小樽市議会 令和7年第1回定例会 2025年3月5日
(1)児童発達支援等について/(2)オーバーツーリズムについて
2025年3月5日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「児童発達支援等について」「オーバーツーリズムについて」について質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人、福祉保険部長 勝山貴之が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人、福祉保険部長 勝山貴之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高野さくら
一般質問をします。初めに、児童発達支援等についてお伺いいたします。発達障害には、自閉症スペクトラム、注意欠陥・多動性障害、学習障害などがあります。厚生労働省が発表している2022年の調査結果によると、約10人に1人が発達障害の診断がされており、発達障害と診断されるケースは年々増加傾向にあります。発達障害を持つ方が安心して社会生活を送ることができるようにするためにも、発達障害を早期に発見し支援につなげていくことが必要です。まず、本市の状況や支援についてはどのようになっているのか伺います。小樽市では、子供の発達に心配があるときなどは、こども発達支援センターが主な相談窓口となっています。2019年には200件近く相談がありましたが、直近のこども発達支援センターの年間相談件数はどのようになっていますか。また、主に相談内容はどういった内容が多いのでしょうか。早い方は乳幼児健診、1歳半、3歳児健診のときにこども発達支援センターでの相談を勧められると聞いています。他都市では、発達相談について申込みをしても最低でも3か月から半年は待ち、長いところでは1年待ちもあると聞いていますが、本市ではどのようになっていますか。発達検査を受け療育が必要である場合も、保護者によっては、我が子に障害があると認めたくない、時間が経過すれば何とかなるのかもしれないと、療育を受けるための手続をしない方もいると聞きます。こうした方に対しては、どのように支援を行っているのでしょうか。また、そうした手続をする、しないにかかわらず、療育に関わる保護者の方が安心して育児をすることができるための支援などがあればお知らせください。障害福祉サービスを利用する際に、未就学児であれば児童発達支援を利用し、言葉の発達に遅れや心配がある子供を対象に日常生活における基本動作や、小学校への入学に向けた集団生活への適応訓練などの支援を受けることができ、学校通学中の子供であれば放課後等デイサービスを利用して、放課後や夏季休業などの長期休暇中において生活能力向上のための支援を行うことができます。障害児通所支援の2023年度の利用状況では、児童発達支援が174人、放課後等デイサービスが281人と、合わせて455人となっています。小樽市内で通所サービスを利用されている方は、障害児通所支援の1か月当たりの利用日数が最大23日となっており、上限を超える月は仕事を早めに切り上げるなど大変苦労し、安心して働けないといいます。厚生労働省は、児童発達支援の利用数は各月の日数から8日を控除した原則23日としています。しかし、それぞれの子供や家庭のニーズにも配慮する必要があるため、原則として定めています。原則は、上限日数は23日だとしても、子供の状況や家庭環境などによって市区町村が必要と判断した場合には、利用日数を増やすことは可能ということでよいのでしょうか。上限があることで、職場の理解があるところでなければ安心して働くことができないなどの声もあります。障害児通所支援の1か月当たりの利用上限を増やすように国に働きかけることも必要ではないでしょうか。市長は、子育て世帯の経済的負担の軽減や、切れ目のない支援の充実の一つとして、昨年4月に放課後児童クラブ利用手数料の無償化を行いました。利用されている保護者からは喜びの声がありますが、その一方で、放課後等デイサービスを利用されている方は、所得によっても違いますが、負担金は月4,600円かかり、負担軽減にならないのだろうかとの声があります。本市において、負担軽減について考えていただけないでしょうか。障害のある児童・生徒に対し、障害による学習上または生活上の困難を克服するための特別支援学級は、小樽市内全ての小・中学校で設置されています。2020年度の特別支援学級の設置状況は、小学校では54学級、143人の在籍、中学校では29学級、57人の在籍となっており、小・中学校を合わせて200人が在籍していました。2024年度は小学校で55学級、在籍数は189人、中学校で32学級、在籍数は80人、小・中学校を合わせて269人と、4年前の2020年度と比べ2024年度は69人増えています。特別支援学級が一番多い小学校では6学級、中学校では4学級が設置されており、特別支援学級の在籍数は毎年のように増えている状況です。