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小樽市議会 平成29年第1回定例会 2017年2月28日

地方自治における市長の在り方について

2017年2月28日、小樽市議会の一般質問で、濱本進議員が「地方自治における市長の在り方について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。

質問者
濱本進 議員
答弁者
市長 森井秀明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 15番 濱本進

自由民主党を代表して質問します。まず、市長においては、第4回定例会の反省を踏まえ、同じ轍を踏まないような、ある意味誤解を招かない答弁を冒頭にお願いいたします。地方自治における市長としてのあり方について伺います。初めに、地方自治体における議会と市長の関係について質問いたします。地方自治における二元代表制では、議員で構成する議事機関の議会と執行機関の長は、双方が住民の直接選挙によって選出されるため、住民代表としての正当性に優劣は存在しません。だからこそ、それぞれの機関はお互いに対等かつ独立の立場にあり、決してどちらかが一方に従属している関係ではありません。対等、独立の関係では、お互いの役割、存在を認め、相互に信頼されるよう努力し、信頼関係を成立させなくてはなりません。このことは、まさに小樽市自治基本条例の第1条「この条例は、市民、議会及び市(市長その他の執行機関をいいます。以下同じ。)が、互いの役割や責務を理解し合い、協働による小樽のまちづくりを進めるための基本となる事項を定め、豊かで活力ある地域社会の実現を図ることを目的とします。」と規定しているとおりであります。議会及び市が互いの役割や責務を理解し合うことが成立して初めて、議事機関の議会と執行機関の長が市民福祉の向上のために、それぞれの役割を十二分に発揮できる環境が整ったと言えます。しかし、市長は議会に対して、自分が市長になって今までの状況とは違うのだから議会も変わるべき旨の発言をしています。この発言は、自治基本条例第1条の規定に反しませんか。そして、現在、議会と市長の役割を十二分に発揮できる環境は整っていないと考えますが、市長の見解を求めます。自治基本条例における市民とは、市内で活動する団体も当然含まれています。しかしながら、市長は、市内で活動する団体である小樽商工会議所に対しても、変わるべき旨の発言をしています。この発言も自治基本条例第1条の規定に反すると考えますが、見解を求めます。改めて申し上げますが、平成 27 年4月に森井市長が就任してから今日に至るまで、残念ながら森井市長と議会の間に信頼関係が成立していなかったと言わざるを得ません。なぜなら、平成 27 年第2回定例会以降、7回の定例会が開催されましたが、当初の日程どおりに閉会したのは、皮肉なことに前代未聞の自然閉会となった平成 28 年第4回定例会のみであり、他の定例会は全て会期を延長しております。延長になった原因は、森井市長の議会への不誠実な対応、言動が繰り返されたからです。議会はその都度、市長に反省と改善を求める動議、決議を可決してきましたが、動議、決議によって改善されたことは皆無であったと言わざるを得ません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)改善が皆無であったことは、第4回定例会が自然閉会になったことでも明らかです。この事の発端は、12 月5日の我が会派の中村吉宏議員が代表質問において、森井市長の後援会幹部が代表である雪運搬業者組合が小樽市に損害賠償を請求した訴訟について質問したところ、森井市長は「秩序ある議会、そして品位ある議会を念頭に置きますと、もう少し慎重に質問をされていたら、このようなことにはなっていない」「市役所としても、または市民の皆様にとってもですね、そのような対応を少し考えていただければ迷惑にはならない」と答弁しました。この答弁は全く質問にかみ合っておらず、また、その内容は議員の質問を抑圧し、執行機関を牽制、監視して適切な行政運営を確保する議会機能を否定しており、また、明確な根拠も示さないまま、小樽市議会に品位も秩序も存在しないかのような、誹謗中傷とも言える不適切、不穏当なものでした。この答弁を議会が問題視し、議会運営委員会は市長答弁の取り消しと謝罪を求めましたが、森井市長は応じませんでしたので、議会としては議長名で市長答弁の取り消しを求める議会発言に対する勧告書を提出することを決めました。市長に直接手渡すために、事前に約束していた時間に議長、副議長、そして議会運営委員会の委員長、副委員長が秘書課を訪れましたが、森井市長は不在であり、また、市長の所在を副市長初め職員の誰一人として把握していませんでしたので、やむを得ず副市長に手渡しました。通常の執務時間内の市長の所在を副市長を初め関係職員が把握していないのも重大な問題でありますが、それ以上に問題なのは、私的にではなく公的に議長が市長に直接勧告書を手渡す約束をしていたにもかかわらず、市長が受け取り拒否とも思える行動をとったことは、議会との信頼関係を構築する責務のある執行機関の長として妥当だったのでしょうか。市長の見解を伺います。また、議長が提出のために訪れた際、森井市長はどこで誰と何をしていたのでしょうか。そして、なぜ職員の誰にも行き先を知らせなかったのでしょうか。明確かつ具体的な答弁を求めます。