幕別町議会 令和6年第3回定例会 2024年9月12日
地方分権に逆行する地方自治法改正について
2024年9月12日、幕別町議会の一般質問で、中橋友子議員が「地方分権に逆行する地方自治法改正について」質問し、町長 飯田晴義が答弁しました。
- 質問者
- 中橋友子 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 中橋友子
通告に従いまして、2点の質問を行わせていただきます。1、地方分権に逆行する地方自治法改正についてであります。本年6月 19 日に地方自治法の一部が改正、成立いたしました。この法律は情報システムと、いわゆる補充的指示権などを規定する「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と普通地方公共団体との関係等の特例」を新設するなど、これまでの地方自治法に大きな変更を加えるものです。具体的内容は、政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断すれば、国に地方自治体への指示権を与え、地方自治体に指示を出し、義務を果たせるようにするものです。大規模災害や感染症などを例示していますが、「その他」また「これに類する」などと重大な事態の範囲は極めて曖昧であり、さらに「発生のおそれがある」などの判断は全て政府に委ねられ、国会にもかけられず恣意的運用が可能となるものです。既に全国知事会や道内の首長からも懸念の声が挙げられています。また、自治会や町内会と、その連合体「特定非営利活動法人」などの特定団体を、市町村長が指定して行政事業を担わせる指定地域共同活動団体制度も盛り込んでいます。住民の自治組織に行政サービスを担わせるものであり、慎重な対応が求められます。町の見解を伺います。次に、2、少子化対策の強化であります。厚生労働省の令和5年(2023 年)人口動態統計月報年計では、2023 年の日本の出生数は 72 万 7,277人、合計特殊出生率は 1.20 で、統計を取り始めてから最低になっています。失われた 30 年と言われる経済の低迷が生活や雇用の不安を招き、出生率の低下につながっています。人口が長期に安定するには合計特殊出生率で 2.07 人を超えなければなりません。少子化のもう一つの理由は、第1子の出産年齢は厚生労働省人口動態統計によりますと、30 代前半が一番多くその年代の人口の減少が人口減少を加速的に進みかねない状況をつくっています。したがって、2030 年頃までの少子化対策が特に重要と考えます。若者たちが安心して子どもを産み、育てようと考えられる土台となるのは、雇用が安定し、賃金の保障や労働時間の短縮でゆとりを持った子育てができること、就労と育児が両立でき、職場復帰ができること、高い教育費の負担が軽減されること、一極集中が是正されることなどが挙げられます。国の政策が最も重要でありますが、幕別町としても可能な政策に取り組まれるよう、以下の点について伺います。(1)2023 年の出生率と推移。(2)人口ビジョンの出生率 1.55 の目標達成の取組。(3)少子化を加速化させないために 2030 年までの取組が重要であるが対策は。(4)国の少子化対策である「こども誰でも通園制度」は、2026 年度から全ての自治体で実施とされている。保護、養育を基本とする保育制度とは異なり問題が多いと考えるがどうか。以上であります。
答弁 町長 飯田晴義
中橋議員のご質問にお答えいたします。はじめに、「地方分権の流れに逆行する地方自治法改正について」であります。地方自治法は、地方自治の本旨に基づいて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定めるものであり、併せて国と地方公共団体との間の基本的な関係を規定しているものであります。平成 11 年に成立した地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律、いわゆる地方分権一括法は、国と地方公共団体とが共通の目的である国民福祉の推進に向かって相互に協力する関係であることを踏まえ、地方公共団体の自主性および自立性を高め、国および地方公共団体が分担すべき役割を明確にし、住民に身近な行政をできる限り身近な地方公共団体において処理することを基本としたものであります。今回の改正の背景には、新型コロナウイルス感染症において、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律や新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく施設使用制限等において、調整が難航したことが一つの要因として挙げられております。これに加え、平成 25 年の伊豆大島台風災害や 27 年の常総水害では、災害対策基本法の規定で想定していた非常災害に至らないまでも、広域に渡る対処が必要であったため、地方公共団体のみでは対応が困難であり、このような事態に対応する法令上の権限が整備されていなかった等の課題も取り上げられております。