小樽市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月17日
財政、政策について
2024年6月17日、小樽市議会の一般質問で、橋本布美絵議員が「財政、政策について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 橋本布美絵 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 橋本布美絵
令和6年第2回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。第1項目め、財政、政策について。初めに、小樽市中長期財政収支計画について質問いたします。昨年は5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、運河竣工100周年事業や過日の小樽港第3号ふ頭供用開始などにより、さらに観光客・インバウンドが戻り、コロナ禍以前とは違う新たな小樽市の様相を見る1年でした。しかし、昨年9月12日に発生いたしました大雨では、これまで以上に、自助・共助・公助のそれぞれの立場で防災に備えることの重要性の気づきとなりました。本市におきましても、より一層の備えをすることで、市民の暮らしにさらなる安心の提供を望みます。令和3年度から続き、令和5年度の決算においても、実質単年度収支が黒字の見込みとなる報告を受け、これまでの3年間、迫市長をはじめ、各部危機感を持って各事業を取り組まれた結果だと感じております。令和6年度一般会計予算は、財政不足により財政調整基金を取り崩しておりますが、今後、大きな災害などが起こることも想定する中で、市民の命を守るとともに、本市には補正予算にあります大雨で崩壊した鰊御殿前ののり面の修復のような、災害によるものを含めた補修・修繕に費用を要する観光資源や老朽化した公共施設も多く、これよりもさらに職員一人一人が危機意識を持ちながら施策遂行に当たる必要があります。令和5年度決算での剰余金見込みの2分の1が財政調整基金に積み立てられ、令和6年度末残高見込みが29億4,500万円となりました。他会計からの借入償還も先が見えていることも含め、将来的に極力、財政調整基金を取り崩す金額を減らすことを念頭に、本市の最大の課題である人口減少問題に資する政策を遂行し、また、事業の優先順位からこぼれ落ちる政策のために、市民のウェルビーイングを下げることがないようにするためにも、今後も収支改善を意識しながら、財政状況の問題点などを共有し取り組んでいただきたいと思います。令和6年度からは、令和5年度に新たに策定した小樽市中長期財政収支計画に基づいて財政運営を進めておりますが、予算ベースの収支不足額は、10年間合計で約129億円に上り、決算時の改善を見込んでも約65億円の不足額に対して改善させていくことが中長期における財政運営の要点と目標達成に向けた収支改善策が示されております。取り組む項目は8項目、目標値設定が5項目、3項目については目標設定がされないとのことです。まず、8項目のうちの主なものについての取組内容と効果についてお知らせください。次に、計画の検証についてですが、中長期財政収支計画では、計画の検証を毎年度、目標値に対する評価とその後10年間の収支を推計、3年経過後を目途に計画全般について検証するとあります。目標値が設定されなかった3項目についてはどのように検証し評価されたのか、お示しください。また、目標値を設定できなかった理由と効果額の見通しについてのお考えもお示しください。次に、令和6年度補正予算等について質問いたします。議案第12号工事請負変更契約について議案提出された件で、作業船が確保できなかったものによるとの説明でした。作業船などの稼働状況によるものと思いますが、約5,700万円という金額はかなりの増額であると思うのが市民感情です。長く続いている物価高などが公共事業に係る財源を圧迫していることに対しての対策が多くの事業に求められる中、計画段階から先を見越した対応が必要です。改めて議案第12号の設計変更に至った理由の説明をしていただき、今後の小樽の海上工事についての課題をお示しください。ウイングベイ小樽への行政機能の一部移転について、9,300万円ほどの補正予算が計上されました。特に、公共施設再編経費として4,700万円ほどになります。現在の建物の老朽化などからの移転であり、かかる事業費には納得のいかないものではありません。しかし、商業施設への移転はこれまでのような受け身ではなく、行政側が市民の中に飛び込むような柔軟な発想でサービスを提供することが費用対効果を生むこととなります。今のところ、図面からは行政機能の移転以外のイメージを持つことができません。今後、ウイングベイ小樽に移転することで、どのような新たなサービスが提供できるか、見解をお示しください。また、市民が期待を抱けるような情報を早い段階から広報することも利用者を増やすことになると考えますが、広報に関した今後のスケジュールをお示しください。次に、小樽市新総合体育館整備事業について質問いたします。これまで長い時間をかけて議論してきましたが、令和6年2月に小樽市新総合体育館基本計画が示され、事業手法のPPPの手法を使っての計画では、今年度より事業者選定に入り、令和11年度の供用開始を目指すとあります。市民にとっても関心の高い事業となりますが、私のような、これまで体育館をほぼ利用することがなかった市民も多くいることや、人口減少が進む中、高額な事業費が独り歩きしがちです。