小樽市議会 平成26年第1回定例会 2014年3月4日
平成26年度予算編成に関連して
2014年3月4日、小樽市議会の一般質問で、斎藤博行議員が「平成26年度予算編成に関連して」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 斎藤博行 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 斎藤博行
平成26年第1回定例会に当たり、民主党・市民連合を代表して質問します。最初は、平成26年度予算編成に関連して何点か質問します。初めに、小樽市内の景気動向についてです。安倍政権の掲げる経済政策、いわゆるアベノミクスは、今年3年目を迎えます。アベノミクスは、大規模な金融緩和に基づくリフレ政策、公共事業を柱とする財政出動による有効需要刺激政策、そして民間投資を喚起する成長政略など、経済理論とイデオロギーがまざり合ったものでできていると考えます。例えば、アベノミクス効果で物価が上がったとき、賃金が据え置かれたら、勤労国民の生活は大変苦しくなるとの指摘があります。企業業績の改善が賃金引上げにつながらなかった苦い経験が、この指摘の背景にあります。こうした指摘に対して、企業の利潤が増えれば、行く行くはそれが労働者の賃金引上げという形で労働者へも配分され、それが消費需要を拡大し、ひいては企業の投資、事業拡大にもつながり、さらには景気は自律的に好転していくという好循環のシナリオが宣伝されています。これは経済政策というより、強い思いではないかと思います。なぜかというと、2010年の帝国データバンクの調査では、法人税が引き下げられれば、企業はまずもってそれによって生じた追加資金を内部留保して景気の悪化などの不測の事態に備えようとし、次に固定的な金利負担を軽減して、企業体質を強めるため、借入金の返済を進めます。次に、ようやく賃上げなどによって社員に還元が来て、設備投資の増強はさらにその後に来るという現実が報告されています。この政策順位を政策的に変えようとしているのが、安倍政権の政治です。日本の総資本の理性は、それを理解しても、個別企業の計算は別物であり、現実の経済政策は違うと考えるのが普通の考えです。また、アベノミクス効果は、地域において大きな格差が生じているとも言われます。また、大企業と中小企業との格差拡大の心配もあります。市長は、これまでのアベノミクス効果についてどのように評価されているのか、お聞かせください。また、小樽市内の企業業績、労働者の賃金状況、雇用状況、個人消費状況への波及についてどのように受け止められているか、お聞かせください。次に、平成26年度予算案の収支状況では、地方税が伸びない中、実質的な地方交付税が減少すると考えられると説明されています。それを反映して、予算案の税収は市税全体では820万円、率で0.1パーセントしか増えない中、地方交付税が約161億2,000万円で約4億5,000万円、率にして2.7パーセントの減額、また臨時財政対策債も約22億7,000万円で約1億円、率で4.2パーセントの減額になると見込まれております。合計すると、約5億5,000万円の減額です。確かに、国の平成26年度地方財政計画では、地方交付税は16兆8,855億円で、前年比較では1,769億円の減額になっています。これは都道府県法人事業税の3,110億円を中心に地方税が35兆127億円と前年度比で9,952億円増収になり、一般財源が増えたために、一般財源の不足分を補填する地方交付税は、その分減額になったと説明されています。しかし、これは東京都など交付税の不交付団体を含んだ全国の自治体の総額の議論であり、小樽市には当てはまらない議論と考えております。小樽市としては極めて不本意だと思いますが、地方交付税等が5億5,000万円減額になると見込まれた算定根拠をお示しください。次に、平成26年度予算案の歳入の市税についてお聞きします。個人市民税は今年度予算額が43億3,120万円でしたが、新年度予算では42億8,720万円と4,400万円減額となっております。最初に、税収のベースとなっている現年課税分の調定額と収入率をお示しください。次に、平成25年度の決算見込みとあわせて26年度に減額した理由をお示しください。次に、法人市民税についてです。平成26年度予算額は13億5,080万円と、前年度の12億3,300万円に比べて、金額で1億1,760万円、率にして9.5パーセントの増額となっています。これは国の地方財政計画における市町村法人住民税が、平成25年度1兆7,836億円から26年度は1兆9,590億円、1,754億円、率にして9.8パーセントの伸び率に近い数字です。法人市民税の現年課税分の調定額と収入率、合わせて9.5パーセントの増額を見込んだ理由をお示しください。次に、消費税増税に関して質問します。