みんなの議会

小樽市議会 平成23年第3回定例会 2011年9月14日

(1)「子どもの権利条約」に関する条例の制定にむけて/(2)新共同調理場の施設・設備について/(3)戦争体験を残す平和ライブラリーの開設について

2011年9月14日、小樽市議会の一般質問で、佐々木秩議員が「「子どもの権利条約」に関する条例の制定にむけて」「新共同調理場の施設・設備について」「戦争体験を残す平和ライブラリーの開設について」について質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛、教育部長 山村幹雄、保健所長 秋野恵美子が答弁しました。

質問者
佐々木秩 議員
答弁者
市長 中松義治、教育長 上林猛、教育部長 山村幹雄、保健所長 秋野恵美子

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 佐々木秩

一般質問をいたします。一つ目は、子どもの権利条約に関する条例制定に向けてです。子どもの権利条約は、1989 年に国連で採択され、20 年以上が経過しました。我が国でも、1994 年に批准されています。御存じのとおり、この子どもの権利条約とは、世界じゅうの子供たちの生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利を保障するために最善の努力をするという、世界じゅうの大人たちの約束です。今や日本全国でも、地方自治体を中心に普及啓発に努め、さらに子どもの権利条約に関する条例を制定して、実効あるさまざまな活動が行われています。道内市町村では、札幌市、奈井江町、芽室町で既に制定され、北広島市でも、現在、策定中です。その中で、札幌市の例をとると、それまでも条約の理念の普及啓発に努めるとともに、具体的活動として子供の健やかな成長を支えるさまざまな施策を進めていましたが、こうした施策を札幌の実態に即した形で条約の理念を基に、将来にわたり、市民と市が一体となって子供の権利を大切にするという姿勢を自治体の法である条例として明らかにするべきと考え、「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」を 2008 年に制定しました。子どもの権利条約をより具体的にわかりやすく定めるとともに、それを保障するための大人の役割や札幌市の取組について定めています。その中には、子供の権利侵害に関する相談に応じる救済委員を置くこと、特に具体的施策として、子供の権利救済機関「子どもアシストセンター」の設置を挙げています。ここでは、救済委員が友人、親子関係など子供にかかわるさまざまな悩みに幅広く相談に応じたり、いじめなどの子供の権利侵害から救済を図る活動をされています。最近では、学校での生徒間、教員と生徒、教員と保護者間のトラブルにも調整に当たり、中立・公平な両者のアドバイザーとして事態の打開に役立っているそうです。北海道も 2004 年に「北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例」を制定し、第9条で、「道は、子どもの権利及び利益の尊重について普及啓発を図るとともに、子どもが自らの意見を表明する権利を行使することができ、かつ、子どもの意見が適切に社会に反映させる環境の整備に努めるものとする」と定め、子供の権利の尊重をうたっています。それでは、我がまち小樽の取組はどうなっているのでしょうか。1999 年、小樽版啓発パンフレットを2万 5,000 部を発行し、配布しています。現在、残部僅少だそうです。2002 年、庁内に市民部、福祉部、保健所、教育委員会から成る「小樽市子どもの権利連絡会議」が設置されたと記録されています。2003年、第1回定例会で、佐々木勝利前議員の質問に対して山田前市長から、「条例制定について、市民の声を聞きながら引き続き研究を続けていく」との回答がありました。2005 年、議会で、子どもの権利条約に基づいた子どもの権利保障を求める意見書を採択しています。青少年課にお聞きしたところ、現在は、条例制定に向けた具体的動きはないものの、実質その基本理念に沿った取組が各事業によって数々行われているとのことでした。今、本市も含め、社会の中で子供を取り巻く環境は大変厳しいと言わざるを得ません。長引く不況が家庭を直撃し、結果として、OECD加盟国内でも下位クラスの子供の貧困を招いています。それは経済面にとどまらず、子供の心にも深い傷を負わせ、子供のうつ病である小児うつが急増しています。今や、北海道の中学校1年生の 10 人に1人が小児うつだと訴える医師もいます。また、最近、毎日のように報道される幼児への虐待事件は、決してよそのまちの話ではありません。昨年 10 月、本市でも、22 歳の父親と 19 歳の母親が1歳8か月の女の子を虐待する事件が起きています。一方、子供たちにとって楽しい学習と生活の場所、学校では、子供同士のけんかのようなトラブルはつきものなのですが、本来は学校現場で教員を中心に子供当人同士や保護者の皆さんが話合いで解決していくところが、近年、なかなかそうはいかず、両者の感情的なすれ違いやこじれとなり、解決の道が見えなくなる。結果、関係者全員が疲弊、混乱し、子供は置き去られ、最後は不登校などの大事な権利が剥奪された状態に陥ってしまうのです。