小樽市議会 平成21年第1回定例会 2009年3月3日
(1)財政について/(2)環境基本条例の制定と環境基本計画の策定について/(3)雇用対策と経済の活性化について/(4)子ども条例の制定について/(5)子ども議会について/(6)教育課題について
2009年3月3日、小樽市議会の一般質問で、佐々木勝利議員が「財政について」「環境基本条例の制定と環境基本計画の策定について」「雇用対策と経済の活性化について」「子ども条例の制定について」「子ども議会について」「教育課題について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲、生活環境部長 小原正徳が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木勝利 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲、生活環境部長 小原正徳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 佐々木勝利
質問に入る前に、一言申し上げます。「変」と名づけられた2008年、経済の転換はサブプライムローンに端を発した米国発金融危機がリーマンショックで表面化、石油、食料の暴騰で招いたバブルがはじけ、100年に1度の大混乱、国内でも企業業績が悪化、派遣切り、内定取消しなど雇用不安が吹き出しました。懸命に汗をかき、まじめに働いている人が幸せになれない社会はいい社会とは言えません。派遣制度を製造業まで拡大した政策と企業の論理のせいではありますが、自分の身を守れない人をどのように救うのか考えなければならないと思います。2兆円もの大金を一時的に給付金の形でばらまくしか知恵が出てこない国家経営のあり方を考え直すいい機会であると考えます。今年は天下分け目の衆議院選挙があります。選挙は将来へのかけだと言われます。いよいよ民の意思の出番です。賢い有権者の判断が下されるでしょう。民主党・市民連合を代表して質問に入ります。初めに、財政についてです。1点目は、2008年度の決算見込みについて伺います。一般会計における2008年度の予算上の赤字額は、補正予算を提案した時点で累積赤字を含めると約2億2,500万円となり、前年度から7,000万円程度改善したとのことです。そこで伺いますが、まず市の2008年度一般会計決算が2年ぶりの単年度黒字となる見通しのことですが、実際のところどうなのか、説明してください。次に、財政健全化の各指標の数値はどうなるのか、また今後の見込みはどうなるかについても説明してください。2点目は、2009年度予算について伺います。2009年度の一般会計の当初予算は、2008年度をやや下回る542億1,479万円となっています。内訳を見ますと、歳入の市税収入は前年度と比べ約4億7,000万円、3パーセントの減少。地方交付税は、国から2009年度新設の地域雇用創出推進費が措置されたことにより、ほぼ同額となっている。また、国が徴収し地方自治体に譲与される所得税、消費税の地方譲与税交付金などについては、2008年度に比べると約2億3,000万円の減となっています。歳出を見ると、民生費の障害者福祉費や生活保護費の増加などにより、約5億5,000万円の増となっています。そして衛生費のうち、北しりべし廃棄物処理広域連合への負担金や病院事業への繰出金の増加などにより、約2億5,000万円の増となっています。公債費については78億6,150万円で、市債残高の減少などにより、2008年度と比べ約6億7,000万円の減となっています。また、職員給与費で見ますと、職員数の減少や職員手当の削減などにより約1億円の減となっています。そこで伺います。まず、予算編成に当たり、特に留意した点についてお聞かせください。次に、2012年度での累積赤字解消を目指す財政健全化計画の中間点として編成した新年度予算案は、慎重かつ大胆に編成したと思われますが、2009年度予算案の特徴と問題点についてお聞かせください。次に、健全化計画では、新年度に7,000万円の単年度黒字を目指すことにしていますが、その見通しはどうなるのか、説明してください。事によっては、財政健全化自体への影響が懸念されますが、その点については、大丈夫なのか、お聞かせください。次に、環境基本条例と環境基本計画について伺います。2008年から京都議定書による温暖化ガスの排出削減の約束期間がスタートしました。日本は2010年までに1990年比で6パーセント削減、国、企業のみならず、地方自体が主導する地域特色を生かした対策が求められています。日本が京都議定書の目標を達成するためには、環境省の試算で官民合わせて年間2兆円の費用がかかると言われています。この担い手の一つである地方自治体も地球温暖化防止や環境対策に関する施策や予算を持たなければなりません。そして、その根拠となるのが、各自治体が制定・策定する環境基本条例や環境基本計画であります。