小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月6日
子どもの権利及び子の福祉向上について
2021年12月6日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「子どもの権利及び子の福祉向上について」質問し、市長 迫俊哉、こども未来部長 小野寺正裕が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、こども未来部長 小野寺正裕
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
大項目三つ目は、子どもの権利及び子の福祉向上について。初めに、学校や公共施設等での面会交流についてであります。令和3年第1回定例会の一般質問において、私は別居・離婚後の親子の面会交流について質問いたしました。子の福祉の観点から虐待や暴力などの理由がある場合ではない限り、子の養育は夫婦が離婚したとしても双方が関わって行うべきであると考えられます。親権制度に係る法整備が我が国においても進められることを期待するものですが、本市においても夫婦が離婚したときに最も大きな影響を受ける子供たちが双方の親から愛情と養育を受けるために、両親との交流が促進されなければなりません。十分な養育費を受け取る共同養育の考えと面会交流に関する今後の整備について伺いました。答弁では、共同養育については国の動向を注視する、面会交流については先進自治体の取組、並びに国や道の施策などの情報収集に努めてまいりたいという内容にとどめられ、具体的な取組に関する明言はなかったものの、この件でお困りの当事者の方々からは、この小樽市議会の議会議論の中で取り上げられ、本市がこの件に少しでも前向きな発言をされたことに大変感謝されているとの声が寄せられております。法務省は、面会交流とは、子供と離れて暮らしている父母の一方が、子供と定期的、継続的に会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流することと定義しています。子供の権利や子の福祉向上については最大限に尊重されるべきでありますが、各家庭において事情が異なることや法的な係争関係にある場合などから行政が一概に介入することは難しく、積極的な支援策が取りにくいとされています。面会交流が実施されない期間が長期化すると、子供と同居している親の好ましくない行動や言動によって、子供と別に暮らしている親と子供との関係が不当に破壊されるなどして子供が情緒不安定になり、対人関係に困難を感じる状況になってしまう片親疎外症候群となる例もあります。しかしながら、国の法整備が行き届いていない状況においても、先進自治体では様々な手法によって、面会交流を促進させ、子供の権利や子の福祉向上について取り組んでいる事例が多数あります。これらを踏まえて、本市では今後学校や公共施設等での面会交流をどのように考え実施をしていく考えか伺います。次に、虚偽DVによる支援措置についてであります。総務省によるとDV等支援措置とは、加害者が判明している場合、DV等被害者に係る住民基本台帳の一部の写しの閲覧、住民票の写し等の交付、戸籍の附票の写しの交付の請求・申出が加害者側からあったとしても、不当な目的によるものまたは相当と認められないものとして、閲覧・交付をさせないこととし、その他の第三者からの住民票の写し等の交付等の申出については、加害者が第三者に成り済まして行う申出に対し、交付・閲覧をさせることを防ぐため、写真が貼付された身分証明書の提示を求めるなど、本人確認をより厳格に行い、また、加害者からの依頼を受けた第三者からの住民票の写し等の交付等の申出に対し交付・閲覧をさせることを防ぐため、請求事由についてもより厳格な審査を行うものとされています。この制度を悪用し、実際にDV被害を受けていないにもかかわらず、DV被害をでっち上げ親権を獲得するための手段として、支援措置の申出をする事例が全国的に問題となっています。これは一般的に裁判所が親権を決定する際に、たとえ連れ去りであったとしても継続性の原則を重視する点と、子供と一緒にいる側の親が子供と接する時間が長くなるため親権獲得に有利になる場合が多いからであると言われています。要するにDV被害者を保護するための大切な支援措置が、実子誘拐問題における親権争いの便利な道具として悪用されており、結果的に親子が不当に会えなくなる事例が発生しています。