現在、本市には、残念ながら札幌のアシストセンターに当たる機関はありません。また、携帯、インターネットの普及により、子供たちは大人の無節操な利潤追求やさまざまな欲望に無防備にさらされているのが現状です。現在、子供同士のトラブルや事件、事故に巻き込まれる事例の原因やきっかけ、さらに事態を悪化させているほとんどの場面にネットやメールのやりとりが絡んでいます。これらの事例に、保護者、学校の教員たちが子供を救うために必死に対応していますが、限界があります。そういう意味でも、しっかりと子供の権利を守り、支援していく機関が必要なのではないでしょうか。また、進む人口減、その中でも年少人口割合が下がり続けていることが、本市最大の問題の一つです。小樽の未来を支える子供たちがこれ以上減らないように、できれば増えるような取組が、今、求められています。そういう意味で、今こそ小樽市でこの条例を制定し、子供たちのために具体的な施策を実行していくことが必要です。よく子どもの権利条約を見て心配される方は、意見表明権などをとらえ、「今でも大変なのに子供が権利ばかり主張して義務を果たさないわがままな大人になってしまう」「子供にはしつけのために自由の一定の制限は必要だ」と危惧されます。しかし、子供は、自分の意見が尊重されることで自分が大事にされていることを感じ、ほかの人も大切にすることを学びます。お互いの権利を尊重し合うこと、他人の自由も認めることを身につけていくのです。本市が今までも、子どもの権利条約の基本理念に沿って、小樽の子供たちのために実質的な取組を行っていることはわかりました。ですから、もう一歩踏み出してきちんと条例を制定し、このまちが市民が一体となって子供の健やかな成長を支えていくことを明文化し、安心して子供が育てられる環境づくりの指針を示すこと、そして市がそれに沿って実効あるシステムをつくり、動かすこと、それらを内外に広く宣言すること、もって多くの市外の皆さんにもこのまちに来てもらい、住み、子供を産み育ててもらうためのアピールとしてはどうでしょうか。そこで、以上を踏まえて質問させていただきます。1、小樽市の子供の置かれている現状認識と、子どもの権利条約の趣旨に対する市長の見解、本市で子供の権利条例制定について進める考えはあるのか。2、市民への啓発、意識づくりを再度働きかけるために、今の社会状況や市民感覚に合ったパンフレットの新規作成、配布を、特に子供を持たない市民の皆さん、団体にもできるだけ広く理解を求める動きが必要と考えますが、どうでしょうか。3、庁内に小樽市子どもの権利連絡会議を設置し、取り組んでいるとのことですが、その会議での議論、活動内容と、その後の進捗状況、現在の活動を教えてください。4、本市にも、子供の権利侵害に関する相談に応じるアシストセンターのような救済機関を設置できないでしょうか。御検討ください。次に、新共同調理場の施設設備について質問させていただきます。本市の小・中学校の給食は、約 8,500 食を新光・オタモイの共同調理場と単独調理校6校でつくっています。給食については、私事ですが、生徒と教員として人生の大部分を給食のお世話になってきました。今でも、あのカレーとラーメンを食べたいと思うほどです。さて、現在の両調理場を、教員時代に生徒とともに見学させていただきましたが、確かに施設設備の老朽化が内外ともに進んでいた印象です。また、現在、岩見沢市の食中毒事故を受けて、急冷設備がないため、調理後の食品を冷温保存できないという理由でメニューが極めて制限されていて、この暑い時期に冷たいものが食べられず、不満が聞こえてきました。また、今の施設設備で安心・安全は確保されるのかという心配の声もあります。よって、このたびの新共同調理場建設を機会に、これまで望めなかった施設設備の導入や改善点、アイデアをかなえるチャンスとして、さまざまなことを小樽市や教育委員会も考えておられることでしょう。そこで、新共同調理場建設に当たって、市、市教委のコンセプト、アピールポイント、留意点を教えてください。その中で、特に安全・安心な給食、環境面にかかわってお聞きします。まず、衛生面ですが、本年2月に、岩見沢市で学校給食による食中毒事故が発生しました。問題の検証報告書によると、蒸気回転がまのアームのシャフト部分から病原菌が検出され、消毒、洗浄が不十分だった、菌に汚染された手袋でシャフトに触れた等々、いずれにしろ人為的ミスが原因という結論が出されています。そこで質問です。学校給食衛生管理基準に適合したドライシステムの導入と、ハード面が整っても、結局は職員研修、チェック機構整備などのソフト面での充実が大事です。給食調理、洗浄業務が外部委託されていることもあり、意思疎通を含めて、新施設設備に対応した運営、作業、管理のシステム化を早い時期から検討する必要があると考えますが、どうでしょうか。次に、食器についてです。食洗機の選定や保管場所の広さにも影響するとのことでしたので、使用食器について、この時期から質問させていただきます。現在、全小・中学校で、保護者や教職員の長年の要望で、ようやく御飯茶わんに、最も家庭的で安全性が保証されている強化磁器が導入されています。それにもかかわらず、新共同調理場では、強化磁器食器を廃して、PEN(ポリエチレンナフタレート)食器導入の予定のようです。PEN食器については、磁器より軽い、安い、割れにくい、音が静か、食品衛生法上の一般規格で有害化学物質が検出されないなどの長所があるとのことです。