小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月16日
(1)新幹線について/(2)補正予算等について
2026年6月16日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「新幹線について」「補正予算等について」について質問し、市長 迫俊哉、保健所長 田中宏之、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、保健所長 田中宏之、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高野さくら
5番、高野さくら議員。(5番 高野さくら議員登壇)
質問 5番 高野さくら
新幹線について伺います。今年4月23日、財務省は、北海道新幹線の札幌延伸について、資材高騰などで事業費が膨れ上がり、事業全体の費用対効果については、工事を中止すべき水準にあると示しました。札幌延伸に関する総事業費は、当初予定の1兆6,700億円の2倍となる3兆5,000億円にまで膨れ上がるとされていました。その後、5月19日には、北海道新幹線札幌延伸工事の入札で談合疑惑が発覚し、軌道敷設工事の受注に係る9社が独占禁止法違反の疑いで立入検査されています。北海道新幹線の建設事業費は、JR北海道が貸付料を支払い、残りを国が3分の2、北海道は3分の1、その10分の1を沿線自治体が負担する仕組みとなっています。自治体のみならず、国民、道民にとって負担増が危惧される下で、談合疑惑の発覚は許されません。新幹線整備をめぐっては、2013年にも公正取引委員会が北陸新幹線の消融雪設備工事などで談合が繰り返されたとして、整備工事会社や独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構を強制調査していた過去があります。当然、再発防止策を講じたとされている鉄道・運輸機構の責任は重大であり、国民の税金を活用して事業を実施している自覚と責任が問われます。市長は、札幌延伸工事の入札をめぐる談合の疑惑が発覚したことについて、どう受け止めていますか。談合によって建設費が増大し、国民、道民の負担が増額されることはあってはならないと考えます。改めて事業費を見直し、沿線自治体の負担を明らかにすることが必要ではないですか。同疑惑は、札幌延伸工事のレール敷設をめぐり、建設会社などが受注調節を行ったとされています。疑惑の原因究明を徹底することはもちろんですが、札幌延伸の事業費増額をめぐっては、沿線自治体から負担増に反対する声も上がっています。北海道新幹線建設促進期成会は、5月25日に札幌延伸を2038年度末と仮定した場合、実質開業初年度は39年度、経済波及効果が年間1,820億円に上ると試算を公表しましたが、全国の訪日客が約1,000万人から4,000万人に増えることなどを見込んでの試算なので、訪日客が今後も増加するか分かりません。そもそも新幹線工事はトンネル工事でトラブルも相次いでおり、工事が遅れている状況があります。今回の談合疑惑で延伸工事がさらに遅れる可能性も指摘されているので、38年度に開業も不透明です。開業時期の見通しが立たず、地元負担が青天井で膨らむ危険がある札幌延伸は中止すべきではないでしょうか。今年4月7日に、北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロック会議が書面開催でしたが、約2年ぶりに行われました。議題内容には、長万部・小樽間の地域交通の検討状況について記載がされています。資料等を拝見しましたが、長万部-小樽間の地域交通確保策の方向性をバス方式と確認されて以降、バス事業者との具体的な協議は今後の課題として、地域交通の確保が示されていません。ドライバー不足の面からも、代替として公共ライドシェアは交通手段一つの候補にはなり得ると、市長は以前に答弁されています。現在、鉄道を利用している方の移動する権利を十分に保障する交通手段に、公共ライドシェアはなり得ないと考えますが、市長の見解をお聞かせください。区間別検討会では、倶知安-小樽間を乗り通す利用者の大半は、新幹線開業後は新幹線に移行すると考えられていますが、新幹線の運賃は軒並み上がっており、北海道新幹線の乗車率も低迷しています。新幹線の本数が分からず、鉄道よりも割高になる新幹線を多くの人が利用するのかは分かりません。また、北海道の人口は、札幌延伸開業時期頃には432万人と減少予測となっています。そのほかにも、在来線の廃止、バス路線の縮小、タクシー労働者の減少が続くならば、札幌に延伸したとしても、地方都市へのアクセス機能が大きく減少するので、今でも毎年約100億円から約120億円の赤字を出している新幹線が札幌にまで延伸すれば、乗車率の改善と赤字解消ができるのか不透明だと言わざるを得ません。並行在来線となる函館本線は、北海道と沿線自治体の下で山線のバス転換を決定しましたが、バス会社が、運転手不足で現行のダイヤの維持すらできず、次々と路線廃止・縮小、減便を進める中で、運転手の確保が見通せず、ますます困難な状況です。