下川町議会 令和8年3月会議 2026年3月11日
外国人材の採用について
2026年3月11日、下川町議会の一般質問で、中田豪之助議員が「外国人材の採用について」質問し、町長 田村泰司が答弁しました。
- 質問者
- 中田豪之助 議員
- 答弁者
- 町長 田村泰司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 中田豪之助
先ほどの同僚議員の質問にもありました人口減少、それによって生産年齢の人口が減少していくと…下川町に限らず全国どこでも大変重要な問題となっています。その解決策の一つが、外国人材の採用・活用ということで、町政執行方針でも取り上げられています。そこで、現在の取り組み状況について、2 点お伺いしたいと思います。1 点目、福祉医療連携会議での検討状況。福祉医療連携会議では、外国人材の活用について、現在は情報収集の段階だと伺っています。この時点で新たな知見とか検討の進展があれば、お示しください。2 点目、しもかわ財団の役割・期待。令和 8 年度予算では、しもかわ財団において、外国人の活用に関する情報収集とか検討を進める計画ですけれども、町長として、しもかわ財団の役割や期待など、考えをお聞かせください。
答弁 町長 田村泰司
中田議員の「外国人材の採用について」の御質問にお答えいたします。1 点目の「福祉医療連携会議での検討状況」についてでありますが、福祉・医療施設の中でも、特に特別養護老人ホーム「あけぼの園」では、介護職員の確保が最重要課題の一つであり、これまでも介護人材の募集に関する取り組みを行ってきたところですが、必要な職員が充足していない状況から、56 名の定員に対して入所人数を少なくして対応している状況にございます。このような状況を一刻も早く解消するため、福祉医療連携会議の中で情報共有と議論を重ねた結果、「町として外国人の介護人材を確保していくために、まずは情報収集を十分に行う」との方向性を結論づけたところであります。情報収集に関して、具体的には、制度上の理解や送出国の選定、身分・処遇、住居の確保、異なる文化への対応、日常生活のサポートなど、確認しておくべき項目が多岐にわたっておりまして、現時点では、先行している名寄市な よ ろ しや沼田町の取組事例のほか、外国人材マッチングを行っている民間の登録支援機関などから情報を得ており、本町にとってどのような取扱いが最適であるかを更に検討した上で、可能な限り令和 8 年度内での外国人介護人材の配置を目指しているところであります。2 点目の「しもかわ財団の役割・期待」についてですが、本町の外国人材受け入れの状況を申し上げますと、現状では、農業・木材加工業・建設業・介護施設などにて、それぞれの事業者が受け入れをしていると認識しております。一方、地域住民からすると、文化や習慣、言語の違いから『どのように対応したら良いのか分からない』などの戸惑いや不安もあると思いますし、外国人人材と地域住民との交流もあまり無い状況と認識しております。このように、現時点では、地域全体の受入体制や機能・仕組みが整っていない状況にあります。こうしたことから、地域での外国人受け入れに向けた第一歩として、令和 8 年度は、地域の事業者・住民のニーズや課題の把握、特定技能外国人制度や新たに施行される育成就労制度といった法制度、先進地域の事例などを調査し、下川町に適した外国人材受け入れの体制や機能について研究をしていく考えであります。この調査研究事業を実施するに当たりましては、「しもかわ財団」と連携をして実施する考えであり、地域課題解決に向け、事業者・住民・行政をつなぎ、支える存在としての役割を期待しております。なお、今回は外国人材受け入れのための調査研究を実施するものであり、行政や「しもかわ財団」が、外国人材紹介や支援代行など、受け入れの主体となる登録支援機関を想定しているものではありません。以上申し上げまして、答弁といたしますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
質問 4番 中田豪之助
