みんなの議会

小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月9日

(1)寿都町「核のごみ」最終処分場誘致調査の応募検討について/(2)「子どもの貧困対策推進計画」について/(3)小樽市の指定文化財について/(4)小・中学校の修学旅行等での新型コロナウイルス感染症対策について

2020年9月9日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「寿都町「核のごみ」最終処分場誘致調査の応募検討について」「「子どもの貧困対策推進計画」について」「小樽市の指定文化財について」「小・中学校の修学旅行等での新型コロナウイルス感染症対策について」について質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹、福祉部長 小野寺正裕、保健所長 貞本晃一が答弁しました。

質問者
佐々木秩 議員
答弁者
市長 迫俊哉、教育長 林秀樹、福祉部長 小野寺正裕、保健所長 貞本晃一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 佐々木秩

一般質問をします。一つ目、寿都町「核のごみ」最終処分場誘致調査の応募検討について伺います。後志の寿都町が原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物核のごみ最終処分場誘致に向け、第1段階となる文献調査への応募を検討していることが8月 13 日判明しました。2017 年に経済産業省が処分場候補地になり得る地域を色分けした科学的特性マップを公表後、誘致希望は初めてとのことです。片岡春雄寿都町長は、調査に伴い交付金が支給されることなどを応募の理由に挙げ、町民意見交換会を経て9月中にも方針を決めるとのことでしたが、当然反響も大きく、様々なところから懸念や反対の声が上がり、結果、応募判断は 10 月以降としたようです。一方、梶山弘志経済産業大臣は、関心を示してもらっているのは非常にありがたいと歓迎しています。北海道は、北海道における特定放射性廃棄物に関する条例、いわゆる核抜き条例を制定し、核のごみを受入れ難いと表明しています。よってこのたびの寿都町の応募検討については、鈴木直道北海道知事が、条例の考え方とは相入れない、北海道、後志の多くの方に影響があるとし、知事として今回の調査応募に反対の意思を強く表しています。そもそも原発から出る高レベル放射性廃棄物核のごみの最終処分場とは、原発の使用済み核燃料を再処理した後に残る放射能の極めて強い廃液をガラスと混ぜて固め、地下 300 メートル以深に坑道を掘って埋設する計画です。しかし、この処理方法は以後 10 万年以上にわたって安全に管理できる技術的な保証は全くなく、活断層、地震、津波等がこの施設や周辺地域へ及ぼす影響も現状では不明です。自治体から応募があった場合、文献調査、概要調査、精密調査の3段階の調査を計 20 年かけて行い、文献調査に応じるだけで自治体には2年間で最大 20 億円が交付されます。さらに寿都町長は、第2段階の地質を調べる概要調査までやるとの強い意思を示しており、その段階で 90 億円もの交付金が支給されるのですから、ますます後戻りはできなくなる可能性は高いと言わざるを得ません。調査の応募検討は一つのまちの問題ではないと、寿都町に隣接する同管内の黒松内町、蘭越町、島牧村の3町村長、羊蹄山麓7町村長や、八雲町はじめ道南北部4町、札幌市長はじめ道内市民団体、さらに小樽地区漁業協同組合長会など、続々と調査応募に反対の意思表明や、慎重な行動を求めて行動を起こしています。一方、本市においては、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の受入れ拒否に関する意見書を小樽市議会2012 年第3回定例会において全会一致で採択し、それに伴う文献調査も拒否することを表明していますが、それを受けた形で8月 28 日の定例記者会見で迫俊哉小樽市長は、この意見書は市民の総意であるので十分尊重する、よって今回の寿都町長の考えには反対であると述べられています。-128-そこで改めて市長の今回の寿都町の応募検討についての御意思とその理由について、市長御自身の言葉で語っていただきたいと思います。また、以前我々の意見を聞いてほしいと発言されていましたのでお聞きしますが、8月 28 日朝の電話以外に何らかのアクションを市長から寿都町長に対して起こすことは考えておられますか。