小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月8日
新型コロナウイルスについて
2020年9月8日、小樽市議会の一般質問で、面野大輔議員が「新型コロナウイルスについて」質問し、市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義が答弁しました。
- 質問者
- 面野大輔 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 面野大輔
次に、新型コロナウイルス感染症について、幾つかの観点から質問いたします。1点目に、病院クラスターについて伺います。8月 18 日に小樽市立病院で勤務中の医療従事者の方に陽性が確認された後、ほかの医療従事者や患者への感染拡大が確認され、市内では6月に発生したクラスターに引き続き、病院クラスターが発生しました。小樽市立病院は第二種感染症指定医療機関に認定されており、まさに新型コロナウイルス感染症と最前線で戦ってこられた医療施設です。そこで、今回の病院クラスターの状況について御説明をお願いいたします。次に、各地域の行政機関では、クラスターや市中感染をできるだけ阻止するため、各業種の民間事業者や大きな施設への入場時に連絡先の確認を求めたり、検温への協力などを通して感染拡大の防止に努めるよう要請されており、それらの行為を実施している店舗や施設が数多く見受けられます。小樽市立病院では、感染症病棟に配属されているスタッフにかかわらず、実施されてきた感染予防策についてお示しください。また、出勤時の検温や体調不良の把握はどのように対応されていたのかお示しください。次に、感染経路の特定についてですが、最初の陽性者が確認された時点で、小樽市立病院内では新型コロナウイルス感染症に罹患された患者が入院されていたのでしょうか。当時の状況について御説明ください。全国各地で感染者や店舗、感染者数の多い地域からの来訪者などへの誹謗中傷や風評被害が目立っています。今回の病院クラスターにおいてもそういった現象が起こる可能性があるのではないかと危惧しているところです。現在まで施設内外を問わず、そういった傾向は見受けられますか。また、感染者への誹謗中傷やプライバシーの保護の観点から実施している対策を御紹介ください。次に、新型コロナウイルス感染症に罹患した患者を受け入れるため、徹底した感染防止策を施した上での今回のクラスター発生だと思いますが、現在考えられるこれまで以上の再発防止策は存在するのか、また、今回の件を受けて、再発防止策を検討するためには原因の特定が必要になるのではないかと考えますが、見解を伺います。次に、小樽市立病院は各分野において機関指定等の認定を受けています。これらの指定を含め、受け入れている患者に対する影響についてはどのような状況になっていますか、お示しください。次に、小樽市立病院内の情報共有の不十分による危機管理体制の甘さを指摘される記事が北海道新聞に掲載されていました。この件について質問いたします。当初、誤った情報を公表してしまった原因についてお示しください。-50-次に、再発防止のため、情報共有の在り方をどのように改善して今後取り組まれていくのか、御説明ください。罹患された看護師は新型コロナウイルス感染症に感染し、心配や不安を抱え、さらに発熱を報告しなかったという誤った情報に対する批判が集まり、大変な思いをされたことと推察します。このような事態は小樽市立病院に限らず、本市が管理・運営する全ての公共施設であってはならないことです。今後、このような事態を起こさない対策を講じていただき、再発防止への徹底した取組を進めていただくよう強く求めます。次の質問に移ります。市が策定する計画などに対する新型コロナウイルス感染症への対応について伺います。現在も新規策定作業中や改訂途中である計画など、幾つか取組が進められている状況だと考えます。その中で、コロナ禍の影響を踏まえた議論を進めなければならない案件も出てくることと推測いたしますが、例えば現在、策定作業が進められている小樽市強靱化計画について、防災の観点では地域防災計画の内容とかぶる部分はあるものの、主に災害の発災前の対策が掲載されるものと認識しています。本計画の中で、新型コロナウイルス感染症対策としてどのような内容が盛り込まれているのか、伺います。次に、財政に関して質問いたします。10 月に入ると財政部長より予算編成方針が示され、各セクションでは来年度の予算編成が始まります。直近で示されている収支改善プランは、コロナ禍の影響が反映されていないものですが、今年度、現在までに関して言えば、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を含む補助金が 140 億円を超え、今定例会の補正予算が可決された場合、一般会計では 736 億円を超える予算規模となります。