みんなの議会

小樽市議会 平成24年第1回定例会 2012年2月29日

(1)孤立死防止対策について/(2)防災について

2012年2月29日、小樽市議会の一般質問で、新谷とし議員が「孤立死防止対策について」「防災について」について質問し、市長 中松義治、福祉部長 三浦波人が答弁しました。

質問者
新谷とし 議員
答弁者
市長 中松義治、福祉部長 三浦波人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 21番 新谷とし

初めに、孤立死防止対策について伺います。本年1月に釧路市で起きた高齢者夫婦の孤立死、札幌市白石区の 40 歳代の姉妹の孤立死は、厳寒期の凍死であるだけに社会に大きな衝撃を与えています。なぜ防げなかったのか、改めて再発防止のための迅速な実態調査と見守りや見回りなどの必要性とあり方が問われています。まず、高齢者についてお聞きします。釧路市に聞くと、今回の事故は 2010 年度から市内5か所の地域包括支援センターに 10 人の調査員を配置し、高齢者実態調査を行っている中で起きたということですが、孤立死した老夫婦は要介護認定を更新せず、さらに住んでいた地区は来年度以降の調査予定だったということです。小樽市では、平成 21 年度に地域包括支援センター、警察、町会、新聞配達、給食サービス、北ガス小樽支店や北海道電力などの連携で、高齢者見守りネットワークを立ち上げています。2年間で対象者すべてを把握できたのか、1人に対する見守り時間はどの程度か、孤立死は何人いたのか、また問題点について伺います。平成 24 年1月末現在の小樽市の 65 歳以上の人口は4万 1,929 人、人口の 32 パーセントを超え、このうち単身者は1万 4,974 人です。介護保険事業状況報告に基づく平成 23 年 10 月現在の介護認定者数は9,068 人、サービスの受給者は 7,148 人、受給率は 78.8 パーセントです。介護サービスを受けていない、あるいは釧路市のように認定を更新しない人が心配です。これらの市民を含めて、今後の手立てをお聞きします。孤立死を防ぐ手段の一つに緊急通報システムの利用があります。平成 17 年度から 22 年度の利用は 151件です。ひとり暮らしの 75 歳の知人は、心臓病を抱え、亡くなってから4日後に発見されました。緊急通報システムをつけていれば助かったかもしれません。国の在宅福祉事業費補助金の制度があったときは、設置費、利用料ともに無料でした。国に財政支援を求めつつ、非課税の市民の利用料金軽減を行い、拡大を図るべきではありませんか。次に、知的障害者、精神障害者への対策です。平成 23 年4月1日現在、知的障害者と精神障害者の手帳交付とサービスを受けていない人の数をお知らせください。小樽市は高齢者の見守りネットワーク体制を障害者にも広げるべく検討を進めているということですが、これですべての見守りは難しいと思います。特別な手立てが必要ではないですか。サービスを受けていない障害者の実態把握と対策をお伺いします。次に、電気・ガス事業者との連携についてです。2010 年、北海道は、「要保護者の把握のための関係部局・機関との連携・連絡体制の強化」の通知を出しています。小樽市として、電気、ガスなどの事業者に対し生活困窮者のライフラインを維持するよう、冬期間は原則供給停止をしないことを求め、市が事業者に対して生活困窮者のライフラインにかかわる情報の提供を求めた場合、個人情報に配慮しつつ提供する制度をつくるべきです。お答えください。釧路市と札幌市の二つの事例の地区は、いずれも民生委員が空白だったと聞いていますが、小樽市も清水町、色内、桂岡町、末広町で空白地域があります。急いで補充すべきですが、計画をお知らせください。次に、市役所内の体制についてです。現在、高齢者や障害者対策は地域福祉課が担当していますが、介護保険課や生活支援課など市役所内の連携体制をつくり、さらに高齢者見守りネットワークを福祉ネットワークに変え、会議は年1回にとどまらず、情報を共有する上でも、もっと増やすべきです。いかがですか。生活弱者にとって最後のセーフティーネットは生活保護です。札幌市で孤立死した姉妹は、市の保護課に3回も相談に行ったのに、生活保護を申請させず非常食の缶詰を渡しただけと聞いています。このとき生活保護を受給させていたら、孤立死を防ぐことができたのではないでしょうか。小樽市においてこのようなケースはどのように対応しているのか伺います。次に、防災について伺います。東日本大震災の教訓から、平成 23 年 12 月7日、内閣府防災担当から全国防災対策費についての考え方が示され、東日本大震災の教訓、緊急性、即効性の見地に立った施策が求められています。教訓としては、津波の観測・監視体制の強化等と円滑な避難行動のための体制整備、避難を容易にする地域づくり、ハザードマップの整備・普及等による住民等の防災意識の向上、被災者の被害拡大防止のための体制整備、これらの施策と一体的に取り組まれ、かつ必要不可欠な施設整備等が挙げられ、緊急・減災事業として防災拠点施設、津波避難タワー、避難路、地域防災計画上の避難所とされている学校、幼稚園、保育所等の公共施設及び公用施設の耐震化など十数点が挙げられています。