小樽市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月3日
予算編成について
2026年3月3日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「予算編成について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 中村吉宏
令和8年第1回定例会に当たり、自由民主党を代表し、質問いたします。まず、令和8年度予算編成について伺います。本市の財政状況について、経常収支比率が90%を超える状況が示されていること、歳入では、税収が増加傾向にあるとしながらも、人件費や物価高騰を受け、経費が増加傾向の状況であることなど、厳しい状況下での予算編成を進めざるを得ないという現状であります。令和8年度の予算編成では、人口対策、デジタル技術活用、ゼロカーボン化の推進などを喫緊の課題と捉え、その解決に重点を置いた予算配分を行う中で、これまでの成果や見込まれる効果を踏まえた施策の優先度を検討し、事業を厳選された旨が示されております。この予算編成の考え方を軸に示された予算、事業案について伺います。まず、人口減対策についてであります。この課題は、迫市長が1期目から課題として取り組んでこられたものでありますが、社会減対策は効果が認められるものの、人口減少の傾向はなかなか深刻であり、間もなく本市の人口も10万人を切るであろう状況がささやかれる中で、とりわけ効果的と捉えて執行を目指す事業は何であるのかをお示しください。それにより、どのような具体的効果を上げることを期待されているのか、お示しください。次に、デジタル技術の活用についてであります。これは、ゼロカーボン化を目指すための手段ともなり得るものであります。今定例会から、説明員が本格的に市から支給されたノートパソコンやタブレットを議場等に持ち込んでの議会議論が認められるようになりました。これにより、ペーパーレス化が進むとともに、労力面での省力化が進み、人件費の部分にも効果が見えているようであります。この点、現在の試算でどのくらいのペーパーレスの効果や労力、人件費等の削減効果が見込まれるのか、お示しください。少し脱線しましたが、デジタル技術の活用、いわゆる市役所のDX化について目指すべきものは、法人を含めた市民の利便性の向上や申請等の煩雑な手続事務の省力化、さらには職員の方々の負担軽減や省力化、その究極は経費負担の軽減であると考えます。そこで伺いますが、本市のデジタル技術の活用を進めることで、目指すべき目標をお示しください。令和8年度予算編成に話を戻しますが、デジタル化を進める本市として様々な事業案が予算とともに示されております。令和8年度、一番の軸となる事業は何なのか、お示しください。このデジタル化について、デジタル外部人材関係経費が1,675万円の予算案とともに示されております。この事業についていつから予算化されているのか、これまではどのような人材を起用し、どのような効果を上げてきたのか、さらに令和8年度は、この経費を使用して、この人材にどのような具体的な業務を依頼し、どのような効果を期待しているのか、お示しください。次に、ゼロカーボン化に向けた取組について伺います。行政がゼロカーボン化を進めるために、目指すべき二つの道を進まなくてはならないものと考えます。一つは、自治体自身のゼロカーボン化を進める道、もう一つは、法人を含めた市民のゼロカーボン化を進める道であります。令和8年度実施予定の事業案も、この視点から企画されているものと考えます。施策群を眺めてみますと、市民向けの取組推進策は一定程度事業化されているものの、自治体自身としてのゼロカーボン化の事業は、道路照明と市内小学校の体育館の照明のLED化のみとなっているものと推察されます。そこで伺いますが、まず、本市における自治体自身としてのゼロカーボン化を進めることについての考え方をお示しください。本来であれば、公共施設の照明のLED化などは加速させなければならないものと思いますし、熱効率や施設利用者の快適性確保と、使用するエネルギーを再生可能エネルギー化する事業など、様々な事業が考えられると思います。本市において、今後さらに令和8年度実施予定の事業のほかに、手がけなければならないゼロカーボン化の事業は具体的にどのようなものをお考えなのか、お示しください。次に、令和8年度の収支について伺います。令和8年度予算の収支について、一般財源収入の総額は、前年度より増額となる見通しとのことですが、引き続き予算編成に財源不足が生じる旨が示されております。財源不足額は、昨年対比で3,000万円の増となっているとのことであります。先述のとおり、昨今の物価高騰や人件費高騰等の状況はあるものの、それを見越しての予算編成と思われますが、財源不足が生じた主な理由をお示しください。また、この財源不足額が14億9,000万円と示されており、その不足分を過疎債ソフト分から9,000万円、さらに財政調整基金から14億円充当することで、収支均衡予算を編成されたとのことであります。財政調整基金は、本市で不測の事態が生じ、緊急的予算措置を講じなければならない際の重要な財源であり、一定程度の水準を保つ必要があるものと考えます。災害や天候不順などで対応を迫られることの多い昨今、財政調整基金を一定程度、例えば、対一般会計予算の5%程度を確保する等の用意は必要と考えます。この点、本市のお考えをお示しください。この項の最後に、予算編成の市長のお考えを伺います。令和8年は、8月に市長選が行われる予定であり、いわゆる改選期の年であります。本年2月20日、迫市長は3期目への立起を表明されました。これまで取り組まれた多くの成果をもって、今後の市政運営を意欲的に進めていかれるお考えであることと思います。この改選期となる年度の予算について、市長御自身、どのような思いとお考えの下、編成されたのか、所感をお示しいただきたいと思います。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