考えておられましたら、その方法や内容、時期についてお示しください。寿都町長は、概要調査までは近隣町村や道の意見は聞かないとのかたくなな姿勢ですが、小樽市民や漁業・観光関係者には大きな不安を抱える方もいらっしゃいますので、市長のメッセージを発信することは大切だと思います。また、市長は根本的な課題として、小規模自治体が人口減少や基幹産業の衰退等により財政的に追い込まれ、将来的なビジョンを描けなくなっていることにも言及されました。私もそれが今回のような危ない橋をあえて渡る施策表明の原因の一つと思いますし、今回のコロナ禍もあり、同じような窮状にある他の自治体が追随することも十分に考えられます。よって、道はこの問題で、寿都町や国に対してただ批判するばかりではなく、当事者として、道内自治体が抱える根本的問題解決の道筋を示し支えていくように、市は各自治体と連携して道に求めていくべきです。市長の見解をお願いします。いずれにせよ、このままでは道の条例に違反する高レベル放射性廃棄物の最終処分地受入れに進む可能性があります。大きなイメージダウンにより多くの北海道の基幹産業に悪影響を与えるのは必至です。何より北海道の大地、私たち後志の足元を核のごみで汚し、遠い未来の子孫たちに危害を加えることは許されません。よって、市長においては、道内各自治体と連携して、今回の応募で投じられた一石に正面からの真っ当な対応を求め、自らも行動するメッセージの発信をお願いするものです。2点目、子どもの貧困対策推進計画について伺います。厚生労働省が発表した 2019 年国民生活基礎調査によると、中間的な所得の半分に満たない家庭で暮らす 18 歳未満の割合、子どもの貧困率は 2018 年時点で 13.5%、依然として子供の7人に1人が貧困状態にあるとのことです。世帯類型別では、母子家庭など大人1人で子供を育てる世帯の貧困率は 48.1%に上り、依然生活が苦しい実態も浮かびます。現在、コロナ禍で経済が悪化する中、状況が深刻さを増していることは想像に難くありません。本市においても緊急の支援策は講じてはいますが、雇用の不安定化や長期間の休校は、とりわけ経済的に困窮する独り親世帯などを直撃し、このままでは親から子に続く貧困の連鎖がさらに固定化しかねません。そうした状況を踏まえて、本市の子供の貧困対策について伺います。本市においては、第7次小樽市総合計画のテーマの一つである、安心して子どもを生み育てることのできるまち実現のため、第一期に引き続き第二期小樽市子ども・子育て支援事業計画を策定しています。その中の事業計画の最後に「子どもの貧困対策について」の項を起こし、国の改正子どもの貧困対策推進法及びその大綱を踏まえて、本市では平成 27 年度に子どもの貧困対策庁内連絡会議を設置、この課題に横断的に取り組むことと子育て世代へのアンケート調査を実施し、その結果を受けた取組として、生活支援等の充実、庁内取組の強化の2点を挙げています。そこで、平成 30 年度実施されたそのアンケート結果である小樽市子どもの生活実態調査の結果について、まず伺います。アンケート実施前にもお願いしましたが、集計分析方法でクロス集計など統計の手法も取っていただけたでしょうか。また、集計分析には専門家の意見や助言は受けていますか。道や他市と比較検討できるように質問項目を共通にして実施されたと聞いています。その結果、全体像として小樽市の子供の経済状況、生活の実態をどのように把握されましたか、分析結果をお示しください。-129-その分析結果から、生活支援等の充実、庁内取組の強化という2点の取組に至る経緯を説明してください。また、それぞれの内容についてこれまでも同様の取組はされていますから、今後のさらなる具体的取組内容について説明してください。アンケートからは離れますが、9月に開所予定の子育て世代包括支援センターは、この子どもの貧困問題にはどのように関わりますか。2019 年6月成立の改正子どもの貧困対策推進法で、貧困対策計画の策定が市区町村の努力義務となりましたが、策定済みは同月時点で全国 145 市区町村。それでも策定した計画を見ると、子供と親に寄り添った支援、確実に届く支援、関係機関・民間団体・地域との連携など、より具体的な取組が記されています。一方、本市においては、内閣府に提出されている「地域子供の未来応援交付金 申請状況・概要」によると、他自治体では、調査の後、子どもの貧困対策推進計画を策定をするとしたところが多く見られますが、本市はこの申請時には、この実態調査の結果、分析を踏まえ、子どもの貧困に関する施策を効果的に展開できるよう検討していく予定と、計画策定が盛り込まれていませんでした。