今年度の早い段階で、PPP手法を使い民間のノウハウを取り入れた、これまでのイメージとは違う新しい体育館像を市民に広く知らせていくことが必要ではないかと考えます。今年度から令和7年度の事業者選定のおおむねのスケジュールをお示しください。莫大な事業費はもとより、今後、かかるコストを考え、「誰もが集い 未来へ続く 健康拠点」の基本理念を基に、必ず本事業を成功させなければなりません。特に市民にはプールを造ることでのランニングコストの心配があるかと思います。つまり、公共施設ではありますが、稼げる体育館にしなければなりません。スポーツやコンサートなどのイベントを誘致するとのことですが、これまでより、さらに柔軟な発想が必要です。札幌ドームで、今年11回目になるサッポロ モノ ヴィレッジのような、いわゆるサブカルチャーなどの市外からの集客を見込んだイベントなど、間口を広げた考え方も必要ではないでしょうか。また、交流スペースやキッズスペースでのにぎわい創出と運動をしない市民の方も集える体育館として機能させていくにも同様の考え方が必要です。稼げる体育館にするには何が必要でしょうか。見解をお示しください。基本計画にある「気軽に市民が集い、多世代の交流を生み出す体育館」は、教育長にとってどのようなイメージをお持ちでしょうか。これから、小樽公園も大規模な改修が始まり、公園のある地域も親子連れでにぎわうことが想定されます。体育館でのにぎわいの創出には、雨天や冬期間の室内遊戯場としての期待も高いことから、小樽公園が利用できないときの補完ではなく、もう一つの公園が増えるようなイメージを持つことが必要ではないかと思います。キッズスペースの規模は、設計段階において想定する遊具などを配置し、面積の拡大なども検討するとありますが、もう一つの公園をイメージすることについての見解をお示しください。また、基本計画にあります「安全で魅力ある遊具」とは、どのようなものでしょうか。新総合体育館を含めた周辺施設一帯でのにぎわい創出を念頭に考えていかなければ、多くの人が集う施設にはならないでしょう。その場合の駐車場の利用可能な台数や公共交通を利用した場合の利便性について、これまでも当会派、横尾議員が質問してまいりました。そのときの答弁には、立体駐車場も検討したいとありました。駐車場に関しては、現在の総合体育館跡地に200台とのことです。そして、公園には、新たに50台となります。にぎわい創出、イベントなどの誘致を本気で考えると、やはり収容能力に関して十分に検討していただきたいと考えております。また、公共交通利用を考えると、バスの山手線・緑のバス停が想定されています。近隣住民ではない場合、2路線になるか、花園十字街から歩くなど、利便性も課題があります。様々な世代の利用を考える場合、市内の路線バスは減便している中で、新たな路線などは非常にハードルが高い問題ではありますが、今後、バス路線の新設などをバス事業者に要請する必要性について見解をお示しください。多くの市民に新総合体育館へのさらなる理解と期待を深めてもらうためには、災害時の避難場所としての機能や防災機能が備わることの周知も大切だと考えます。近年、防災への取組をデザインとして捉えるフェーズフリーという考え方があります。フェーズフリーとは、災害時などは備えに対しての関心は高まりますが、平常時にはつい後回しになってしまう。そこで発想を転換し、日常的に使用している商品やサービスを非常時にも利用することができ、安全や安心を得ることができるという考え方です。2021年より一般社団法人フェーズフリー協会によるフェーズフリーアワードが開催され、たくさんの企業や自治体が参加しています。その中には公共施設も幾つかあり、今治市クリーンセンター(バリクリーン)や東池袋の公園のイケ・サンパーク、徳島県鳴門市の道の駅くるくるなるとなどがあります。例えば、徳島県鳴門市の道の駅くるくるなるとでは、屋根が屋上から地上に向かい人工芝が引かれたスロープになっていて、子供が滑ったりして遊べるようになっていますが、地震発生時、スロープを駆け上がることで想定される津波から施設利用者や近隣住民が避難をする経路となっています。そのようなフェーズフリー防災をスタートに、新総合体育館や周辺地域もデザインをしていくことは、たとえ体育館を利用することがない市民にとっても、理解と期待を高めることにつながるのではないかと思います。このような体育館の整備に当たって、フェーズフリーの考え方を取り入れることについてお考えをお示しください。以上、第1項目めを終了いたします。
答弁 市長 迫俊哉
橋本議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、財政、政策について御質問がありました。初めに、小樽市中長期財政収支計画についてですが、まず、取組項目の主な内容と効果につきましては、ふるさと納税の推進強化を図ることにより27億円、市債の借入額を抑えて後年度の公債費負担を抑制することにより12億6,400万円、継続的な収支改善等の取組により9億円の収支改善効果を上げることを目指しているものであります。次に、目標値を設定していない3項目の評価等につきましては、宿泊税の導入の取組では、計画策定時には導入時期や制度内容が未定であったことから目標値を設定しておりませんが、導入後には設定をしてまいりたいと考えております。