次に、自然閉会となった平成 28 年第4回定例会において、森井秀明市長の不穏当発言により議会を混乱させたことに対する問責決議が、議長を除く 24 名の議員のうち、議会内の全会派 21 名及び無所属議員1名の合計 22 名の圧倒的多数が賛成して可決しました。市長は、この問責決議をどのように受けとめ、今後、議会にどのように対応するのか、明確かつ具体的な答弁を求めます。また、これまで可決された決議などについて、どのように受けとめ、対応してきたのか伺います。次に、執行機関の長である市長のあり方について伺います。執行機関の長は、法的には地方自治法第 147 条で「普通地方公共団体を統轄し、これを代表する。」とあり、また、同じく第 148 条では「普通公共団体の事務を管理し及びこれを執行する。」と規定しています。事務とは、例えば議会の議決の必要な議案の提出、予算の調整及び執行その他地方公共団体の事務の執行などです。当然ながら、地方公共団体を統括し、事務を管理し、これを執行するためには、執行機関の長には相応の資質、能力、見解等が求められます。我が会派は、平成 27 年第3回定例会の代表質問において、市長にはどのような資質が必要なのか、また、森井市長にはその必要とされる資質、つまり職責を全うする資質をどのように培ってきたのか問いましたが、その答弁は「私はさきの選挙において公約や経歴なども含めて市民の皆様から負託を得てこの市長というお役目につきました。今後4年間の取組において、市民の皆様に判断をしていただくのが市長としての姿であり、その市民の皆様の期待に応えていく所存であります」でした。今、改めて議事録を読んで、質問の趣旨を理解していない答弁の内容に失望しています。また、この定例会において、自治基本条例第 18 条「市長その他の任命権者は、まちづくりの推進及び効果的かつ効率的な行政運営のため、人材の育成並びに職員の能力の評価及び適切な配置に努めます。」の規定を無視したかのような、理解しがたい人事異動についても質問しました。森井市長は、自治基本条例を理解した上で、適材適所の配置に努めました、つまりは、適正な人事異動であったと答弁しました。しかし、この人事異動のうち 22 名の昇任人事について、コンプライアンス委員会へ地方公務員法違反の通報があり、委員会は地方公務員法違反の事実があったとの調査結果を公表しました。この調査結果などを踏まえて、平成 27 年6月に行われた人事異動の昇任人事について、地方公務員法に違反しているとの告発があり、札幌地方検察庁がこれを受理して、現在、捜査中であります。自治基本条例第 17 条では、「市長は、選挙によって選ばれた市民の代表として、公正かつ誠実に市政を執行しなければなりません。」とあり、同第 18 条では、「市長その他の任命権者は、まちづくりの推進及び効果的かつ効率的な行政運営のため、人材の育成並びに職員の能力の評価及び適切な配置に努めます。」と規定しています。市長がこの規定を厳格に遵守していれば、最終的な司法判断はともかく、地方公務員法違反容疑というような事態を招かなかったと確信をしています。市長は、自治基本条例第17 条、第 18 条を本当に厳格に遵守して人事を行ったのでしょうか。答弁を求めます。今日に至るまで、人事においては、長期にわたる副市長、総務部長の不在、総務部長内示予定者を初めとする早期退職者、降任希望者の多発、決算不認定の原因となった不可解な参与の任用、そして議会意思を無視したその任用の継続、また、異例とも言える、年度途中のきょう、部長経験者である幹部職員が早期退職するなど、全くもって組織内は正常な状況とは言えません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)執行機関の長たる市長は、地方自治法、地方公務員法、そして自治基本条例を厳格に遵守した組織内マネジメントをする責任があります。しかしながら、現実は、組織内マネジメントが全くできていない状況であり、その原因は、市長が責任を果たしてないのか、または市長に組織内マネジメントをする資質、能力が欠落しているかのどちらかです。私は大変残念ではありますが、市長には組織内マネジメントをする資質、能力が欠落していると指摘せざるを得ません。市長はこの指摘をどのように捉えているのか、お答えください。そのほかにも、私的な葬儀のために、公式行事、公務である手宮中央小学校開校式を欠席したこと、公用車の私的利用、東京小樽会、関西小樽会の欠席、高島漁港区での観光船事業者への便宜供与を思わせるような不自然な係船環設置などの許可、たび重なる除雪入札要件の変更による混乱、利益誘導を惹起させるかのような貸出ダンプ配車方法の変更、平成 27 年度決算の不認定、何らの議会合意、市民合意もない中での唐突な北海道電力への廃炉要請、小樽商工会議所との関係改善が今もって図られないことを踏まえると、森井市長には本当に執行機関の長としてのさまざまな職務を全うするに足り得る資質、能力、見識があるのか、これまでの議会対応から考えても疑念を抱かざるを得ません。森井市長には、私のこの疑念を完璧に払拭する明快な答弁を求めます。これまで、我が会派、そして私は、自治体経営、都市経営について質問し、提案してきました。自治体を経営し都市を経営するためには、市長自身が経営者として、市の職員よりも、職員の誰よりも資質の向上を図り、研さんに努める必要があります。自治基本条例第 19 条第2項は「職員」から始まりますが、私は、職員ではなく「市長」と置きかえて、この規定を市長みずからが実行、実践すべきと考えますが、市長の見解を伺います。以上、第1項目めを終わります。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