子どもの貧困対策に関する計画の策定が市区町村の努力義務とされたことを受けて、市の子どもの貧困対策庁内連絡会議で子どもの貧困対策推進計画の策定について話し合われていますか。また、最近のコロナ禍の中で連絡会議は開かれていますか、その際の内容等についてお示しください。その時点とはこの新型コロナウイルス感染症の影響で大きく状況は変わりました。また、この影響が一過性のものとも思えません。やはり計画を策定すべきと考えますが、いかがですか。来年4月に予定されている市役所組織改革の一つのポイントであるこども未来部新設には、単に組織を組み替え効率化しましたということではなく、小樽の子供全員の未来を市として保証していくための計画を示し、その実行のためにこの新しい組織が必要なのですということを明確に市民に示していくべきです。子どもの貧困対策計画を策定している他自治体ではこれに、「○○市子どもの未来応援プラン」と名づけているところもあります。子供の貧困問題は、本市の大きな課題、人口減少問題に直結します。市長の公約にも挙げられていることです。また、コロナ禍によりさらに状況は悪化していることは明らかです。第二期小樽市子ども・子育て支援事業計画だけでは少々概略的です。子供の貧困問題に正面から取り組む具体的な姿勢を本計画策定により示しましょう。3点目、小樽市の指定文化財について伺います。また同じ話で恐縮です。日本遺産、小樽市単独で申請した「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」は、残念ながら不認定ということになりました。いまだに私は残念な思いを引きずっています。ただ、今定例会でも御答弁いただいたように、認定、不認定にかかわらず今後の施策に生かしていくとのことでしたので、この申請内容は今後の本市歴史文化行政の中で生きていくことと思います。そこで早速ですが、現在、「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」について、文化庁に申請した本市の地域活性化計画に登載された事業で実施または進行している件がありましたら御説明ください。また、今後の予定もお願いします。さて、6月 20 日、北海道新聞で認定ならずと報道された際、その文面で気になった部分がありました。それは、北海道職業能力開発大学校特別顧問で市文化財審議会の駒木定正会長が、「小樽は指定文化財が少ない。」と指摘されたことです。会長は続けて、「市民の理解を深めていくには、文化財の指定など地道な積み重ねも重要だ。」ともおっしゃっています。実際に市内の国の指定文化財は、国指定重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店を含め5件、道関係は、道指定有形文化財にしん漁場建築旧田中家母屋、いわゆる祝津鰊御殿含め3件、市関係は、市指定有形文-130-化財日本銀行旧小樽支店、旧三井銀行小樽支店を含め7件、合計 15 件となっています。このほかに本市には小樽市指定歴史的建造物 79 件がありますので単純に比較はできませんが、隣の余市町には、重要文化財旧下ヨイチ運上家はじめ国指定文化財4件、北海道指定文化財2件、町指定文化財 34 件、国登録文化財1件、合計 41 件があります。また、本市が目指した日本遺産3件認定を実現している倉敷市は 159件と、およそ 10 倍もの文化財が指定されています。ただ単にほかの町と文化財数の競争をせよと言っているのではありません。現在、本市を含めて、全国で人知れず北運河のはしけ解体のように貴重な歴史文化上の遺産が朽ち果て、もしくは取り壊されています。このままその状況を見過ごしていいのか。地域社会総がかりでその継承に取り組むことに光を当てることが必要と考えます。その意味で、文化財管理の当事者である市文化財審議会の会長の御指摘は重いと考えます。この御指摘を受けて市内に存在する歴史文化遺産の文化財指定を進めることは、第7次小樽市総合計画や第2次小樽市都市計画マスタープランでも位置づけられている本市の歴史や文化が息づく歴史的なまち並みを本市固有の財産として守り育てることの具体的な一歩、基本になると思いますので、文化財指定について現在進められている取組があればお示しください。以前、市指定有形文化財日本銀行旧小樽支店、旧三井銀行小樽支店について、国の指定を目指すべきと指摘しましたが、その後の進展や動きはありますか。