ここに東洋経済2008年版「都市データパック」の806市全都市調査によりますと、環境基本条例を制定済あるいは制定中、予定している都市は合わせて全体の73パーセントを占めています。また、環境基本計画を策定済、あるいは策定中、予定と答えた都市は77パーセントに及びます。その中で紹介されている東京都三鷹市の環境基本計画を見ると、温暖化ガス排出量徹底削減プロジェクトとして、市民、事業所、市の役割が明記されています。また、市における二酸化炭素削減の数値目標とその達成状況が示されています。また、最近では、企業と同様に環境報告書を作成する自治体が増え、作成中、予定を含めて、全体の47パーセントが事業報告書をつくっています。さらに、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001を認証取得する都市が増えています。このほか、環境への施策を市の重要政策と位置づけた先進的な取組や地域の独自性を持ったユニークな施策が見受けられます。そこで、市の環境問題の取組について伺います。1点目、小樽市は、平成18年度に第2次小樽市温暖化対策推進実行計画を策定して取り組んでいますが、その実態はどうなのか、説明してください。2点目、市は環境基本条例制定、また環境基本計画策定のいずれもされていません。北海道全市の中でも唯一していません。その理由をお聞かせください。つくるべきと考えますが、今後の予定を含めてお示しください。3点目、ISO14001認証取得についての市の考え方と今後の予定をお聞かせください。次に、雇用対策と経済の活性化についてです。今年は大量の派遣切りが懸念される2009年問題というのがあります。2004年から製造業でも最大1年までの人材派遣が解禁、2007年3月からは期間も最長3年に延長され、製造業で派遣社員が本格的に活用される時代に入りました。多くの企業が2007年3月から施行される期間延長を先取りする形で2004年に大量の派遣社員と3年間の契約を結びました。この契約期間が一斉に終了するのが2009年。今後、多くの人たちが職を失うかもしれない。これが2009年問題で、今後の課題になりそうです。後志管内の経済情勢は、依然として厳しい実態にあります。企業の景況感も改善は見られません。企業倒産の件数では、前年並みとなっているようですが、負債総額は増加しています。また、雇用情勢で有効求職者数及び有効求人倍率は、ともに前年を下回っており、厳しい雇用環境にあります。個人消費は食の安全に対する関心の高まりから、国内産野菜が堅調に推移していると言われていますが、衣料品では買い控えの動きが見られます。そこで伺います。1点目、地域の求職者に対する職業相談・紹介、教育訓練や離職者・失業者の援護、生活支援の拡充が必要と考えますが、御見解をお聞かせください。2点目、全国的に新卒者の内定取消しが発生していますが、今春の管内新卒者に対する内定取消しを行わないよう、市内事業所への要請と就職先拡大確保のための働きがぜひ必要と考えますが、具体的な取組についてお示しください。3点目、季節労働者の生活と雇用の安定のため、特例一時金50日の復活を国に働きかけることが必要と考えます。また、通年雇用促進支援事業について、実施主体である地域協議会が主体的な事業を無条件で実施できるよう、委託料の大幅な見直しを行う必要があると考えますが、御見解を伺います。4点目、改正パート労働法等に対応した非正規労働者の雇用条件の改善を図るため、法の趣旨に反する不合理な賃金格差を是正するよう、企業、使用者団体に求め、中小企業勤労者の福祉向上を図る必要があると考えますが、具体的な取組について伺います。5点目、パート労働者の非正規労働者も厚生年金、健康保険、雇用保険に加入させるよう、加入要件の改定を国に求める必要があると考えますが、御見解を伺います。6点目、法定最低賃金の周知徹底について、小樽市の発注、委託先企業や市の広報誌への掲載など、あらゆる機会をとらえて行うことが重要と考えます。具体的な取組についてお示しください。7点目、市内金融機関は株価の下落で評価損が発生し、自己資本比率が下がり、資本注入や資産圧縮の対応に迫られており、地場の中小企業に対する貸し渋り、貸しはがしが懸念されています。市は、管内金融機関に対し、貸し渋り、貸しはがしがないよう、要請、監視が必要と考えますがいかかでしょうか。また、企業誘致を積極的に行うとともに、中小企業、起業家や商店街を中心とした活性化事業への支援の拡充が必要と考えますが、その具体策をお示しください。次に、子供条例の制定についてですが、質問に入る前に、次の詩を紹介します。ドロシー・ロー・ノルト、「子ども」。「批判ばかりされた子どもは、非難することをおぼえる。殴られて大きくなった子どもは、力にたよることをおぼえる。笑いものにされた子どもは、ものを言わずにいることをおぼえる。皮肉にさらされた子どもは、鈍い良心のもちぬしとなる。しかし、激励をうけた子どもは、自信をおぼえる。