現在、小樽市においても津波ハザードマップ作成が進められており、完成は2月末と聞いていますが、説明会は対象地域と事業所だけではなく、他の町会からも要望が上がっていますから、全町会に案内すべきです。説明会をどのように行うのか、お聞きします。私は、昨年第2回定例会で、広報おたるに掲載された避難場所が津波の場合適さないことを指摘しましたが、どう変更されたのか伺います。平たんな土地、とりわけ蘭島地区のように高い建物がないところには、津波避難ビルなどの設置が必要であり、さらに市の防災計画に示されている五つの津波・高潮警戒区域の各地区での避難路整備も必要です。この点では、北海道南西沖地震から復興した奥尻町の取組が参考になると思います。この地震と津波を体験した議員は、著書の中で、今回の東日本大震災から、高台までの避難が遠い市街地は、ふだんは駐車場として使用する、また壁のない高層施設を設置し、その最上階を避難場所と非常食の保管場所として整備することが合理的ではないかとしています。奥尻町では、南西沖地震以後、避難路がつくられ、43 本の「避難路」と表示された標識が設置され、地震発生と同時に停電が予想されることから、太陽光で蓄電され夜になると「避難路」の表示が点滅する仕組みにしています。避難ビルやタワーの設置、避難路整備を求めます。また、先日開かれました、ネットワーク・らんとの懇談では、電柱に避難場所を提示してほしいとの要望もありました。これらについてお答えください。避難計画は、地域住民の声を取り入れるよう要望いたしました。市長は、「各地域の町会、自主防災組織などに協力をいただき、地域の情報や住民の声を取り入れてまいる予定」と御答弁されています。既に市長あてに町会から要望書が出ているところもあり、その一つが災害発生時の告知方法です。情報を一刻も早く知ることが避難、生命を守る第一の条件であり、高台数か所に拡声塔の設置、消防署の広報車による通報などを要望しています。小樽市消防本部によると、サイレンの届く範囲は消防本部の 2.3 キロメートルが最大で、朝里、銭函、塩谷、蘭島は 1.5 キロメートルで、音が届かない地域もあります。市の計画では、FM放送が受信できない地域や、消防のサイレンが聞こえない地域にはエリアメールによる伝達を進めるということですが、高齢者などには携帯電話を使えない、あるいは持っていない人も多い中で、拡声器やサイレンの効果は大きいと思います。町会、地域住民が要望している拡声塔などを必要な地域に設置するべきです。いかがですか。次に、避難を容易にする地域づくりについてです。ネットワーク・らんとの懇談の中で、地域では高齢化が進み、要援護者を支援する人がいない、グループホームなどの施設ではどう避難させたらよいかという悩みとともに、職員の意識づけ、訓練の大切さが強調されていました。要援護者支援の人的体制構築や避難訓練をどう行っていくのか伺います。次に、学校の耐震化についてです。昨年の第2回定例会で教育長は、「学校校舎の避難所への利活用については、市全体の防災計画との関係もあることから、市長部局とも相談しながら進めていきたい」と御答弁されています。学校設置者であり、小樽市災害対策本部長である市長にお伺いします。現在、学校再編の懇談会が開かれていますが、塩谷小・中学校存続を求める陳情の中で、学校が避難所になっていることも挙げられています。塩谷小・中学校をはじめ、避難所に指定されていても昭和 56 年以前に建築され廃校予定の学校は耐震化しないのですか。文部科学省は、昨年5月、今後5年間のできるだけ早い時期に耐震化を完了させるという目標を明記し、さらに災害発生時の応急避難場所としての役割を果たすため、防災機能の強化と児童・生徒の避難経路の確保も国庫補助の対象にしました。学校再編と関係なしに、避難所として耐震化を進めるよう求めます。お答えください。次に、原子力防災計画について伺います。小樽市は、泊原発のUPZの対象区域から外されました。福島第一原発事故による放射性物質飛散で、国が 250 キロメートル圏内の幾つかの地域を汚染状況重点調査地域に指定していることからすると矛盾するものです。市長は、昨年 12 月 28 日、北海道の主催で開かれた後志管内 20 市町村長の会議で、小樽市も同様の扱いをするよう要望しましたが、その後、北海道からの回答や支援策は示されたのでしょうか。昨年 11 月 21 日、北海道原子力防災計画の課題抽出に係る有識者専門委員会は、参考値で半径 50 キロメートルをPPA、プルーム通過時の被曝を避けるための防護措置を実施する地域としました。その後、2月7日には、原子力安全委員会の分科会は、安定沃素剤の配布について、国や自治体が備蓄し、事故後の配布は有効であるが、事前配布も有効かもしれないと検討の余地を残していると報じられております。小樽市はPPAの対象区域ですから、北海道に対し早急にPPAレベルの防護措置を適用した原子力防災計画を策定するよう要望していただきたいですが、いかがですか。また、国や北海道の方針待ちでは市民は不安ですから、市独自の対策も必要です。少なくとも安定沃素剤の備蓄や避難、屋内退避などについて小樽市地域防災計画に盛り込むべきではないでしょうか。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

