士別市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日
教育行政について
2025年6月18日、士別市議会の一般質問で、中山義隆議員が「教育行政について」質問し、教育長 泉山浩幸が答弁しました。
- 質問者
- 中山義隆 議員
- 答弁者
- 教育長 泉山浩幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 4番 中山義隆
第2回定例会に伴い、一般質問させていただきます。今回のテーマとしては、教育行政についてです。現在、社会環境が急速に変化し、将来の予測が困難な時代となっているようです。IT革命が象徴されるデジタル時代の到来に、国が作成した教育振興基本計画において、持続可能な社会のつくりでの教育育成と日本社会に根差したウェルビーイングの向上、この2点。全体を貫く統一な視点を基本的方針として、地域や学校で共に学び、支え合う社会の実現に向けた教育の推進、教育デジタルトランスフォーメーション、DXの推進に基づき、教育政策の目標として、確かな学力の育成、豊かな心の育成、健やかな体の育成、生涯学び活躍できる環境整備を示している。本道の人間像として、夢や課題に新たな発想で挑戦する人、ふるさとを愛し、グローバルな視点で地域の発展のために行動する人が挙げられています。そこで、本市教育委員会の地域コミュニティーを基盤とした学校教育、社会教育、スポーツが一体となり、生涯学習を通じて市民に根差したウェルビーイングの心身の健康の維持向上を目指している。実現には、人材の確保や育成、中学校を中心とした学校部活動の地域展開、各種関係機関や団体の指導者による教職員、このように挙げられていますが、その結果と地域での理解の、現在までどのように進められているのかをお聞きしたいと思います。次に、学びの機会を保障し、教育の質を高める環境整備について、ソフト、ハードの面の教育環境づくりとして、ICT端末を活用、デジタル教科書、授業支援アプリの活用、AIドリルなどを活用して、教育の質を高める取組の推進には、児童生徒にとって全てが本当に必要な教育の質を高める必要があるものか、疑問視されています。そこで、なぜなら北欧、フィンランド、教育先進国としてデジタルを積極的に導入したが、子供の学力低下や心身の不調が顕在化し、見直しされている。その背景には、フィンランドの教育は、柱として人材育成に力を入れて、大学の授業料は無料、小学校以上の教員は修士号、教育現場へのデジタル導入は早く、1990年代から進められました。2000年に始まった国際学習到達度調査PISAで、子供の読解力は上位、2003年には数学的応用力、2006年には科学的応用力も、国際学習到達度調査で本格的にはかられて、上位、好成績でした。しかし、2022年からは、さきの三分野の順位が上位から9位に落ち、教育は急速なデジタル化に対応できるものではないと話している。また、小都市リーヒマキでは、国内での教育のデジタル化に先進的に取り組んだ自治体。10年前から中学生に1人1台のノートパソコンは配られ、デジタル化した教科書や教材が多様化してきた。2月下旬、市内の中学校では、教室の風景が変わっていたそうです。そこには、パソコンではなく、紙や鉛筆、教科書。また、問題プリントは鉛筆やペンで書き込んでいたそうです。デジタルから紙に戻されていました。パソコン授業が増えると、子供たちの集中力が低下し、短気になることが多くなり、フィンランド全体の問題化した、デジタル化に偏った教育への懸念が高まったそうです。また、心身未発達の子供に悪影響を及ぼすことも懸念し、また、韓国ではAI、人工知能を搭載したデジタル教科書の配付を始めたが、韓国メディアでは導入は32%、これは2月下旬のデータです。また、7割の保護者がデジタル依存に陥ると懸念、また、5割の教師と生徒は、コミュニケーションを促進するものではないと、否定的であった。導入に反対する教員労組は、未来の教育に必要なのは、AI技術よりも問題解決能力だと訴え、また、日本では2月、中央教育審議会の作業部会では、昨年から議論の中間まとめとして、デジタルを紙と同じ正式な教科書とすることなど、提起した。すなわち、問題視されていました。そこで、北欧国の教育先進国の話をしましたが、本市教育論としては依然、タブレット端末デジタル化を推進していく方向として予算も可決されましたが、このデジタル端末については更新ということだったんですけれども、さきに述べた中で、デジタル化についての具体的な考え方と、ウェルビーイングの向上、心身の健康について具体的な考え方もお聞きいたします。お聞きしたいのは、教育長からお聞きしたいと、答弁よろしくお願いします。次に、ふるさと教育について、本市の勤労観や職業観を育み、ふるさと教育が本市において経済効果を生んで、児童・生徒の本市に対する経済効果がどのように表れていますか、これについてもお伺いいたします。道教委の求められている人間像として、夢や課題に新たな発想で挑戦する人、ふるさとを愛し、グローバルな視点で地域の発展に行動する人と挙げられていますが、本市の教育の求められている人間像として、どのようなことがグローバルな視点として考えられますか。夢や課題に挑戦し、新たな希望や発想の挑戦は、次世代の発展や発想に結びつく原点となると思いますが、具体的な考えをお伺いし、私からの質疑とさせていただきます。 (降壇)
