小樽市議会 平成28年第4回定例会 2016年12月5日
経済対策について
2016年12月5日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「経済対策について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 中村吉宏
3項目め、まず小樽市の観光、隣接の余市町と地域連携をできないのか伺います。昨年度、余市町は、隣接の仁木町とワインツーリズム広域連携を行うということで、地方創生先行型交付金の交付対象となりました。ワインツーリズムに関しては、小樽市もワイナリーがあるまちであり、余市町、仁木町と連携して、このような取り組みを行うべきであると考えます。この点に関し、本市の見解を伺います。今、観光協会を中心に冬季のイベントとして、小樽・余市ゆき物語が開催されています。そして、小樽雪あかりの路も来年2月で 19 回目を迎える中、余市やニセコとの連携の動きも出てきました。こうした流れの中で、広域連携の取り組みを加速化させるチャンスが生まれてきています。行政も相互協力の中で、こうした取り組みを加速化していただきたいと考えますが、本市の考えをお示しください。取り組みとして、今後、具体的にどのような取り組み方ができるのか、お示しください。小樽・余市ゆき物語や小樽雪あかりの路のような冬場の観光事業交流への取り組みは目を見張るものがあり、実行委員会の方々やボランティア協力されている方には本当に頭の下がる思いであります。こうした活動を支えるための予算を今後はふやしてほしいと考えます。特に、小樽雪あかりの路は、平成29 年度実施の際に 20 周年を迎えます。今や世界に知れ渡る小樽を代表する冬の一大イベントとなりました。今年度の補助金は予算計上されていますが、20 周年に向けてさまざまな企画も用意されているところ、また一軒でも一人でも多くの市民が参画をして、小樽が優しく明るい光に包まれることを実行委員や雪あかりの路にかかわる多くの方が願っているところです。次年度のことではありますが、できる限り補助金の予算増額をお願いしたいので、このことについて見解をお示しください。我々は、今期の議会会派視察で、地域観光や観光DMOについて東京都墨田区の取り組みを視察してまいりました。東京都墨田区は、葛飾北斎ゆかりの地、向島の芸者衆、両国の大相撲と非常に観光資源の多いところではありますが、その中に目を見張る取り組みがありました。それは、住民の日常を観光資源に転換しているというところであります。例えば、大相撲について、夕刻に土俵上で力士が取組を行う場面はテレビでも視聴できるものでありますが、両国地域では、午前中、力士の方々は朝稽古を行っております。それは、地域の方には日常の風景ですが、外の方には非日常であり、朝稽古の風景を見てみたいという観光客の希望があるとのことでした。そこで、墨田区観光協会は、朝稽古を見学する企画を行ったそうです。稽古の後のちゃんこを振る舞ってくれる相撲部屋もあるそうで、体験者には好評であるとのことでした。住民の日常を観光客に提供し、それを商品化できているとのことでした。このような取り組みをしっかりと本市でも取り入れていくべきであると考えます。今、本市でも観光DMOへの取り組みを始めているところでありますが、どのような組織にして、どのような取り組みを行っていくのか、今後の展望をお示しください。また、DMOは、それ自体が収益を上げることで地域への利益還元を行い、または企業の事業発展に寄与することが求められます。収益を確保していくことについて、どのような取り組みが考えられるのか、お示しください。経済活性化に関する状況と今後の対応について伺います。本市では、平成 28 年度予算で、中小企業等への資金貸付金など融資に関する事業に 21 億 2,753 万 7,000円を計上しております。一方で、負担金、補助金及び交付金については、5,613 万円の予算づけしかありません。貸し付けも重要な事業であることは理解ができるのですが、小樽市内で新規に創業をする事業者向けの給付や補助の制度が少ないと思われます。実際のところ、私がお話をした本州の企業の経営者の方も小樽への進出を検討されておられましたが、小樽市からの給付や助成の制度が少ない点を指摘されておりました。