公共交通に欠かせない路線として、バス転換を決めた時期と大きく変わっていることを踏まえ、並行在来線の経営分離にとらわれず、鉄路の維持、存続への見直しの議論を行うべきではないでしょうか。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、新幹線について御質問がありました。初めに、今回の談合疑惑につきましては、現在、公正取引委員会が調査中と承知しており、事実関係は不明ですが、今後の工事への影響を懸念しているところであります。次に、談合による事業費の見直しなどにつきましては、現段階では、事実関係が分からないことから、談合による事業費への影響は不明であります。次に、北海道新幹線の札幌延伸につきましては、国内の高速交通体系の骨格を形成する上で極めて重要な事業であり、北海道はもとより本市においても、活力ある地域社会を創設し、大きな経済効果をもたらすため、推進していかなければならない事業と考えております。一方で、地方負担の軽減につきましては、引き続き北海道市長会などを通じ、国などに要請してまいりたいと考えております。次に、公共ライドシェアにつきましては、他都市においても、都市間の交通手段として活用実績もあり、代替交通の一つになり得るものと考えております。ただし、導入の可否につきましては、輸送需要や運行頻度など、路線の特性を踏まえ、検討が必要であると認識しております。次に、鉄道存続への見直しにつきましては、北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロックにおいて様々な観点で検討した上で、バス転換やむなしとの判断をしたものであり、方針転換を検討する考えはありません。今後も運転手不足対策も含め、バス転換について、北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロック会議で協議を進めてまいりたいと考えております。
質問 5番 高野さくら
補正予算等について伺います。最初に、補正予算についてです。国は、物価下落を反映したとして、平成25年から平成27年の生活保護基準の大幅引下げを実施しました。全国各地で、引下げは違法と訴訟が行われ、昨年6月に最高裁判所は平成25年から平成27年の生活保護費の引下げの決定過程は違法としました。厚生労働省は、同判決への対応として、令和7年度補正予算を計上しました。厚生労働省は減額調整が違法と判決されたのにもかかわらず、マイナス4.78%から2.49%と新たな調整を持ち出し、司法判断を無視して、給付額を一部にとどめた対応を取っています。国は、生活扶助費の減額分を全額追加給付すべきと考えませんか、市長の見解をお聞かせ願います。小樽市は、今後、現受給生活保護世帯へ自動的に追加給付を行うとされていますが、平成25年から今年3月の間に、一時期生活保護を受けていた方に対しては個別の通知が届きません。給付を受けるためには、世帯主からの申請が必要となります。申請するにも情報を知らなければ給付についても受け取れないので、生活保護廃止となった給付対象者の方については、積極的に周知を行っていただきたいと思いますが、いかがですか。次に、決算見込みについてです。令和7年度一般会計決算見込みが示されました。実質収支は黒字、実質単年度収支も黒字となっています。令和6年度決算では、実質単年度収支が赤字となりましたが、今回黒字と見込む要因について主な理由をお知らせください。令和7年度の当初予算では、市税収入は約145億円となっておりましたが、決算見込みでは約150億円となっています。当初予算よりも決算見込みで増加した主な理由について、お示しください。令和7年度の一般会計決算見込みは、実質収支で12億2,000万円の黒字となり、16年連続の黒字見込みです。その結果、令和8年度末の財政調整基金残高の見込みは36億円です。不測の事態等への備えなど、ある程度の残高規模を残しておくことは大事ですが、基金の積立てを行うよりも、子育て支援や福祉などの市民生活応援に還元することが必要ではないでしょうか。以上、再質問を留保して、質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、補正予算等について御質問がありました。初めに、補正予算についてですが、まず、生活扶助費の追加給付につきましては、国が最高裁判所判決を踏まえ、社会保障審議会での審議を経て定めた結果であると受け止めております。生活保護制度は、国の責任において全国統一的に運営される制度であり、生活保護基準や給付の在り方も国が定めるものでありますことから、市といたしましては、国の制度設計に基づき適切に事務を執行してまいりたいと考えております。次に、生活保護廃止となった給付対象者への通知につきましては、国が主体となって、相談センターの設置や広報を行うこととされております。市では、保護廃止となった方の居住地や連絡先等の情報を把握しておらず、郵便等による個別周知は難しいことから、コールセンターを設置して相談や申請に対し適切に対応するとともに、広報おたるや市のホームページなどにより、周知を図ってまいりたいと考えております。