寛容にであった子どもは、忍耐をおぼえる。賞賛をうけた子どもは、評価することをおぼえる。フェアプレーを経験した子どもは、公正をおぼえる。友情を知る子どもは、親切をおぼえる。安心を経験した子どもは、信頼をおぼえる。可愛がられ抱きしめられた子どもは、世界中の愛情を感じ取ることをおぼえる。」私は、今でもこの詩を大切にしています。まさに、今の大人社会に通じるところがあると感じますが、いかがでしょうか。私は、2000年12月に全国に先駆けて、神奈川県川崎市で制定された子供の権利の総合的保障を目指す子どもの権利に関する条例制定以来、この取組に学び、小樽市において、その制定に向けた取組について、機会あるごとに提言してきましたが、まだ実現に至っていません。しかし、この間、2005年第1回定例会において、子どもの権利条約に基づいた子どもの権利保障を求める意見書、中身は、今こそ子どもの権利条約の趣旨を最低限尊重し、子供の権利保障を求める仕組みづくりに取組を求めたものです。これを全会一致で可決、議会の強い意志を表明しました。川崎市で制定された総合条例は、その後、有効なものとしては13に上っています。北海道では、全国2番目の奈井江町が2002年3月に制定、芽室町が2006年3月に制定と続き、2007年2月に札幌市で市長から「子どもの権利に関する条例案」が提案されましたが、市議会において賛成少数によって否決されました。否決後、同年4月の市長選では、同条例の制定を公約にした上田文雄氏が再選されて、検討機関を設置し、条例案策定に向けて検討を重ねてきました。その後、2008年第3回定例会において、正式名は「札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例」として賛成多数で可決されました。子供条例は、総合条例、それ以外の子供条例、又は制定途上のもの、市町村レベルのもの、都道府県、政令市レベルのものなど活発な動きを見せています。そのほとんどが、最近10年以内に新たに制定されたものです。その背景には、地域における子供への関心の高まりと地方分権の進展に、より多くの自治体で独自の政策領域の開発が進められ、両者が結びついて、子供の政策の展開を図るための政策条例として子供条例が制定されたものと考えられています。そこで伺います。まず、この間の市の取組状況について、具体的にお示しください。そして、検討機関の設置を含め、今後の制定に向けての具体的な取組についてお聞かせください。次に、子供議会についてです。子供議会開催の提言については、2004年第4回定例会の私の代表質問に市長は次のように御答弁しています。「平成4年度に市制70周年記念事業の一環として、子供議会を開催し、各小学校の児童代表から子供の視点での市政への意見や要望などの提案がありました。また、議場を活用することで、議会の仕組みについても理解してもらったと思います」以下中略、結びのところで、「今後も引き続き、子供たちからの意見反映の機会増大に努める中で、その手法の一つとして、子供議会も含めて検討してまいりたいと考えております」という前向きの御答弁をいただきました。しかし、その後、開催の機会を探ってきましたが、実現されていません。このたび、財団法人明るい選挙推進協会2009年1月30日発行の「私たちの広場」で、特集記事として子供議会が取り上げられています。その一部を紹介します。「近年、地方議会の議場を会場に、子どもたちが議員となって議会審議を疑似体験する『子ども議会』が増えています。それぞれ調査時点が違いますが、都道府県議会では平成18年中で6県、市議会では平成19年中で153市、町村議会では平成19年7月現在で31町村。市議会は1年前の平成18年より34市増えています」という全国の各市町村議長会の調べで明らかになっています。子供議会が増えている背景としては、三つあるというふうに思います。一つは、平成6年に子どもの権利条約が発効したことが挙げられます。この条約は、18歳未満の子供を保護の対象としてではなく、権利の主体としてとらえ、子供に保障されるべき権利を網羅しています。その一つとして、意見表明権が挙げられており、子供は「自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続において、国内法の手続規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取される機会を与えられる」と規定されています。この子どもの権利条約の理念や原則の具現化を図る取組の一環として、子供議会を開催することになった自治体は少なくないと言われています。二つ目には、近年、若者の政治・選挙離れが進み、特に地方選挙の投票率は極めて低レベルにあることから、児童・生徒の公民的資質の基礎を養い、自分たちの地域や地方自治への関心を高める方策として、子供議会が増えていることが挙げられております。