答弁 教育長 泉山浩幸
中山議員の御質問にお答えいたします。初めに、IT革命に象徴されるデジタル時代についてです。各学校においてはGIGAスクール構想により、ICT端末を活用し、個々の興味関心や学びの深度、特性などに即した学習の充実を図る個別最適な学びやクラウド環境を活用し、共同編集や双方向のやり取りを行うほか、他者の考えを取り入れ、広い視点で学びを深める協働的な学びにより、身につけさせたい資質・能力の育成に取り組んでいます。また、カメラ機能等を活用したオンライン授業などの実施により、遠隔地との交流や、登校することが難しい子供への学習保障も行っています。子供にとっての主たる教材となる教科書においても、一部の教科でデジタル教科書を導入しており、動画の視聴や物事を立体的に見たり、拡大表示できるなど、より理解が深まることが期待できるほか、学んだことの理解の習熟を図るAIドリルは、子供にとって自分の苦手な分野、傾向に応じた効率的な学習を行うことができること、教師にとって問題作成業務等の負担軽減により、児童生徒一人一人と向き合う時間を確保できることなどから、現在トライアルとして活用しているところです。一方で、議員お話しのように、デジタル依存を懸念する背景として、長時間の端末使用による視力低下、姿勢不良、睡眠障害などの健康リスクや、コミュニケーションの希薄化なども考えられるところです。したがって、ICTとの健全な付き合い方を学ぶメディアリテラシー教育や、家庭との連携による端末使用時間のルールの設定、読書や遊びの大切さを共有するなど、デジタル機能を生かしつつ、同時にアナログのよさも取り入れる指導の工夫を行うことで、子供たちが知識技能や思考力・判断力・表現力等の資質・能力をバランスよく育んでいける教育活動を推進していく考えであります。次に、ウェルビーイングの向上についてです。教育行政執行方針で述べているとおり、子供一人一人が自分のよさや可能性を見つけ、夢の実現に向けて豊かな人生を切り開き、持続可能な社会のつくり手となることができる教育活動を推し進める必要があります。現在は物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な状況であり、本来、安全・安心な居場所である学校においても、いじめや不登校、教職員の休職者が年々増加するなど、これまで以上に子供も教職員も幸せな笑顔で生き生きと過ごせる学校づくりが求められています。各学校における年度の経営ビジョンを示す学校グランドデザインを見ても、子供にとっても、教師にとっても、保護者・地域にとっても幸福度の高い学校づくりの指針や重点などが示されているところです。具体的には、子供一人一人にできたという達成感、分かったという満足感が得られる個別最適な学びと、協働的な学びを一体的に図った授業づくり等の教育的機能の充実。異学年交流や体験的な学習、外部人材を活用した事業を通じ、自己肯定感や自己有用感を高め、自らの夢や目標に向かって取り組む態度などを育むなどの社会的機能の充実。学校生活において、より感度を高め、子供の言動を見取ったり家庭での状況を把握したりするなどして、仲間同士が安全安心にコミュニケーションを図ることができる福祉的機能の充実など、各学校においては誰一人取り残さない適切な指導・必要な支援を行っているところです。次に、ふるさと教育についてです。本市における地域に根差したキャリア教育、いわゆるふるさと教育として長年、各小学校で取り組んでいる農業学習では、士別を知る、地域の人から学ぶなどの学習活動に取り組んでおり、士別市農業学習推進委員会において各校の成果と課題を共有しながら進めているほか、各企業や事業所に御協力をいただき、中学校で実施する職場体験、士別東高校による地域社会に貢献する人材を育むインターンシップを実施しています。これらふるさと教育は、本市の子供たちが地域の魅力を学び、実感することで、ふるさとへの愛着や誇りを育み、地域社会への貢献意欲を抱き、士別で自らの力を発揮したい、貢献したい、また、一度士別を離れても、士別を思い返したり、士別に戻り就職に就くなど、結果として地域の活性化につながるものと考えております。