新谷議員の御質問にお答えいたします。初めに、孤立死防止対策について何点かお尋ねがありました。まず、高齢者見守りネットワークについてでありますが、この取組は異常発見時の通報ルールについて共通認識を持つことが主な目的でありますので、何らかの調査をして見守り対象者を把握することについては行っておりませんし、1人に対する見守り時間につきましても集計はとっておりません。また、この2年間の孤立死の人数につきましては、小樽警察署に問い合わせいたしましたが、孤立死という定義はなく、データはないとのことでありました。見守りネットワークの問題点ということでありますが、対象を高齢者に限定していることや、異常発見時の通報に主眼を置いていることから、平常時の見守りについてはあまり機能していないことなどがあります。今後につきましては、ネットワークに参加されている団体や事業者等と協議をしながら、対象者の範囲や平常時の見守りのあり方について検討を行ってまいりたいと考えております。次に、介護サービスを受けていない、あるいは介護認定の更新をしていない方に対する見守りの手立てについてでありますが、本市では本年度の事業として高齢者の情報整備事業を実施し、災害時や緊急時に支援が必要となる方の把握を行っているところであります。対象者は、介護認定の有無にかかわらず 65 歳以上のすべての高齢者としており、その中から要支援者を抽出いたしますので、この事業による情報の整備が完了した後、地域の見守りにどう生かせるか検討してまいりたいと考えております。次に、緊急通報システムに係る財政支援と利用料の軽減、拡大についてでありますが、この事業は平成 17 年の三位一体改革により国の補助対象外となり、平成 18 年度に創設された介護保険の地域支援事業においても補助対象外となったことから、本市の単独事業として継続してきたものであります。独居高齢者等の孤立死が社会問題となってきている今日、緊急通報システムの需要は高まってきているものと認識しておりますが、一般会計の負担による単独事業のため、本市の厳しい財政状況をかんがみますと、事業の拡大は大変難しいものと考えます。まずは、地域支援事業の補助対象となるよう、北海道市長会などを通じて国へ要望してまいりたいと考えております。次に、平成 23 年4月1日現在の知的障害と精神障害の手帳交付者数と福祉サービスを受けていない人の数についてでありますが、知的障害の療育手帳交付者数は 1,046 人、精神障害の精神障害者保健福祉手帳交付者数は 455 人となっております。このうち 18 歳以上で福祉サービスを受けていない方は、知的障害者が 173 人、精神障害者が 308 人となっております。次に、見守りネットワークの対象範囲を広げるだけではすべての見守りは難しいとのことでありますが、先ほども申し上げましたとおり、今後ネットワーク参加団体や事業者等と協議をしながら、対象者の範囲や平常時の見守り体制について検討を行ってまいりたいと考えております。次に、福祉サービスを受けていない障害者の実態把握と対策についてでありますが、福祉サービスを受けていない障害者の実態把握については、現在、知的障害者を対象に調査を始めたところで、先ほど申し上げましたサービスを受けていない 173 人のうち、単身や2人世帯等、緊急性が高いと思われる 46人につきまして訪問による実態把握を行い、これ以外の 127 人につきましては調査票を送付して実態を把握する予定であります。また、今後の対策としましては、安心して在宅生活が送られるよう高齢者見守りネットワークや民生委員などとの連携をより一層強化し、見守り体制の充実を図るほか、相談支援事業所などとも連携し、御本人が希望されるサービス利用に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。なお、精神障害者の方についても、知的障害者の方と同様な取組を進めていきたいと考えております。次に、ライフラインに係る事業者との連携等についてでありますが、まず電気・ガス事業者などの事業者に対して、冬期間の供給停止をしないよう求めよとのことでありますが、このことも含め、現在、北海道がこれらの事業者と協議を行い、生活困窮者等の情報を共有する仕組みなどを検討することになっておりますので、この結果を踏まえ、本市においても連携を図っていくとともに、市内の事業者とも適宜情報交換を行い、可能なことは先行して実施してまいりたいと考えております。次に、民生委員の空白地区についてでありますが、欠員が発生している4地区においては、地区会長又は同地区の民生委員がカバーしており支障は生じてはおりませんが、現在、欠員補充のため、民生児童委員協議会が主体となり、自治会等と連携し適格者の確保に向けて努力しているところであります。次に、見守りにおける庁内の連携体制についてでありますが、高齢者見守りネットワークには既に消防本部警防課、廃棄物事業所、水道局料金課、保健所、介護保険課が参加しておりますが、現在、庁内の連携体制の見直しや参加部署の拡大等について検討しているところであります。