一方の親が他方の親-22-の同意を得ず、子の住居地を変えることを子供の連れ去りや実子誘拐と呼ばれておりますが、これらは実子誘拐ビジネスとも言われ社会問題となっています。しかし、これらを防止する国内法は現時点において存在せず、立法不作為による違憲訴訟が現在行われております。また、本市においても、支援措置に関連して被告となる行政訴訟に発展していることが先日の厚生常任委員会においても明らかになりました。本市は全国平均に比べ離婚率が高く、このような問題への対応が増える可能性があります。初めに、支援措置の決定は市長名で行われますが、決定に関し事実関係の確認をどのように行うのか伺います。虚偽のDV相談やそれに基づく支援措置の申出をした場合、本市はどのように対応するのか。また、相談者や申出者への罰則があるのか伺います。支援措置の決定が結果的に不適切、また、事実に反する内容の申出を受理して支援措置を決定した場合の本市の対応と責任について伺います。申出が虚偽であり、逆に申出者からDVを受けていたなどの事実が発覚した場合、支援措置を決定した本市による名誉毀損等の可能性が考えられます。その場合には支援措置を無効にすることが求められますが、本市の対応を伺います。次に、保育所及び学校における保護者の取扱いについてであります。いわゆる子供の親という趣旨の文言は、民法においては親権を行う者、少年法においては法律上監護教育の義務のある者及び現に監護する者、児童福祉法においては親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者とあります。一方で、教育基本法では、父母その他の保護者と表記されており、教育現場においても保護者という表現が一般的に使用されております。では、これまで質問いたしました夫婦関係や親子関係が明確に確定していない状況で、保護者の取扱いと保育所や学校での対応はどうなるのでしょうか。例えば、親権が確定している場合は、それをもって保護者は親権者と位置づけることが考えられます。では、親権は確定しておらず、監護親と非監護親、また、別居親の関係性においてはどうでしょうか。父母には、保育所や学校での子供の様子を知る権利、参観日や行事への参加をする権利など、子供の成長を見届ける権利が当然に存在します。全国の事例では、参観日や学校行事への参加を断られることや、運動会に参加するために敷地内に入った非監護親が、監護親の警察への通報によって敷地外から見ることを強いられた事例が発生しています。本市では、このように親権が確定していない段階での保護者の取扱いをどのように考え対応しているのか伺います。以上、再質問を留保し、会派代表質問を終了します。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、子どもの権利及び子の福祉向上について御質問がありました。初めに、学校や公共施設等での面会交流についてですが、面会交流の実施の考えにつきましては、実施する場所の問題をはじめ両親の協議内容の確認、子供の安全確保、職員の立合いの必要性と役割の整理など解決しなければならない多くの課題があるとともに、子供の心理面への影響などのデリケートな問題もあり、慎重に対応していく必要があると考えております。現時点において、学校や公共施設等を用いた面会交流の実施については明言できませんが、個別の事案ごとに相談者に寄り添い、関係者が連携して支援することで、子供にとって最善の利益となるようにして努めてまいります。-23-次に、虚偽DVによる支援措置についてですが、まずDV等支援措置の決定における事実関係の確認につきましては、市が支援措置の申出を受けた場合は、国が示す住民基本台帳事務処理要領に基づき、申出者に対し、まずは警察や本市のDV相談窓口である男女共同参画課などの相談機関へ相談することを促すことになります。申出者が男女共同参画課に相談した場合、同課では、申出者からDV被害の詳細な状況や過去の相談履歴などを聞き取るほか、物的証拠の提示を求めるなどしてできる限りの事実確認を行った上で、支援措置の必要性を判断し申出書に意見を付します。最終的に申出の受付窓口である戸籍住民課では、支援措置の決定に当たり申出書に記載された相談機関からの意見について、必要に応じその内容を相談機関に確認した上で、申出者の住民登録情報を加害者に対し秘匿とする必要性の有無について判断をいたしております。次に、虚偽のDV相談や支援措置の申出につきましては、仮に支援措置の決定前に申出が虚偽によるものと確認された場合は、措置しないことを決定し、その旨を申出者に通知をいたします。