今回の改正で新たに追加された地方自治法第2編第 14 章の規定では、大規模な災害、感染症のまん延その他その及ぼす被害の程度において、これらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、または発生するおそれがある場合に、各大臣または都道府県知事等は、当該事態への対応に関する基本的な方針について検討を行う等のため必要と認める資料または意見の提出を普通地方公共団体に対し求めることができると規定されております。このほか、各大臣等は国民の生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため、都道府県と市町村との事務処理の調整を図る必要があると認めるときに、都道府県に対し、調整を図るために必要な措置を講ずるよう指示することができること、さらには閣議決定を経てその必要な限度において普通地方公共団体に対し、当該普通地方公共団体の事務の処理について、生命等の保護の措置の的確かつ迅速な実施を確保するため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができることなどが定められております。私といたしましては、今回の改正は、一つとして、地方公共団体の現場の意見などを確実に聞き、実情を適切に踏まえた運用となること、二つとして、これまで歩んできた地方分権の推進を損なうことなく地方公共団体への国の関与は必要最小限のものであること、三つとして、国と普通地方公共団体との関係等の限定的な特例となるものであると受け止めております。さらには、この改正は立法の必要性を裏づける事実が極めて乏しいため、万が一に備えて規定を設けたとしか解釈のしようがないものと認識しているところであります。また、今回新たに設けられた「指定地域共同活動団体」制度につきましては、今後の人口減少や少子高齢化等に伴い、さまざまな課題や資源制約が顕在化し、地域社会を取り巻く環境が一層厳しくなるとして、地域の多様な主体の連携と協働を推進し、自治体が担ってきた住民生活に関わる公共サービス等を地域の特定団体に委ねていくという制度であり、具体的には各自治体が条例で定めるものとされております。法律上、指定地域共同活動団体は、地縁による団体や当該団体を主たる構成員とする団体と規定しており、地方制度調査会の「ポストコロナの経済社会に対応する地方制度の在り方に関する答申」の中で、コミュニティ組織、NPO、企業といった地域社会の多様な主体が連携・協働し、サービスの提供や課題解決の担い手として、より一層、主体的に関わっていく環境を整備することが必要であるとされております。制定に至った経緯や制度の趣旨については理解するところでありますが、本町におきましては、既にこれまで推進してきた協働のまちづくりが、このたび、制度化されたものにほかならないと捉えておりますので、引き続き、町民の皆さんのご協力をいただきながら、協働のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。次に、「少子化対策の強化について」であります。我が国における人口減少は進む一方であり、本年1月1日現在の住民基本台帳を基にした総人口は、1億 2,488 万 5,175 人で、昨年1月1日現在の1億 2,541 万 6,877 人と比べて 53 万 1,702 人、率にして 0.42 パーセント減少しており、出生数は昨年が 72 万 7,277 人で、一昨年の 77 万 759 人と比較して4万 3,842 人減少し、出生数は8年連続で減少しております。少子化対策は、希望する時期に結婚することができ、希望する子どもの数を安心して産み育てられる環境を創出することにありますが、その基本となる婚姻数は、全国で令和元年は 59 万 9,000 組、2年は 52 万 5,000 組、3年は 50 万 1,000 組、4年は 50 万 4,000 組、5年は 47 万 4,000 組と減少しており、幕別町の婚姻の届出数は、元年は 128 組、2年は 104 組、3年は 99 組、4年は 81 組、5年は79 組で、全国と同様に減少しております。また、女性1人が生涯に産む子どもの推定人数、いわゆる合計特殊出生率は、令和5年度において全国では 1.20 と8年連続で、北海道においても 1.06 と9年連続で前の年を下回り、最も低い東京都の 0.99 に次いで2番目に低い数字となっていることから、少子化が一層進行している状況にあると考えております。ご質問の1点目、「2023 年の出生率と推移は」についてであります。本町における合計特殊出生率でありますが、5年間ごとに公表される国の人口動態統計によりますと、平成 20 年から 24 年の5年間が 1.46、25 年から 29 年が 1.41、30 年から令和4年が 1.46 となっております。ご質問の2点目、「人口ビジョンの出生率 1.55 の目標達成の取組は」についてと、ご質問の3点目、「少子化を加速化させないために 2030 年までの取組が重要であるが対策は」については、関連がありますので、併せて答弁させていただきます。本町では、平成 28 年1月に「幕別町人口ビジョン」を策定しておりますが、策定時に無作為抽出により、20 歳から 45 歳未満の女性を対象に住民アンケートを実施し、結婚の希望や出産の希望の有無に加え、出産を希望する場合の子どもの人数などについて調査を行った結果を基に、国や北海道が示していた合計特殊出生率 2.07 を用いず、現状や将来の希望を加味し、1.55 とした経緯があります。