しかし、欧米先進国では、食品用プラスチックの原料化学物質、それ自体を食品添加物として安全性のガイドラインを設け、規制しています。一方、我が国では、製造過程でどのような原料と添加剤が使用されているのか、企業秘密として公表されていないそうです。これでは安全性の担保がありません。また、経年劣化や傷がついた場合も、絶対に安全なのかという検証がありません。作業能率や対費用効果だけでの選択が危険なのは、今回の原発事故が示すとおりです。いったんこのPEN食器が導入されれば、運搬機材や洗浄システムの関係で、その後に違う食器への変更は難しいでしょう。この時期に、どうか法律や経済性よりも子供たちの安全・安心を優先していただけるようお願いするところです。また、料理は器で食べさせるといいます。子供に食器の選択や、割らないように大切、丁寧に扱うことを体験させるのも大事な食育活動の要素です。そこで、新共同調理場でも、より安全・安心な強化磁器食器の使用を続けるべきと考えますが、どうでしょうか。続けて、食物アレルギーを持つ子供への給食の対応についてです。学校給食に日本そばが出なくなってから 10 年以上たっているのではないでしょうか。これは、給食に出たそばを食べた児童が、そばアレルギーで亡くなったのがきっかけでした。現在、お聞きしたところ、全市の小・中学生おおよそ 8,200 人のうち、配慮の必要な食物アレルギーを持つ子供はおおよそ 110 人だそうです。将来、その割合は増え、深刻な事例も出てくることが予想されています。ほかの都市の新設共同調理場では、アレルギー原因食材を除去した調理を別ラインでできるシステムを持ち、個別の子供に対応しているところがあります。これもまた、新設のときこそ導入可能なチャンスです。規模の問題もありますから、すべての事例、献立に対応するのは難しいでしょうが、できるところで対応をしてほしいと思います。また、今は難しくても、将来導入できるように、施設にスペースの余裕を持たせるなどはできないでしょうか。具体的な検討をお願いいたします。そばアレルギーの子に個別対応できるようになり、そばがメニューに復活することを期待します。よって、ここでの質問は、増え続ける、そして深刻な食物アレルギーを持つ子供への配慮ができるシステムの導入の検討、実現をお願いしたいが、どうでしょうか。続いて、給食に使用する食材の安全性についてです。以前より、食品の安全性については特に御配慮いただいていることと思いますし、保護者の皆さんの関心も高い問題です。さらに、このたびの原発事故に関係して、小樽市内でも放射能汚染された牛肉が販売されていたことが判明しました。放射線への感受性が高く、その影響が心配される子供たちが摂取する食物には、特に慎重な対応が求められるところですが、給食に使われる食材は大量、多岐にわたるため、全食材の検査等は難しいとは思いますが、切りがないからと何もしないわけにはいきません。子供たちの安全・安心のための対応が必要です。そこで、給食で使用する食材について、対放射能対策を示してください。また、安全で信頼できる、地元の食材の使用をできるだけ続けてほしいが、いかがでしょうか。最後に、戦争体験を残す「平和ライブラリー」の開設について質問をさせていただきます。太平洋戦争終了後 66 年が経過し、戦争体験者が少なくなられました。今が記憶を記録として残せる最後の機会ではないかと考え、戦争体験を残す平和ライブラリーの開設を提案いたします。太平洋戦争では、この小樽市でも空襲がありました。戦争に従軍し亡くなられた方、その家族の方もおられます。その歴史的事実を認識し、きちんと次の世代に伝えていくことが、これからの平和な未来をつくっていくのに必要なことです。また、市内には、有志の方が当時の資料や記録を収集、保管したり、学校では平和学習の際に体験者からお話を伺うなどして、収録されているものもあると聞いていますが、大変残念なことに、年月とともにそれらが散逸の危機にあると聞きました。そこで、小樽市として、公的に戦争体験記録や資料を収集、保管、展示、閲覧、利用できる常設ライブラリーをつくってはどうでしょうか。ここに来れば、小樽の戦争の記録を見ることができる、学校の平和教育で子供たちの学習に有効に使える、長期間にわたって保管できるので、貴重な資料の散逸、損壊が防げる等のメリットが考えられます。具体的には、学校、団体、図書館、博物館などの公的施設、個人が所有している現存する資料、文書だけでなく、写真や品物も入ると思いますが、そういうものの収集、戦争体験者からの聞き取り、語る会の開催、そしてそれを収録する、また平和遺産として戦時の遺構等を調査、保存、記録、これを映像で行う。また、それらを整理して、公的施設、例えば市教委や学校の空き教室等を利用して、その一角又は一室に保管、閲覧、資料として貸出し等、市民、学校が利用できるようにするなどです。小樽市は、市民の平和を願って、1982 年6月に核兵器廃絶平和都市宣言を議会で可決し、全国に発信しています。その一環として、毎年、さまざまな平和事業を行っています。今年度は、原爆パネル展や平和映画上映会を、図書館と共催で開催しているとお聞きしています。来年は核兵器廃絶平和都市宣言30 周年に当たります。記念事業の一環としていかがでしょうか。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