濱本議員の御質問にお答えいたします。ただいま、地方自治における市長のあり方について御質問がありました。初めに、私の発言が自治基本条例の規定違反であるとの御指摘等につきましては、以前のオール与党体制から大きく変わったことにより、市の考え方や仕事の進め方、市民への接し方などが変化している状況において、議会との新たなかかわり方やこれまでとは違う関係の構築を目指していかなければならないと考えております。その中で、改めて互いの役割や責務を理解し合い尊重しながら、本市のまちづくりに向けてともに進み始めておりますので、自治基本条例の規定に反しているものではないと思っております。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)そして、それがさらに進むと、今まで以上に役割を発揮できる環境になっていくものと考えております。次に、商工会議所に対する私の発言が自治基本条例の規定違反であるとの御指摘につきましては、先ほど議会との関係でもお答えしましたとおり、市の考え方や仕事の進め方、市民への接し方などが変化している状況において、商工会議所との新たなかかわり方や、これまでとは違う関係の構築を目指していかなければならないとの思いから発言をしたものであり、時には議論を交わしながら、一方でさまざまな事業の実施を通じ、お互いに切磋琢磨しながら進められている状況もありますことから、自治基本条例の規定に反しているものではないと考えております。(拍手)次に、議長による勧告書手交の際における私の行動の妥当性及び所在につきましては、私自身の発言の趣旨が議会には十分伝わっていなかったので、それを伝達するには時間を要すると考え、様子を見たい、時間を置くべきと判断したところであり、また、私を含めた副市長や総務部長など、役職者が直接受け取ることは裁判にも影響を及ぼしかねないという心配から、総務課に届けるようにその旨を議会にも伝えておりました。所在につきましては、石田議員と議員控室で議会再開や報道対応についての打ち合わせをしていたところであり、庁内での移動であることから、特に職員には行き先を告げなかったものであります。(発言する者あり)次に、第4回定例会での問責決議につきましては、提案説明冒頭の内容は、第4回定例会での一連のことを踏まえて申し上げたものであり、真摯に受けとめ、より慎重な発言を心がけるとともに、しっかりと議会議論できるよう、私の考えや思いを丁寧に説明してまいりたいと考えております。また、これまで可決されてきた決議等につきましては、私の議会での言動等に関するものかと思いますが、市長がかわることにより、市役所の仕事の進め方や議会とのかかわり方が変化する過程において、お互いの意思疎通が十分に図られないために提出されたものだと思っております。(発言する者あり)これまでも可決に至ったことを重く受けとめ、意思疎通の改善に努めてきたつもりでおりますが、正常な議会運営が図られるよう、引き続き努力をしてまいります。(拍手)(「よし」と呼ぶ者あり)次に、平成 27 年6月の人事異動につきましては、まず自治基本条例では、市長の責務としまして、第17 条で公正かつ誠実に市政を執行すること、また、第 18 条で人材の育成並びに職員の能力の評価及び適切な配置に努めることとされております。私といたしましては、これまでも答弁申し上げておりますとおり、市長就任以来、人事異動に当たりましては、職員個々の能力を評価した上で、その能力を発揮できる環境を整えることを念頭に適材適所の配置に努めてきたところでありますので、自治基本条例の規定に沿って人事異動を行ってきたとの考えに変わりはございません。次に、私の組織内マネジメントに係る資質、能力に関するお尋ねにつきましては、私としましては、これまで市役所を変えるということを念頭に、鋭意取り組んできたところであります。(発言する者あり)何かを変えることには大きな勇気と大変な努力が不可欠でありますので、このことが時に職員に負担を感じさせることもあろうかとは思っておりますが、この2年間の取り組みによって職員の意識にも変化が見られると実感しているところであります。(発言する者あり)御質問は私自身の能力の有無ということですので、私から申し上げるのははばかられますが、当然法令を遵守し市政運営を行っているという認識でありますし、市政に対しての評価は、この任期中の取り組みにおいて市民の皆様に御判断いただくべきものと考えております。(拍手)(「それでいいぞ」と呼ぶ者あり)次に、市長の職務を全うするに足る資質、能力、見識についての御指摘につきましては、繰り返しになりますが、この任期中における取り組みにおいて、市民の皆様に御判断いただくべく、自己研さんに努めていくべきものと考えております。次に、自治基本条例に規定する職員の責務を私みずから実行すべきとのことにつきましては、私自身もそのとおりであると思っており、市政運営に当たりましては日々自己研さんを続けているところであります。(拍手)

出典:小樽市議会 平成29年第1回定例会 2017年2月28日 議事録 PDF(43ページ) 間違いを知らせる