結婚に関する直近の状況で申し上げますと、令和2年の国勢調査時点での北海道全体での未婚率は男性で 29.8 パーセント、女性で 22.6 パーセントであり、また、50 歳時点での未婚率を示す生涯未婚率におきましても、北海道全体の男性では 25.7 パーセント、女性では 19.2 パーセントとなっており、結婚をしない方が非常に多くなっており、20 万人以下の市町村の統計はないものの、本町においても同様の傾向にあると考えております。また、厚生労働省の人口動態調査による初婚年齢の推移によると、令和3年の北海道の男性では30.5 歳、女性では 29.4 歳となっており、特に女性では 25 年前と比較して約3歳、初婚が遅くなっていることから、晩婚化が進み、妊娠・出産できる期間が非常に短くなっていることが、生涯に出産する子どもの数が少なくなっていることの要因の一つと考えられております。これらのことを踏まえ、令和2年度から6年度を計画期間とした、第2期幕別町まち・ひと・しごと創生総合戦略の基本目標の一つであります「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」につきまして、合計特殊出生率の目標である 1.55 を達成するため、安心して子どもを産み育てられる環境を整えるための施策として、子ども医療費の高校生までの助成や修学旅行費支援事業のほか、幕別町を居住地として選択していただくためのマイホーム応援事業や結婚新生活応援事業を始めとした施策を実施しております。さらに、出産・子育て応援給付金の給付をはじめ、母子健康手帳の発行を契機とした妊婦訪問や出産後の新生児訪問、妊産婦への産前産後サポート、子育てに関わるお母さんやお父さんの育児相談や仲間づくりに役立つパパママ教室やママカフェ、出産後のお母さんの授乳や育児に関する相談、休養のための産後ケア事業など、妊娠から出産、子育て期を通じて子育て世帯に寄り添いながら、子育て支援に関する施策を実施しております。現在、令和7年度から 11 年度を計画期間とした、第3期幕別町まち・ひと・しごと創生総合戦略策定のため、幕別町創生総合戦略審議会に策定方針を説明したところでありますが、本年度が計画期間最終年度である第2期計画の検証や分析を行い、少子化対策を含めた人口減少対策に関する施策について、次回以降の審議会の中でご意見をいただくこととしております。本町といたしましては、子どもを希望しているにも関わらず、妊娠がかなわない方への不妊・不育治療の助成や、経済的な理由により、希望する出産を諦めることのないよう、子ども医療費の助成など経済的負担を軽減するとともに、子育て世帯の困り事に適切に対応できる相談体制の充実などを通じて、産み育てやすい環境づくりを引き続き進めてまいります。ご質問の4点目、「「こども誰でも通園制度」は 2026 年度から全ての自治体で実施とされている、保護、養育を基本とする保育制度とは異なり問題が多いと考えるがどうか」についてであります。こども誰でも通園制度は、令和5年6月 13 日に閣議決定されたこども未来戦略方針において「全てのこどもの育ちを応援し、こどもの良質な成育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルにかかわらない形での支援を強化するため、現行の幼児教育・保育給付に加え、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる新たな通園給付を創設する」と示されました。利用対象者は、満3歳未満の子どもであって、子どものための教育・保育給付を受けていないものとされておりますが、限られた時間での利用になるため、不定期な通園が見込まれ、環境に慣れるのに時間がかかるなど子どもに負担を与えることが考えられます。また、保育現場では、慣れない集団生活による児童の不安や負担を軽減するための対応、利用日や在園時間等の調整、受け皿となる保育所等に新たな役割と責任が加わるため、保育現場の負担増や人員不足といった問題が考えられます。国では、本年度、こども誰でも通園制度の本格実施を見据えた試行的事業を全国 118 自治体で開始しているところでありますが、具体的な制度設計に当たっては、基盤整備を進めつつ、地域における提供体制の状況も見極めながら、利用方法、時間や人員配置等を検討していく予定とされておりますことから、町としましては、保育の質が確保されるかという観点を持ちながら、今後の国の動向を注視してまいります。以上で、中橋議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 18番 中橋友子