また、国の登録有形文化財の制度を積極的に活用していくべきですが、いかがですか。この制度は、より緩やかな規制の下で幅広く保護の網をかけることが目的のため、登録有形文化財のハードルは高くありません。その代わり国からの補助も期待はできませんが、何らかの災害等で被害を被ったときなどは、国の復興策がいち早く届く仕組みになっています。何より地域の皆さんのステータスシンボル、心のよりどころとなるので、前回お願いした町内会遺産、市民遺産活動と直結できると考えます。本市には、日本遺産申請に併せて策定された小樽市歴史文化基本構想があります。この基本構想に基づき、地域の多様で豊かな文化遺産を活用した活動など、各地域の実情に応じた特色ある総合的な取組に対して補助金を交付することで、文化振興とともに地域活性化を推進することを目的とした文化庁の地域文化財総合活用推進事業があります。この事業の補助対象には、人材育成、普及啓発、情報発信、活用のための準備に係る事業が挙げられています。特に登録有形文化財建造物を活用した休息・飲食施設や観光案内所の整備も可能のようです。本市の文化財を保存活用するために有効な施策だと思いますが、この地域文化財総合活用推進事業の利用について、市の見解をお聞きします。2018 年の文化財保護法の改正により、市町村は文化財保存活用地域計画を策定し、文化庁長官による認定を受けること等が制度化されています。既に歴史文化基本構想が策定されている市町村については、その基本構想に制度が求める内容を盛り込んだ上で地域計画へ移行し、認定申請を行うことが可能となっています。この文化財保存活用地域計画とはどのような計画ですか。また、この認定を受けることの効果はどんな点ですか。本市は既に歴史文化基本構想がありますので、この地域計画に比較的移行しやすいと思われます。できてから間もない基本構想ですけれども、メリットを考えると移行すべきと考えますが、市の意向をお聞きします。最後に、小・中学校の修学旅行等での新型コロナウイルス感染症対策について伺います。思い出に強く残る旅行行事、このような状況下にあってこそ行かせてあげたいと思います。その一方で、本市2回目のクラスター発生や各地に広がる二次、三次の感染拡大の中、集団での移動や宿泊にはどうしても不安が募ります。子供たちや保護者、学校の教員方も困っている中、実施予定時期は待ったなしで迫ってきています。-131-この質問の意図は、危ないから旅行を中止せよということではなく、実施するに当たっては細心の注意と配慮をお願いしたい。それによって、参加する児童・生徒やその保護者と、引率する教員及び学校関係者が安心して旅行に参加できるようにという意図です。まず、修学旅行等といいますが、宿泊を伴う学校行事にはどのようなものがありますか。また、国、道教委の小・中学校の修学旅行等についての基本的な考えと、それに基づく市教委の考えをお示しください。具体的に今年度これからの市内の各小・中学校の修学旅行、宿泊研修の予定について、各校の実施時期や行き先、予定されている実施内容について特徴的なことをお示しください。様々な検討を重ね、保護者にも理解を得た上で、今年度の実施をさらに延期したり、結果的に中止となることもあり得ると思いますがいかがでしょう。その際、実施の可否について最終的に判断するのは誰ですか。また、その際の子供たちへの心理的なフォローも当然行われると思いますが、どうでしょうか。実施の際には、様々な事前事後の配慮や旅行中の対応について、現場での判断が求められます。そうした場合の事例集、マニュアルは道や市においては用意されていますか。様々な事態が予想されますが、それらを学校現場や旅行先で各学校ごとにその場その場で判断せよというのはあまりに大変ですし、何より判断が遅れることや誤ることで命に関わる事態に直面する場合も考えられます。札幌市では同様のQ&Aを示していると聞きます。こういうものを見ると、保護者もある程度安心して旅行に出すことができるのではないでしょうか。本市で示していないとすれば、やはりこれらを想定した具体的マニュアル、ガイドラインを市教委として示すべきではありませんか。最後に、今回のコロナ禍の中での教育現場では今後も様々な対応が迫られることになるでしょう。学校旅行等の行事をはじめ、そうした際には、まずは子供たちの安全を第一に、市教委においても現場の教員方と責任を共有し、万全のバックアップをお願いいたします。以上、再質問を留保し、一般質問を終えます。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

