。私は、町長から今、これまでのようなやり方を踏襲していきますよというお話を聞いたので、非常に残念でしようがないです。こういう中にあっても、待遇を少しでもやっぱり改善しよう、あるいは基本賃金額を少しでも上げていこう、そういうぐらいの熱意や、あるいは姿勢があっていいのではないですか。そういうことは一切考えないということなのでしょうか。
答弁 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
私ども、嘱託職員、あるいはパート職員、その職種に合った業務で雇用をお願いするというところでございまして、その職種に合った賃金体系は、やはりきちんと考えていかなければならないなというふうに考えております。
答弁 副町長 八木橋隆(副町長は2015年9月まで)
補足を説明させていただきます。今回、もととなる町の職員の給料の1級部分の引き上げがございます。それに応じて、新年度からは、やはり、若干でございますけれども1級の5号俸で14万100円から14万2,000円に引き上げられる予定になっておりますので、これに準じて臨時職員、嘱託職員等についても単価が引き上げられるということでございますので、全くそういうふうな対応をしないということではなくて、制度は制度ですので、これを、昇給を加えるのかとかというのは、またこれは別の話で、そういう現行枠内でやっている地方公務員の制度の中では、そのぐらいの基本的給与の引き上げというのは考えてございますので、その辺については公務員給与制度の中で、きっちりそれを、上がれば、今までは何カ年も給与を下げるという、公務員もそうですけれども、それが、実際的には臨時職員の方々には反映されていなかったという面もありますけれども、今回は若手の職員の給料を上げるということでございますので、それに準じて給与を上げると、待遇の改善をするということでございます。
質問 4番 立野広志
終わります。