再質問を行わせていただきます。地方自治法に関わりまして、地方自治法が制定されましたのは 1947 年の4月ということでありますから、今年でちょうど 77 年を迎えました。それ以前の地方自治は、制度としてはありましたけれども、中央集権的な色合いが強く、地方自治としての権限が認められている初めての法律であったと聞いております。民主主義の学校とも言われまして、この地方自治をいかになしえていくかということが、全国の地方自治の役割としてスタートしたわけですが、なかなか財政面では、分権といえども、地方自治といえども、財政面では国が大きく握っているということで、本当の意味での地方分権にはつながっていなかった。まだまだ機関委任事務制度などもあって、国からの指示というのが色濃く残っていたわけです。それが 2000 年の地方自治法の地方分権で、大きくこの形態が変わったわけです。不十分さが残っているとは言われていますけれども、しかし、機関委任事務が廃止されまして、団体自治、住民自治ということに重きが置かれ、上下主従という関係から協働協力という関係になりました。それから 24 年で今年迎えているわけですが、この 24 年目にして、今回の自治法の改正に至ったということであります。この自治法の改正が、最初の質問で申し上げましたように、これまで分権として地方に対して対等の権限と言っていたものがいろいろありますが、国の指示権が入るということで、風穴を開けてきた。つまり対等の関係が少しずつ崩れていくのではないかという、そういう危機感を持ったという、そういう解釈をされた人たちがおります。その中には、全国知事会の意見があり、それから町村長会の会長さんも危機感の意見を述べ、そして法律の専門家、日本弁護士会だとか自由法曹団は、これはやってはいけないということで声明も出されています。そういった中での問題でありますから、そしてそれは幕別町のまちづくりに、あれは特に幕別町の町職員、自治体職員に、直接その任務が、国からの指示による拡大ということが懸念されるものですから、やはりここで冷静に見て、そして上げるべき意見は上げていく必要があるのではないかと思って、お尋ねをしたところです。町長も見解の中で言われていますけれども、ではどこが問題なのだということなのですけれども、今回の改定は、コロナであるとか、大災害であるとか、そういうことを理由にして、連携した国が、住民、国民の安全に重大な不安が生じたときに、国が直接担当大臣を通して指示するのだということなのですけれども、では国民にとって重大な命の心配、不安が残るということは、一体どういうことなのだということですよね。自然災害であるとか、それからコロナのような感染症であるとかということになれば、これは今までも既に災害防止法があり、あるいは感染防止法がありということですから、この中でやってこられたと。では、一体何が足りないのかということで、ここでやはり私は懸念することが、この法律をつくられるときに、地方制度の審査会というのはずっと開催されておりまして、第 33 次の地方制度調査会の中でこの問題が取り上げられたときに、コロナがあったということがもちろんですけれども、デジタル化で情報の広範囲な共有ができるというようなことも含めて審議がなされ、その際に、やはり自然災害と併せて、有事法制も含めた重要な事態が、国にとって不安をあおる重要な事態が想定されるその場合に、もっと確たる地方自治法を持っていなければ駄目だというような流れもあって改正された。だからこの時期に、そういうことを想定されて改定されたと書かれています。具体的には、最初は感染症あるいは災害、そして武力攻撃とあったそうなのですが、実際に法律が完成するときには、前段二つは残るのですが、最後の段はその他と入れ替えてきたということが、この間の資料の中で、いろんな角度の資料の中で出されてきています。したがって、そういうところに自治体がくみしていくことに私は非常に不安を感じますし、やはりそういう点では、指示となると断ることができないわけですから、したがって町長のご答弁の中では、さまざまなデータとか資料の提供、意見を求められるということでありますが、現実にそういうふうになってくると、見解を述べられている方は、自治体職員の直接の派遣も起きてくるということでありますから、改めて見解を聞いておきたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
町の行政、まちづくりをあずかる者としては、これはもう職員も当然いて、はじめて行政推進ができるわけでありまして、今回の法改正によって、今言われたような職員の動員、派遣、そこも表には出ていませんが、明確にするのは私も十分承知しているわけでありまして。ただ、最後、指示というのがあります。しかも、その他の事態という中にそれを隠している表現になったわけで、町村の調査会の議論においては、その非常事態という有事、そのことも視野に入れながら議論されたと、そんな記憶を私はしているわけでありますけれども。それで、では実際そういう指示があったら、どうするのということになると思うのですが、これはやっぱり町をあずかる者としては、職員がそんな目に遭うことが、みすみす分かるのであれば、それは指示に従わないという選択、体を張って指示に従わない、そういう選択が私はあるのではないか。あくまでも、私は町民に対して責任を持っているわけですから、町民あるいは職員が、何らかの危害が加わるとか、懸念があるという場合については、やはり体を張って指示を拒否するという姿勢が大切だと思いますし、ただその前に、この法治国家が、こういうこそくなまねをして、そしてやってくるということが、そもそも私はある程度信頼関係を持ってまちづくりをしていますので、そこのところは、さほど心配はしていない。当然信頼があって、これは国、道との信頼があって、まちづくりやっているわけですから、そこまでやるかなという思いは持っているところでもあります。
