洞爺湖町議会 令和5年3月会議 2023年3月6日
大きく2点目の町政運営の基本について
2023年3月6日、洞爺湖町議会の一般質問で、立野広志議員が「大きく2点目の町政運営の基本について」質問し、町長 下道英明、産業振興課長 原信也が答えました。
- 聞いた人
- 立野広志 議員
- 答えた人
- 町長 下道英明、産業振興課長 原信也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 5番 立野広志
時間もないので、次に移りますが、大きく2点目の町政運営の基本について伺います。先ほど、地方自治の本旨についても述べました。ちょっと短縮して質問させていただきますけれども、昨年6月、町長が就任されたときにも、私は住民自治を推進する立場から、住民参加や住民自治を推進するために、仮称ですが、自治基本条例を制定する取組を考えてはどうだというふうに伺いました。それで二つほど聞きますが、1点目は、町民が主役の町政と議会に、今後努める決意があるかどうか。町民の政治的要求や関心は多岐にわたっています。こうした行為を施策に反映していく、そのことが重要だと思います。そういう立場に立って、行政運営を進める考えがあるかどうか。二つ目は、住民自治の拡充、特に町民が町政に参画する仕組みづくりを重視することを考えているかと。特に憲法が保障する地方自治の本旨の一側面、住民自治を具現化する施策として、町民が町政に参加する場の拡大を図って、町政に対して町民意見が反映されるよう保障することが求められております。主権者は町民です。町民の町政への参加、意見表明の機会を実効的に保障する仕組みづくりが必要ではないかと思いますが、その点で自治基本条例、これは非常に私は、町長として実現のために取り組んでいくべきだというふうに思うのですが、いかがですか。
町の答え 町長 下道英明
ただいま議員からございました質問に関しましては、昨年私が町長に就任直後の6月会議で同様の質問があったと認識しているところでございます。私自身、町長として地方自治の理念、憲法の三原則を踏まえた中で地域のことは地域住民が自ら決めていくということ、また地方分権により住民に身近な行政として地域の実情等を把握しながら自主的に行政運営を行っていくことが求められていることにつきましては、当然認識しているところで、認識していかなければならないところでございます。町の主役は町民でありますので、町長に就任させていただいた後は、時間の許す限り様々な団体、各種協議会、そして自治会、また各サークル団体、各産業団体や福祉施設など、随時意見交換やお話を聞かせていただいているところでございます。自分自身、町民の皆様の意見を取り入れさせていただきながら、町政運営を行っていると思っております。町民が主役の町政運営を貫いていくことは、当然であると認識しているところでございます。
議員の質問 5番 立野広志
質問に答えていないのですが。昨年6月に、町長はこんなふうに言われました。「議員から2年前にご指摘があったということで、遅々として進まない基本条例の制定について、私も新しくこのたび町政運営を任せられた一人として、前向きにしっかりと庁内で整理をしながら策定の段取りに向けて(自治基本条例)、少しずつ進めさせていただきたいと思います」と、こういう答弁でした。私、今質問したのは、自治基本条例をつくる考えありますかと。つくると言っているのだから、その方向で答弁いただけるものだと思ったら、条例の話は一切出ませんでした。どういうことですか。
町の答え 町長 下道英明
今、議員からご指摘ございましたように、検討するというか、前に進んでいく中で、私自身幾つかの他市町の条例に目を通したところでございます。その中では、条例で定めている内容につきましては、市町ごとにかなりの違いがございます。簡単に言いますと、まちづくりの方向性、町民の権利、町、議会、職員の責務、町民の責務、住民参加の仕組み、また住民投票の仕組み、町民との協働、施策の方向性等、条例の位置づけである最高規範性など、最低限盛り込まなければならない内容になるかと思っておりますが、そのような観点から、市町村ごとに違いがある中で、地方自治基本条例の基本的な考え方に対して、いま一度自分たちのことは自分たちで決めましょうというのが基本的な考えであると思っているところでございます。しかしながら、中には条例の制定について、反対を唱えているところもございまして、例えばニセコの自治基本条例にしましても、相当数の時間をかけてもんでいるところでございます。そういった点で、いま一度しっかりと確認していきながら、少しずつ前に進めさせていただければと思っているところでございます。
