小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日
財政問題について
2014年9月9日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「財政問題について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 安斎哲也 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 安斎哲也
一新小樽を代表し、代表質問いたします。3日の市長提案説明において、中松市長は、来春の市長選で再選を目指すことを表明されました。財政の健全化をはじめ、企業誘致や観光振興の推進などを通じて地域経済の活性化に精力的に取り組んだが、少子化を含んだ人口問題、公共施設の耐震化、防災対策など解決すべき課題が山積し、その課題解決に向けて取組を進めるという出馬理由を述べられました。ただ、今はまだ任期半ばであり、残された在任期間に全力を傾けるとのことです。今回の代表質問では、中松市長が市政を担う中で、第一に取り組んでこられた財政問題をはじめ、2期目に向けて政策課題に挙げた人口減問題、広島市で発生した土砂災害に関連した災害対策、ドリームビーチに向かう市の管理道路で発生した飲酒事故を契機とした市内の交通安全対策について質問いたします。まず、財政問題についてです。小樽市の財政は、平成16年度の国の三位一体の改革による地方交付税と臨時財政対策債の削減で、実質収支で11億8,000万円の赤字を計上、財政調整基金と減債基金を全額取り崩し、この残高減少を受け、他会計や特定目的資金基金から借入れを行い、23年度には借入残高が54億8,300万円に上りました。さらに、病院事業会計、国民健康保険事業特別会計と一般会計との間で行っていた年度間の貸付けが、不適切な会計処理という扱いとなり、この不良債務の解消に相当苦労してきました。追い打ちをかけるように、新地方財政健全化法により、連結実質赤字比率という概念が導入され、早期健全化基準に抵触寸前までに至りました。今日まで職員給与費や事業見直しなど、さまざまな経費の節減による歳出削減を行うなどの努力を続け、平成22年度からは単年度黒字を計上し、24年度以降は他会計からの借入れをしない予算編成を行い、23年度以降は財政調整基金への積立てが復活、他会計からの借入残高も減少し始めています。ここで、今定例会に提出された平成25年度決算について質問いたします。平成25年度の一般会計歳入では、特別交付税が予算を下回りましたが、歳出において職員給与費、生活保護費などで不用額が生じ、実質収支は2億8,600万円の黒字となりました。しかし、これは前年度繰越金や財政調整基金の取崩しなどがあってのもので、まだまだ厳しい状況にあります。結果的には除雪費の補正と公立病院特例債返還のための繰出しにより、平成24年度末、23億3,700万円あった財政調整基金は17億6,400万円と減額となりました。ここで、伺います。突発的に支出が必要な際に、財政調整基金の取崩しを行うことで対処できるようになったことは評価できますが、平成26年度当初予算では一時的に財政調整基金がほぼ底をつくなど、ためては取り崩してを繰り返す自転車操業が続き、まだまだ綱渡りの状態であると考えます。まず、中松市長の認識を伺います。しかしながら、中松市長は公約どおり、他会計・基金からの借入れによる財源対策をやめ、安定的な財政運営を目指すよう努力されています。平成16年度の三位一体の改革での地方交付税と臨時財政対策債の削減による財政悪化時から比べると、安定とは言えなくとも、まだまだ道半ばではありますが、以前よりは健全化が図られていると思います。市長の見解をお聞かせください。とはいえ、平成26年度末の他会計・基金からの借入残高は、下水道事業会計からは26億8,500万円、産業廃棄物等処分事業会計からは5億9,000万円、基金からは13億6,200万円の計46億3,700万円あります。市長は、健全化判断比率について、実質赤字比率と連結実質赤字比率は平成24年度と同様に比率自体が計上されないと述べられていますが、他会計・基金からの借入れが赤字としてみなされた場合、実質赤字比率において早期健全化基準を超えてしまい、苦しい状況になるかと思います。いかがでしょうか。さらに、市の財政力指数は0.42で道内主要都市10市の中で一番低い数値で、標準的な行政サービスに対しては、市税や地方譲与税などで42パーセントしか賄うことができず、58パーセントを普通交付税に依存している状況です。加えて、歳出の性質別経費では、平成25年度も扶助費が一番多く、義務的経費で歳出全体の54パーセントを占めており、財政の硬直化の一因となっています。年間約2,000人の人口が減少するこのまちで、この歳出の形が続いていくことには大変な危機感を抱いておりますし、一般会計にある499億円の公債費を計画どおりに償還していけるのか危惧しています。市長の見解をお示しください。