また、ネットワークの名称変更や会議の開催頻度につきましては、今後予定しておりますネットワーク会議において、参加団体等と協議をしながら検討してまいりたいと考えております。次に、生活保護の相談時の対応についてでありますが、本市では相談室で生活保護の相談を受けた場合、その方の世帯や収入、資産の状況など生活実態の聞き取りをし、生活が困窮していると判断した場合には本人の意思を確認した上で保護申請を受け付けております。次に、防災について何点か御質問がありました。まず、津波ハザードマップに係る説明会についてですが、海岸線に人家があり津波が発生した場合に避難の対象となる沿岸部の町会では、今後、ハザードマップに基づき地区ごとに津波避難計画を策定することとなるため、他の地区に先駆けて説明会を開催するもので、3月 21 日から7回予定しております。なお、他の町会などから説明会の開催の要望があった場合には、日程を調整の上、対応してまいりたいと考えております。次に、津波のための避難所についてですが、広報おたる平成 23 年6月号には津波・高潮警戒区域の避難所として 15 か所を掲載しましたが、今年度ハザードマップ作成のため標高調査を実施したところ、塩谷サービスセンター、銭函市民センター、北海道職業能力開発大学校の3か所の避難所が標高5メートル以下に位置し、津波のための避難所には適さないものと判断いたしました。このため、塩谷サービスセンターと銭函市民センターの2か所は津波のための避難所から除外し、それぞれ塩谷小学校と銭函小学校に変更し、もう1か所の北海道職業能力開発大学校については、建築物の高さを考慮して一時的な津波避難ビルとしてハザードマップに位置づけることといたしました。次に、避難ビルやタワーの設置、避難路の整備についてですが、これらの施設は津波による被害が想定される地域の中でも、地震発生から津波到達までの時間的猶予や地理的な条件により、近くの安全な高台などへの避難が困難と想定される地域において必要となるものです。今後、津波避難計画策定に向けた各沿岸地域の町会や自主防災組織との協議の中で、その地域の状況に応じた一番よい避難方法などを検討してまいりたいと考えております。また、市といたしましては、新年度から5か年で避難所の標識を新たに標高を表示した標識に更新する事業に優先的に取り組んでいくこととしており、電柱への避難所の掲示については考えておりません。次に、災害情報の伝わりにくい地域への拡声塔などの設置についてですが、市内にはFM放送が受信できない地域や消防のサイレンが聞こえない地域があることは認識しております。災害情報の広報、伝達にはさまざまな方法がありますので、これらの地域の解消に向けてどのような方法が有効であるか、庁内で研究してまいりたいと考えております。次に、要援護者支援の人的体制構築や避難訓練についてですが、市としましては、これまで土砂災害を想定した避難訓練の際、要援護者対応も含め訓練を実施してまいりました。今後、津波の被害が予想される沿岸部の地区では、津波ハザードマップを使い、市とそれぞれの地区の町会や自主防災組織などが協力して、地区ごとの津波避難計画の作成を進めていく予定であり、その際、要援護者支援体制の構築や避難訓練の実施についても検討してまいりたいと考えております。次に、学校の耐震化についてですが、学校の耐震化には多額の費用を要することから、市としましては学校再編の動きを見ながら対応してまいりたいと考えております。次に、原子力防災計画について何点か御質問がありました。初めに、緊急防護措置区域、いわゆるUPZ拡大の要望に関する北海道からの回答や支援策についてでありますが、現時点では北海道から本市に対しまして具体的な回答や支援策は示されておりません。次に、北海道に対するPPAレベルの防護措置を適用した原子力防災計画の策定要望についてですが、現行のEPZにかわるPAZやUPZの考え方や当面の目安が示されましたが、PPAに関する考え方についてはまだ何も決まっていないことから、私としましては、UPZに隣接する自治体の扱いも含めて、UPZの拡大を今後も引き続き国や北海道に対して要望してまいりたいと考えております。なお、国の防災指針が正式に決定し、防災基本計画が見直された場合には、速やかに北海道の原子力防災に関する方針を示していただくよう北海道に要望していく考えであります。次に、安定沃素剤の備蓄や避難、屋内退避などを本市の地域防災計画に盛り込むことについてですが、市町村の地域防災計画は北海道の地域防災計画と整合性を図ることが前提となっておりますので、屋内退避、避難等の判断基準となる線量や安定沃素剤の服用方法などについて、国や北海道の方針が示されましたら、これに基づいて本市の地域防災計画に盛り込むこととなります。(「議長、21 番」と呼ぶ者あり)