議員の質問 5番 立野広志
今の答弁は、基本条例をつくる方向で少しずつ前に進めていくと言っているのか、それとも基本条例をつくるかどうかということについて考えていきたいと言っているのか、どちらなのですか。私はね、6月のときにも言いましたけれども、自治基本条例をつくれという条例の意味が、町長はまだ理解できていないのですよ。条例の中身ではなくて、まずは、なぜまちづくりなり、自治なり、基本条例というものがつくられるのかということを理解していただきたいのだけれども、自治基本条例をつくったからといって、行政職員あるいは住民が劇的に変わるということではないのです。しかし、行政運営の基本理念とか、基本原則を町の総合計画や町長の町政方針、まちづくり基本方針や町の憲章などといったものではなくて、条例という法形式を用いて規定することを選択することには、それなりの意味があります。条例という法形式を採用することは、町民の代表である議会の信任を得て議決され、制定されるということであります。その内容は、たとえ罰則がなくても、法的拘束力を持つことになる。ここからが肝心です。条例化されることにより、職員はそこに規定する内容に関して、いいかげんな認識で仕事を進めることはできなくなります。条例には、町民の権利やまちづくりに関わる様々な義務が行政に課せられているからです。自治基本条例はある意味では、町民との約束事なのです。行政を縛り、拘束するものなのです。ある計画を実行しようとすれば、これまでと違い、担当者の独自の判断で行うということはできなくなります。町長が代わるたび、担当課長が代わるたびに取扱いが変わってくるということにならない。こうして条例などの体系化が図られることによって、徐々ではあるけれども、行政内部の組織対応や仕事の取組方法が変わってくる。職員の意識の変化もそこから生まれていくのだということなのですね。そして、行政運営が条例どおりに行われているかどうかも常に監視する町民や議会の存在も必要です。定期的な条例の見直しなども行って、町民参加の組織だけでなくて、自治基本条例を町民生活の中で意識して生かす。町民の存在が不可欠となります。このように、条例制定に至るまでのプロセスも重要な要素なのです。行政、町民、職員、議会を巻き込んだ条例の内容を具現化するために、具体的な制度設計とそれを動かす仕組み、どれだけそれを条例に組み込むか、実践するかということが問われています。つまり、結論から言えば、例えば教育委員会を例に挙げて悪いけれども、給食センターの統合については検討委員会をつくって、そして最終的に結論を出しました。私も一回傍聴させてもらいました。大変いい議論がされていると思っています。そうしたら、保育所の統合はどうなのだといったら、そういう議論がされていたかというと、最初はできていました。ところが、その後は急激にほかの施設と併合しますというような話になっている。なぜそうなったかというのは、住民も分からないわけです。そうやって、例えば職員が代わったり、あるいは年が変わると、住民への説明、情報開示も、そして意見を聞く場を保障することも変わってくるのです。こういうことは駄目だというのです。ちゃんと住民の声を聞きなさいと。素案の段階から住民の意見を聞いて、行政の計画に反映する、そういうことが基本条例の中にうたわれているのです。それが基本条例の大きな目的です。住民自治を守る、住民自治を体現する、そのために自治基本条例があるのです。町長が、そのことを考えた上で、条例を、例えば何年間かけてつくるために検討していきたいというのなら分かるよ。だけれども、今の説明でいったら、つくるか、つくらないかも含めて検討のような話だったから、どちらなのですかと聞いたのです。どうですか。
町の答え 町長 下道英明