昨年度算定時点での約 592 億円と比較すると、大幅な予算総額の増加ということになります。今後のコロナ禍に対する国の補助金がどのように推移するかは予測がつかない状況であると思いますが、多額の補助金が割り当てられた際、その都度、収支改善プランの時点修正を行う必要があるのか、コロナ禍の補助金を別立てとして推計を見込むのか、選択肢は幾つかあると思いますが、現在の考え方について御説明ください。次に、他の自治体では、来年度当初予算編成の際に、コロナ禍の影響による税収減を補うため減収補填債の発行を検討していると聞きます。本市はコロナ禍の影響以前から厳しい財政状況であり、収支改善プランでは、「単年度収支において前回収支見通し(H30.11)に比べ令和3年度以降約6千万~3億円の収支改善が見込まれる。しかしながら、財源対策後の収支において令和3年度以降約7~10 億円の財源不足額が見込まれることから、依然として厳しい財政状況が予想されます。」と示されており、今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況や国の臨時交付金の措置が講じられない場合は、危機的状況に直面するのではと危惧しているところです。小樽市においては、来年度の当初予算編成の際に減収補填債の発行について検討されていますか。御説明ください。次に、国の臨時交付金を活用した支援策が多数実施され、既に申請期限を迎えた事業もあります。先日、実施事業の中間報告をいただきましたが、執行率にかなりのばらつきが見られる状況なのだと認識していたところです。第2回臨時会で補正予算が可決された支援制度は、申請開始からまだ日が浅いので執行率が現時点で低調なことは理解できますが、既に申請受付期間を終えた事業の結果や、金融機関、経済団体などの声を踏まえ、現在の市内経済の状況をどのように捉えていますか、御所見を伺います。次に、先の質問で触れた申請受付期間が終了した事業の中で執行率が 100%を超えていない事業が見られます。つまり不用額が生じているわけですが、この不用額の使い道について、国が示す指針や小樽-51-市が検討している使い道があれば御説明ください。次に、市内ではコロナ禍の影響によって中止や延期を余儀なくされたイベントは少なくありません。実際に私自身も肌で感じています。潮まつりをはじめ、夏祭りや文化系の発表会、運動系の大会、観光関連イベント、町内会行事など、ジャンルを問わず、催物が軒並み中止となりました。小樽は人口規模の割にはイベントが多いとよく耳にしますが、小樽市では市内で開催されるイベントに対して、後援の依頼があった場合、基準が満たされていれば後援を承認しています。そこで質問いたしますが、昨年度4月頭から8月末までに小樽市が後援を承認して実施された各種大会、催事等の件数と、今年度、現在まで後援を承認し実施された件数について、秘書課取扱いの分で差し支えありませんので、お示しください。次に、昨年度と比べて、ふるさと納税が堅調に推移している自治体が増えていると聞きます。要因としては、寄附者が大切に思う自治体への応援の気持ちであったり、外出の機会が減り、他の自治体の特産品を自宅で味わいたいなどが考えられます。小樽市でも本年4月にお礼の品が約百品追加され、ふるさと納税への意気込みが感じられます。お礼の品を伴う昨年度同時期と今年度の寄附額をお示しください。次に、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中、今シーズンはインフルエンザへの警戒感も高まっていると聞きます。また、その動きによってワクチンの不足に対する報道が流れており、一時期のマスクやアルコール消毒液の不足を連想させる懸念を抱きました。一方で、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの症状が酷似していることを踏まえ、インフルエンザワクチンの接種者はインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の判断が容易になることから、インフルエンザワクチン接種を促す専門家もいらっしゃいます。それから、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症に罹患すると重症化しやすい高齢者や、持病を持っている方、妊婦や小学校2年生までの子供、医療従事者に対して接種の推奨を呼びかけているとされています。小樽市としては、厚生労働省の呼びかけを踏まえ、インフルエンザワクチンの接種に対して積極的に取り組まれていくのか見解をお示しください。