佐々木議員の御質問にお答えいたします。初めに、寿都町「核のごみ」最終処分場誘致調査の応募検討について御質問がありました。まず、私の考えとその理由につきましては、本市では平成 24 年第3回定例会において、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の受入れ拒否に関する意見書が全会一致で可決されており、これが議会ひいては市民の総意として十分に尊重しなければいけないと考えていること、さらに後志地域の主要な産業である農林水産業や観光産業が風評被害などにより影響を受けることが予想されることから、文献調査への応募について賛意は示しかねるとの考えであります。また、寿都町長への対応につきましては、先日、議会の意思や私の考えを直接お電話でお伝えしておりますので、現時点ではこれ以上のことを申し上げる考えはありません。次に、根本的な問題解決を北海道に求めるべきとのことにつきましては、それぞれの自治体の首長が、人口減少や基幹産業の脆弱さ、さらにコロナ禍の影響を受けている状況で将来の財政やまちのありように思いを致すのは当然のことであり、寿都町長は今回の応募検討を通じ、自治体がこうした厳しい財政状況に置かれていることなどに一石を投じられたのだろうと思っております。私といたしましても、これを契機に自治体が抱える課題と解決について、市長会などを通じて国や北海道に理解を求めていきたいと考えております。次に、子どもの貧困対策推進計画について御質問がありました。-132-まず、小樽市子どもの生活実態調査における分析方法などにつきましては、所得階層ごとの割合が分かるようクロス集計による分析を行ったところです。また、分析に際して専門家からの意見や助言は伺っておりませんが、さきに調査を行った北海道及び札幌市の報告会に参加をし、分析手法などを参考にしたものであります。次に、分析結果につきましては、本市では独り親の7割が低所得層であり、子育ての中の独り親家庭の経済状況が非常に厳しいこと、低所得層の8割以上が貯金をできておらず、生活のやりくりが大変であること、所得が低くなるにつれて教育費や医療費を捻出することが厳しいなどの問題が明らかになったものであります。次に、生活支援等の充実及び庁内取組の強化の取組に至る経緯と今後の具体的な取組につきましては、さきの生活実態調査の結果、世帯の所得が低くなるにつれ保護者も含めた支援が必要であること、相談機関や経済的支援制度などの認知度が低く、庁内関係部局の連携による周知が必要であることが明らかになったことから、二つの取組を掲げるに至ったものであります。今後の具体的な取組については、子ども未来塾において、学習のみではなく保護者も含めた相談支援を強化することや、関係部局の連携により各種支援制度を効果的に周知できるよう取り組んでまいりたいと考えております。次に、子育て世代包括支援センターが子どもの貧困問題にどう関わるのかにつきましては、子育てに関する様々な相談に応じる中で経済的な困窮があるなどの課題を把握した場合には、専任の保健師が情報を収集し課題を整理した上で、子育て支援室や生活サポートセンターなど庁内関係部署と協力しながら支援を行ってまいります。次に、計画策定の話合いや庁内連絡会議の開催につきましては、昨年7月に関係課による庁内連絡会議を開催しましたが、法改正の説明や生活実態調査結果の情報共有にとどまり、計画策定の話合いには至らず、また今年度はまだ会議を開催できていないと報告を受けております。計画の策定につきましては必要であると認識しておりますので、今後、計画の方向性も含めて検討するよう指示をしているところであります。次に、本市の指定文化財について御質問がありました。「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」の地域活性化計画に登載した事業につきましては、この計画には 15 の事業が登載されており、このうちパンフレット、ポスター、構成文化財周遊マップの作成については、第2回臨時会で議決いただいた小樽文化遺産情報発信・普及啓発事業の中に含めており、現在事業を進めているところであります。また、まち歩き観光ツアーの造成、ガイド育成事業、ホームページ制作、多言語映像制作については、民間事業者が申請している観光庁の誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成実証事業の中に含まれており、本市はその連携自治体となっていることから、9月中旬に予定されている選定結果に期待をしているところであります。そのほかの事業につきましても、本市に適した国などの支援制度の活用について引き続き検討してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)