また、虚偽の内容により相談した場合、支援措置の申出を受けた場合のいずれも申出者に対する罰則はありません。次に、虚偽の申出により支援措置を決定した場合の対応につきましては、司法判断の結果の提示などにより虚偽の申出が確認され支援措置が継続している場合は、速やかに支援措置を解除することとなります。また、その場合の市の責任につきましては、支援措置の決定は制度上、被害者とされる一方のみからの聞き取り等により、その必要性を判断しなければならないものであり、あくまでも国が示す要領に基づき行っていることから生じないものと考えております。次に、虚偽の申出による支援措置の無効につきましては、判例などによりますと、行政処分の一つである支援措置を無効にするためには、当該措置の決定において市に重大明白な瑕疵がなければならないこととなっております。虚偽の申出により支援措置の決定を行ったとしても、市側の重大明白な瑕疵には該当しないと思われることから、支援措置を無効にすることはできないものと考えております。次に、保育所及び学校における保護者の取扱いについてですが、親権が確定していない段階での保護者の取扱いにつきましては、親権に係る父母の協議や裁判所の審判等の状況を踏まえ、個別の事案ごとに慎重に判断していかなければならないものと考えております。したがいまして、対応につきましても個々の事情をお聞きした上でケース・バイ・ケースで対応することとなります。(「議長、12番」と呼ぶ者あり)
再質問 12番 松岩一輝
再質問をします。4点いたします。一つ目が職員の在宅勤務について。テレワークは一部可能で実施に向けた検討はされるということだったのですけれども、答弁を伺っている限りは、理論上、物理的には可能であるが、積極的にそれを実施するために課題を解決していこうというような趣旨には聞こえなかったのですけれども、それは、今後の国においてのデジタル化の推進とかも踏まえて、市として公共施設も市役所本庁舎も含めて、いつかは建て直しをしなければいけないという状況の中で、どの程度の感覚で前に進めていくものなのか。今年、来年進めるために検討をしていくのか、今後の行政の在り方の中で検討されるべきか、その程度について伺います。二つ目、国際交流については、相手都市との意向を確認してというのが、私が国際交流の質問をすると毎度出てくる答弁になるのですけれども、私は国際交流というのは、必ずしも相手都市がいなくても相手国を理解するとか相手国を知るとか、自国を情報発信するとか、様々な手法があると思いますので、私は-24-一例として、ウェブでのオンラインの交流を取り上げましたが、例えば、札幌市にはアメリカやロシア、韓国の領事館がございますし、そういったところとの連携だとかもできると思いますので、どういったことを考えられているのかもう一度御答弁をいただきたいと思います。それから、大項目三つ目の子どもの権利と子の福祉向上についてです。非常に内容が難しくて、この再質問は大まかなことしか質問できないので詳細は予算特別委員会において必ず行いますけれども、その中で2点、確認します。1点目が、面会交流についてです。答弁を聞き漏らした場合はそれをもう一度お聞かせいただきたいのですけれども、解決しなければならない課題が多く慎重に判断すべきで、現時点に置いていろいろと明言できないということだったのですが、この明言というのはどういったことなのか。面会交流の重要性については、昨年度は、福祉部長、今のこども未来部長ともいろいろと当事者の方との勉強会等を、実は実施をしておりまして、重要性については市側と共有できているものと私は理解していますので、それを踏まえて、課題がたくさんあるというのは分かるけれども、その中で明言できないと答弁しなければいけなかった理由、何があって明言ができないという答弁に至ったのか、その辺りをお聞かせください。それから、虚偽DVによる支援措置についても、これも本当にたくさん確認したいことがあるのですが、ここで一つ、二つ取り上げても話が進みませんので、代表質問の再質問においては行いません。それから、保護者の取扱いです。親権が確定する前の保護者の取扱いを個々の事情によって対応するというのは、それは、どこの自治体もそうしているのですけれども、それが教育委員会で行うのか、学校で行うのか、教員が行うのか、本当にどこが行うのかも問題ですし、行政として、ある種ガイドラインとまでは言いませんが、画一的なルールが一定程度存在しないと、保護者の方も、例えばですけれども、現に聞き及んでいる範囲では、兄弟がいて中学校と小学校で対応が違うとか、そういうこともありますので、個々に対応するとおっしゃるのはもちろんなのですが、それをどの程度本市は取り組むのか、内容によっては、本市が訴えられる裁判に発展する可能性もありますので、その辺りをもう少し丁寧にお聞かせください。