そして、三つ目には、子供議会は、かつて小樽でもやりました女性議会や青年議会と同じく、議会活性化の取組である開かれた議会の一環として見ることができます。一口に子供議会といっても、その取組の内容や方法は自治体によって異なります。具体的な事例はここでは省きますが、子供たちは、この子供議会に参加することを通じて、行政や議会の運営の実際を学ぶだけでなく、地域にどのような問題があるかを調査し、どうやって解決すればよいかを考え、解決策を出し合い、議論をし、合意を取りつけていくということになります。地域と政治に関心を持ち、代表の意味を考え、選挙の意義に気づき、公民としての積極的に社会に参加することの態度、意欲を醸成する、またとない機会となるのではないかと結び、呼びかけています。そこで、伺います。今年は、小樽市にとって将来の道しるべとなる新しい総合計画がスタートする年です。この機会に子どもの権利条約の理念の具体化を図る取組の一環として、この議場を使用して子供議会を開催することを提言しますが、市長の考えを伺います。最後に、教育課題について伺います。一つ目に、今、子供たちをめぐる社会状況や置かれた状況を教育長はどう認識していますか、お聞かせください。二つ目に、教育委員会の果たすべき今日的役割について教育長はどのように認識していますか、お聞かせください。三つ目に、学校は学習の場のみならず、学び、生活の場であり、学校、家庭、地域社会、教育行政の信頼と協力関係が成り立っていることが前提と考えますが、教育長はどのように認識していますか、お聞かせください。四つ目に、小樽市の教育行政の方向と学校現場の関係は、相互の信頼関係を欠く状況にあるのではないかと懸念される面もあります。また、ゆとり教育の評価、検証もせずに、国に従順に学力向上路線へ転換していく、こうした教育行政の進め方についての教育長の御所見を伺います。五つ目に、教育現場の管理システムが急速に進み、教員は疲弊しており、子供たちは学力向上のかけ声に窒息しそうな状況にあるのではないか、これを克服するための教育行政の果たすべき役割について、教育長はどのように感じているか、御所見を伺います。六つ目に、教育現場では、健康を害する教員も増えています。多忙もその一因と考えますが、勤務実態についての教育長の御所見をお聞かせください。七つ目に、安易な外部からの講師、職員の導入、期限付教員の導入からは、信頼感やよい教育が生まれないと思います。子供たちと接する教員をもっと多く正式に配置することが、何よりの教育条件整備と考えますが、教育長の御見解を求めます。八つ目、最後に、学校は教員にとって働きやすい場であり、子供たちにとっては楽しい学びの場でなければなりません。教育行政は、そうした学校の環境づくりに最大限の努力を傾注すべきと考えますが、教育長の御所見をお聞かせください。再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
佐々木議員の御質問にお答えいたします。初めに、平成20年度の一般会計の決算見込みでありますが、普通交付税が予算を2億3,400万円下回ったことに加え、地方譲与税等も大きく落ち込み、大変厳しい財政運営となっておりますが、歳出におきましては、予算の効率的な執行により、経費節減を図るとともに、歳入におきましては、可能な限りの財源手当に努める中で、本定例会補正後における予算上の単年度収支は7,200万円程度の黒字となる予定であり、実質的な累積赤字額も前年度から改善し、約12億2,500万円となる見込みであります。除雪費を含め、まだ不確定要素もありますが、何とか単年度収支での黒字を確保するよう、残された期間につきましても、歳入の確保等にさらに努めてまいりたいと考えております。次に、財政健全化法に基づく、いわゆる健全化判断比率でありますが、本定例会補正後の予算上の収支を基に試算いたしますと、実質赤字比率は4パーセント程度と平成19年度決算とほぼ同率でありますが、連結実質赤字比率は公立病院特例債が認められる予定であることなどから、19年度よりも6パーセント程度改善され、10パーセント程度となる見込みであります。なお、実質公債費比率と将来負担比率につきましては、算定する際に用いる係数にまだ不確定要素が多いことから、現時点では試算しておりません。次に、今後の健全化判断比率の見通しでありますが、平成21年度以降も市の各会計とも厳しい財政状況にあることは変わりがないと考えておりますが、特に多額の赤字を抱える会計のうち、一般会計については健全化計画上の毎年度の目標達成に努めるとともに、病院事業については市立病院改革プランの着実な実行を、また国保事業については単年度収支の黒字を目標に、それぞれ全力を挙げて収支改善の取組を進め、実質赤字比率や連結実質赤字比率の改善に努めてまいりたいと考えております。また、実質公債費比率と将来負担比率については、19年度決算ではいずれも早期健全化基準を大きく下回っており、現在のところ比率が大きく増加する要素はありませんが、将来的にもいわゆるこの危険水域に入ることのないよう、その動向には十分注意してまいりたいと考えております。