今、町長から、確認しなければならない項目がたくさんあるという答弁がございました。制度上の理解…これは国の制度のことですよね…それに逆らってはできないし、送出国の選定、それから身分・処遇、住むところ、文化への対応、日常生活のサポート、本当に…外国人人材に来てもらって気持ちよく働いてもらおうと思うと、大変な準備が要るんだなということが、今回…調べて分かりました。そういう中で、先行している名寄市な よ ろ しや沼田町の取組事例ということもありましたけれども、先にやっている成功事例…その成功のポイントをよく理解して、ぱくぱくして取り入れていくということは非常に大事なことだと思っております。そこで…民間の登録支援機関というものもたくさんあるんですね、今回調べていくうちに、東 川 町でそのような支援の協議会があるということを知りました。道北の幌加内町、浜 頓 別 町、愛 別 町、 滝 上 町、剣 淵 町、和 寒 町…当麻町とか、たくさんの自治体が参加しているようです。そこは自治体と自治体の中の福祉施設がセットになって参加すると、その自治体がお金を拠出する…私が調べた時点で、1 年間で 370 万円出す、それを 2 年間続けると…。そこの支援協議会を卒業して、卒業生は各自治体を回って、ここの福祉施設だったら働いてもいいなという…そういうマッチングみたいなものがあって、そこで働いてくれると。それで 370 万円というのは…難しい言葉で言うと、市町村が予算措置した額に対して最大 8 割戻ってくる…特別交付税で補填されるということになるので、70 万円ぐらいですか…実際の自治体の負担は。それで途中で卒業生が福祉施設を辞めてしまった場合は、協議会の方で代わりの人材も手当てしてくれるようなことでありました。何かとても…即戦力が発見できるような良い仕組みだと思うのですが、このようなことは検討されないのですか。
答弁 町長 田村泰司
お答えいたします。東川町の外国人介護福祉人材育成支援協議会は…以前からお話があって、制度についても一定程度把握している状況でございます。こちらの方は間違いなく来てくれるかどうかというところも確かにあるので、あとは 2年間…学校に通ってから来るということで、少し時間が掛かる状況かなということで、いわゆるその外国人材を…先ほども答弁申し上げましたけれども…できるだけ早く来ていただく、今本当に人材不足で非常に苦労されておりますので、そこのところで…先ほどお話しました先行事例とか、あるいは支援機関ですね、そういったところと連携をして、何とか早く…こちらの方に来ていただく方法を取りたいなというところがあります。もちろん…東川町の事例についても、今後有効であれば、こちらの協議会に入って進めていくという方法もありますし、また、2 年間専門学校ということになれば…これはまだ調査研究段階ですけれども、地元の方がそういう学校に行って戻ってくるという制度も検討したいと思っていますので、そういったいろいろな形を組み合わせて、できるだけ…あけぼの園が中心ですけれども…人材確保して、今少し…利用定員を抑えているところを戻していきたいと思っているところです。御理解のほどよろしくお願いいたします。
質問 4番 中田豪之助
そうですね…先ほど…「あけぼの園」の方で急いでいるという同僚議員の質問に対しての町長の答弁もありました。急いでいる事態なんですね…分かりました。先ほどの町長の答弁でも、地域全体の受入体制が十分整っていない状況だという答弁がありました。私も…農家になってというか…北海道に来てからもう結構な年数になりますけれど、外国人の方と一緒に働いたことはないです。ですから、今回調べていて…改めて知ったのですが、よく言われる…ごみの出し方ですね、例えば実際に働いている方が、ごみは町の指定の袋を買って、それを決まった曜日に出すと…そんなことは全然知らない、自分の生まれた国ではそんなことはなかったという状況の人が日本に来るわけですね、だから『そんな袋は持っていない…自分で買うのなんか知らなかった』というようなことがあるそうです。言われてみればそのとおりで、私がどこか…香港とか韓国とかに行って働くようになった場合も、そのような…戸惑うことになるのだと思います。それを考えれば当然で…仕方ないかなと。それと休憩の後の仕事を始めるとき、例えば外国人の方…日本語は分かるから、休憩は 15 分で 1 時 20 分までですと言った場合に、普通日本人だと 1 時20 分には自分の持ち場に帰って仕事を再開するという感覚が普通だと思うのですが、外国人の方は 1 時 20 分に休憩室を出たらいい…そこから仕事が始まるというふうに受け取るような方もいるようです。日本の当たり前を押し付けるのではなくて、どこで考え方が違っているのかというのをお互いに確認し合う姿勢が重要であると思います。ちょっと調べていく上で、成功のポイントというのと失敗のポイントというのに行き当たりました。成功のポイントの一つ目は、安い労働力とみなさないという…日本人と同じテーブルで賃金、手当、昇進ルート、そういうのをはっきりさせる。二つ目は、言葉・文化の壁を乗り越えるための仕組み…その中では同じ職場で働いている日本人に対しても研修とか、意識改革とかをセットで行う、あと、母国語で書いたマニュアルとか、先輩職員とのペア制、定期的な振り返りミーティングなどを一体として設計する。