小樽市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月3日
まちづくりについて
2026年3月3日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「まちづくりについて」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 中村吉宏
まちづくりに関する課題や予算化された事業について伺ってまいります。まず、投資を呼び込む取組について伺います。迫市長は、本市の魅力を歴史や港を中心に捉え、本市の魅力発信を行って選ばれるまちを築き、経済と生活の好循環を図っていこうという姿勢をお持ちであると捉えております。これを民間の投資を呼び込むきっかけ、要因と据えて取り組まれるお考えのことと思います。一方で、民間の発想、いわゆる投資を行う立場の側から見て、投資を行う上でどのようなことを求めているのかを把握することは非常に重要であり、そのニーズを満たさぬものに投資する人や企業はいないものと考えます。また、投資先としてのニーズや魅力は、その事業者等の業種や目的により変わってくるものと思います。そこで伺いますが、投資する側のニーズや魅力を把握し、魅力的な提案を行うことについて本市ではどのように捉え、行動してきたのか、お示しください。投資を呼び込む手段として、これまで本市でも取り組んできているものに企業誘致があります。この企業誘致については、議会でもしばしば議論されるテーマですが、これまで本市では、石狩湾新港西地区や銭函工業団地への誘致についての取組が中心で、本市中心市街地をはじめ、市域全体への誘致の発想は薄い状況であったと思います。今定例会に示された市政執行方針の中に、市長は、外部の新たな視点を取り入れた移住施策や土地の規制見直しなども含め、より一層選ばれるよう、様々な機会を捉える取組を進めると述べられました。これまでの議会議論の中で土地利用の規制について、私も緩和を行い、企業が進出しやすくするべきという旨を質問を通して訴えてまいりました。石狩湾新港地域を除く本市の現在の用途地域は、現在も昭和の時代に指定された旧態依然のままで、市街化区域の7割超が住居系区域の指定を受けている状況です。そのため、現状に即した土地の弾力的な利用がかなわず、様々な投資の選択を排除せざるを得ない状況にあったものと思います。都市計画法に基づく規制のみならず、港湾法の規制を受けた本市の分区についても同様です。これまでの土地利用規制の緩和的対応を見ると、利用の必要性が顕在化したところに部分的に変更や緩和措置を講じる進め方であったと思います。その際、計画変更や地域指定の変更に時間を要し、スピードを要する投資側のチャンスを潰してしまうことにもなりかねません。一定の要件を付することは必要であるにせよ、投資を希望する側が時間をかけず、本格的な検討を行えるような本市における土地の規制緩和を行うことについて速やかな取組を求めたいと思います。見解をお示しください。また、市長のおっしゃる規制見直しについて具体的にどのように行うことを想定しておられるのか、お示しください。市政執行方針を伺うと、投資を呼び込むことと同時に、人を呼び込むための施策や企業を呼び込む施策、地域活性化起業人制度の活用や、NoMapsへの参画など、新しい取組を行うことがうかがえます。こうした事業への参画により、どのような具体的効果を期待しているのか、お示しください。次に、観光関連の課税について伺います。まず、今年4月から導入される宿泊税について伺います。歳入予算として2億100万円が計上されております。これまでも議論されておりました、いわゆる使途について、歳出予算の項目を見ると、地域DMO交付金として1億4,371万円が計上されております。このうち、宿泊税を財源とする額は幾らなのか、お示しください。また、DMOに関する国のガイドラインの変更があったと伺っております。そのうち、小樽観光協会が該当する地域DMOについて、特に財務面でどのような変更があったのか、お示しください。そのほかDMOへの交付金以外で、宿泊税を財源とする主な事業とその充当額をお示しください。次に、港とまちづくりについて伺います。まず、クルーズターミナル駐車場の運用について伺います。クルーズターミナル駐車場についてクルーズ船来航時以外の常時利用を訴えてまいりました。市として、次年度取り組んでいただけるものと期待しております。令和8年度の新規事業として、駐車場運用経費として1,830万円が予算計上されております。クルーズターミナル駐車場を、みなとオアシス小樽のバス駐車場として活用するための事業費である旨説明されております。この事業を行うに当たっては、土地の利用の問題で国に確認が必要と伺っておりました。この点、国に確認した内容と国の回答をお示しください。