次に、21年度の予算編成でありますけれども、基本的な姿勢として、事業の厳選や財政健全化の取組などを継続して、緊縮予算を編成するとともに、一方で限られた予算の中で、国や道などの施策と呼応した施策、特に経済・雇用対策を重点的に実施することを念頭に置いて編成作業を行ったところであります。臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税については3パーセント程度ではありますが、伸びを見込めたことは明るい要素ではありましたが、予想以上に地方譲与税等の減少が大きく、一般財源総額についても、対前年度より減少すると見込まざるを得なかったところであります。それらのことから、最終的に一般会計の収支の均衡を図るためには、職員給与等の削減継続を決断せざるを得ず、今回の編成作業につきましても、大変厳しい状況であったと思っております。そのような中にあっても、公共事業費の増額や前倒しのほか、商業・観光施設等にも配慮するとともに、今定例会中に国の雇用対策交付金関連事業につきましても、追加提案をさせていただく予定であり、現状の財政状況の中では、可能な限りの工夫をしたものと考えております。次に、財政健全化計画の平成21年度における目標の達成でありますけれども、21年度は現在の財政健全化計画上の中間年となり、24年度での赤字解消に向けて、累積赤字を減少へと転じていく分岐点となる年であります。ここ数年の傾向にありますとおり、本市の財政収支を左右する最大の要因は、地方交付税の動向であり、現時点では、まず21年度の地方交付税が予算額を確保できるよう強く期待をしておりますし、一方で市税を中心とする歳入の確保や経費の節減など、収支両面の取組を今後とも引き続き強力に実行することにより、健全化計画上の21年度の目標を達成し、24年度の黒字化へ着実に歩みを進めることができるように全庁挙げて取り組んでまいりたいと思っております。次に、環境基本条例の制定と環境基本計画の策定に関連しての御質問でありますけれども、初めに第2次小樽市温暖化対策推進実行計画の進ちょく状況でありますけれども、基準年度であります平成2年度の温室効果ガス排出量から各年度とも6パーセント以上削減するという目標設定に対して、18年度では11.5パーセント、19年度では10.9パーセントの削減となり、いずれも目標を達成しております。今後とも目標達成に向け、市職員それぞれが温暖化防止に向けた環境配慮行動の徹底を図るとともに、市民に対しましても、「環境に優しいエコ・アクション・プログラム」の配布や「環境パネル展」の開催などを通して、温室効果ガス削減に向けた意識啓発に取り組んでまいりたいと考えております。次に、環境基本条例の制定と環境基本計画の策定でありますけれども、本市におきましては、これまで大気汚染や水質汚濁などの公害に対処するため、公害関係法令の適正な執行と関係機関と協力・連携を図ることにより、環境保全対策を推進してきたところであります。しかしながら、昨年の北海道洞爺湖サミットの開催などにより市民の環境に対する関心は一層高まっており、市民と行政が共通の認識を持って環境保全に取り組むことは、重要なテーマであると考えております。したがいまして、条例制定や計画策定については、他都市の策定内容を研究し、前向きに取り組んでまいりたいと考えております。次に、ISO14001の認証取得でありますけれども、市が認証を取得することは、行政が環境問題に積極的に取り組む姿勢を示し、市職員はもとより市民や地元企業の環境に対する意識を高めるためにも有効であると考えております。しかし、認証を取得するためにも、また取得後の進行管理を行うためにも、専任の体制を整備する必要があるほか、登録や更新の費用も要することから、現段階においては、財政状況から見て難しいものと考えております。次に、雇用対策と経済活性化についての御質問でありますけれども、まず求職者に対する職業相談についてでありますが、市といたしましては、雇用相談総合窓口を設置し、きめ細かな対応に努めているところであり、職業紹介につきましては、ハローワークと連携を図るとともに、市役所別館4階にあります高年齢者職業相談室において、高齢者だけではなく一般求職者についても利用ができることをお知らせし、雇用の増進に結びつくよう努めております。また、教育訓練につきましては、ハローワークとの連携を図りながら、職業能力開発促進センターや道立高等技術専門学院等への紹介など対応してまいりたいと考えております。離職者・失業者の援護や生活支援対策につきましては、ハローワークや北海道など関係機関と連携を図りながら、雇用促進住宅への入居手続や生活資金等の融資制度の周知に努めてまいりたいと考えております。次に、新卒者の就職に関連しての御質問でありますけれども、全国的に雇用状況が悪化する中、新卒者の内定取消しが発生しておりますが、市といたしまして、2月末に市内の高校に確認しましたところ、市内においては、新卒者の内定取消しはないとのことでありました。