三つ目が、評価制度の工夫、日本語が完璧でないと一人前とみなさないというのではなく、日本語能力とか、業務習熟の成長プロセスを評価に組み込む。そして、多文化性…例えば利用者との新しい関係性、チームの多様性への貢献などを評価項目として見える化するということが上がっていました。本町の建設業の方で外国人が働いている会社があって…成功事例だと思うのですが、去年の夏に盆踊り…「ちっちゃな縁日」の時に、浴衣を着て、頼もしくというか…参加されていました。ああいうのはやはり…多文化性というか、住民も親近感が湧くし、良いことの事例だと思います。それから失敗のポイントですね…注意すべき点として、働く場所に一旦悪い印象を持たれると、今はすぐSNSなどで情報が共有されてしまって、そうした評判が広まると、ほかの方から…『あそこはよくないよ』ということで悪い評価が付いてしまうということで、そういうことは非常に注意しなくてはいけない、成功のポイントと失敗のポイントがあるということが分かりました。それで再質問ですが、このような成功ポイントと失敗ポイントを解決するために、個々の事業者だけでは負担が大きいので、役場の中にも外国人材、多文化共生を専門に担当する職員、あるいは部署を設置して、きめ細かい対応を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 田村泰司
御質問にお答えします。今、中田議員が仰られたとおり、本当にいろいろなポイントがありまして、例えば 1 人で採用するというのではなくて、同じ国で3 人で採用して、一緒に暮らしていただくというのも重要な要素というふうに聞いております。そのほかに、例えばインターネット環境ですとか、移動環境ですね、例えば自転車を用意するとか、通勤環境が厳しくないというようなところもあると思いますし、そういったところも含めて…住居の環境も含めて、いろいろ要素はあると思っています。今回、「しもかわ財団」と連携して、そういった…多文化共生も含めながら、いろいろと調査をして、今後の対応を考えていきたいと思っています。現状の考えでありますけれども、役場の方にそういった専門人材を置いてということで…今お話がありましたけれども、まず、そういった状況を踏まえた上で、その結果、役場の方に人が必要だということになれば、その後設置することもあるとは思いますけれども、現状では、まず調査をして…そういった取り組みをしていって、それぞれ受け入れしている皆さんで協議会組織などをつくっていただいて動かしていく方が、今の段階では私としては一番良い方法かなと思っています。共通の課題を認識して、それに対して町側ができることを支援していくといった体制の方がよろしいかなと思っています。その中で必要な声があったり、必要なことがあれば、例えば人数がたくさんになったり、多種多様にわたっていろいろな国が入ってきてといった話になってくれば、また検討していきたいと思っています。御理解のほどよろしくお願いします。
質問 4番 中田豪之助
今の町長の答弁で、まずは調査研究をして、現状の課題を把握した上で、必要性があればそのような人材部署を役場内に設置することも考えるという答弁でした。民間の協議会…今のところ下川町で外国人材を採用している方は、幸いにしていろいろなハードルをクリアして、何とか…大変な努力の上に…上手くいっている方が多いと思うのですが、これからもっと…本当に人材が不足している事業所、団体…採用する事業者が増えてくると、そこまで手が回らない状況が発生するかもしれないと思いますので、そういう時は役場の方で前向きに検討していただきたいと思います。次の質問に移りたいと思います。下川町の耕種農家…酪農家ではない農家で外国人材を採用しているのですが、大変上手くいっているケースだと思います。ただ、その方たちは、春から秋にかけて作業をしているだけで、農作業のシーズンが終わると仕事が無くなってしまって、国へ帰らざるを得ない状況です。農家の方としては、できれば通年で町内に居てもらった方が、日本にも農作業にも慣れて、コミュニケーションもより円滑になるので居てほしいなという声があります。働く側の人から考えても、帰国の費用というのが多額で、可能な限り町内で働き続けたいという希望があるそうです。そこで提案ですが、役場としても多文化需要のテストケースとして、町内の耕種農家で働いている外国人材の方を期間を区切って採用してみてはいかがでしょうか。農閑期において、町の事業とか、公的な仕事に従事してもらうことで、本人にとっては安定して働く場が確保される、農家にとっては通年で町に居てもらうことで、来シーズンの農作業にもスムーズに戻ってもらえる、役場にとっては外国人材と日常的に関わることで、多文化共生の具体的なノウハウを蓄積できるといった三方よしの効果が期待できると思います。