業種、業態によって求める支援の方法も異なるところかと思いますし、企業が負担するリスク面からも支援の希望内容は変わってくるものと思います。今後において、給付、補助制度の拡大を検討されていかないのか、また検討されているのであれば、こうした企業の業態ごとの対応を行うことにも取り組んでいただきたいと考えますが、見解を伺います。次に、企業誘致活動に関して伺います。市長は、公約で小樽市のトップセールスマンになると言っておりました。それは、企業誘致についても同じ考えなのでしょうか。もし、そうであれば、市長就任から1年7カ月、誘致促進に向けた動きは皆無といっていいほど見られないと実感をしております。もちろん市長御自身が当初よりおっしゃられているとおり、きょう行動してあすすぐに結果が出るというものではありません。しかし、とまっていては何も始まらないのは自明の理であります。森井市長就任後、現状、何社ぐらいの企業にアプローチをし、その企業の反応はどうなのかお示しください。次に、中小企業振興基本条例制定に向けた取り組みについて伺います。本年3月 31 日、北海道中小企業家同友会しりべし・小樽支部と小樽商工会議所の両団体より、中小企業振興基本条例制定の要望書が市長に手交されました。また、その少し前、平成 28 年第1回定例会における私の一般質問に対し、市長は、「この条例が制定されることで市内における中小企業の役割と責務が示されることとなり、行政と市内中小企業とがより緊密に連携をし、市の経済振興に寄与していくことが可能になると考えていることから、今後、市内、経済界と連携をしながら、条例制定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。次に、条例制定に関する今後の課題等につきましては、行政と経済界が制定された条例の理念を共通認識の下、成果を高めて実効性のあるものにできるかが大きな課題であると考えております。このことから、条例の制定に当たっては、市と経済界、市内中小企業が同じ認識を持って経済の活性化を進めるため、条例の活用方法などを十分に議論していかなければならないと考えております」と答弁をしております。これらを踏まえて伺います。中小企業振興基本条例制定に向けて、現在の取り組み状況をお示しください。また、制定に向けた今後のスケジュールを示してください。次に、高島地区における観光船事業者と漁業者に関する現状と市の対応について伺います。高島地区における観光船事業者の進出により、漁業者の方々の漁業権が侵害された件について、市の対応の不適切な状況は、前回定例会で議論されたところであります。前回の議会議論の中で、全会派の議員がその不適切さを指摘し、漁業者がどのように考えているのか、市長みずからも声を聞いてほしいと主張しておりました。2カ月以上が過ぎた現状、漁業者と観光船事業者に対する市の対応について進展があればお示しください。また、市長は、その後、漁業者の方々の声を聞かれたのかどうか伺います。この問題への小樽市の一連の対応、漁業者の方への対応の不適切さゆえに、議会は今年第3回定例会において、全会派一致で問責決議案を可決いたしました。この問責決議を受けて、速やかな対応を行っていただいているであろうと思います。漁業者の方への今後の対応も含め、お示しください。また、12 月1日付で、当該観光船事業者に対し、高島袖護岸への係船環設置許可を行ったと伺いました。このことにより現状がどのように変わるのでしょうか。この許可を含めて、当市の進め方には議会は反対の立場をとっておりました。許可を行った根拠、またなぜこの時期に、しかも急いで許可を行ったのか、これまでの議会議論を踏まえて、明確にかつ市民が納得する説明を求めます。この許可を行うに当たり、小樽市の考え方として漁業者の方々や漁業協同組合と交渉、協定の成立がなければ許可しないということでありました。許可をしたということは、漁業者や漁業協同組合と事業者の協議が進み、合意を得ることができたものと思います。成立した協定、協議の内容をお示しください。以上で、この項の質問を終わります。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、経済対策について御質問がありました。