最後に、グローバルな視点を持った人間像についてです。先ほど申し上げた、ふるさと教育を推進するに当たって、子供に身につけさせたい資質、能力として、キャリアプランニング能力や課題対応能力、社会形成能力等を育む必要があります。その際、自分だけ、士別市だけではなく、広く多様な価値観に基づいた地域の課題解決等に向けた学習活動を展開する必要があります。また、地域の課題を考え、答えを導き出す過程において、地球規模の課題に直面する場面も生じます。各学校においては、冒頭答弁したとおり、デジタルの力でリアルな学びを支えるといった指導の下、物事を世界規模で俯瞰して捉える目を持つなど、グローバルな視点で地域の発展に行動できる子供を育んでおり、これからも広い視野で物事を捉えることができ、柔軟性や協調性を持ち、問題解決に主体的に取り組んでいける人材の育成は重要であると考えております。教育委員会としては、グローバル化する社会の持続的な発展に向け、今後も学校教育、社会教育、スポーツ推進、各課の授業を通じ、学校・家庭・地域が一体となった人づくりに全力を尽くしてまいります。以上申し上げまして、答弁といたします。 (降壇)
質問 4番 中山義隆
丁寧な説明ありがとうございます。2点ほどちょっと再確認というか聞いてみたいことがあります。まず1点目は、その進められるこのデジタル化について、本当に子供たちが本当に求められているのかが、そこがちょっと懸念されるところなんですけれども。教育方針というか、そういう形の中での進め方でやられているような気もしないでもないです。その中では、やはり先生とPTA、生徒の間でのコミュニケーションがなかなか今はついていけないのではないかな、取れていないのではないかなという見方をしています。それとその中で、ふるさと教育ということについて教育長のほうから今も言われたんですが、各地を回られた、そして、道教委の中から現場に入られた泉山教育長なんですけれども、だからよく現場のことが分かると思うんですが、僕の友達も日高のほうにいて、教育委員のほうで頑張っていたので、よく知っている先生のこと、教育長のことをよく知っているということで、よろしく頼むと言われていました。その中で、ふるさとの教育については、やはり進められている中と、その先生の考え方です。教育長も現場に入られたから、先ほども言ったけれども分かると思うんですが、先生が必ずしも、その子の問題について溶け込んでいるか、いないかです。あまり責めることはできないんですが、その考え方として、時間がない。この教育の幅が広過ぎて、その生徒に教える項目が多過ぎてやっていけないという形の中で、ふるさと教育についてのその原点を忘れがちというか、やれないというか。それで、本市では、温根別を境に、みんな稚魚の、サケの放流をしたり、ニジマスでしたか、それの放流をしたりということは、やはりふるさとを愛し、サケのように地元に戻ってきてくれという説明もしながら、そういう行事をやっているんですが、トップの考え方もあるんですけれども、そういうのをやったって、ただのパフォーマンスではないかという方もおられるということなんです。そこら辺の教育について、子供たちは物足りなさを感じるというところがあります。そういう具合に聞いております。現場に入られた教育長だからよく分かるとは思うんですけれども、そういうところの先生方の考え方の統一性も必要ではないかなという感じは思うんですが、その点についてちょっとお聞きしたいと思います。
答弁 教育長 泉山浩幸
議員再質問にお答えさせていただきます。大きく2点あったかと思うんですけれども、まず1点目の教育のデジタル化についてです。本当に議員御指摘のとおり、フィンランドについては今、フィンランドは各自治体というんですか、そこで教科書を選べますので、その1つの自治体の報道というのは私もネットだとかテレビで見ているところです。これがフィンランド全部に展開だというところまでは、ちょっとまだ私は押さえていないんですけれども、いずれにいたしましても、デジタルということの弊害ということが言われているということは把握しております。日本はこれまで、教育の先進国として、各種ОECDの調査とかで第1、第2位を占めるフィンランドのモデルをまねてやってきたという経緯があります。デジタル化も、フィンランドに比べるわけではないですけれども、諸外国と比べて10年遅れていると言われていて、追いつけ追い越せでGIGAスクール構想というものが始まって今に至っております。そんな中で、これは二者択一ではなくて、デジタルのよさもあります。私たちも何か資料を調べるときに、今まで辞典だとか辞書だったものが、インターネットという世界ともう瞬時につながってたくさんの情報を得られると。やはりそういった情報活用能力というものも必要ですし、そういったデジタルの力も大事。