中村吉宏議員の御質問にお答えいたします。ただいま、予算編成について御質問がありました。初めに、人口対策に効果を期待する事業につきましては、令和9年の供用開始に向けて行う小樽公園の再整備や昨年開設したおやこの集いの場は、かねてから子育て世代からの要望が多かったもので、これらにより、子育て環境のハード面の整備が大きく進み、子育て世代が住み続けたい、また、住みたいまちとして選んでいただけることを期待いたしております。また、移住者に対する支援金や新規創業者、就農者に対する補助金などは、移住を検討する方に対する後押しとなるほか、新たに地域おこし協力隊3名の採用を予定しており、隊員自身の移住・定住とともに、そのうち1名に移住プロモーションを担っていただくことで、人口対策に寄与することを期待いたしております。次に、ノートパソコン等を議会で使用することによるペーパーレスの効果につきましては、試行を行った令和6年第2回定例会から令和7年第4回定例会までで、約28万枚を削減するとともに、仮に100枚当たりの議会資料に関わる労務時間として印刷に1分、丁合いに6分、集約や配布に3分かかると試算いたしますと、労力としては約460時間の削減となります。さらに、人件費を1時間当たり2,000円、用紙及び印刷に関わる費用を1枚当たり4円といたしますと、効果額といたしましては約200万円と試算いたしております。次に、デジタル技術の活用を進めることで目指すべき目標につきましては、デジタル技術やデータを活用し、行政手続のオンライン化や会議のペーパーレス化等を進めることで、市民の利便性向上と職員の業務効率化を図り、人口減少社会にあっても持続可能な行政運営の実現を目指すべき目標と考えております。次に、令和8年度の軸となるデジタル化の事業につきましては、オンライン申請システムに本人確認機能やオンライン決済機能を追加することで、市民の皆さんや事業者が来庁することなく、いつでもどこでも必要な手続をオンラインで申請し、手数料の支払いまで完結できる仕組みをつくり、利便性を高めることが令和8年度の軸となる事業と考えております。次に、デジタル外部人材の予算化の時期につきましては、事業名は現在と異なりますが、平成23年度から行政情報アドバイザーの経費を予算計上しております。次に、これまでのデジタル外部人材の起用とその効果につきましては、外部人材として現在、行政情報アドバイザーと地域活性化起業人を起用いたしておりますが、行政情報アドバイザーといたしましては、システムの運用・構築に高度な知見を有する方を起用することにより、適切なシステムの調達やデジタル部門の職員育成を実現いたしております。また、地域活性化起業人といたしましては、他自治体においてDX推進の実績がある企業の方を起用することにより、庁内のデジタルに関する困り事の解決や、新たなデジタルツールの活用促進、研修等を通した職員の育成などを実現いたしております。次に、令和8年度のデジタル外部人材につきましては、引き続きこれまでの取組を継続するほか、セキュリティー対策の強化や民間企業におけるDX事例の本市への導入検討、生成AIの利活用に係る研修などを行うことで、行政データの安全性を高めるとともに、さらなるDX推進を図り、市民利便性向上と職員の業務効率化が進むことを期待いたしております。次に、本市自らのゼロカーボン化推進の考え方につきましては、ゼロカーボン達成に向けては、市民、事業者、行政が一体となって取り組む必要がありますが、市域の事業体の中でも、市が保有する施設からの温室効果ガス排出量は大きく、市自らの取組は、市域全体の削減に寄与するものと考えております。そのため、令和4年2月に策定した、第4次小樽市温暖化対策推進実行計画【事務事業編】において、2030年度までに市の事務事業からの排出量を基準年の2013年度比で52%以上削減することを目標とし、その達成に向けて取り組んでいるところであります。次に、今後、手がけなければならない事業につきましては、省エネ化としては、LED照明への転換、暖房・空調設備更新時に省エネ型・高効率型を導入、また、公用車更新時に次世代自動車を導入するほか、再生可能エネルギーの活用といたしましては、太陽光発電設備の設置などがあります。また、職員一人一人の取組として、DX化の推進によるペーパーレス化などを含めた業務改善を継続していく必要があると考えております。次に、令和8年度予算編成において財源不足が生じた主な理由につきましては、歳入において、市税や交付税が増加したものの、近年の物価高騰による行政運営に必要な委託料などの経費が増加傾向にあるほか、人件費では給与改定や退職手当の増加、扶助費では障害者福祉費の訓練等給付費や介護給付費が増加したことなどにより、歳出が大きく増加したことによるものであります。次に、財政調整基金の確保につきましては、令和8年度当初予算編成後の財政調整基金残高は約19億5,600万円であり、小樽市中長期財政収支計画どおり、不測の事態に備えるための約20億円を確保できましたが、将来も安定的に財政運営を行っていくためには、標準財政規模の10%である30億円程度の基金を確保していくことが望ましいものと考えております。次に、令和8年度の予算編成につきましては、市政執行の基本方針を「変化の時代にしなやかに応え、活力と安心が調和するまちづくり」とし、人口減少、少子高齢化、外国人住民と観光客の増加、デジタル化の進展など社会の変化が加速する中、オーバーツーリズムやヒグマ対策、医療体制の確保、人手不足への対応など、本市が直面する新たな課題にしっかりと対応し、港や歴史などの強みで生み出す活力と暮らしの安心を両立したまちづくりを進めたいとの思いを持って編成したものであります。