ここまで調べたのですが、そう簡単ではないですね。農業分野の外国人材がコンビニで働けるか…「あけぼの園」で働けるかというと、就労可能な業種というのが決まっているみたいで、そう簡単にはいかないんですね…これね。それで、外国人には技能実習生とか特定技能の 1 号、2 号などがあるのですが、特定技能 1 号という在留資格ですと、14 業種であれば就労可能だそうです。介護とか、ビルクリーニングとか、農業、漁業、飲食料品製造業とかがあるのですが、去年、上名寄で働いていた外国人の方は、特定技能 1 号の方が 3 名いたそうなので、そういう方を中心に、是非…三方よしといいますか…役場の方でそういうことを検討されたら、大変将来に向けて…ノウハウ獲得といいますか…プラスになると思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 田村泰司
お答えいたします。今、中田議員がお話されたように、やはり長く下川に居ていただいて、次の年も働いていただく中で、非常に…途中 6 か月で終わって、自分の国に帰ったり、違うところに行ってしまうというのは非常に残念なところなんですけれども、今お話があったとおり、中には制度のハードルというものがあります。またプラスして処遇のハードルというもの…同じだけの金額が出せるかという話も、あと就労形態…仕事の中身も含めて、いろいろハードルがありますので、そういった中で、これからその制度の比較をしながら進めていかなければならないですし、様々な形態で入って来られているということも聞いておりますので、その中でどういうふうにマッチングできるかというお話ですから、先ほど申し上げた…民間主体の協議会で、共通課題をいろいろ話し合っていただいて、『この業種だったらいけるな』とか…制度がありますから、その支援というか…制度の中身のお話とかは町としてもいろいろと支援できると思いますので、まずはそういったところから…民間の皆さんでいろいろお話していただきながら進めていただくことが早道なのかなと今の段階では思っております。役場が人材紹介とか、そうなるとやはり法の中でまたいろいろ制限があると思いますので、そういったところも考え合わせながら進めていきたいと思っていますし、まず多文化共生だとか…いろいろな面では町としても一緒にやっていけるところはあると思いますので、まずはそういったところを調査研究して進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
質問 4番 中田豪之助
そうですね…仰るとおりでございます。先ほどの町長の答弁の中で、「しもかわ財団」が…事業者・住民・行政をつなぎ…という答弁がございました。確か…地域活性化起業人でしたか…そういう専門の方が来て、そういう知見のある方と一緒に「しもかわ財団」が調査研究をしていくということですので、そこのところも…民間の業者をヒアリングして、協議会をつくるような母体というか…前身というか…準備というか、そういうことも十分に考えられると思って、非常に…専門的知見が来るという方で…予算も取って進められるということなので、行政としては…役場はできないんだけれども、財団としてそのようなことを推進してくれることをとても期待するものです。やはり外国人材というのは、安い労働力ではなくて、これからの下川町を支えていってくれる大切なパートナーになり得ると考えています。そのためにこれから町民も行政も「しもかわ財団」も議会もみんなできるところから一生懸命に取り組んでいくべきと考えます。町長のお考えがあれば伺って、質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 田村泰司
お答えいたします。繰り返しになりますが、「しもかわ財団」と連携をして、外国人材の地域受入体制の調査事業を…新年度予算で計上させていただいて…連携して進めていきたいということで、今…「しもかわ財団」の方にも理事会とか組織がありますので、そちらの方に御説明して、理事の皆さんに理解をいただいた上で、その取り組みも進めていければということで…連携していきたいと思っておりますので、そうやって実施をしながら、地域課題である外国人材の登用についてより一歩進むように、事業者の皆さん、それから町民の皆さん、そして我々行政、これをつなぎ支える存在として、「しもかわ財団」に動いていただくということを期待しているところでございますので、御理解いただければと思います。よろしくお願いいたします。