再質問 21番 新谷とし

再質問いたします。孤立死防止対策ですが、これからさまざまな検討をしていかれるということでした。それから、初めに孤立死がどれぐらいいるのかということをお聞きしまして、孤立死という定義がなくわからないということでしたけれども、平成 22 年第4回定例会の予算特別委員会では小樽警察署が高齢者見守りネットワーク会議の中で、平成 20 年1月から 12 月で 65 歳以上に限ると 48 件、それから 21年1月から6月までは 35 件、22 年1月から 10 月で 42 件と発言していた旨の答弁がありました。このように、見守りネットワーク会議の中ではきちんと発言しているわけですから、やはり数を知るということは対策をどういうふうにしていくのかということにもつながりますので、定義がないからということではなくて、もう一度きちんと聞いていただきたいと思います。この数字を見ますと増加傾向にありますし、最近のニュースでも餓死など本当に悲しいニュースが相次いでおります。ですから、本市でも孤立死が増加しているのではないかという気がするのですけれども、この対策はますます重要になっていると思います。そういう点でも、やはり定義がないからわからないということではなくて、きちんと発表していただくようにお願いしていただきたいと思います。それから、福祉サービスを受けていない知的障害者の実態は今調査中ということで、特別に必要な方46 人を訪問したという御答弁でしたけれども、どういうふうにしたのか、どこかに頼んだのか、あるいは市職員が直接出かけて訪問、対話したのか、この辺はどうでしょうか。それから、電気・ガス事業者との連携なのですけれども、これについても検討していくという御答弁でした。それはそれでぜひ進めていただきたいと思いますが、ちなみに平成 14 年資源エネルギー庁関係課長通知が出されております。「福祉部局との連携等に係る協力について」というタイトルなのですけれども、生活困窮者への対応として地域の連携が必要であり、電力会社・ガス会社などはその一翼を担いうる重要な機関の一つであることや、生活困窮者と把握できた場合には料金未払による供給停止に関し柔軟な対応をとっていただきたい、それとともにプライバシーの保護に配慮しつつ、福祉部局との連携について協力していただくようお願いしますと、このような通知がありますので、ぜひこれらについてもスムーズにわかるように、決して寒い時期に電力やガスの供給停止になるということがないようにしていただきたいと思うのです。お話を聞きますと今は、直接対面するのではなくて通知による供給停止だと伺っていますので、そういうことではなくてきちんと対面していただくようにお願いしたいと思います。それから、防災についてなのですけれども、学校耐震化です。津波・高潮警戒区域の第1から第5区の中には、避難場所として小・中学校がたくさん挙げられております。そのうち昭和 56 年以前に建設された忍路中学校や塩谷中学校は昭和 49 年の建築です。これをそのまま避難所にしてよいのかという問題があります。これについてはどうお考えでしょうか。そして、先ほども言いましたけれども、文部科学省からの耐震化の補助があるわけですよ。この補助を使わないままに過ぎてしまうと、それこそ市の負担が大きくなってできなくなるわけですから、その点についても、この補助が延期されれば本当はいいですけれども、やはりあるうちに耐震化を進めるべきだと思うのです。