佐々木秩議員の御質問にお答えします。初めに、子どもの権利条約について何点か御質問がありました。まず、本市の子供の置かれている現状認識と、子どもの権利条約の趣旨に対する見解についてでありますが、全国的には、虐待、いじめ、引きこもり、不登校、非行、障害、貧困など、さまざまな困難を抱える子供の問題があり、本市におきましても同じような問題があるものと認識しております。こうした困難を抱える子供も含めて、すべての子供が共通に生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利を有していて、これらの権利はしっかり守らなければならないという子どもの権利条約の趣旨は、基本的人権、人間の尊厳という観点からも尊重しなければならないものと考えております。また、子供の権利条例の制定についてでありますが、本市では、現在、次世代育成支援対策推進法に基づき策定した「小樽市次世代育成支援行動計画」において、子どもの権利条約の趣旨に沿った施策を含めて事業を実施しておりますので、この計画を着実に推進していくことが重要と考えております。次に、子どもの権利条約についての市民への啓発、意識づくりについてでありますが、これまでもパンフレットの作成、配布をはじめ、懇談会や講演会の開催など、普及啓発に努めてきたところでありますが、今後におきましても、いろいろな機会をとらえて効果的な周知方法で子どもの権利条約の啓発に努めてまいりたいと考えております。次に、子どもの権利連絡会議についてでありますが、平成 14 年9月に、子供の権利の周知と啓発を図る方策について調査研究を行うために設置しております。これまで子供の権利についての周知・啓発方法に関する議論を行いながら、人権擁護委員協議会、PTA連合会などの関係団体の方々に御出席いただいての懇談会の開催や、各市の取組に関する調査などを行ったほか、毎年各部で実施している子どもの権利条約の基本理念に沿った取組の調査、取りまとめを行っているところであります。次に、救済機関の設置についてでありますが、本市におきましては、子供の権利侵害に特化した機関ではありませんが、家庭児童相談室を設置しております。家庭児童相談室では、子育てに悩む母親などからの養育相談、友達関係、不登校などに悩む子供やその両親などからの学校生活相談など、子供の権利侵害に当たると思われる事例も含め幅広い相談に応じており、相談の内容によっては、北海道中央児童相談所などの関係機関とも連携を図っているところでありますので、当面はこの家庭児童相談室の有効活用を図ってまいりたいと考えております。次に、戦争体験を残す平和ライブラリーの開設について御提案がございました。市といたしましては、平和事業として、原爆パネル展、平和映画上映会を開催しています。また、総合博物館や図書館では、戦争や平和にかかわる資料や記録を収蔵しておりますので、それらを活用して企画展などを開催しております。御提案のありました常設ライブラリーの開設は、その趣旨は十分理解いたしますが、スペースの確保や収蔵品の管理などで検討すべき課題が多く、難しいものと考えます。しかしながら、戦争体験を伝えていくことは大変重要なことでありますので、教育委員会と連携し、引き続き社会教育施設などにおいてこれまでと同様に、戦争にかかわる資料や記録の収集も行い、それらの資料や記録を調査、保存するとともに、時期を見ながら展示してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