自治基本条例の基本方針については、町民が主役である町民参画というすばらしい理念に基づいていることは承知しているところでございます。基本条例に対しましても、策定するに当たって、体制の課題や策定委員など、先ほどお話ありましたように、プロセスの中で大変難しい問題も多々あろうかと思います。そういった点で慎重に検証させていただきたいということでございます。過去の自治基本条例を制定しているところも再度慎重に検証させていただければと思うところでございます。仮に、ほかのところで、岐阜県の梅津市ではございますけれども、ここは市で委員会を設置して、その委員会で自治基本条例の制定に関する学習会を数回実施し、条例が必要かどうかの検討で2年間かかっているところでございます。さらに制定するとした場合に、市民が主役となって話し合いを行い、条例の素案を策定し、その後パブコメをして、その間3年間。そしてまた、市役所職員がいろいろ様々必要な加筆、修正を行い、再度委員会に諮って、議会で審議して1年間。大体おおむねの期間が、立案から条例の制定まで5年から6年かかっているところでございます。そういった観点で、時間軸も鑑みながら、今お話しされたように慎重に検証をさせていただきたいと思っているところでございます。以上です。
議員の質問 5番 立野広志
検証することと推進することとは違うのだと思うのですよ。分かっていると思いますけれども。非常に消極的だなというふうに思います。行政において民主主義が徹底されるかどうかと、行政の意思決定のプロセスで、まず情報を町民に等しく提供するということ。そして意見を聞くということ。審議会などが開催された場合は、その審議の過程や内容を公開するということ。そして一定の方針が出れば、その方針を提示して、そしてまた意見を聴取するということ。その後、方針を決定し、決定内容をまた改めて住民に周知し、実行するという、こういう一連のプロセスは条例がなくてもこれは当然行政としてやるべきことなのですよ。ただ、それを人が代わって、これを手抜きするということがあってはならないわけで、それをしっかりと条例化するということを私は求めているわけです。そういう意味でいうと、今、道内でも3分の1の自治体が自治基本条例をつくっているのですよ、名前は違いますけれども、まちづくり基本条例であったり。そういう中にあって、町長は、この先も5年、6年という話をしていますけれども、私は、はっきり言ってやる気がないのだと思いますよ。やる気があったら、今からでも検討会を立ち上げて、町民の意見を聞く、そういう取組をしたらいいと思うのですよ。そういうことを明言されないということですから、やる気がないのだなということで、非常に私は残念に思います。さて、次、最後に行きます。洞爺湖町における外国人就労者の支援について伺います。これはそんなにかけません。2018年12月には、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律が成立しました。改定入管法によって、特定技能1号の在留資格が1年ごとの更新制となったわけです。今、JAとうや湖は、2022年度から在留資格の特定技能1号を要する外国人就労者の受入れを実施して、町内の元教員住宅に入居させています。さらに新年度からは、町の普通財産である元教員住宅1棟を取得して、農業就労者の宿泊施設として利用する方針です。さて、一方で、噴火湾漁協に属する漁業者は、個別に外国人就労者の住居を確保し、雇用しています。行政の支援を全く受けていません。漁業者からは、農業就労者同様に基幹産業支援のために行政の支援を求める声が上がっています。そこで伺います。1点目に、外国人就労者を受け入れている戸数と人数、主な国籍など分かれば教えてください。二つ目、漁業者の中で外国人就労者を受け入れている割合、受け入れていない漁業者もいると思います。どのくらいいるかと。それから三つ目、就労者の待遇とか生活環境はまちまちだと思いますが、外国人就労者を受け入れていることに際して、漁業者がどんな負担をしているのかと。四つ目、最後です。漁業者が個別に外国人就労者の確保に努めていますが、漁協や行政とどのように関わりを持っているか。特に、すぐには難しいにしても、基幹産業を支援するという立場から、行政が担い手となって外国人就労者の雇用を促進できる対応にぜひ取り組んでいただきたいと、そのことを最後に質問したいと思います。
町の答え 産業振興課長 原信也(産業振興課長は2023年3月まで)