以上、2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、新型コロナウイルス感染症について御質問がありました。まず、小樽市強靱化計画の掲載内容につきましては、このたびの新型コロナウイルス感染症を含めた感染症対策として、指定避難所に備蓄するマスクやアルコール消毒液、体温計といった感染拡大防止に資する衛生用品を今後計画的に確保していくこととしております。また、感染症罹患者が避難しなければならない事態を想定し、指定避難所となる小・中学校の各教室などを利用した専用スペースを確保することができないか、今後、関係者と協議を行いながら具体的な活用方法の検討を進めることについて計画に盛り込むこととしております。次に、収支改善プランの収支見通しの推計におけるコロナ禍の補助金の取扱いにつきましては、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金や特別定額給付金給付事業費補助金などの補助金の割当てに伴い、歳出である事業費が増加し、財政規模は大きくなりますが、一般財源への影響はないことから、別立てやその都度収支見通しを推計することは考えておりません。次に、令和3年度当初予算編成における減収補塡債の発行につきましては、減収補塡債は地方税の収-52-入が標準税収入額を下回る場合、その減収を補うために発行される特例の地方債であり、本市では市税決算見込額が一定程度明らかになる年末時点で精査をし、発行が可能な場合は減収補塡債の補正予算を計上しております。現在のコロナ禍は経済全体に大変大きな影響を与えており、新年度の市税収入が大きく減収となる見込みとなった場合には、当初予算の中で計上していきたいと考えております。次に、市内経済の状況につきましては、まず、これまでに実施した事業継続支援策における申請では、5月~7月にかけての売上げの平均減少率が、宿泊業においては約 90%、飲食サービス業では約 70%、小売業では約 60%の減少となっており、多くの事業者が影響を受けているものと考えております。本市を訪れる観光客は、週末を中心に、徐々にではありますが戻りつつあり、8月の宿泊客数は対前年比で約 47%と少し持ち直すとともに、飲食店応援クーポンや商店街応援商品券の実施により、売上げに一定程度の効果があったものと聞いております。しかしながら、消費額の大きい訪日外国人旅行者はなく、さらにはイベントの中止や夜の会合の自粛が続くなど、なかなか先が見えないこともあり、事業者の今後の資金繰りを含め、こうした状況が長引くことによる影響を懸念しているところであります。次に、臨時交付金活用事業の不用額につきましては、国からは特に指針は示されておりませんが、11月以降に予定されている第3次実施計画の申請において、申請済みの事業費の増額や新たな事業を追加する際の財源と考えております。また、その使い道につきましては、感染症の拡大防止や市内経済を循環させることが大切だと考えておりますので、そのバランスに配慮しながら、今後の取組の検討を行う必要があると考えております。次に、小樽市が後援を承認して実施された各種大会、催事等の昨年度と今年度の4月から8月までの実施件数につきましては、秘書課取扱い件数で申し上げますと、昨年度は 58 件、本年度は9件となっております。次に、返礼品を伴うふるさと納税の昨年度と今年度の給付額につきましては、第3回定例会補正時点における金額となりますが、令和元年度は 1,577 万円、2年度は 4,038 万円となっております。次に、本市における高齢者のインフルエンザワクチン接種に対する取組につきましては、広報おたるや市のホームページへの掲載、町内会への回覧板、医療機関、高齢者施設や市の関連施設へポスター掲示を行うとともに、今年度はさらに市独自の新型コロナウイルス感染症予防のためのリーフレットを作成し、新聞折り込みなどにより全戸配布する予定でありますので、そのリーフレットにインフルエンザワクチン接種についても記載してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