佐々木議員の御質問にお答えをいたします。初めに、小樽市指定文化財について御質問がございました。まず、文化財指定の取組につきましては、本年7月に開催されました文化財審議会において、市内に優-133-れた文化財が見受けられるものの、市の文化財として指定すべきかどうか調査ができていない現状から、市の文化財指定に向けて調査をすることについて今後の審議事項とされたところでございます。このため、指定に係る検討に当たりましては、現在、歴史文化基本構想で示した小樽文化遺産から候補物件の抽出を学芸員が進めており、文化財審議会において個別の調査を進めることといたしております。なお、建造物などについては、歴史的建造物制度との調整や、指定された場合の財政支援の在り方などの課題もありますことから、今後、市長部局とも協議していく必要があるものと考えております。次に、市指定有形文化財日本銀行旧小樽支店、旧三井銀行小樽支店の国指定に向けた進展や動きにつきましては、これらの建造物は文化財審議会の中でも国の重要文化財に値するとの御意見があり、教育委員会といたしましても同様の認識を持っております。このことから、日本銀行旧小樽支店につきましては、今年7月中旬に修繕の打合せのために来樽した日本銀行本店の担当者に文化財指定の意向について伺い、本店に伝えるというお話をいただきましたが、現在のところ進展はございません。また、旧三井銀行小樽支店につきましては、所有者が国の指定を目指して調査を行い、建造物調査報告書が完成したことから、6月下旬に教育委員会から文化庁へ当該報告書を提出したところでございます。次に、国の登録有形文化財制度につきましては、北海道では国登録有形文化財として登録されている 151件の全てが建造物となっており、本市ではJR小樽駅と旧青山家別邸の合わせて5件が登録されております。この制度では、建造物の基準の例で申し上げますと、建造物の外観の変更などに関する規制は緩いものの、所有者には現状変更時の届出が義務づけられていることが特徴となっております。また、登録有形文化財建造物の優遇措置として、保存・活用に必要な修理などを行う場合、設計・管理費の2分の1補助や税の優遇制度などのメリットがあり、文化財保存活用地域計画もしくは保存活用計画において具体的な活用方策が記載されている場合には、優先的に採択されることになっております。これらのことから教育委員会といたしましては、今後この制度の周知を図るため本市のホームページに掲載し、情報の提供に努めるほか、所有者などからの登録希望には文化財審議会から調査意見を聴取するなど、本制度の活用につなげてまいります。次に、地域文化財総合活用推進事業の利用につきましては、この事業は、文化財を総合的に紹介するボランティアなどの人材育成、文化財を普及啓発するためのイベント、情報発信のためのコンテンツの制作、伝統文化継承のための記録映像の制作など、文化振興とともに地域活性化を推進する多様なメニューが用意されており、本市の文化財行政を進める上で有意義なものと考えております。今後、地域計画の策定を検討する中で、この事業の活用について関係者と協議してまいりたいと考えております。次に、文化財保存活用地域計画につきましては、市町村が取り組んでいく目標や取組の具体的な内容を記載した文化財の保存・活用に関する基本的なアクションプランであり、本市が作成する場合は、歴史文化基本構想の調査で収集した文化遺産のデータや文化財の概要などの記載内容を活用できるなどのメリットがあります。また、歴史文化基本構想よりも具体的な事業計画と期間を設定することから、この認定を受けることにより実行力が高まるとともに、まちづくりや観光などの他の行政分野とも連携し、総合的に文化財の保存・活用を進めていくことが期待できるものと考えております。この計画の策定に当たりましては、北海道が先月策定いたしました北海道文化財保存活用大綱の内容を勘案しながら策定することとされておりますことから、その趣旨に沿って検討を進めてまいりたいと考えております。次に、小・中学校の修学旅行等での新型コロナウイルス感染症対策について御質問がございました。まず、本市の小・中学校における宿泊を伴う学校行事につきましては、修学旅行のほか宿泊研修がござ-134-います。次に、国、道教委及び市教委の小・中学校の修学旅行等についての基本的な考え方につきましては、国からは、修学旅行の実施に当たっては、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針や、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき新型コロナウイルス感染症対策の徹底に努めることが示され、道教委からは、このことに加え、子供たちの健康・安全を第一に考慮した上で適切に対応することが示されており、市教委といたしましては、国や道教委の通知を踏まえ対応することといたしております。次に、今年度の各小・中学校の修学旅行や宿泊研修のこれまでとの相違点につきましては、まず、小・中学校の修学旅行、宿泊研修の実施時期につきましては、例年多くの小・中学校が1学期に実施しておりましたが、今年度は2学期以降に実施する予定となっており、実施内容につきましては、今年開業いたしましたウポポイの見学を取り入れている学校が多くなっております。また、中学校の修学旅行の行き先につきましては、多くの学校が道外から道内に変更しているところでございます。次に、今年度の実施の延期や中止につきましては、今後の感染状況によっては修学旅行等の実施をさらに延期したり、結果的に中止せざるを得ない状況も考えられます。また、その判断につきましては、新型コロナウイルスの感染状況等を踏まえ、校長が市教委と十分協議を重ねた上で適切に判断することとしております。なお、修学旅行等に限らず学校行事が延期や中止となった際には、子供たちに対し、学級担任及び養護教諭等を中心に学校全体できめ細かなケアを行うよう指導しているところであります。次に、修学旅行等での新型コロナウイルス感染症対策の対応マニュアルについては、道教委からは、国から示されている一般社団法人日本旅行業協会等が作成した旅行関連業における新型コロナウイルス対応ガイドラインに基づく国内修学旅行の手引きに基づき適切に実施するよう、各道立学校及び市町村教育委員会に通知をされているところであります。市教委といたしましては、道教委からの通知に基づき、手引きに示されております留意事項を十分踏まえ適切に対応するよう学校へ指導するとともに、学校と危機感を共有しながら、子供たちが安心して旅行に参加できるよう、責任ある立場として各学校をしっかりサポートしてまいりたいと考えております。(「議長、17 番」と呼ぶ者あり)