次に、決算見込みについてですが、まず、一般会計において、実質単年度収支に黒字が見込まれる主な要因につきましては、歳入では、一般財源収入において特別交付税や地方消費税交付金などが予算現額と比較して約8億800万円増えたことによるものです。また、歳出では、除雪費において約2億3,000万円、職員給与費で約1億1,700万円の不用額を生じたことによるものであります。次に、令和7年度当初予算よりも決算見込みの市税収入が増となった主な理由につきましては、個人所得や企業収益の伸びにより、個人市民税と法人市民税がそれぞれ増となったことによるものであります。次に、財政調整基金の残高規模につきましては、当初予算編成における財源不足の見込みや、今後の物価高騰などの見通しが不透明なことから、不測の事態に対応するため、財政調整基金の積立てを一定程度確保しながら、子育て支援や福祉など、市民生活に必要な施策について今後も着実に進めてまいります。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 高野さくら
それでは、幾つか再質問したいと思います。最初に、住民の暮らしと平和について、イラン情勢の影響について伺いました。私の質問の中で、さらに国の支援が必要なのではないかという質問をしたのですけれども、市長は、今後、必要に応じて考えるという答弁だったのかと思うのです。これまでのコロナ禍や物価高騰に対しての地方交付金の額と比較しても、今回の配分額5,400万円は、やはり少ないのではないかと思うのです。4月の段階でも事業者にすごく影響が出ていることを考えれば、とても足りないのではないかとも思うのですが、今のところ、国に支援を求めることは考えていないということなのか、その点を確認させていただきたいと思います。あとは、国の補正予算を活用することも含めて、本市としても何か支援できないのか伺いました。今、事業者にヒアリングなどもいろいろと行っている段階で、具体的なものはこれからなのかとは思うのですけれども、やはり、いろいろなところで影響が出ている状況を考えれば、一刻も早く事業者に対する支援は必要なのかと思うのです。国の交付金がいつ入る見込みなのか、あと、市としての直接支援は、いつまでに、どのように行っていく予定なのか、スケジュールをぜひお聞かせいただきたいと思います。あとは、帯状疱疹ワクチン接種について伺いました。その中で、50歳の方も定期接種の対象にするよう国に求めるべきではないのかと聞きましたけれども、国でもいろいろ考えた中で、こういうふうに定期接種を決めたのだから考えていないという答弁だったのかと思います。冒頭でお話ししたように、本当に日本人の3人に1人が罹患されるという状況もあったり、つい先日、1回だけではなく2回、3回と繰り返し帯状疱疹になられている方から、本当に大変だというお話も聞いたのです。そういったところから、国民の多くの方がなる可能性があることを考えたら、やはり定期接種の年齢について、国に対して要望することは必要なのではないかと思いますので、その点について伺いたいと思います。あとは、一部助成をする自治体が増えているというお話もしました。北海道内でもすごく増えている状況がありますので、やはり増えているということは、それだけ需要があるのかと思うのです。なので、改めて助成についてもお答えいただきたいと思います。あとは、起立性調節障害についての取組について伺いました。今年3月に改定された本市の不登校対応マニュアルには、起立性調節障害が要因である場合などの対応についての記載があります。小学校や中学校では教科ごとに教員が替わる場合もありますので、やはり起立性調節障害の子供がいる場合は、教員同士の情報共有も本当に必要なのかと思います。その点も踏まえてぜひ対応していただきたいと思いますので、伺いたいと思います。あと、ポケットシーシャについてです。つい先日、市内で開催されたお祭りの中でも、10歳代と見られる方が、ニコチンが入っていないからシーシャは大丈夫なのだということで、ポケットシーシャを使用しているところを見たという話も伺っています。本当に健康リスクについてどういう影響があるのか分からない部分もありますし、誤った情報で大丈夫だということでは危険だと思いますし、大麻や喫煙等につながる可能性もありますので、早めの周知をぜひ行っていただきたいと思いますので、その辺をお願いしたいと思います。
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の再質問にお答えいたします。1点目は、国へ支援を求めていくかどうかということのお尋ねだったかと思います。これまでも、市内経済の状況について、ヒアリングや金融機関等との情報交換を行ってまいりました。今朝の報道で、アメリカとイランの停戦合意が行われるということにも接したわけでありますけれども、まず、今後の国際情勢や中東情勢に伴った価格の推移といったものに注視していかなければならないと思っております。そうした中で、必要であれば、北海道市長会を通じて要望を行ってまいりたいと思っているところでございます。2点目は、市内事業者への支援ということで御質問いただきました。