佐々木秩議員の御質問にお答えいたします。初めに、新共同調理場建設にかかわってでありますが、まずコンセプトは、安全・安心な給食を提供するため、ドライシステムを導入し、空調による温湿度管理、汚染、非汚染区域の区分など、学校給食衛生管理基準に適合する施設とすることであります。また、アピールする点といたしましては、あえもの室の設置や冷蔵設備の拡充、最新の調理機器などの導入を進め、子供たちに喜ばれるメニューを豊富にすることであります。次に、留意点としては、2か所の共同調理場を統合・新築いたしますので、配送時間の短縮や給食の適温管理への対策などについてであります。なお、これらの新共同調理場の基本的な考え方については、保護者、学校教職員、学校薬剤師など、学校給食にかかわる関係の方々で構成している「小樽市学校給食共同調理場運営委員会」に諮問し、昨年 11 月から施設整備のあり方などについて御審議をいただき、本年7月に「新共同調理場施設整備の考え方」として教育委員会に報告をいただいたところであります。この報告を受け、教育委員会では、「新・学校給食共同調理場整備方針(案)」を策定いたしましたので、本定例会の総務常任委員会に報告し、御審議いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。次に、新共同調理場の管理・運営についてでございますが、新施設においては、施設設備、調理機器、作業動線など、すべてが新しくなりますので、調理機器類の操作や洗浄、消毒の手順などについて、新たな作業管理マニュアルを作成し、供用開始予定の平成 25 年8月までに研修や実際の作業訓練を入念に行うなど、準備に万全を期してまいりたいと考えております。次に、給食用食器についてでありますが、食器を選定するポイントとしては、1点目に添加剤や環境ホルモンなどの安全性について、2点目として子供たちが使う場合の重さや割れなどの使いやすさについて、3点目として着色などの汚れ、洗浄・消毒作業での耐久性についてなどでありますが、現段階では、近年、学校給食分野での使用が拡大しているPEN食器を導入する方向で検討を進めております。次に、食物アレルギー対策についてでありますが、昨年度、各学校で把握している食物アレルギーについての調査を行いましたが、アレルギーのある児童・生徒数は約 100 名、その起因食物は約 30 種となっております。現在は、牛乳の代替飲料として麦茶の提供を行うほか、他のアレルギーについては、献立をお知らせする「給食だより」とは別に、保護者の求めに応じ、給食の原材料を記載した献立内訳表を配布し、該当する食品の摂取の可否については保護者に御判断をいただくなどの対策を講じておりますが、新共同調理場の建設に当たり、調理段階での該当食品の除去などについても調査検討してまいりたいと考えております。最後に、学校給食で使用する食材についてでございますが、初めに放射能対策について、国は、食品衛生法に基づき、食品に含まれる放射性物質の暫定規制値を定め、この規制値を超えるものについては出荷制限をしております。さきに出荷された牛肉から、暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されましたが、本市の学校給食では生の牛肉は使用しておりませんけれども、一部の加工製品に牛肉由来の原材料がある場合は、その製造履歴を照会し、安全性が確認できないものは他の製品を使用するなどの対応を行っております。次に、地元食材の使用についてでありますが、給食の使用食材は安全性をはじめ、栄養価、品質、価格などを考慮して選定しており、今後もできる限り地元食材の使用に努めてまいりたいと考えております。(「議長、17 番」と呼ぶ者あり)