内定取消し防止の働きかけにつきましては、市単独での要望活動は行っておりませんが、ハローワークが事業主に対してリーフレットにより周知を図っており、北海道も道内経済団体に対し、内定取消し防止の要請を行ったと聞いております。また、新卒者の就職先の確保については、ハローワークや北海道と連携し、今年1月に小樽管内事業所へ要請をしており、今後も必要に応じ、働きかけを行ってまいりたいと考えております。次に、季節労働者の通年雇用でありますけれども、本市においては、国が平成19年に季節労働者の通年雇用化対策として、通年雇用促進支援事業を創設したことを受け、小樽市を含む関係7団体で構成される小樽市季節労働者通年雇用促進協議会が同年10月に設置されました。以来、資格取得支援事業や求人開拓事業など種々の事業に取り組んでまいりました。しかし、この制度は協議会が国からの委託を受け、事業を実施することになりますけれども、例えば事業費に占める管理費の割合が決められているなど詳細な条件が定められていることから、各地域での創意工夫を凝らした取組がしにくいという現状にあります。このため、こうした条件の見直しについて、道内他都市の協議会との連携を図りながら、国に対し要請することを検討してまいりたいと考えております。また、特例一時金については、雇用保険法の改正により、平成19年から支給日数が2割減の40日分となりましたが、これを補完するために、通年雇用促進支援事業が実施されたという経過がありますので、50日分の復活要請については、同事業の効果等を見ながら、判断してまいりたいと考えております。次に、改正パート労働法に関連しての御質問でありますけれども、改正パート労働法は少子高齢化社会の中でパートタイム労働者が、その能力をより一層有効に発揮できるための雇用環境を整備するために改正された法律であります。パートタイム労働者の賃金の決定に当たっては、正社員との均衡を考慮しつつ、職務の内容や成果等を考慮し決定しなければならないことから、賃金における均衡待遇が確保されることが必要であると考えており、このため、法の趣旨に反するような事例があった場合は、是正が図られるよう、関係機関へ働きかけてまいりたいと考えております。次に、非正規労働者の社会保険に関する御質問でありますけれども、非正規労働者への社会保険の適用拡大については、非正規労働者に対するセーフティーネット機能の強化を図るための「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が今国会に提出されております。また、厚生年金や健康保険の適用拡大を図るための「被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案」が、現在、国会で継続審議中でありますので、その推移を見守ってまいりたいと考えております。次に、法定最低賃金の周知等でありますけれども、これまで市の工事を発注する際には、建設工事の適正な確保についての文書を配布し、この中で労働者の賃金については国土交通省、農林水産省の2省協定に基づく労働単価により積算していることから、この点に十分留意し、適正な賃金が支払われるよう配慮する旨を明記し、平成14年より指導しております。また市民に対しては、広報誌の掲載やポスターなどにより、さまざまな機会をとらえてPRを行ってきているところであります。今後とも、労働基準監督署などの関係機関と連携し、法定最低賃金の遵守について、周知徹底を図ってまいりたいと考えております。次に、金融機関に対する要請や監視でありますけれども、昨年10月31日に国の緊急保証制度がスタートし、国内景気の後退もあり、市が保証の認定を行った件数は1月末現在で268件になっております。こうした中、市では、資金の需要が高まる昨年末に、中小企業の安定経営に向けた適切な融資の実行や経営改善指導などについて、市内の金融機関に要請を行ったところであります。金融機関の貸し渋りなどに対する監視につきましては、金融庁が検査・指導を強化し、悪質なケースは行政処分の対象とすることとしております。市といたしましても、緊急保証制度の利用者から任意で融資の実行状況などについて伺っているところであり、今後とも必要に応じて要請を行ってまいりたいと考えております。次に、中小企業・起業家や商店街の活性化事業についての御質問でありますけれども、新年度予算には、新規事業として新たに商店を開業する方を対象に、中小企業大学校旭川校で起業者を対象とした研修を受講する際の費用の一部や店舗家賃を月額5万円を限度に1年間助成する事業予算を計上いたしましたので、厳しい商業環境にはありますが、1人でも多くの商業起業者が育成され、空き店舗が解消されることを期待しております。