特別支援学級を希望する児童・生徒が今後、増えたとしても、対応することはできるのでしょうか。次に、オーバーツーリズムについて伺います。各地では深刻なオーバーツーリズムが引き起こされ、コロナ禍後はさらに深刻な問題となっています。公共交通の混雑、生活道路での駐車や交通渋滞、私有地等への侵入、騒音やごみ、写真撮影などのマナーに関するトラブルが多発し、地域住民の生活と安全が脅かされています。本市では、映画のロケ地として知られる複数の場所などに国内外から観光客が多く訪れています。観光客による経済効果がある反面、写真を撮るために車道や線路に立ち入る姿が相次いで確認され、1月23日には線路内で列車にはねられ亡くなる事故も起きました。観光客が集中することで、地域住民生活に影響を及ぼしていることが度々問題となっており、日本共産党の酒井隆裕議員も昨年の第1回定例会でこの問題について取り上げてきました。小樽市では、2月に交通事業者や警察などと対策をするため協議会を発足させたと聞いていますが、これまで本市として関係機関とどのように連携して、どのような対策を行ってきたのでしょうか。船見坂では、道路にはみ出して写真を撮るケースや、近隣住民の敷地に入る問題が起きており、警備員を配置することになりましたが、警備員配置後の状況はどうなっていますか。祝津にお住まいの方からは、買物や通院で小樽駅前まで行っても、小樽駅前から観光客がたくさんバスに乗るので、バスで家に帰れずタクシーを利用することもある。また、小樽駅周辺で仕事をしている方は、駅前からバスに乗れないので、南小樽駅方面まで歩き、そこからバスに乗る。また、JRも観光客の利用が多く利用しづらいなどと聞きます。市民の方が公共交通を利用しづらい状況は、通勤や通学にも大きな影響を与えるので、対応を考える必要があるのではないでしょうか。小樽市は、さらに観光客増加を見込んでいますが、市民からは日常生活への心配の声が多くなっています。2月4日には、小樽市の「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」が文化庁の日本遺産に認定され、喜びの声が上がる一方、市民からは、さらに観光客が増えて困る場面が増えるのではないかと懸念の声も聞いています。文化や歴史・遺産など、小樽市の魅力が広がること、そして観光を通じて国際相互理解が進むことは歓迎するものです。しかし、インバウンド需要に固執し続け、稼ぐことを第一義とするあまり、住民の生活や自然、文化財を犠牲にするような政策は見直しをするべきです。観光と市民生活の両立をしっかり図る必要があると思いますが、見解をお聞かせください。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の御質問にお答えいたします。初めに、児童発達支援等について御質問がありました。まず、直近の年間相談件数につきましては、令和5年度にこども発達支援センターで受付した件数は118件となっております。次に、主な相談内容につきましては、集団生活になじめない、気持ちや行動の切替えがうまくいかない、かんしゃくが強い、言葉が遅い、落ち着きがないなどの発達の遅れを心配する相談が寄せられております。次に、発達相談を受けるまでの期間につきましては、乳幼児健診後、こども発達支援センターと保護者との間で日程調整を行いますが、早い方ですと2週間、遅くとも2か月以内には相談が行われております。次に、療育の手続を行わない保護者への支援につきましては、保護者の同意を得た上で保育所等を訪問し、子供の様子を保護者と共有したり、次の健診の際に改めて相談ができる旨を助言するなどの対応を行っております。また、手続をする、しないにかかわらず、療育に関わる保護者の方が安心して育児ができるための支援につきましては、引き続きこども発達支援センターで相談をお受けするとともに、障害のある子供を育てた経験のある親を相談相手として派遣し、面談などを行う北海道のペアレントメンター事業と連携するなど、療育が必要な子供を持つ親の不安や悩みを軽減するよう支援に努めております。次に、障害児通所支援の上限日数につきましては、国からは支援内容の適正化の観点から通所給付決定の留意事項が示されており、その中で各月の利用上限は23日とされております。上限日数を超過する申請があった場合には、その必要性を十分に精査するとともに、障害認定審査会の意見も参考に市が判断することになります。次に、国へ要望することにつきましては、障害児通所支援では、日常生活における基本的な動作や生活能力向上のための訓練を行うものであり、国の留意事項では、障害児の家族の就労支援や一時的な休息を目的とする場合には、地域生活支援事業の日中一時支援などを活用することが示されていることから、本市といたしましては考えておりません。