本答弁と重複することになりますが、現在、昨年の暮れの経済対策によります物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用して、事業者への支援を実施しているところであります。これにつきましても、先ほどと同じように国際情勢や中東情勢、それから価格の推移といったものに注意を払いながら、対応を検討してまいりたいと思っております。交付金の追加交付が示されておりますので、これの活用も含めて検討していくことになると思っております。スケジュール感についてのお尋ねもありましたが、必要な支援対象や内容、実施時期も含めたスケジュール感については、現在まだ確定しておりませんので、今後、検討してまいりたいと考えているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 保健所長 田中宏之
高野議員の再質問にお答えいたします。帯状疱疹ワクチンのことについて、2点お尋ねいただきました。1点目、定期接種の対象年齢を現在の65歳から引き下げるように国に求めるべきではないかということなのですが、市長からの答弁でも触れたのですが、帯状疱疹ワクチンの効果は、ある程度の期間までは維持されるのですが、時間がたつとだんだん下がってくるということがあります。組換えワクチンで申し上げますと、接種後5年時点で9割程度、10年たつと7割程度まで下がるということです。罹患者が多い70歳代で効果が一番保たれる時期を定期接種の対象年齢として定めているということで、国で検討した結果、65歳と定めたということです。早くから打てば早くに減衰してしまうということもありますので、そういった点を踏まえて、市としては国に対する要望を行う考えはないということでございます。2点目は、一部助成と任意接種に関してですが、一部接種費用の助成を行っている市町村があって、その数が増えてきているということでした。本市においては、任意接種に関しての国の財政措置は全くありませんので、帯状疱疹に限らず全額自己負担していただいているところでございますので、帯状疱疹ワクチンについても同様に任意接種に対する補助を行うことは困難と考えてございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
高野議員の再質問にお答えいたします。まず、起立性調節障害への対応につきましては、先ほど答弁でもお示ししましたように、小樽市不登校対応マニュアルのほか、道教委が作成したリーフレットにも、理解や配慮が必要な疾病として、小学生で5%、中学生で10%程度存在することであったり、症状及び対応などが示されてございますので、今後とも教職員や保護者への理解促進に努めていきたいと考えております。また、校長会を通じて、まずは小樽市のマニュアルとリーフレットの内容について改めて周知するとともに、教員同士の情報共有を大切にすること、それから各学校で行われております児童・生徒や保護者との個人面談を活用しまして、症状の共有であったり、医療機関への受診につなげていくような個別の相談対応の充実を図ることが何よりも大切であると思いますので、併せて指導してまいりたいと思っているところでございます。2点目のポケットシーシャに対する注意喚起についてでございます。ニコチンやタールを含まないとされるポケットシーシャの小・中学生の使用につきましては、公益財団法人日本学校保健会が発行している薬物乱用防止教室マニュアルにおいても、たばこの使用につながるという報告もあり、児童・生徒が使用することは推奨できないと示されており、喫煙行為を助長するおそれを踏まえて、注意が必要であると認識しております。学校においては、保健指導であったり、生徒指導の機会を通じて、ニコチンの有無にかかわらず、安易な使用を避けるとともに、最新の情報について教職員間で共有しながら、児童・生徒や保護者への注意喚起に今後とも努めてまいりたいと考えております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再々質問 5番 高野さくら
それでは、1点だけ再々質問したいと思います。事業者への緊急的な支援については、今後、国の交付金が入る見込みのスケジュール感はまだ示せないという御答弁だったと思うのですが、やはり市内の事業者の中からは、もうやめようかという声も聞いていますので、本当に大変な状況なのかと思いますし、コロナ禍以上の影響が出ているというお話も聞きます。そういった点からも、早めに支援につながるようにぜひ取り組んでいただきたいと思うのですけれども、お伺いしたいと思います。
答弁 市長 迫俊哉
高野議員の再々質問にお答えいたします。このイラン情勢によりまして、市内の広い業種で中小企業・小規模事業者が御苦労されている状況については、十分に理解いたしております。交付金の額などが示されておりますが、幅広い業種が影響を受けている割には、額としては心もとない額であるわけです。どういった規模で、どのぐらいの時期に支援を行っていくかについては、情勢も見ながら判断していかなければならないと思っております。議員の御指摘にもありましたように、状況によっては、早めに対応できるような形も併せて検討していきたいとは思っているところでございますので、御理解いただければと思います。