財政調整基金は、平成23年度から積み立てられていますが、この市債償還のための減債基金は、平成16年度以降ゼロとなっています。今は財政調整基金に積み立ててもまた取り崩す状況でありますから、減債基金まで手をつけられないという状況であると思います。いかがでしょうか。減債基金がゼロであっても、減債基金は市債償還の財源として特定目的基金となってしまうことから、今は財政調整基金がその役割を担う形で推移しています。いずれにしても、財政調整基金が一定程度積み立てられた時点で、減債基金も積み立てていかなければ、今度は市債償還のために四苦八苦しなければいけなくなるかと思います。今後の市長のお考えをお聞かせください。次に、電気料金の再値上げに関連し、2点のみ質問いたします。この財政状況下で、北海道電力の再値上げがさらに市の財政負担を強いることとなりそうです。8月29日の北海道新聞に、この影響試算が取り上げられました。もしも北電が国に申請している電気料金再値上げが認可された場合、今年度で9,000万円の増額が見込まれるとのことです。昨冬もロードヒーティングの電気代によって支出が増加したにもかかわらず、再度の値上げで、より一層除雪費のやりくりが大変となることとなります。伺います。再値上げされた場合、小樽市の影響額は年間で23.5パーセントの増となり、今年度だけでも今後半年で約9,000万円の増加となれば、苦しい財政運営を余儀なくされている小樽市にとって非常に大きな金額と考えます。特に雪国では、冬場はロードヒーティングなどの電気料金の増大が懸念されるところです。北電の再値上げについて市長の見解を伺います。さらに、電気料金だけでなく、国土交通省では、人件費を10月以降に改定する方向で調整するとの報道が出ていました。北国に住む我々としては、市の除雪対策が関心事であり、もしもの場合の生命線ともなります。昨冬も人件費の増加によって、除雪費のやりくりが大変でした。これについての対応もあわせてお聞かせください。1項目めの質問を終了します。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
安斎議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、平成25年度決算についてですが、まず本市の財政運営の認識につきましては、今後も人口減などにより市税収入の増加が見込めない中、地方交付税の動向も不透明であること、歳出では扶助費などの自然増や新たな財政需要にも対応しなければならないことから、多額の財源不足が生じることが見込まれ、何らかの財源対策を行わなければ、収支均衡予算が編成できない厳しい状況にあると認識しております。次に、財政の健全化に対する見解につきましては、平成24年度以降は他会計などから新たな借入れは行っておらず、私が就任した23年度には54億8,300万円あった借入残高も25年度末では46億3,700万円に減少しており、財政再建は着実に前進しているものと感じております。しかしながら、この借入れの完済にはなお12年ほどかかる予定であり、財政再建は緒についたところという気持ちで今後も取り組んでまいります。次に、他会計等からの借入れを赤字と考えた場合につきましては、現在これらの借入金は赤字とみなされておりませんが、財政運営の健全性の確保、財政秩序の維持といった観点から、計画的に解消していかなければならないものと考えております。次に、市債の償還に対する見解につきましては、地方自治体の予算はみずからの歳入に見合った歳出構造であることが基本ですので、今後の中・長期的な収支を見極めながら、毎年度の予算編成において、財政健全化に向けた取組を継続しながら必要額を確保してまいりたいと考えております。次に、減債基金に対する考え方につきましては、今後も厳しい財政状況が続くことが想定されますので、他会計からの借入れなどに頼らずに収支均衡予算を編成するためには、当面は一定程度の財政調整基金残高を確保することが必要であると考えております。次に、減債基金の積立てにつきましては、現時点で減債基金への積立ての見込みは示せませんが、一定程度の財政調整基金の残高が確保された時点で、減債基金を含め、将来の財政需要などに備えるための対応について検討してまいりたいと考えております。次に、電気料金の再値上げについてですが、まず再値上げに関する見解につきましては、北海道電力の再値上げが行われれば、年間ベースでは約2億円の財政負担が増える見込みでありますことから、再値上げが行われないことが望ましいことは言うまでもありません。一方、火力発電所の燃料費などが増加する中で、再値上げを行わないことにより、道内において電力の安定供給に支障を来すことだけは避けなければならないと考えております。北電に対しましては、再値上げに当たり、今後ともできる限り値上げ幅の圧縮に努めていただきたいと考えているところです。次に、人件費の改定による除雪費の対応につきましては、現在のところ、人件費の改定時期や額が不明であるため、これらが確定し、除雪費に不足が生じる場合には、適切な時期に適正な予算を確保してまいりたいと考えております。