再質問 17番 佐々木秩

再質問をします。一つ目は、寿都町の核のごみ誘致の件ですが、寿都町に対して市長は何かアクションを起こすことは考えておられるのかという質問に、市長は、現時点ではありませんというふうにおっしゃいました。これまでの記者会見やこれまでの答弁の中でも、市長は「ありません」だけではなくて、必ずその前に「今のところ」とか「現時点では」というふうにつけておられます。ということは、例えば、今後何か情勢が変われば、何か進展があればアクションを起こすことも考えられるというふうに取ってよろしいのか、お聞きします。2点目です。子どもの貧困対策推進計画についてお聞きをしました。子どもの貧困対策庁内連絡会議がいろいろな関係で、お忙しいこともあるのでしょう、新型コロナウイルス感染症発生後も開かれてはいないということでした。アンケートの調査結果でも、子供の貧困状態は、本市においてもなかなか厳しい状況にあるということですが、新型コロナウイルス感染症が発生した後、一層深刻になっているということが、例えばNPO法人のしんぐるまざあず・ふぉーらむというところが自分たちで実態調査をした速報レポートを発表してい-135-ます。その中には、新型コロナウイルス感染症に関連して自身の雇用や収入に影響があったシングルマザーが7割超と非常に高い。それから、仕事をしていた人の3割が自発的に仕事を休んだり辞めたりすることを余儀なくされている。それから、家賃や水道光熱費といったライフラインの支払いを滞納している世帯が約1割。約6割のシングルマザーが気分障害、不安障害に相当する心理的苦痛を感じている、そういう状況にあるというようなことが報告されていました。こうした厳しい状況が本市だけ例外ということはきっとないというふうに思います。やはり子どもの貧困対策庁内連絡会議を早期に開催して、市内のコロナの状況の、特に子供の貧困と関連づけた現状の把握、そしてそれを受けて、これから推進計画策定に動いていただけるという大変頼もしい御答弁をいただきましたので、その中に反映をさせていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。それから、子育て世代包括支援センター、子供の貧困との関わりをお聞きしましたら、専任の保健師さんがいらっしゃって、いろいろなことを聞いた上で、生活サポートセンターその他と連携をして対応していくというふうにお答えをいただいたと思います。例えば、こうして今アンケートで読み上げたような母子もしくは父子が子育て世代包括支援センターを訪れ相談した場合、聞きたかったのが、広報おたるの9月号に、本センターが子育ての悩みについての相談ワンストップ拠点というふうに大きくタイトルで出ているのですよね。ですから、当然、困った独り親家庭の方がワンストップ対応を期待してここに来ると思うのですけれども、ワンストップということで対応していただけるということでよろしいでしょうかということです。最後に、先ほど推進計画策定が動くというふうに言っていただきましたが、その推進計画の策定は、こども未来部発足前になりますか、それとも発足後になるでしょうか、それについて示してください。