4月1日には消費税が17年ぶりに3パーセント増税され、8パーセントになります。これによる税増収は約4兆5,000億円と言われています。今回の消費税増税により、国の税収史上初めて消費税収が所得税収を上回ることになりました。平成24年度決算で小樽市の一般会計で支払われた消費税は総額で幾らでしたか、お示しください。次に、平成26年度一般会計予算では、消費税3パーセント分を幾らと見込んで予算計上されているのか、お示しください。政府は、消費税増税対策の一つとして、臨時福祉給付金の支給を決定しました。これは市民税均等割非課税者、全国で2,400万人に1万円を支給するほか、65歳以上の老齢基礎年金受給者や児童扶養手当受給者などに5,000円加算するという内容です。小樽市内の給付者数と加算対象者数をお示しください。次に、住民登録はされていても確定申告をしていないなどの理由で未申告となっている方の扱いはどうするのか。こうした方は小樽市内に多数いられるとも聞いております。さらに、いろいろな理由から住民登録を小樽市に移していない方の扱いはどうなるのか、お聞かせください。言うまでもなく、税の申告や住民登録の手続のいかんにかかわらず、生活していく以上、消費税は払うことになります。逆進性の強い消費税の増税に当たっては、丁重な対応が求められます。平成26年度予算案では、臨時福祉給付金給付事業費として約4億4,703万円、また子育て世帯臨時特例給付金給付事業費として約1億1,465万円が全額国庫補助金を財源として計上されています。被給付者の調査、確定、給付までの実務は小樽市がやることになります。先ほど来指摘をしておりますように、その作業は大変だと思いますが、どのような体制で、どのような作業手順で進められるのか、お聞かせください。また、この方法で十分な増税対策となるかも疑問です。見解をお聞かせください。次に、国の平成26年度予算では、国民全員に番号を振って課税情報などを集めやすくする共通番号制度の導入に向け、自治体でのシステム構築を支援するため、496億円の予算がつけられました。小樽市における、この制度導入に対する取組の現状をお聞かせください。この項最後の質問です。1月30日、国土交通省は、公共事業の予定価格算出に用いる公共工事設計労務単価を全国平均で現行に比べ7.1パーセント引き上げて1万6,190円とすると発表しました。これにより、道内の公共工事設計労務単価も7.5パーセント引き上げられ、1万4,131円となりました。今年の2月1日からの適用です。国土交通省は、全国で相次いだ入札不調の原因を、公共事業の予定価格が人手不足による職人の賃金の上昇や資材価格の上昇により実勢価格を下回っていたためとし、引上げを決めたものです。理由は別として、問題は、引上げを発表した時期のことです。小樽市では、平成26年度建設事業費維持補修費を一般会計で45億6,430万円、特別会計2億6,638万円、企業会計94億2,659万円と、合計で142億5,727万円が予算計上されています。今回の発表が1月30日付けですので、新年度予算を編成するときには、今回の公共工事設計労務単価の7.5パーセントの引上げは加算に入っていないと考えます。今回の引上げにより予想される契約金額の増加は、予算内で吸収されるものなのか、予算補正につながるものなのか心配です。具体的に予算規模2,000万円程度の道路改良工事への新旧の工事費の試算をお示しください。また、国土交通省は、2月よりインフレスライド条項の適用を従来の東日本大震災の被災地3県から全国に適用する旨発表しました。小樽市におけるこのインフレスライド条項に該当する工事についてお示しください。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
斎藤博行議員の御質問にお答えします。ただいま、平成26年度予算編成について御質問がありました。初めに、市内の景気動向と税収についてですが、まず、これまでのアベノミクス効果に対する評価につきましては、日本銀行や財務省などの経済動向の調査結果によると、全国的には改善傾向にあることから、一定の成果は上げていると思いますが、景況判断では大企業に比べ中小企業の値や、大都市圏に比べ地方の値が低いことから、北海道をはじめとした地方においては、現段階ではアベノミクス効果が十分に行き渡っていないものと認識しております。次に、市内の企業業績などへの波及につきましては、小樽商工会議所の小樽市経済動向調査によると、業況のDI値が2期連続プラス値で推移していることや、観光入込客数が好調な状況にあり、建設業の業況感の好転傾向も続いていることから、アベノミクスの効果が全ての要因とは考えておりませんが、市内経済全体として緩やかな回復傾向にあると考えております。