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の再質問にお答えをいたします。まず在宅勤務のスピード感とでも言うのでしょうか、どの程度の感覚で検討していくのかというお尋ねでありましたけれども、テレワーク勤務につきましては、多様な働き方という時代の要請でもありますし、私どもが今これから進めていくDXの推進計画の中にも位置づけられておりますので、国の財政支援などの様子も見ながら検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。それから、国際交流についての御質問がありまして、これはどうも、いつも松岩議員とのやり取りの中で、議員からは、国際交流という幅広い視点で御質問をいただいているのですけれども、答弁はどちらかというと姉妹都市に限定された答弁になっているという部分については、改めて私どもとしても考え直さなければいけないというふうに思っております。御指摘のとおり札幌市には領事館あるいは領事事務所が数多く、今、御指摘がありましたようにロシアや韓国のもありますので、どういった形で幅広くウェブを使った国際交流ができるかということについては、やはり国際観光都市を目指す小樽市にとりまして、人材育成というのも、小学生の時期から大変重要なことだというふうに考えておりますので、具体的に今どのようにということについては申し上げることはできませんけれども、少し幅広い観点で-25-考えていきたいというふうに思っておりますので御理解をいただければというふうに思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 こども未来部長 小野寺正裕(こども未来部長は2022年3月まで)
松岩議員の再質問にお答えをいたします。私からは、面会交流と親権者の取扱いの2点についてお答えさせていただきます。まず面会交流について、解決しなければならない課題が多く明言できないということはどういうことなのかというようなお話でしたが、まずこの明言できないというのは、その時期、あるいは内容、実施等も含めて、もろもろを含めて明言ができないということです。前回に比べて何があったのかというお話でしたけれども、私どもは、庁内の関係者の中でこの件についての勉強会を開催いたしました。以前、議員から質問があったときは、我々この件についてほとんど情報を持ち合わせていませんでしたので、内容について全く理解ができない部分もあるということで他都市の情報とかをいただいて、その上で検討していくことになるということで明言できないというお話でした。先ほどデリケートな問題もあると言いましたけれども、今回は、そういった勉強会をする中で、実際にどれだけの問題があるかというのをある程度、見えてきた部分がございます。そういった中で実施の困難さというのを改めて感じたことも含めての同じような表現でございますけれども、中身としては、その課題の大きさという部分を認識した上での明言ができないというお答えになった次第でございます。それと、親権者の取扱いについてということですけれども、どこが判断するのかということですが、学校の例も出されておりましたけれども、これは学校と保育所にとっても同じことなのかというふうに思っています。実際、私どもは子供を預かるときに、まず最優先で考えることは、子供の安全です。それで、その子供が本当に安全な状態で施設で過ごせるのかということを考えますので、その施設によって個々に判断をすることになります。そうすると、先ほどは中学校と小学校の例がございましたけれども、兄弟によって取扱いが違う。それは、家庭についての情報がそこそこで違うことがございますので、本来であれば一緒の取扱いがいいのかも分かりませんが、例えば長く小学校で御両親の状況を見てきた小学校と、中学校に上がって全く親の情報がないような状況で同じ取扱いができるかとなると、やはり施設としては難しい。これは、保育所でもそうなのですけれども、やはり一定最悪のことを想定した上で対応をするということを考えたときに、やはり安全を確保できるという保証がない中で、取扱いについては、そこそこの判断になりますと差異が出てくるのもやむを得ないのかというふうに考えているところです。