再質問 17番 佐々木秩

再質問をさせていただきます。まず、1点目ですけれども、子供の権利条例を小樽市で、この後つくっていく動きを進めるお考えはないというふうに聞こえましたけれども、それでよろしいでしょうか。できれば、先ほど述べたように、しっかりとそういうものを示してやっていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。次に、平和ライブラリーについてですが、これについても、今あるものを使ってやっていくというお話でしたけれども、それがばらばらにあることによって、例えば教育の場やそういうところを全部のところにそれぞれ行かなければならない。非常にそういう部分では、それを見る人たちも、例えば高齢の方が全部のところに歩いていかなければならないという不便さが、現に生じている状況です。できれば、そういうものが1か所にかたまっているほうが有効に使えると考えます。ぜひ再度検討をお願いいたしたいということです。給食の施設設備については、こちらからお願いするタイムリミットも近づいていると思います。それで、このことだけはぜひお聞きしたいと思うのですけれども、小樽市では、本年2月に「小樽市食育推進計画」を策定しているとホームページに載っておりました。保健所でつくられたものだと聞いておりますけれども、その中に載っている言葉を読ませていただきますと、その趣旨は、「健全で豊かな食生活を実践することができる能力を育む食育の推進が求められています」ということです。「伝統的な食文化を次世代へ継承することは、新たな食文化の基礎ともなる大切な取組です」「食品を提供する側が食品の安全性の確保に努めるとともに、消費者も『食』の安全に関する正しい知識を身につけ、食品を的確に選択できるようにすることが必要です」「市民が正しい食生活を身につけ、また、安全な食品の提供を受けることで、健康的な生活を送ることができるようにするのを目標とします」。このように書かれている、この食育推進計画なのですけれども、今、お話の中にありましたPEN食器については、その安全性を強化磁器と比較した場合、どちらがより安全なのか、安心なのかということ。さらに、多少重くても、プラスチックの食器で伝統的な食事をすることに当たるのでしょうか。どこかの家庭でお客様がいらしたときに、プラスチックの食器で、はい、御飯を食べていってねということをする家庭があるでしょうか。この食育推進計画とこのPEN食器を使って給食に導入するということが、食育にとって整合性があるのかどうかということについて、教育長からももちろんお聞きしたいのですが、その前に、この計画をつくられております保健所長に、PEN食器の導入について、この食育推進計画との整合性についてお尋ねをしたいのですが、いかがでしょうか。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

佐々木秩議員の再質問にお答えいたします。子供の権利条例についてのことでありますけれども、おっしゃるように、私の答弁としては、権利条例をつくるということは申し上げておりませんでした。それは、今、小樽でつくっております「小樽市次世代育成支援行動計画」がありますので、その中で、今申し上げた施策について事業を実施しておりますので、これを着実に推進していくことが大事だろうと、このように思っているところでございます。それから、戦争体験を残す平和ライブラリーの関係でありますけれども、おっしゃるとおり、もしできるものであれば、そういったことも検討していきたいと思いますけれども、現在、収蔵品の管理や、それからスペースの確保、どこにどういう形でするのかといったようなことが今、課題となっておりますので、教育委員会ともよく相談して検討していきたいと思いますけれども、現状ではなかなか厳しいかと、こういう状況でございますので、御理解いただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育部長 山村幹雄(教育部長は2013年12月まで)