初めに、観光についてですが、まず余市町や仁木町と連携したワインツーリズムなどの取り組みにつきましては、市内に新たなワイナリーが誕生していることや、小樽のNPO法人が余市町、仁木町をめぐる余市・仁木ワイン&フードフェアを実施するなど、既に旅行商品化が始まっていることもあり、これらの連携が一層進み、新たなツアー造成に結びつくように、市としましても、海外や道外でのキャンペーンなど、さまざまな機会を捉え、積極的にプロモーションを行ってまいります。次に、余市町やニセコ町などとの広域連携の取り組みにつきましては、定住自立圏を構成する北後志5町村とは、小樽・北後志広域インバウンド推進協議会や小樽港クルーズ推進協議会において、北後志地区の多様な自然環境、食材や地酒の文化を活用した周遊ルートを設定し、連携して事業を進めているところであります。具体的には、北海道在住の外国人による視察旅行と実施後の意見交換、英語版の北後志トレジャーマップの作成、配付、ブロガーや旅行関係担当者の招聘事業などを実施しております。今後は、さらに後志総合振興局や後志観光連盟等との連携を深め、ニセコエリアなどとも密接な関係を築けるよう取り組んでまいりたいと考えております。次に、来年度の雪あかりの路実行委員会補助金の増額要望につきましては、このイベントは、多くの市民の皆様がボランティアとして参画をするとともに、前回は国内外から 54 万 4,000 人の来場者を迎えるなど、本市を代表する冬のイベントとして定着をしております。市といたしましても、毎年、実行委員会に対し補助金を交付しておりますが、20 回を迎える来年度の補助金につきましては、実行委員会から企画内容と、それに伴う経費を伺った上で予算案を作成してまいりたいと考えております。次に、小樽版DMOの本市の組織体制につきましては、国の地方創生加速化交付金を活用した小樽版DMO環境整備事業により、本市の観光にふさわしい組織設立に向けた道筋を示す提言書を作成し、これをもとに、さらに市内の観光関連団体、事業者等との共通理解や合意形成を図りつつ、官民が協働した総合的な観光推進組織の形成の検討を進めてまいりたいと考えております。小樽版DMOにおいては、マーケティング機能を生かした事業展開が図られるものと考えますが、具体的な取り組みについては、今後、組織の設立とあわせて議論を深めていくものと考えております。今後の展望については、小樽の観光資源を最大限に生かして、稼ぐ観光地域づくりを目指し、本市の基幹産業である観光の一層の振興に努めてまいりたいと考えております。次に、小樽版DMOの収益の確保につきましては、自主財源を確保することは、DMO運営の重要な要件と認識しております。収益事業の具体的な取り組みは、これから検討されていくものと考えますが、例えば今年度実施する歴史的資源の観光資源化事業や、「夜のまち歩き」実証実験事業の結果を踏まえた採算性の高い着地型の夜間ツアーや、歴史的建造物を利活用したイベントなどが考えられますが、今後、議論を深めていくことにより、小樽の魅力を最大限生かした収益事業を創出していかなければならないものと考えております。次に、経済活性化に関する市の今後の対応、交付金等の増設についてですが、まず市内で新規創業する企業に対する給付、補助制度の拡大につきましては、市内中心部への雇用が見込まれるコールセンターや、ICT関連など情報関連企業が求める商業施設の活用に対する助成支援が十分ではないことから、補助制度について検討しているところであります。また、企業の業態ごとの対応につきましては、本市では、製造関連や物流関連の工場等誘致における固定資産税等の課税免除が制度の中心となっており、他のさまざまな業種・業態の支援制度の拡大については、それぞれの企業ニーズや規模、他都市との比較、優位性などを踏まえ研究してまいりたいと考えております。次に、企業誘致活動につきましては、公約にもありますとおり、私自身が小樽の営業マンとして小樽のすばらしさを発信しております。誘致企業へのアプローチにつきましては、市長就任後、平成 27 年に実施しました設備投資動向調査などにより、北海道や本市への立地に関心を示された首都圏の企業 13 社を訪問しております。また、本年、首都圏で開催された北海道主催のふるさと北海道応援フォーラムでは、約 70 社の参加企業に対しプレゼンテーションを行うとともに、多くの方々とお話をさせていただき、後日、小樽出身の方の企業を訪問する機会につながりました。