再質問 18番 中橋友子
体を張って、大変心強い答弁で、そう貫いてほしいと本当に思います。だけれども、法で変えてきたときには、やはり町長言われるように、法治国家である以上は、法律で認めているのだから、あなたが幾ら体を張ったって、この法に従っていただきますよというのが、やっぱり法の持つ力といいますか。ですから、そういう見解を持たれることはとっても大事だと思いますし、共有できますし、やっぱりこれからの行政当たっていく上では、この法律が通っているということを、6月に通りましたから、通っているということを念頭に置きながら、十分対応していただければいいのかなと思います。実際に、このことで声を挙げられた、北海道新聞に載りました名寄市の市長さんは、やはり町長と同じようなお話をされまして、いろんなことをカモフラージュで言ってこられているけれども、この名寄市というのは、福島の震災のときに、うちもやりましたけれども、南相馬市に職員の派遣をする中で、広域の命を守るための自治体間の連携というのをされたのですね。そのときの、同じように手を貸した九つの自治体の首長さんたちで、自治体スクラム協議会という一つの組織つくって、その方たちも今回の法改正については必要ないということを明確に言われまして、連携して命を守るというのであれば、十分私たちはやってきていますと。足りないところも、法改正も求めてきましたと。したがって、これからそういうふうにされていくのであれば、沖縄の基地の問題では、県民の思いを無視したことなどがやられているというようなことをこの市長さん言いまして、それで、やっぱりきちっと自治法に基づいて貫くということを、首長として強固に持っていくというようなことを述べられています。同じことではないかと思いますので、貫いていただきたい。このことで、これは町長の見解をいただきましたので、この質問はこれまでにしまして、もう一つ下にあります、それに急遽飛び込んできたのですよね、この指定地域共同活動団体というのが。最初のときには、これ、ないのですよ。ご存じのだと、すみません、なかったのですよね。ところがこの法律を審議している間に、能登半島の地震もありましたし、また有事法制に関わる新しい経済機密保護法などもできたものですから、急遽これを付け加えてきたということが見解として出されています。町長は、これが今幕別町がやっている協働のまちづくりというような、同じような位置づけであるから、町民の協力をもらってやっていくというお答えだったと思うのですけれども、条例はこれからつくられるわけですから、その範囲にとどめるかどうかというのはやっぱり町の考えですよね。求められているのは、協働のまちづくりなどというものとはちょっと違って、もちろん町内会であるとか、住民の連合体であるとか、企業も全部入っていくわけですけれども、そういうことを描いて、行政サービスの末端機関としての位置づけを持ちながら、行政が行うべき仕事を随意契約で出していくというような、そういった中身になっているわけですよね。したがって、そうであるならば、協働のまちづくりとは全然性格が変わってくると思いますので、町がきちっと条例のあり方で、それを、その権限は首長にあるということでありますから、ぜひ町長が協働のまちづくりの範囲ということで考えているのであれば、そういった範囲にとどめるということが大事だと思うのですが、どうですか。
答弁 町長 飯田晴義
条例で定めるとなっていますが、条例は、私の解釈では、制定しなければならないとはなっていないと思うのですね。そういう解釈を私はしていましたので、そういう要件、言ってみれば、まちづくりを一緒にやってくれる法人等の要件は、条例で定めなければならないとなっていますが、条例をつくりなさいとはなっていないとは思って、今、そう解釈しています。ですから、私は条例をつくる気持ちは全くありませんでしたし、私の認識は答弁で申し上げたように、これはもう行政を共に進めていくパートナー、協働のまちづくりのパートナーという認識をしておりますので、何を今さら法律でつくったかなという認識です。ですから、それをわざわざ何か強制的にやらせる、NPO 等あるいは団体をやらせるということはそもそもおかしいじゃないですか。ですから、私は今まで我が町が進めてきた協働のまちづくりのパートナーとして、以後、これからも協力いただきたいということで答弁は示させていただいたと思います。
再質問 18番 中橋友子
制定しなければならないか、しなくてもいいのかというところは、私はしなければならないと思ってお尋ねしましたけれども、町長がそうおっしゃられるなら、再度、研究がいるかなと思います。ただ、何で今さらとおっしゃって、本当にそうですよ、何で今さらですよ。私、先ほど自治法制定の歴史的な流れ、ちょっと触れさせていただいたのですけれども、これ過去にもあるのですよね、似たようなものが。1943 年に地方制度改革というのが、これ、戦争中ですよね、43 年ですから。そのときに、やはり住民の自治組織である地域、当時は部落だとか町内会だとかというのが、行政の末端組織として制度化されて、そこでやはり配給が行われたり、それから市町村の業務の代行だとか、言わば住民の監視組織みたいなのも、実際につくられてきていたわけですよね。こういったもの、今回のが全くそれと同じだとは言いません。でも、そういうことも想定されるのだということも、背景にあるということをぜひ押さえていただいて、条例をつくる考えがないということであれば、そういう姿勢を貫いていただきたいと思います。どうですか。