また、賃金、雇用状況につきましては、ハローワーク小樽によると、有効求人倍率が上昇していることから、雇用状況は好転しているものの、新規求人の賃金が昨年より下がっていることから、その改善までには至っていないと考えております。また、個人消費につきましては、北海道財務局小樽出張所の調査によれば、持ち直していると判断されておりますが、消費税率の引上げ前の駆け込み需要による一面もあり、本格的な個人消費の回復までには至っていないと考えております。次に、地方交付税等を減額と見込んだ算定根拠につきましては、国の地方財政計画は都道府県分を含むものであり、市町村が地方交付税等を推計する際の国から示された資料を基に、個別算定や包括算定の伸び率、さらには公債費など本市の特殊事情を勘案して積算した結果、減少となったものであります。次に、平成26年度予算の個人市民税の現年課税分の調定額と収入率につきましては、調定額は均等割1億8,550万円、所得割41億470万円、収入率はいずれも97.5パーセントを見込みました。次に、平成25年度の決算見込みにつきましては、予算と比べ現年課税分、滞納繰越分ともに調定額の減少が見込まれますが、いずれも収入率の増加が見込まれることから、個人市民税全体では予算額とほぼ同額を確保できるものと見込んだところであります。次に、平成25年度予算との比較によると、26年度予算の減額理由につきましては、均等割は26年度から税率の引上げに伴い増加するものの、所得割で納税義務者数や所得の減少が見込まれることから、個人市民税全体では減少すると見込んだものであります。次に、法人市民税の現年課税分の調定額と収入率増加を見込んだ理由につきましては、平成25年度の決算見込みを基に、企業誘致の効果や企業収益の回復などから、現年課税分の調定額は均等割で約4億3,200万円、法人税割で9億2,650万円を、収入率はそれぞれ96.5パーセント、99.7パーセントを見込み、前年度と比較して増額と積算したものであります。次に、消費税増税についてですが、まず平成24年度一般会計決算の消費税につきましては4億2,000万円程度、26年度の増税の影響額3パーセント分につきましては2億1,000万円程度と積算しております。次に、臨時福祉給付金の給付対象者数と加算対象者数につきましては、国が示している計算方法に基づいて算出しますと、給付対象者数は約3万2,000人であり、このうち約1万6,000人が加算対象者となりますが、実数については、課税業務が終了していないことなどもあり、お示しできません。次に、住民登録がされていても、未申告となっている方の対応につきましては、まず市ではこの給付金事業についての周知を行いますが、対象になると思われる方は申請の際に課税所得がない旨を誓約していただくことによって支給対象となります。また、支給後に対象者でないことが判明した場合には、給付金を返還していただくこととなります。次に、住民登録を小樽市に移していない方への対応につきましては、基本的に平成26年1月1日現在登録している市町村において給付の申請をしていただくことになります。次に、給付事務に係る体制につきましては、2月21日付けで副市長を本部長とする31名から成る臨時福祉給付金等給付事業実施本部を設置したところであります。また、作業手順につきましては、市民への周知、申請書の受付、対象者への支給という流れになりますが、具体的な作業手順については、現在、検討中であります。次に、今回の給付措置が十分な増税対策となるものかどうかにつきましては、給付金の額は国が消費税の引上げによる影響額を考慮して決定したものでありますが、その効果については現時点で判断することは難しいと考えております。次に、共通番号制度導入に対する小樽市の取組現状につきましては、制度の円滑な導入を図るため、昨年7月に関係部署の庶務担当課長等で構成する制度導入プロジェクトチームを設置し、制度内容についての勉強会や国の示すスケジュールの情報共有を行うなど対応を始めております。今後は決められた全国統一のスケジュールに沿ってさまざまな対応を進めていくことになりますが、平成26年度は制度の基礎となる住民基本台帳システムなどの改修をはじめ、個人情報保護のための対応や条例改正の準備などに取り組んでいきたいと考えております。次に、公共工事設計労務単価とインフレスライド条項についてですが、まず新旧労務単価の工事費の試算につきましては、道路改良工事で旧労務単価で積算した2,072万5,200円の工事は、新労務単価で積算すると2,099万5,200円となり、旧労務単価と比較した場合27万円、1.3パーセントの増額となります。次に、本市発注工事でインフレスライド条項に該当する工事につきましては、手宮小学校校舎新築工事関連で4件、小樽市立病院統合新築工事関連で6件、水道局発注工事で汚水処理施設共同整備事業機械設備工事の1件、合計で11件の工事が該当になります。