それから、議員御指摘のように、やはりリアルな力というんですか、対面のコミュニケーションというか、そういった力も大事ということで、文科省のほうも道教委のほうも、二者択一ではなくて両輪だと。一体となって教育活動を進めていくと。このフィンランドの例なんかも受け止めながら、そういったことで今やっているところです。ただ、デジタルにしてもリアルな教材にしても、大事なのは子供たちの資質・能力を育むための一つのツールだということなんですよね。大きく言うと、知識、技能。子供たちに、その学年に見合った知識、技能、そして思考力、判断力、表現力、そして学びに向かう力、この3本を学童期かけて、高校までに身につけさせるということが大事なんです。その一つのツールとして今、デジタルという話が出ているわけで、そのデジタルの力を活用しながら、そのような資質、能力を高めていくということで、本市も今年度から、今年度タブレットの更新もありますし、教育環境の整備ということでネット環境の整備なんかもしていくところでございます。2つ目のふるさと教育についてです。確かに教育課程の中で、国が示されている学習指導要領の中の教育課程の中で、各教科の時間は決められているのです、大綱的な基準として、国語何時間、算数、数学何時間と。ふるさと教育の時間なんてないです。ただ、今、学校では、そういった各教科だけではなくて、たくさんのいわゆる〇〇教育というのが、ふるさと教育、環境教育、消費者教育、北方領土学習、いろいろあるんです。それらを全部学校の教育活動の限られた時間の中で扱うというのは難しいので、学校としてはその中で、子供たちの実態、地域の実態に応じた〇〇学習を進めていこうと。それで、本市においては、そこは数年前からずっと行われている農業学習だと思うんです。この農業学習の時間を生み出している時間というのは、総合的な学習の時間、低学年においては生活科の時間、3年生以上については総合的な学習の時間という、その時間の中で行っているという、そういったよさもあります。それから、ふるさと学習は農業学習だけではなくて、それぞれ今言った国語だとか算数とか社会とか、各教科横断的な学習なんです。例えば国語の教材の中で、教科書の教材の中で、士別と関連しているところはないかなとか、例えば社会科は3、4年生で地域学習しますので、その中で地域を学ぶだとか。各教科横断的な学習がふるさと教育につながっていくかなということで、各学校においてはやはり校長先生、教頭先生中心に、それら教育課程をうまく、何というのですか、コーディネートしながら負担のないように進めているところでありますし、私も校長会、教頭会の中で、まずは子供たちの負担感を取り除いた学習活動というものを今言っているところでございますので、その辺りは教育委員会としても負担ないように指導していきます。共通理解というところに関しては、例えば農業学習においたら、保護者も教師も、そして先生方も共通理解を得て、これはどこかが反対だとかとなってくると、うまく教育活動って続きませんので、地域一体となった教育活動、地域の中の学校ですので、そういった共通理解を図りながら、このふるさと教育、キャリア教育を進めていくというところで、本市では学校運営協議会だとか地域学校協働本部だとか、そういったことを活用しながらやっていきますので、これからも議員おっしゃるように、その辺りの共通理解を十分に、一体となってできるような形で進めていきますので、御理解よろしくお願いします。以上です。
質問 4番 中山義隆
感想を述べさせていただきます。教育長、現場に入られて、やはりいろいろと教員たちともコミュニケーション取りながらやっていると思うんですが、やはり昔堅気の人の教員というのは、それは得手不得手みたいな感じで、そこはちょっと僕にはやりたくないなという人がトップにいると、全体が暗くなってしまうんです。そうではなくて、前回も言ったこともあるんですが、研究会やっていますよと、どこどこやりますよというけれども、僕らがちょうど学生の低学年の頃は、オブラートで包んだようなそこの時間帯なんです、いっぱいほかの先生方が来るからというから、規律をちゃんとしなさいと先生から言われるのです。オブラートに包んで、裸ではないんです。そういうような教育で、そのトップの人たちの考え方が固まってしまうと、地域全体がPTAやなんかとコミュニケーション取りづらくなるんですよ、先生とかは。それで、子供たちが萎縮してしまう。その中で、授業の中でデジタル化が進んでいくということは、ちょっと難しい問題があるかなという感じは思います。いろいろ挑戦していただけると思いますので、その点は今後、教職員ともPTAとも中に入りながら、士別の教育をやっていただきたいと思います。以上で終わります。答弁はいいです。