全部やっていただきたいと思いますけれども、それこそ財政的に大変であれば津波避難区域で指定されている学校から順番に始めるとか、そういうような計画がぜひ必要だと思いますので、その計画についてお考えいただきたいと思います。それから、原子力防災計画について、昨日の代表質問の民主党・市民連合への御答弁にもありましたけれども、UPZの拡大を求めることは大変いいことだと思いますので、ぜひそのように頑張っていただきたいと思いますが、しかし市長も御存じのように、昨年の第4回定例会で子どもの環境を考える親の会から原発から出る放射能から子供を守るための対策の確立についての陳情が全会一致で採択されました。チェルノブイリ原発事故の被害は、25 年たっても終わっておりません。昨年 11 月、国会議員ですけれども、超党派で現地を視察した際、現地の政府関係者や医療関係者、NPO関係者の話を聞きますと、国際放射線防護委員会や国際原子力機関が公式に発表している犠牲者と被曝に苦しむ人の数はあまりにも少なく、これらの関係者は、現場の本当のことを知らないと、そういうことを言っていることを国会議員が報告しております。ウクライナ、ロシア、ベラルーシでは、合計 16 万人の放射性被曝による障害者の認定を受けておりますけれども、多くは当時は子供で、そして内部被曝で何年もたってからいろいろながんの症状が出ているということです。チェルノブイリ原発事故では、安定沃素剤の配布が5日遅れた地区の子供たちが甲状腺障害等になっています。こういうことからしても国の対策が非常に遅れていると思うのですけれども。安定沃素剤は3年間は有効だということを聞いております。災害は本当にいつやってくるかわかりません。このような陳情も全会一致で採択されておりますから、国や道の対策待ちではなく、安定沃素剤の備蓄はぜひやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

新谷議員の再質問にお答えいたします。私から防災関係について答弁させていただいて、孤立死その他については担当部長から説明をさせていただきます。まず、小・中学校の耐震化について御質問がありました。私は、来年度の予算を組むに当たりまして、やはり防災ということについて力を入れていきたいというふうに話をさせていただいたとおりでございます。しかし、この防災というのはいろいろなことがありまして、全部が一遍にできるというようなことではありませんので、それぞれ状況を見ながら対処をしていきたいと思っております。ですから、今、新谷議員がおっしゃるように小・中学校の耐震化についても、先ほど答弁させていただきましたように、学校の適正配置の問題なども含めた検討をしていきたいというふうに思っております。それから、UPZの拡大については、昨日も話をさせていただいたとおり、現在、決定はしておりませんけれども、国の原子力安全委員会の部会の中で、半径 30 キロメートルというようなことで考えているということでございますし、それが決まる前に私としては、やはり自然条件の問題であるとか気象条件であるとか、そういったことを加味した上で決めることではないのか、このように思っているわけでございます。それから、安定沃素剤の備蓄関係については、今、地域防災計画というのは北海道の地域防災計画あるいは国のそういった問題との関係の中で、やはり整合性を持った形で取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 福祉部長 三浦波人(福祉部長は2016年3月まで)