答弁 町長 飯田晴義
法律はもう少し読まないと分からない、ざっと読んだ中での話ですので、ちょっとここの場で言い切るのは、ちょっと言い切れるまで自信がありませんけれども、いずれにしても、ここの根っこにあるところが、どんどん人口減少が進んできて、行政、いわゆる役場だけではまちづくりができなくなってきているので、そこでお助け隊みたいなそういう形の中で、一翼を担っていただける団体については担っていただくというのが、私は根っこであるのかなという解釈をしておりましたので、先ほど申し上げたように、協働のパートナーという位置づけは何ら変わらないし、今後も我が町において、どうしてもこの団体に、この企業にやってもらわなければならないということが、果たして出てくるのかどうなのか。そこがあるとしたら、委託ですね、民活というのはあるかもしれませんけれども、行政が本来担うべき役割について無理くりやってもらうようなそんなケースは、ちょっと今のところ考えられないものですから、これ、20 年、30 年たったら分かりませんけれども、現時点においては想定をしていないということであります。
再質問 18番 中橋友子
法律は、多分いろんな、何ていうのですか、そのときの政権が力を持ってつくっていくわけですから、いろんなことを想定して、入口は人口減少だから、あるいは災害があるから、コロナが感染したからということで来るのですけれども、しかし、私たちは同じ過ちを繰り返さないという、過去の歴史という大事な財産を持っているわけですから、それを生かした次への展開、運用ということで、今、町長のいただいた答弁、私は納得できますので、その方向性で力を発揮していただきたいと思います。少子化対策についてお尋ねをいたします。今回、少子化対策、私が3度目、4度目になるのですけれども、改めて幕別町の人口ビジョンの計画の見直しの時期、毎年議論はされていますけれども、見直しの時期に来ているということと、改めて増田リポートの第2弾が出されまして、多少の変更はありますけれども、人口減少というのが声高々に押し出されてきた。しかし、ではその背景一体何なのだ、これまで人口減っていくのは一体どこに理由があるのだと、町村の努力が足りないのかということになれば、私はそうではないと思うのですよね。そこで改めて、幕別町の人口ビジョンの位置づけ、将来的にも 1.55 の出生率をキープしながら、まちづくりをやっていくということで、この間、令和2年からの計画書をずっと持ってこられました。変更に当たっては、住民の皆さんの、関係者の意見聞かれてということでありますから、私なりに変更について思うことで、この質問の中身に沿ってお尋ねをしていきたいと思います。まず一つは、1.55 の目標そのもののことですが、これ全然達成したことは今までありません。お示しいただきましたが、20 年から 24 年の5年間は 1.46、次は 1.41、また 1.46 に戻っていると。1.55からとなると、0.11 はものすごい数字だと思うのですけれども、この数字については、そのときのアンケートの希望的な答えが多かったからということですけれども、これはやっぱり町長、このまま持ち続けるということなのでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
当時のアンケートを基に、プラス町としての希望的な思いというもの、期待値も込めて 1.55 という数字になっていますね。1.55 が本当に実現できるかどうかというと、本当に厳しい数字ではあると思いますけれども、今ここに来てこの数字を下ろすということはしたくない。やっぱりそれに向けてさまざまな施策、定住、子育て支援策というものをやっていくことは必要だろうと。一方では、これも努力していくのですが、もう一つ私が町長就任以来取り組んできたのは、総人口はもう減るのは仕方がない。というのは、私は平成 27 年に町長になっていますけれども、増田リポート、日本創成会議の増田代表が数字を出したのは平成 26 年なのです。約1年前に出されていまして、そのことは、人口が減っていくことはもう私は立候補するとき承知していたわけで、それよりもむしろ問題にしたいのは、1市3町帯広圏において、やはり高齢化が進んでいる。つまり年少人口がいない。年少人口プラス生産年齢人口の割合が低い。何とかそこを高めていく必要があるのであろうと。単に人口を延ばすだとか、なるべく減らさないというよりは、年齢構成の若返りが必要だろうと。そういうことをしないと、将来幕別町は本当に厳しい状況になるだろうという思いで、この間ずっと定住対策と少子化対策をやってきたわけであります。その結果、総人口はもうピークが平成 26 年の4月末、2万 7,714 人いましたけれども、そこから約2,300 人もう減っています、この3月までに。減っていますけれども、若返りは進んでいる、そういう実感を得ていますので、人口よりも活力は戻ってきている、若返りということは。ですからそこは、子育て、子どもと子育て世帯の人口という社会増減を見たときに、640 人ほど増えてきているのですね。2,300 人減っているけれども、そこの人口は社会増で 640 人ほどプラスになっているということがありますので、やはりそこはしっかり進めていく。そのことによって 1.55 も何とか達成したいと、そんな思いでいるところであります。