また、地域活性化・生活対策臨時交付金を活用し、定額給付金の給付時期に合わせて、商店街や市場などが取り組む売出しや販売促進活動に対して支援する「小樽で買物」キャンペーンセール助成事業予算を2,000万円計上いたしましたので、多くの市民に積極的に市内で買物していただき、商店街等がにぎわうことを期待しているところであります。次に、子供条例の制定についての御質問でありますけれども、最初に、これまでの市の取組でありますが、子どもの権利条約の趣旨を周知することが大切であるとの観点から、パンフレットの配布や関係団体との連携による懇談会や講演会の開催などを通して、子供の基本的人権の尊重、保護に対する市民の意識啓発に努めてまいりました。また、子供自身に対しても、子供会議や人権教室を開催するなど、子どもの権利条約の基本理念に沿った取組を行ってきたところであります。なお、条例制定に向けて今後の取組でありますが、道内において条例を制定した自治体はまだ少数であることから、今後、未制定の都市などの動向を調査してまいりたいと考えております。最後に、子供議会の開催をという御提言でありますけれども、これまで子どもの権利条約に基づく意見表明の場として、毎年、子ども会議を実施しており、また新しい総合計画の策定に当たっても、子供たちの柔軟な発想を本市のまちづくりに反映させるため、貴重な意見を聞く機会も設けたところであります。今後におきましても、現在実施しております子ども会議の見直しを行い、より内容の充実したものにすることによって、子供議会の機能も十分果たせるものではないかというふうに考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
佐々木議員の御質問にお答えいたします。初めに、子供たちをめぐる社会状況の認識についてでありますが、都市化、少子化の進展や経済的豊かさの実現など社会が成熟する中にあって、家庭や地域の教育力の低下や、個人が明確な目的意識を持って生活したり、何かに意欲的に取り組んだりすることが、以前よりも難しくなっているのではないかとの指摘があります。近年、こうした状況の中にあって、教育をめぐっては、子供の学ぶ意欲や学力・体力の低下、問題行動など多くの面で課題が生じているものと認識しております。次に、市町村教育委員会の果たすべき今日的な役割についてでありますが、特に義務教育においては、各個人の有する能力を伸ばしつつ、社会において自立的に生きる基礎を培うことを目的としており、こうしたことを達成するため、学校、家庭、地域と一体となって、円滑な教育行政の推進に努めていくことにあると認識しております。次に、学校、家庭、地域社会の関係についてでありますが、子供たちはこの三つの社会の中で生きており、子供たちの教育を計画的、そして円滑に進めていくため、三者の強い信頼と協力が不可欠であると認識しております。次に、教育行政と学校の関係についてでありますが、市民の負託にこたえるべく、教育委員会は学校との信頼関係を築きながら、その役割を担っており、議員の御指摘にある相互の信頼関係を欠く状況にはないものと認識しております。また、学習指導要領の改訂の趣旨は、ゆとりか詰め込みかというのではなく、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着と、これらを活用する力の育成をいわば車の両輪として伸ばしていくことを提示しており、子供たちに生きる力をはぐくむための現行の学習指導要領の理念は、新しい学習指導要領においても変わらないものと考えております。次に、教育行政の果たすべき役割についてでありますが、教育の目的や理念は、家庭や地域での学びはもとより、教室での日々の教員の指導の中で実現するものであり、授業研究などの研修を通して学んだ教員の工夫と相まって、教員が一人一人の子供と向かい合い、指導を行うための時間を確保することが何よりも必要であります。そのためには、教員の配置、教科書や教材・教具、学校施設などの教育条件の整備、そして地域全体で学校を支援する体制の構築などが必要であると考えております。次に、教員の勤務実態についてでありますが、教育現場においては、保護者への対応やいじめ、不登校、生徒指導などさまざまな課題を抱えており、これまで以上に多忙化している状況にあると認識しております。こうしたことの解決に向けての努力が、教員の健康や福利厚生の面から課題となることもあり、北海道教育委員会では時間外勤務・業務の縮減等についての指針を策定し、その取組を進めているところであります。小樽市におきましても、スクールカウンセラーの設置や相談窓口の充実に努めてまいりましたが、多忙さを解決すべく、教員の定数改善や少人数学級の拡充についても引き続き、国や道教委に対して強く要望してまいります。次に、外部講師の活用や期限付教員についてでありますが、外部講師につきましては、地域の人材を活用し、特色ある豊かな教育活動を推進していく上で必要なことであると考えており、今後も効果的な活用を各学校で検討していくことになります。