次に、児童発達支援等の利用者負担軽減につきましては、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの支援では、原則としてサービス利用にかかる費用の1割を負担していただくことになりますが、世帯の市民税課税状況に応じて負担上限額が定められております。また、現在3歳になって初めての4月1日から小学校入学までは国による無償化となっておりますが、さらに本市の独自施策で3歳になった年度末までは利用者負担の2分の1を補助していることから、さらなる負担軽減については考えておりません。次に、オーバーツーリズムについて御質問がありました。まず、関係機関との連携や対策につきましては、観光客による迷惑行為への対応として、ホームページでマナーの周知や注意喚起を行うとともに、注意喚起ポスターの制作や掲示等について小樽警察署や北海道旅客鉄道株式会社などと連携しているほか、過度の混雑によるバス利用者への影響に対しては北海道中央バス株式会社と情報を共有し、バスを増便いただくなどの対策を講じております。特に、船見坂につきましては、道路上での写真撮影による車の通行を妨げる行為のほか、他人の土地に無断で侵入する行為が発生していたことから、小樽警察署と協議し、本年1月28日から警備員3名を配置しております。次に、警備員配置後の状況につきましては、警備員を配置したことで警察への通報も減っていると聞いており、先ほど申し上げましたような観光客による迷惑行為は抑制できていると考えております。次に、観光利用により市民が公共交通を利用しづらい状況となっていることにつきましては、観光客の利用により一部の路線では混雑が生じ、市民に影響が生じていることや、その対策として、バス事業者が混雑時には観光地への直行便を含めた増便を実施していることなどは認識しております。なお、今後の対応については、オーバーツーリズム対策連絡協議会における議論を通じて、観光需要の分散化など実効性のある対策に取り組んでまいりたいと考えております。次に、観光と市民生活の両立につきましては、過度の混雑やマナー違反による迷惑行為など住民生活への影響や旅行者の満足度の低下が懸念される状況が発生している中、持続可能な観光地域づくりを目指すためには、観光客の受入れと住民生活の質の確保を両立する必要があると考えていることから、関係機関と緊密な連携を図り、地域の実情に応じた具体的な対策を講じる必要があるものと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
高野議員の御質問にお答えいたします。児童発達支援等について御質問がありました。特別支援学級を希望する児童・生徒が増えたときの対応につきましては、特別支援学級は障害の種別ごとに設置され、在籍児童・生徒数に応じ、学級数や教員数が定められており、対象となる児童・生徒が増えた場合においても、道教委の義務教育諸学校学級編制基準規則に基づいて開設することとなっておりますので、本市においても適切に対応してまいります。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 高野さくら
幾つか再質問させていただきたいと思います。まず、児童発達支援についてなのですけれども、原則、利用日数の上限が23日というお話がありました。そうなのですが、やはり先ほどお話があったように、相談などがあれば市町村で判断できるということですので、それは知らないということがないように丁寧にぜひやっていただきたいと思うのです。やはり、上限日数が決まっているから仕事を選ばなければいけないといった声もありまして、療育支援が大前提だとしても、現実問題、家庭によっても様々な事情というのがありますので、柔軟に対応していくためにも、そういった面から、ぜひ国に意見を上げていただきたいと思いますので、改めて答弁をお願いしたいと思います。特別支援学級については、種別ごとに学級数もしっかり対応していますという話だったのですけれども、今後もきちんと行っていただけるのかということも聞いています。特別支援学級を希望する子供たちが増えて、一人一人にきちんと寄り添った学びの実現ができないとなったら困りますので、そういった面でもきちんと今後も対応していくということでいいのか、その点を伺いたいと思います。あとは、オーバーツーリズムについてなのですけれども、ほかの議員からもいろいろ御質問があったと思うのですが、本当にバスやJRが混雑して利用しづらいということを市民から多数聞いています。特に、通勤・通学の方に影響が出ないように、公共交通を利用する観光客が特に多い時間帯というのを把握するのが大事ですし、対応が必要だと思うのですが、やはり住民の声をしっかり聞いてぜひ対策につなげていただきたいと感じています。今後、対策を考えるオーバーツーリズム対策連絡協議会の中に地域住民を入れることも検討するというお話もありましたけれども、積極的に地域住民の声を聞いて、時にはアンケートを取るなどの対応が必要だと思いますので、その辺についての考え方を伺いたいと思います。