ただいま4点ほどのご質問がございました。まず1点目、現在外国人就労者を受け入れている戸数と人数、要は現状ですね。こちらのほうは、いぶり噴火湾漁業協同組合の聞き取りで、受け入れている戸数は、現在8漁家で16名受け入れております。主な国籍につきましては、ベトナム人5名、インドネシア人11名、計16名になっております。年代ですけれども、20代が大半で、30代の方が若干名いるというふうに聞いてございます。2点目のご質問でございます。外国人を受け入れている割合と、受け入れていない漁業者はいるけれども、それはなぜなのかということでございます。まず、受入れ割合ですけれども、ホタテ養殖漁家25戸のうち、8戸が受け入れておりますので、割合としては約3割というふうになっております。受け入れていない漁業者につきましては、まず外国人を必要としない漁家や受入費用が高額など、そういうような理由等で受入れをしていないということになってございます。三つ目の質問でございます。漁業者の負担や対応ということでありますけれども、外国人就労者の受入れにつきましては、管理団体を通じまして漁業者が直接受入れを行っている状況です。受入れの際の住居につきましては、各漁業者が住居を用意し、受入れを行っている状況です。漁業者の負担については、入国費用として約30万円から40万円、賃金が毎月約16万円から20万円、管理団体へ毎月2万5,000円から3万5,000円となっておりまして、1人当たりおおよそ年間250万円から300万円程度かかっているような状況でございます。4点目のご質問です。漁業者が個別に外国人就労者の確保に努めているけれども、漁協や行政はどのような関わりを持っているのかというご質問でございます。現在、外国人就労者の受入れにつきましては、漁協や行政は関わってはおりません。漁業者個人で管理団体を通じて受入れを行っておりまして、漁業者の自助努力により確保している状況となってございます。以上です。
議員の質問 5番 立野広志
状況は分かりました。それで、漁業者についても、就労者確保のために、町としても住居の確保含めて、様々困難な問題があるかもしれませんけれども、ぜひ積極的に支援に取り組んでいただきたいというふうに思うのですが、その辺の考え方としてはどうなのでしょう。
町の答え 産業振興課長 原信也(産業振興課長は2023年3月まで)
町といたしましては、外国人就労に関しましていろいろな問題があると聞いておりますけれども、まずは外国人の就労実態や問題点、課題などを漁協や漁業者の意見を伺いながら、どのような支援ができるか、今後協議してまいりたいというふうに考えてございます。以上です。
議員の質問 5番 立野広志
受け入れている漁師の方から聞きましたら、農協が受け入れている状況と違って、非常に家族的な対応をしていると。一緒に働く仲間として、また家族同様に誕生会をやったり、それからクリスマスをやったり、あるいは町のお祭りに参加してもらったり、そして時には回転寿司に連れていって一緒に食事をしたり、そういった温かい対応をしているのですね。そういうようなことも含めて、今後、就労者の確保に向けて、町が漁業組合、あるいは漁師の方々ともよく相談して、受入れできる方向でぜひ取り組んでいただきたいというふうに思います。そういうことを私の最後の質問項目にしたいと思います。さて、私も、今回の議会で最後となります。さきに述べた国と自治体との関係といっても、今まさに戦争か平和かということが問われる大変危険な状態だと。そしてさらに、町民の個人情報が様々な形で利活用に使われていくと、企業の儲けの種にされていく危険性があるということだけに、町長としては、こういった町民の暮らし、そして営業、またはプライバシーを守るために、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思っています。私が所属する日本共産党は、今年で101年目を迎えました。日本共産党が誕生した第一次世界大戦後の時代は、総力戦が強調されて、武力戦だけではなく思想戦が重視されました。だから、私たち共産党をはじめ、社会主義者は最初からいばらの道を歩まざるを得ませんでした。侵略戦争に反対する共産党は、内なる敵と位置づけられ、非国民、国賊といって弾圧されたわけです。当時の政党や大手新聞が侵略戦争を支持・礼賛する体制翼賛の状況の中で、それと一貫して戦った政党が日本共産党です。そして今もまた 、岸田政権によって大軍拡に反対して平和を守る論陣を張ってきました。侵略戦争の反省から生まれた平和憲法に反して、今の政権は敵基地攻撃能力の保有と大軍拡に乗り出してアメリカが引き起こす戦争の矢面に日本が立たされる道を突き進んでいます。新しい戦前と指摘する著明の方もいます。こういうときに一貫して反戦平和の旗を高く掲げて一歩も引かない、それが私たち日本共産党の存在意義です。「国民の苦難あるところ日本共産党あり」、その立場で私も引き続き取り組んでいく決意を述べて、ここで一般質問を終わります。ありがとうございました。