期限付教員につきましては、育児等の休暇や定期異動により欠員が生じた場合に、正規職員にかわり配置されます。育児休暇等の場合は、その休暇中、復職するまでの一定期間だけ配置するため、制度として、かわりの正規職員の配置とはなりません。定期異動の場合は、次年度以降の学級数を見込みながら、教員の配置数を検討することになりますが、学級数の確定が直前までできなかったときなどには、やむを得ず期限付教員の配置となることがあります。小樽市教育委員会として、迅速な情報の提供など、道教委との連絡を密にし、正規職員が配置されるよう努めてまいりたいと考えております。最後に、学校の環境づくりについてでありますが、学校は、子供たちにとっても教員にとっても、よりよい環境であることが必要であると考えております。そのためには、教育行政として、学校現場では今何が求められているのか、何が必要なのか、その実態をしっかりと把握し、取り組んでいくことが必要であると考えております。(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
質問 19番 佐々木勝利
二つあります。1点目は、ISO14001の関係です。できないということの理由ですが、金がないということなのか、認証を取っていくことが難しいということなのか、中身がちょっと私のほうでは聞き取れなかったので、できないということなのか、これから検討して、いわゆるやっていこうということなのか、もう一度お聞かせください。それから、もう一つは、子供議会の関係です。市長の御答弁では、これまでやっている子ども会議は、私が今日提言しているものにかわるというふうに答えていたのですけれども、今回、提言しているのは、そういう意味ではないのです。この議場を使って子供に力をつけていく、こういう趣旨で言っているものですから、子供議会はこれまでにある子ども会議を延長すればそれでいいということにはならないので、そこのところをもう一度明確にしていただきたい。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
子供議会の問題ですけれども、今、毎年、子ども会議というものをやっていますので、子ども会議の中身を充実させれば、十分この子供議会のようなものもできるのではないかと思っていますので、そういう対応をしていきたいと思います。子供議会については、子ども会議を開催する中で、何年かに1回、そういう周年事業の一環としてやれば十分かと思います。子ども会議の中で、議会の仕組みなどは、この議場を使わなくてもできるわけですから、そうしたものも子ども会議の中で、十分説明もできるし、体験もできるというふうに思っていますので、そういうことで少し進めていきたいと思っています。なお、ISOの関係については生活環境部長から答えさせます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 生活環境部長 小原正徳(生活環境部長は2010年3月まで)
佐々木議員の再質問にお答えいたします。ISO14001の認証取得ということについてでございますが、この認証を取得するに当たって、これはいろいろな基準をクリアしなければならないということもございまして、その取得のための作業が大変であること、それからまた認証を取得したとしても、取得後の進行管理ということが大変難しく、作業的にも多岐にわたるということもございます。そういったことを行うための専任の部署というのも用意をしなければならない。なおかつ財政的な問題では、登録するための費用、それから更新に当たっての費用等々もそれなりに要するということもございますので、現状においては、それに取り組むことは難しいというふうに考えているところでございます。(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
再々質問 19番 佐々木勝利
再々質問です。これで議論が終わったというふうに私は思わないのですけれども、子供議会の関係で、今、市長の再答弁では、いわゆる子ども会議の中で、私が提言している内容等について消化できるということですが、私のほうでは、いわゆる三つの角度から提案したのです。その辺のところを含めて、もうちょっと議論する必要があるかというふうに思っているのですが、もうこれは子供議会はしないということではないというふうに思ってよろしいですか。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
子供議会を否定しているわけではなくて、今、子ども会議というものをやっていますから、その中身を少し充実させると、いろいろなことを勉強できるのではないかということです。例えば、この議場へ佐々木議員の代表質問を聞きに来てもいいと思うのです。そういう仕組みの中で、議会というものを覚えていく。ですからそれは、周年事業の中で何年間に1回開催し、通年は子ども会議をやっていくということでいいのではないかと思っています。