訪問した企業からは、おおむね好意的な反応をいただいたと感じております。このほか本市にゆかりのある企業への訪問などを通じ、誘致につながる情報収集などに努めており、今後も粘り強く誘致活動を進めてまいりたいと考えております。次に、中小企業振興基本条例の進捗についてですが、まず制定に向けた現在の取り組み状況につきましては、これまで条例を既に施行している自治体での進め方や条例内容の調査のほか、大学教授を招いての勉強会、要望書をいただいた小樽商工会議所、北海道中小企業家同友会しりべし・小樽支部との意見交換など準備を進めてまいりました。現在、具体的な制定作業に向けた今後の進め方などを検討するため、要望書をいただいた両団体と連携し、制定準備会の設置に向けた調整を行っているところであり、整理ができ次第、準備会を開催したいと考えております。次に、今後のスケジュールにつきましては、条例は中小企業振興、ひいては本市の産業振興にかかわる基本姿勢を示すものであり、共通認識と実効性が重要であることから、行政と経済界とが連携し、議論を重ねながら取り組む必要があると考えております。このため、ただいま申し上げました準備会における整理後には、関係機関や団体などを委員とする会議を平成 29 年度に設置し、議論や検討を深めることで条例の方向性を定めてまいりたいと考えております。次に、高島地区における観光船事業者と漁業者への対応についてですが、まず前定例会から2カ月以上が過ぎた現状、漁業者と観光船事業者に対する市の対応につきましては、高島地区袖護岸に係留しておりました観光船については、現在、民間施設に上架しており、高島地区袖護岸に係留していない状況にあります。車どめに無断で取りつけられたUフックは取り外され、車どめにあけられた穴は応急的にふさがれている状況となっておりますが、文書により原状回復するように求めているところであります。前浜を利用していた観光船については、事業者の所有地に上架しているところでありますが、休憩棟内に保管しているため、分区条例上適合しないものと判断し、事業者に対し観光船を移動するよう指示をしているところであります。漁業者に対する対応としては、観光船事業の今後の対応などについて、小樽市漁業協同組合と協議を続けており、市の考え方などを説明したところであります。また、事業者から提出された係船環設置のための工作物等許可申請書が申請に必要な要件を満たしていることから、12 月1日付で許可をしたものであります。次に、漁業者の方々の声を聞かれたかにつきましては、前回の定例会後、小樽市漁業協同組合に高島地区における観光船事業の今後の対応のほか、私が直接お話しさせていただく機会の設定もあわせてお伝えをしてまいりましたが、先方の調整がある程度つくまで待ってほしいとのことでありましたので、私自身は、いまだお会いできておりません。また、今後の対応につきましては、漁業協同組合を通じて漁業者が事業者との話し合いの場に参加するなどについて調整を図ってまいりたいと考えております。次に、高島袖護岸への係船環設置許可を行ったことにより、現状がどのように変わるかにつきましては、護岸の登録に当たっての許可条件を満たすことによって、適切な状態で係留ができる状況に変わります。次に、係船環設置許可を行った根拠につきましては、護岸の登録に当たっての条件となっており、事業者から小樽市港湾施設管理使用条例第4条及び同条例施行規則第6条に基づく許可申請が、許可要件を満たしておりましたので許可をしたものであります。この申請書は、11 月 16 日付で提出されたものであり、本来、標準処理期間の7日以内で処理すべきものでありましたが、内容確認に時間を要したため、12 月1日の許可となったもので、急いで許可を行ったものではありません。なお、市と事業者の話し合いにより、事業者が漁業権の侵害をすることのないよう対応するとの意思を確認し、既に漁業協同組合との話し合いが開始されたことにより、事態の改善に向けて進んでいるものと承知をしております。(発言する者あり)次に、漁業協同組合との合意につきましては、漁業権に影響を及ぼさないことを前提に、事業者と漁業協同組合が話し合いを始めておりますが、現段階で協定の締結などは行われておりませんので、内容をお示しすることはできません。(発言する者あり)