適正化の取組では、使用料・手数料については定期的に見直しを行うこと、新たな施設整備を行う場合には、小樽市PPP/PFI手法導入優先的検討指針に基づき、適正な運用の検討に取り組むこととしており、これらを着実に実施することについて評価をしてまいりたいと考えております。後年度に備える取組では、減債基金などについて各年度において積み立てるべき額を設定しておりますので、これに対する検証及び評価をしてまいりたいと考えております。次に、令和6年度補正予算等についてですが、まず、議案第12号工事請負変更契約についての設計変更の理由につきましては、当初想定していた小型の作業船が確保できず、大型の作業船への変更が必要であったことのほか、地盤改良工や基礎工において現場の状況に合わせた数量の変更等を行ったことが主な理由であります。また、海上工事における課題につきましては、作業船の確保や海象状況の影響で工期が延期されることによる工事費の増などが課題であるものと考えております。次に、ウイングベイ小樽への移転による新たなサービスの提供につきましては、新たな交流空間の創出に向け、親子が集える場のほか、学生などの自学スペースやイベントスペースの確保などを検討しており、若者や子育て世代、障害者、高齢者等、様々な市民の皆さんが集い活動できる多世代交流拠点として活用してまいりたいと考えております。次に、広報に関した今後のスケジュールにつきましては、移転についての情報を市民の皆さんに広く速やかに周知するとともに、新たなサービスの提供についても、詳細が決まり次第、周知してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
橋本議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政、政策について御質問がありました。小樽市新総合体育館整備事業についてですが、初めに、今年度から令和7年度の事業者選定に係るおおむねのスケジュールにつきましては、今年度については、事業者募集に係る参加要件等を記載した実施方針と施設の規模や各室の機能など、新総合体育館に求める様々な要件を記載した要求水準書を学識経験者などで構成される選定委員会で協議の上、まとめ、9月頃に案を公表する予定となっております。その後は、この案について事業者と意見交換を行い、必要に応じて実施方針と要求水準書を修正し、年明けには、これらを基に事業者募集を開始する予定です。7年度は、4月上旬までに事業者からの参加表明書の提出を受け、6月頃から事業者選定を開始、秋頃までに事業者選定を終え、最終的には令和8年1月頃をめどに本契約を締結したいと考えております。次に、体育館の増収を図るための見解につきましては、個人利用については、充実したトレーニング室やプール室、多目的室において魅力ある運動プログラムを展開することによって、日常的に体育館に通う個人利用者を増やすことが大切であると考えております。また、団体利用については、スポーツ大会の誘致をはじめ、これまで利用がなかった分野のイベント等も積極的に受け入れていく必要があると考えております。次に、「気軽に市民が集い、多世代の交流を生み出す体育館」のイメージにつきましては、新総合体育館は、主として展示会やイベントなどの利用を想定している市民交流スペースや子供たちが長時間遊べるキッズスペースを設けることにより、運動利用の有無や年齢を問わず、誰もが気軽に足を運ぶことができることから、多世代の交流により、地域に新たなにぎわいを創出する施設となることをイメージしているところであります。次に、キッズスペースは小樽公園の補完ではなく、もう一つの公園が増えるようなイメージを持つことが必要との御意見につきましては、小樽公園の遊具とキッズスペースは近隣に位置していることから二つの施設を掛け持ちで利用することも考えられ、そうした利用者にも満足いただけるよう公園整備を担当する公園緑地課とも連携を図りながら、それぞれの施設のコンセプトや規模に応じて、適切な遊具を配置してまいりたいと考えております。次に、安全で魅力的な遊具につきましては、新総合体育館のキッズスペースは、幼児の体力づくりの場や子供たちが体を動かす楽しさを体感できるスペースとして整備する予定です。また、具体的な遊具や施設の規模については、今後、事業者からの提案を受けることになりますが、遊具の安全性を前提とした上で、子供たちが長い時間、飽きずに楽しむことができるものを想定しております。次に、新総合体育館にアクセスするバス路線の新設などをバス事業者に要請する必要性につきましては、新総合体育館の最寄りのバス停は緑2丁目で、アクセス手段が確保されていることや、昨今の乗務員不足などによりバスを減便せざるを得ない状況下であることから、バス事業者に対して路線の新設を要望することは難しいと考えております。しかしながら、バス事業者に対しては、新総合体育館のイベントや大会などの情報提供を行うことにより、少しでも利用者の利便性が確保されるよう要請してまいりたいと考えております。次に、新総合体育館整備にフェーズフリーの考えを取り入れることにつきましては、フェーズフリーの概念は、身の回りにあるモノやサービスを、日常時はもちろん、非常時にも役立つようにデザインするものですが、これまでの新総合体育館整備における様々な議論におきまして、フェーズフリーについては検討しておりません。しかしながら、こうしたフェーズフリーの概念は、新総合体育館の防災機能を検討していく上で有効であると考えられるため、今後、整備事業にどのように生かすことができるか、検討してまいりたいと考えております。