答弁 市長 迫俊哉

佐々木議員の再質問にお答えをいたします。1つ目の寿都町の件について、これから何か動きがあったときにアクションを起こすのかというお尋ねの趣旨だったかと思いますけれども、現時点でこれ以上のことを申し上げる考えはないということで御答弁させていただきました。今、寿都町内の各地区で住民説明会が開催をされていることになっておりまして、まずはその動きを注視していきたいなというふうに思っております。今後状況が変わりまして意見を述べるような場面があれば、何らかのアクションを起こすことは考えられると思いますけれども、現時点では、先々のことは分かりませんので、答弁としてはこの程度にさせていただきたいなというふうに思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 福祉部長 小野寺正裕

佐々木議員の再質問にお答えします。私からは子どもの貧困対策推進計画についてお答えしたいと思います。まず、先ほど市長からの答弁にもございましたけれども、子どもの貧困対策庁内連絡会議については、早期に開催して、このときに計画についての方向性というのも併せて議論したいと思っております。この方向性というのは、その計画を単独でつくるのか、あるいは既にある計画に組み込むのか、また、ほかにも子供の計画がありますので、そういったものを合わせてつくるのか、そういった方向も併せて議論していくことになるかと思います。先ほど、(仮称)こども未来部発足の前か後かという話がありましたけれども、(仮称)こども未来部-136-ができる前、要は今年度中に計画をつくるというのは少し難しいのかと考えているところです。ただ、できるだけ早く動かなくてはならないという認識はありますので、取組は急ぎたいと考えているところであります。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 保健所長 貞本晃一(保健所長は2020年12月まで)

佐々木議員の再質問にお答えします。私からは、子育て世代包括支援センターがワンストップで子どもの貧困問題についても対応できるのかということのお尋ねだというふうに理解しております。現在、保健所では母子の訪問をしております。主に身体的なこと、発達のことなどの相談を受けているわけでございますが、当然その中には家庭内の貧困、経済的な問題の相談もあるわけでございまして、9月以降設置される子育て世代包括支援センターの中でもそういう問題が出てくるということは当然想定されると思っております。ただ、センターの中で全てが完結できるというふうにはなかなかならないと考えておりまして、センターの中で丁寧に相談を受けて、その課題を整理しまして、問題解決に向けて必要なところにつないでいく、そういうことをやっていくことになるのだろうと思っております。いずれにしろ、複数の窓口で同じことを何回も御説明させるようなことにならないように、その辺を十分に配慮したセンターの運営に努めてまいりたいというふうに考えております。(「議長、17 番」と呼ぶ者あり)

再々質問 17番 佐々木秩

一つだけ再々質問をさせていただきます。先ほど、子どもの貧困対策推進計画の策定については発足後になるだろうというお話でしたけれども、この新型コロナウイルス感染症の下の貧困状態というのは想像以上のものがあって、待ったなしだと思います。ですので、できるだけ早く、いち早くこれについて取り組んでいただいて、策を立てて実行していただきたいと思いますので、そこの御答弁を最後にお願いいたします。

答弁 福祉部長 小野寺正裕

佐々木議員の再々質問にお答えします。確かに今、コロナの状況で大変な状況であるということは我々も認識しておりますので、できるだけ早く取組をしたいということを改めて答弁させていただきます。

出典:小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月9日 議事録 PDF(144ページ) 間違いを知らせる