本市では、この予算を使用し、どのような内容の事業を行うのか、具体的に説明してください。また、この事業を進めるに当たり、採算性についてどのようにお考えか、お示しください。次に、小型船だまり整備事業について伺います。令和7年度に完成予定でありました小型船だまりの二つの桟橋整備について令和8年度に持ち越され、2億3,190万円の予算が計上されております。この事業が完成すると、国直轄事業もそうですが、第3号ふ頭周辺再開発事業が終了することになります。この事業について、令和7年度は国の予算措置が行われず、工事の実施ができなかったものであります。令和8年度、国においてしっかりと予算化されるよう、市として要望していただきたいとお願いしておりました。この間、本市ではどのような要望を行われたのかをお示しください。整備事業の完成後、主に利用する観光船事業者へは、利用に関し、どのような案内を行う予定なのか、スケジュール感も含めてお示しください。次に、観光船に関連して伺います。小樽港や塩谷港を発着する青の洞窟クルーズを行う各社が、令和7年7月に発生した落石事故により、洞窟内への進入を控えているという状況が発生しました。洞窟内の神秘的な景色が人気の同クルーズにとって洞窟内に入ることができないのは、クルーズの魅力低下、ひいては収益確保について大きなマイナス要因となります。そこで伺いますが、クルーズ事業者が洞窟内への進入を行わないことについて、国や北海道、市では何か規制を行っているのでしょうか。さらに、安全確保等の対策を行っているのでしょうか。また、今後について洞窟内の見学ができる状況になるのか、見通しなどをお示しください。次に、景観について伺います。本市では、歴史的風致維持向上計画が国に認定され、観光を中心に景観を大切にしたまちづくりを進めております。この景観を守るため、本市でも景観条例を制定し、景観計画を策定しております。しかし、本市では、歴史的建造物周辺のエリアについて、広告物等の規制を行うなどに終始しており、まち全体の景観についてどこまで意識が及んでいるのかというところに、いささか疑問を抱く状況です。景観について、海と山が織りなす坂のまちの景色というのも重要な景観となり得るものと考えております。そこで、今、本市で発生している状況について疑問に思うことは、船見坂からの景色が大きく変わったということであります。旧中央卸売市場跡に建設された施設は、当時4階建ての建物に対し5階建てとなり、以前は坂の中腹から現在の小樽港クルーズターミナルとその周辺が見渡せましたが、現在は坂の上まで登らなければ、その景色を眺めることができなくなりました。坂を下りながら船を眺めることができる、船見坂の景観が失われてしまいました。くしくもこの坂は、映画「Love Letter」のロケ地としても知られ、近年は外国人観光客もその景色を堪能しに訪れる場所であります。他都市の状況を見ると、同じく坂から港や船が見える景色として、旧青函連絡船遺構のメモリアルシップ、摩周丸を望むことができる函館市の八幡坂がありますが、函館市では景観デザイン指針を作成し、その中で景観形成街路沿道区域を定め、函館市らしさを際立たせた景観の維持を目指すとしております。歴史的な建物自体を取り上げることもそうですが、本市としても小樽市らしさを守る景色を含めた景観維持に努める必要性を感じます。これらの観点から幾つか伺いますが、本市では景観を考えるに当たり、都市の景色や風景を考慮されているのか、どのようにお考えか、お示しください。また、小樽市の市内事業者が開発を手がける際には、景色、風景を意識した景観を考慮に入れてくれるものと思います。船見坂下の事例では、事業者は市外であり、施工等も市外事業者であるようです。土地の利用規制等とは別に、市外事業者の事業展開について観光都市である本市についての理解を求めたり、情報を供与したりと対応が必要になるものと思います。市の見解と今後の対応についてお考えをお示しください。以上で、この項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、まちづくりについて御質問がありました。初めに、投資を呼び込むことについてですが、まず、投資する側のニーズや魅力を把握し、魅力的な提案を行うことにつきましては、市からの一方的な提案にならないよう、企業側のニーズを的確に捉えることが重要な観点であると考えております。具体的な活動といたしましては、北海道内、首都圏企業への個別訪問に加え、交流イベントなどにも参加するなど、企業との対話を通じてニーズを把握し、魅力的な提案に結びつけられるよう努めているところであります。次に、土地の規制に関わる取組につきましては、今年度から、用途地域等の全市的な見直しの作業に着手し、現在は土地利用状況の確認などの作業を進めており、令和9年度の都市計画変更を目指し、見直しに向けた作業を進めているところであります。