ただいま、面野議員から新型コロナウイルス感染症についての御質問がありましたのでお答えいたします。まず、病院クラスターの状況につきましては、8月 18 日に最初の陽性者が確認されて以降、当院のクラスターとして判断された 29 名のうち、現時点、9月4日での当院発生分といたしましては、入院患者12 名、職員 14 名、合計 26 名の陽性を確認しております。これらの陽性者については、当院で入院継続となった者8名、札幌市内の医療機関に入院となった者5名、札幌市内の宿泊療養施設での療養となった者が 13 名となっております。その後、治療や療養を終了した方から、順次、自宅等での経過観察に移行しております。また、8月 29 日までに当院の職員及び委託業務等の関係者 1,020 名全員のPCR検査を行い、感染状-53-況の確認を実施いたしました。なお、クラスターが発生した3階東病棟については、入院患者を8月 26 日までに他の病棟へ移した上で病棟を閉鎖し、当該病棟の職員については出勤停止とし、自宅での2週間の経過観察を行っているところであります。次に、当院で行われた感染予防策につきましては、当院では新型コロナウイルス感染症が拡大する以前から、感染症の有無にかかわらず、適用する感染対策として標準予防策を実施しております。標準予防策では、患者への接触前後の手指の衛生のほか、必要に応じて、手袋、ガウン、マスク、ゴーグル、フェイスシールドの着用を医療に従事する職員に指示しております。また、道内での新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、診療や看護にかかわらず、患者に接する可能性がある職員にもマスクの着用を指示していたものであります。なお、出勤時の検温や体調不良の把握につきましては、これまで明文化しておりませんでしたが、国の新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を踏まえて、37 度5分以上の発熱があった場合には出勤せず、自宅療養とすることなどを本年2月に院内に周知したところであります。なお、看護部については、体温にかかわらず、発熱、せき、嘔吐、倦怠感などの症状がある場合には出勤せず、電話で報告することといたしているものであります。次に、最初の陽性者が確認された時点での新型コロナウイルス感染症に罹患した患者の、そのときの入院状況につきましては、最初の陽性患者が確認された8月 18 日の時点では、感染症病床に1名入院されておりました。次に、誹謗中傷や風評被害の傾向とその対策につきましては、今回の件について、インターネット上の掲示板への書き込みや当院職員というだけで家族が出勤停止になるなどの事例があることは認識しております。また、その対策といたしましては、誤った情報が拡散しないように、当院や市のホームページ等を活用し、より正確な情報を発信するとともに、感染者のプライバシーの保護の観点から、改めて個人情報の管理や守秘義務について徹底してまいりたいと考えております。次に、再発防止策につきましては、勤務形態にもよりますが、基本的には、出勤前日の夜及び出勤前の2回、検温による職員の体温や体調の確認をすることや、それに加えてサーモグラフィーの台数を増やし、職員や病院に出入りする方の検温を実施する準備を進めております。また、これまでも新型コロナウイルス感染症が疑われる症状がある場合には、直接来院されますと感染症が蔓延するおそれがあることから、まずは保健所の帰国者・接触者相談センターに相談することをポスター等で周知しておりました。今後は陰圧装置を備えたテントの購入を予定しておりますので、それらを活用した対応についても院内で協議してまいりたいと考えております。なお、クラスターの原因につきましては、保健所の調査でも現時点では特定されておりませんが、まずは標準予防策の徹底など、当院で考えられる感染予防の取組を確実に実施していくことが必要であると考えております。次に、現在受け入れている患者に対する影響につきましては、退院基準を満たし、自宅退院できる者は、PCR検査で陰性を確認後に退院となっております。他の医療機関への転院については、クラスターの発生により定員の調整に多少時間を要するという影響が生じているところです。また、救急患者の対応については、当院でしか対応できない緊急を要する疾患につきましては受け入れておりますが、他院で対応可能な新規入院については受入れを中止しているところであります。次に、誤った情報を公表してしまった原因につきましては、今回のクラスター対策で院内が混乱して-54-いる中、十分な情報収集を行うことができない状態で記者会見に臨まざるを得なかったことや、関係部門間での情報共有の不足も原因であったと考えております、次に、再発防止のための情報共有の方法の改善につきましては、今回の新型コロナウイルス感染症でのクラスター発生においては、当院がこれまで経験したことだけでは対応し切れなかった部分も多くあったものと認識しております。そうしたことから再びクラスターを発生させないということが大前提でありますが、今後に向けて今回の経験に基づいたクラスター発生時のマニュアルなどの必要性を強く感じているところであります。院内の情報共有や各部門間の連携など、今回、見えてきた課題につきましては、マニュアルなどを作成する中で、改善に向けて取り組んでまいりたいと考えております。