再質問 18番 中橋友子
目標は、ただ絵に描いたものであってはならないと思う。しかし、その目標をこだわり続け、堅持することで、そこに近づく政策を展開していくと、これとっても大事なことだと思うのです。そういう点では、さらに期待をしていきたいと思うのですけれども、ただ私1番目の質問で申し上げましたけれども、町長言われるように、少子化、それから人口減少というのは、我が町だけではなくて今国全体の問題だと。なぜ人口が減るのだ、子どもがなぜ生まれないのだというところから言って、今、国は異次元の子育て支援とかというのを新しいのを打ち出して、その最後に「こども誰でも通園制度」というのが入ってきて、もうびっくりしてしまって、これ最後にお尋ねするのですけれども、これは人口ビジョンを来年見直していくときの基本的な考え方として、私は持っていただきたいと思うのですけれども、なぜ少子化なのだというその理由ですよ。そこは、単に若者が減った。では、若者何で減ったのだと。結婚する人が少ない。これ今お聞きしていたら、結婚された方が令和5年 79 組と、最初のときよりも6割近く減ってしまっているのですよね。なぜこうなのだと、ここが私問題だと思うのですよ。これは国の政策によるところ多いです。第一には低賃金、そして既婚者が少なくなってきている。それはどうしてかというと、なぜこんなに結婚する人が少ないのだという中では、結婚しても暮らすだけの経済基盤がないということが大きいのと、その背景に、これいつも言うのですけれども、正職員と非正規職員の既婚率、裏返せば結婚はしない人。例えば 20 歳から 29 歳までの男性、この 29 歳までの男性はまだ7割近く結婚していないのですね。だけど、これが正職員では 69.5 パーセントが、非正規であれば 87.5 パーセント、結婚していない人多いのですよ。さらに、30 代になって結婚する人ちょっと増えてきて、非婚率というのが減るのですけれども、非正規職員の結婚していない男性というのは 41 パーセント、30 歳から 34 歳。しかし、非正規は 77.7 パーセント。同じく 39 歳の方も正職員の方は結婚していない人 27.6 パーセントですけれども、非正規の方は 70.1 パーセントと。これやっぱり、根本的にこういう雇用形態が続く限り、一つには少子化は克服できないだろうと。二つ目、やっぱり女性のジェンダー不平等といいますか、そこがやっぱり問題だということで、男性と女性、今、男女共同参画という視点でまちづくりどんどん進むのですけれども、現状で、今、日本の女性が、その家事とか育児とかということにどれだけ時間を費やしているか、男性と比べてどのぐらい違いがあるかといいますと、日本の女性の無償労働時間、育児や家事も含めて、平均時間で、2016 年で3時間 28 分、この前のときはもっともっと高いのですよね。これ、男性の時間から比べたら、およそ日本の女性の家事・育児に関わる時間は 5.5 倍と出ているのですよ。こういう状況を残して、女性自身も社会進出や経済的理由で、仕事を求めて外に出られる人多くなっていますよね。でも、この家庭の状況は変わっていない。そうすると育児に疲れるというか、本当に喜びを持って当たれないということがあります。賃金格差もそうです。賃金格差は、日本全体が 30 年間上がらなかったと。1991 年を 100 にしたら、日本は 10.31、ほとんど上がっていないです。他国と比べたら雲泥の差。米国が 146 とかいろいろあります。だから、やっぱりここに低賃金と女性の家事労働の負担、さらに付け加えて言えば、高等教育費の個人負担の増加、これは、高校終わった後の教育です。これが大きいと。もう大学を終わった方が、平均 351 万円の奨学金の返済を持って、今、社会に出ているというようなことでありますから、こういうことがあって、そして各町村にいろいろ頑張れと言ってきても、本当に難しい。私は、やはり幕別町の人口ビジョン、あるいはこれから総合計画ももちろんそうですね。そこに、やっぱり元気な子どもさんが誕生していく町になってほしいですよ。そういったときに、今のような視点を文言にどう入れるかというよりは、議論の土台の中にやっぱり持っていただいて、そして改善に向けると。そのことによって、この 1.55 についても道が開けるというような、そういう考えで臨んでいただきたいと思うのですけれども、どうでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