佐々木秩議員の再質問にお答えいたします。磁器食器とそれからPEN食器の違いに触れてでございますけれども、現在、新共同調理場で使う食器ということで、PEN食器の導入について検討しているということでございますけれども、現在、給食で磁器食器を使っている部分については、米飯、御飯茶わんのみであります。それ以外の、いわゆるランチ皿、それからカップについては、ポリプロピレン、いわゆるPPというプラスチック系の食器を使ってございます。新しい共同調理場で提供する給食の使用する食器については、どういう食器を使用するかという検討作業の中で、現在、全道的には、ポリプロピレン製、それから今お話ししていますPEN食器、それからメラミン、そして磁器食器と、大体大きく四つに分かれてございます。特にPEN食器についての全道的な状況は、平成 19 年度は 4.6 パーセントという少ない採用率でございましたけれども、22 年度においては 21 パーセントと伸びている状況でございます。食器については、それぞれ特徴はございますが、先ほど教育長が答弁申し上げました3点、安全性、それから子供が扱うという部分での割れの部分、あるいは使いやすさ、そして汚れ、耐久性、そういったもので検討を進めているところでございますけれども、さらには共同調理場という大量に食器を扱うということから、作業効率あるいは経済性という側面もあながち無視はできないということでございます。そういうことから、PEN食器の導入について、現在のところ、検討を進めているという状況でございます。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 保健所長 秋野恵美子(保健所長は2016年3月まで)

食育基本計画について若干説明をさせていただきたいと思います。御存じのとおり、食育という概念につきましては、大変いろいろな側面を持ってございます。多くの要素を合体した概念でございまして、すべてを語れない可能性もございますが、とりあえず申し上げさせていただきますと、単なる正しい食、知識にとどまらず、その地域の季節感を伴った食文化、それから食マナー、そういった食をめぐるさまざまな要素がトータルとしてはぐくまれていくことを目指してございます。この中におきまして、当然、保健所といたしましては、そういったトータルな食育の中で、やはり子供をはじめとした小樽市民が健康でいてくださることを第一の主眼としておりますので、生活習慣病の予防につながるものがまず一つと考えてございます。それから、以前にも、セシウムに関する牛肉のところで市長が答弁を申し上げたと思いますが、明らかに異常とわかっているものを使わないというのは大前提でございますので、その食の安全というものに対する十分な検討というものは、当然今までどおり続けていただきたいというふうに思っているところでございます。ちょっと言葉が足りないかと思いますが、私が食育に関して考えているところは、今のようなところでございます。(「議長、17 番」と呼ぶ者あり)

再質問 17番 佐々木秩

どうも失礼いたしました。お答えいただきまして、ありがとうございます。平和ライブラリーと子供の権利条例につきましては、また再度質問をさせていただく機会があるかと思います。給食の食器の件につきまして、先ほど答弁の中にPEN食器の普及割合が増えてきてというお話がありましたけれども、私の調べた資料によりますと、平成 18 年の調査結果ですけれども、強化磁器が入っている陶磁器の食器について、全国で使われているのは 32.6 パーセント、9,817 校、それに比べて、ポリエチレンナフタレートについては 5,053 校、16.8 パーセントというふうになっています。先ほどはプラスチックの食器のあれは出ましたけれども、依然として全国的には強化磁器が、重さだとか、経済性だとかといろいろとおっしゃる割には、全国ではやはり強化磁器が使われているという状況なのです。それだけ安全性が重視されているというふうに考えるのですけれども、先ほどお話ありましたように、今後もぜひ検討をきちんと続けていただきまして、私のところには多くの保護者の皆さんはじめ、いろいろな要望が来ておりますので、そういう市民の皆さんの意見、要望もお聞きになられて決定していただきたいということを要望して、これで終わらせていただきます。

出典:小樽市議会 平成23年第3回定例会 2011年9月14日 議事録 PDF(152ページ) 間違いを知らせる