次に、土地の規制に関わる見直しにつきましては、全市的な用途地域の見直し作業に当たり、小樽市都市計画マスタープランや小樽市立地適正化計画等の上位計画の方針に沿った見直しのほか、現況の土地利用や地域特性の変化等を踏まえつつ、住環境や事業環境に影響を及ぼさない範囲において、見直しの検討を進めてまいりたいと考えております。また、見直しに当たっては、人口減少対策や企業誘致の観点も踏まえ、一定の規制緩和について検討することを想定いたしております。次に、人や企業を呼び込む施策や新しい取組による具体的な効果につきましては、移住施策では、移住者や関係人口の増加、企業誘致では税収と雇用の増加や経済波及効果、地域活性化起業人制度の活用やNoMapsへの参画では、民間企業等との関係構築や企業が持つノウハウを生かした地域課題の解決に向けた効果を期待するとともに、これらの取組を通じて、まちの活力が一層高まることを期待するものであります。次に、観光関連の課税についてですが、まず、地域DMO交付金における宿泊税の充当額につきましては6,000万円であります。次に、DMOガイドラインの改正における財務面での変更点につきましては、安定的かつ多様な運営資金を確保する見通しを立てることを目的に、新たなKPIとして安定財源確保率が導入されたほか、財源計画の策定が義務化されております。次に、地域DMO交付金以外の主な宿泊税の活用事業と充当額につきましては、オーバーツーリズム対策事業費に3,147万1,000円、宿泊税導入経費に2,023万1,000円、旅行者安全確保整備事業費に949万円、歴史的建造物保全及び景観地区内建造物修景等事業費助成金に700万円、観光入込調査デジタル技術活用事業費に671万円を充当いたしております。次に、港とまちづくりについてですが、まず、クルーズターミナル駐車場につきましては、当該駐車場の土地には国有地が含まれるため、バス駐車場として運用する場合の手続などについて国に確認を行ったところであります。国からの回答では、市が事業主体になる必要があり、港湾管理者とそれ以外では手続が異なること、また、当該駐車場の整備は補助事業で行ったことから、収益が発生した場合には補助金の返納が必要であることなどが示されました。次に、クルーズターミナル駐車場運用経費の事業内容につきましては、バス駐車場として有料化に向けた検討をする上で、利用実態やニーズを把握するため、試行で無料開設するものであり、駐車台数は最大で28台、開設時間は午前9時から午後5時まで、管理方法は業務委託を予定しております。なお、試行期間後には、有料化に取り組むこととしておりますので、採算性を考慮しながら、料金などの諸条件を検討してまいりたいと考えております。次に、小型船だまり整備事業の予算要望につきましては、令和8年度は国の予算配分が十分になされるよう、昨年10月に私が直接、地元選出の国会議員や国土交通省港湾局に要望を行ったところであります。次に、観光船事業者への利用案内につきましては、これまでも利用を希望する事業者と施設の仕様や利用方法などについて意見交換を行いながら進めてきたところであり、今後、国の予算配分が示された後には、改めて利用を希望する事業者と利用方法などの調整を行いながら進めてまいりたいと考えております。次に、青の洞窟内への航行につきましては、国、北海道、市のいずれも禁止する規制は行っておりません。また、安全確保等の対策につきましては、落石防止対策を実施する予定は聞いておりませんが、落石の可能性が認められることから、管理者である北海道をはじめ、本市においても安全性に関する注意喚起の情報発信等に努めており、洞窟内の見学再開については当面難しいものと考えております。次に、景観についてですが、まず、本市の景観を考える際に、都市の景色や風景をどのように考慮しているかにつきましては、本市は平成4年に都市景観や歴史的景観、自然景観の保全を目的とした小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例を制定いたしております。この条例に基づき、景観を建物単体ではなく、町並みや自然環境との調和を考慮し、良好な景観形成の誘導に努めているところであります。次に、市外事業者の事業展開への対応につきましては、本市の魅力である歴史的町並みや自然環境などと調和した計画となるよう、事業者には計画地における景観の特性や歴史的建造物の価値を理解していただくことが重要であると考えております。そのため、小樽市景観計画に基づく制限のほか、歴史文化遺産などの関連情報を提供するとともに、早期の事前相談を促しているところでありますが、今後も事業者との協議を重ねることにより、良好な景観形成の誘導に努めてまいりたいと考えております。