思いは珍しく一致しているのですけれども、ただそれは、町の審議会で議論するにしてはあまり大き過ぎて、これは私も地方創生が始まった平成 27 年から始まったときから言っているわけで、国が当時、補充率 100 パーセントで 2,000 億円出すから、地方の創意工夫で人口減少対策やってくれよということだったのですが、翌年になったら、事業費ベースで 2,000 億円にして 1,000億しか出さないのですね。補助率2分の1にしたわけです。それも本当にやる気がないような中での地方創生が、もう 10 年が終わろうとしている。この根本は、今言った賃金が上がらないということもありますし、やはり子育てする上で医療費と教育費がかかるのですよ。これを何とかしないと、安心して産み育てるような環境にならないと、ずっと私も言い続けてきていましたし、与党の政策懇談会でもそういうこともずっと申し上げてきているわけで、そこを何とか国においてやってもらわなければならない。財源の問題あります。これはどこから調達するのか、そこの選択というのはありましょうけれども、やはり国が本気度を持ってやらないと、これは人口減少なんていうのはもう全く解決できませんので、そこはそこでずっと私は言い続けていきたいと思いますし、ただ、やはり町内の審議会においては、幾らかでも希望を持って、結婚して子どもを産み育てるような、そんなものができてくればありがたいのですが、なかなかそういうメニューというのはないのですね。もうかなりやり尽くしたなという感じがありますので、ただ、気持ちだけは前に向いていくような、活発な議論をしていただきたいと思います。
再質問 18番 中橋友子
答弁いただいたのを見たときに、改めて頑張って、高校生までの医療費の無償化をはじめ、修学旅行の応援であるとか、本当に頑張ってきたな。あとは伴走型、育児の悩みに答えるソフト面での支援もやってきているし。でも、これでよしということではなくて、さらに可能なことは幾らでもあると思います。今、自治体によっては、奨学資金返済についての支援を行ったり、午前中もありましたけれども、高い教育費の負担軽減にも、もっともっと切り込んでいく余地はありますし、給食費の問題だとかもありますから、それは今後のまちづくりの中で、大いに検討していただければと思います。私は、町長が審議会では難しいというのは分かっています。だから、文言に入れるということにはならなくてもというのは、そういう意味だったのです。したがって、ベースとして押さえていただきたいということであります。2,000 億円が 1,000 億円のお話を聞いて本当にひどいなと思いましたけれども、今回の異次元の子育て支援を見ても、本当にこれで子どもが増えるかというような中身なのですよね。第3子以降は、3子目から3万円出しますよとかね。でも、それ全部年間トータルで見ると、たかだか年額で 20 万であったり、50 万であったりということなのですよ。それで子どもさん1人増えていくのかと言ったら、そうはならないですよね。だから、やっぱり声を上げることと、町の政策を頑張っていただきたいということと、その中に入っていたのが、この「こども誰でも通園制度」なのですけれども、これは 2026年ですから、あと2年でやりなさいと、幕別町もやりなさいと言われているのですよね。ほかのところを十分よく、今までの周りを見ながらも検討したいということなのですけれども、これやっぱり実施を検討というよりは、実施できないという声を上げることのほうが大事なのではないかなと、そのぐらい期待のできない制度だと思います。具体的に言えば、中身は町長お答えいただきました。私は一番懸念するのは、本当に子どもさんにとってよい制度なのか、保育育児にとって。だって、いきなり子どもを、1日2時間なり3時間なり、月 10 時間、好きなところに好きな時間、極端に言ってしまったら、ネットで予約して預けてきていいと、それが子育て支援なのだということが、この長く保育行政に携わってきた市町村に対して、そんなことよく言ってくるなと思いました。したがいまして、実施というよりはむしろ弊害が多いということで、町村会でもいろいろそういう機会あると思いますので、難しいという声を上げることのほうが大事ではないかと思いますが、どうでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
国においても、並大抵には進まない、非常に苦なのだろうという思いがあるからこそ、全国 118 自治体で試行をやるというか、検証するということでありますので、それをやっていくとほぼ分かってくるのではないでしょうかね。それと、やはり子どもにとって本当にいいのか、健全な育成につながるのかというところが一番心配するわけですよ。預けたいときに何時間預ける、次はこっち預けるとか。したら、全く体系的なというか、子どもの健全な育成を主眼においた保育というのは、できるのかなという心配もあるわけでありますし、場所がころころ変われば、慣れなくて泣いてその時間終わってしまうとか、そういうことも懸念されるわけでありますから、いずれにしても、今年試行するということをやって、もう始まったかどうかちょっと分かりませんけれども、やるということになっていますので、その中で十分、やらないほうがいいという結果が見えてくるのではないのかなとは思っています。いや、良識があれば多分そういう結果になるのかなと思っていますし、そもそも待機児童がまだ解消し切れていない中で、どうやってマンパワーを確保するのだということもあろうかと思うのですよね。ですから、本当満足な保育というものができるのかと。何か見せかけだけで、こども誰でも保育園と言っているような気がしてならないわけで、そこはやっぱり国においてしっかり検証した上で、決めたからやるのではなくて、やっぱりしっかりした判断をした中で、是非を決めてほしいと思います。
再質問 18番 中橋友子
以上を持って、質問を終わります。