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の再質問にお答えいたします。オーバーツーリズムに関してお答えさせていただきたいと思っております。議員からの御指摘のように、特に、公共交通におきまして大変な混雑の状況が指摘されているわけでありますが、これらの課題につきましては、オーバーツーリズム対策連絡協議会の中でしっかりと議論をさせていただきたいと思っておりますし、昨日までの質問に対して答弁もさせていただいておりますが、オーバーツーリズム対策連絡協議会への住民の皆様の参画も今後、検討していきたいと思っており、そういった中で市民の皆さんの声をしっかりと聞いていきたいと思っております。いずれにいたしましても、持続的な観光地域づくりのためには、観光客の受入れと住民生活の質の確保を両立する。その必要性については、我々も十分認識いたしておりますので、しっかりと住民の声に耳を傾けながら対策を講じていきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 福祉保険部長 勝山貴之(福祉保険部長は2025年3月まで)
高野議員の再質問にお答えいたします。児童発達支援の関係で、幾つか御質問をいただきました。まず、障害児通所の日数の上限が23日ということですが、相談があれば市で判断するということについては、周知が不足しているのではないかということもございました。実際に相談も何件か過去にあったようですが、申請には至っていないということもございます。これにつきましては、障害者ハンドブック等に載せてはいるのですが、まだ不十分な部分があるのかと思いますので、周知についてはまたいろいろ工夫して考えていきたいと思っております。あと、療育支援の関係でもう1点、国への意見の関係でございますが、国からも原則23日と示されております。ただ、これは、その方の状況に応じて必要となれば日数を超えて支援することができることになっています。実際にそういう事例は今のところないですが、現時点では対応していくこともございます。国へ意見を上げていくことは考えてございません。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
高野議員の再質問にお答えいたします。特別支援学級は、子供一人一人の状況に応じて設置するものになっておりますので、希望する子供が増加したという場合においても、保護者や本人の意向を踏まえて設置してまいりたいと考えております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再々質問 5番 高野さくら
1点だけ再々質問させていただきたいと思います。オーバーツーリズムについてなのですけれども、先ほど市長から御答弁がありましたオーバーツーリズム対策連絡協議会の中で住民の参画を検討していくというお話で、それは本当に大事だと私は思うのです。ただ、私が気になっているのは、私にはJRやバスが混雑していて病院に通うのもおっくうになるぐらいだという話など、市民の方からかなりいろいろな声が寄せられているけれども、実際は市に対して、問合せがあまりないということがあったりするのです。だから、中には、不満とか心配事があっても住民からなかなか言いづらい、言えない方もいらっしゃると思うのです。ただ、そういうことが大きくなり、観光客とのトラブル、住民とのトラブルも大きくなったら困りますし、観光客の方にもせっかく小樽市に来たのに楽しくなかったと思われても困るので、オーバーツーリズム対策連絡協議会に参加しない住民の方に対しても、観光客が多い住宅街には積極的に大丈夫ですかといったこともきちんと聞きながらやっていってほしいということなのです。そこの点について、最後に答弁をお願いしたいと思います。
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の再々質問にお答えいたします。オーバーツーリズムについての御質問ですけれども、私どもといたしましては、たくさんの観光客の皆さんが小樽市にお越しいただくことについては歓迎すべきことだとは思っております。一方で、急速に来訪者が増えることによって、住民の皆さんとのトラブルですとかあつれきが増えていくこと、あるいは事故が起きるということは、決してあってはならないことだと思っているところでございます。先ほど、オーバーツーリズム対策連絡協議会の中に住民の皆様にも参画をいただくことについては検討していく旨を答弁させていただきましたが、市長への手紙の中でも少なからずこういった御要望なり苦情をいただいている実態もありますので、どういった形になるか今の時点でお話しすることはできませんが、いろいろな形で市民の皆さんの御意見をいただきながら、適切なオーバーツーリズム対策を講じていきたいと思っているところでございます。