私から孤立死の3点について答弁させていただきます。最初に、孤立死の定義や数字についてですけれども、今回、小樽警察署に問い合わせましたけれども、市長から答弁があったような結果でございましたが、3月になりましたらネットワーク会議等もまたございますので、改めて警察のほうにこういった定義、数字のことについては話をしてまいりたいと考えております。それから、二つ目の知的障害をお持ちの方への訪問調査、だれがどのように行うのかというところですけれども、こちらは市職員が訪問するようにいたします。実際には、自立支援法関係担当主幹が中心となって訪問をしていきますけれども、2月 19 日から始めておりまして、私も当初同行させていただきました。これまで面会された方については地域のつながりとか経済状況、それからあとは心配な面など特に見受けられなかったということでございますけれども、残りの方あるいは不在だった方もいらっしゃいますので、今後また早急に訪問し、あるいは答弁にもありましたが、特に緊急を要さないと思われる方については、郵便での照会等を進めてまいりたいというふうに思います。それから、事業者との連携でございますが、市内の事業者に対しましても1月に訪問してまいりましたけれども、事業者の方々につきましても、今回の事件についてはやはり重く受け止めていらっしゃるということでした。今、北海道が道内の自治体を代表する形で事業者と今後の連携について協議をするということで新聞等にも出ておりました。実際の協議は3月からということですけれども、その動向を見まして本市としてもしかるべき対応をしていきたいというふうに考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

再々質問 21番 新谷とし

再々質問します。見守りについて、知的障害の方の 46 人の訪問は市職員がやっているということでした。ほかの方々は、郵送で書類を送ると言うのですけれども、それでいいのかという気もするのです。人手がなくて大変かもしれませんけれども、やはり直接面談していただきたいというふうに思います。それと、学校の耐震化について、やはり市長は適正配置を考えて進めるということで、それにこだわって、結局は廃校になる予定の学校はやらないと言っているのと同じなのです。いつもそういう言葉が出るのですよ。だから、それで市民、住民の安全が守れるのかということです。それであれば、避難所として指定しないで、別な国の補助もありますから、避難ビルとか避難タワーとかつくるならわかりますよ。だけれども、そうしないで学校を避難所とするのですから、やはり古い学校が2次災害にならないように順次予算をつけて耐震化を進めるべきではないでしょうか。それから、原子力防災計画の関係ですけれども、確かに北海道との整合性をとらなくてはいけないと思いますが、それがいつになるのかはっきりわからない、見えないのです。その日程というのはどのぐらいになると見込んでいるのか、また、それまで市民が心配している安定沃素剤、家庭に配備ということも言っていますけれども、それまでに至らなくても少なくとも市で備蓄をすると、そのぐらいは必要ではないかと思うのですけれども、いかがですか。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

新谷議員の再々質問についてお答えいたします。最初に、小・中学校の避難所としての耐震化、これにつきましては先ほども答弁させていただいたように、やらないということではなくて、学校の適正配置の状況を見ながら検討していきたいということでございますので、御理解をいただきたいと思います。それから、安定沃素剤の関係でありますけれども、これも先ほど話したとおり、まだ本当に新谷議員がおっしゃるように、いつそういう計画ができるのかというのはそのとおりでございますけれども、できれば私どもとしては早くそういう計画をつくっていただきたいと思いますし、それに合わせて、私どももそういう計画をつくっていきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 福祉部長 三浦波人(福祉部長は2016年3月まで)

孤立死に関しまして、郵便で調査をすることについてですけれども、調査票が戻ってきますと、その中身によってやはり訪問調査が必要だというふうになる場合にはもちろん訪問調査をいたしますし、それからもし返事の来ないところがありましたら、やはりそこについても何らかの対応が必要だろうというふうに考えております。

出典:小樽市議会 平成24年第1回定例会 2012年2月29日 議事録 PDF(141ページ) 間違いを知らせる