小樽市議会 平成23年第1回定例会 2011年3月1日
(1)財政問題について/(2)景況・財政・雇用について/(3)少子社会について/(4)急増する生活保護について/(5)貧困ビジネスについて/(6)開かれた学校の展開について
2011年3月1日、小樽市議会の一般質問で、佐々木勝利議員が「財政問題について」「景況・財政・雇用について」「少子社会について」「急増する生活保護について」「貧困ビジネスについて」「開かれた学校の展開について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木勝利 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 佐々木勝利
平成23年第1回定例会に当たり、民主党・市民連合を代表して質問いたします。質問に入る前に、一言、申し述べます。かつて、日本は、危機的状況に追い込まれながら、一度目は明治維新で、そして2度目は敗戦後の高度成長で、いわゆる廃墟から復興し経済大国になりました。1961年には、世界に誇れる国民皆保険、皆年金制度が開始し、今年は50年の節目の年に当たります。こういう2度の奇跡を経験し、乗り切ってきました。しかし、バブル崩壊の失われた20年間で、次のような課題を一度に抱えた国はないというふうに言われています。人口減少と少子高齢化の同時進行による、年金と社会保障の破綻に現実味が帯びてきました。そして、10年を超える長期デフレとなり、国、地方の債務残高は、年内にGDPの2倍になるとも言われ、もう停滞は許されません。今年こそは、改革を前進させなければなりません。このような中、市長は、3期12年、今その任期を終えられようとしています。この間、小樽市の抱える課題、難題に真正面から真剣に取り組まれ、市政のかじ取りとして難局を乗り切り、大きな成果を残されたことは高く評価するものです。よく言います。初めよければ終わりよし、終わりよければすべてよし、本当に御苦労さまでした。では、質問に入ります。初めに、財政問題について、平成22年度決算の状況及び平成23年度予算の状況について質問いたします。まず、歳入の状況についてでありますが、私は、地方税の構成比が50パーセント以上なのか、それともそれ以下なのかが、財政力の強弱を見る上で重要であると考えます。また、地方交付税の構成比が高いと、国の毎年度の諸政策の変更の影響を受けやすくなると考えるからであります。国庫支出金、いわゆる補助金も、毎年度、国の各省の政策変更の結果、増減する。さらに、地方債、いわゆる借金の増発により残高が膨らむと、後のその返済である公債費の構成が高くなるので注意が必要であると考えるところです。そこで、平成23年度予算における歳入の構成比とその特徴について伺います。小樽市の財政を考える上で、何といっても人口動態に留意することが重要であると考えます。住民基本台帳人口が毎年度減少し続け、国勢調査人口も同様に減少していると、財政状況は将来的に厳しさを増すことが予想されます。人口減は、地方税の減収となり、それを補てんすべき地方交付税も人口が測定単位となっているため、基準財政需要額が減少し、普通交付税が減額となります。そこで、本市の平成23年度における地方交付税への影響について伺います。次に、市税収入について伺います。特に、個人市民税では、所得割額の動向が重要であり、その個人所得が安定すると、市町村の財政も安定すると思います。また、固定資産税は、市内の不動産の動向によって大きく影響を及ぼすと思いますが、新年度予算ではどのようになっているか、お答えください。次に、歳出の状況について伺います。最近は、民間委託や指定管理者制度などの拡大により委託料が増加傾向にあり、また、補助費等は分権改革による国の補助金の地方への一般財源化などで増加しているなどの特徴がありますが、同時にむだもあるのではないかと考えます。さて、本市の平成23年度予算の科目別内訳を見ると、経費別では、扶助費や建設事業費が増加している一方で、負担金補助及び交付金や維持補修費が減少しておりますが、その理由についてお答えください。次に、平成22年度決算見込みについて伺います。先般の提案説明において、市長は、任期最終の年で、一般会計の赤字解消の見込みが立ったと明言しましたが、その内容についてお答えください。財政問題の最後に、平成23年度予算の総合評価について伺います。山田市長在任の3期12年は、財政再建を最優先課題とされ取り組まれてきたとのことでありますが、この間、市民の皆さんや市職員の協力もあり、当初の計画を2年前倒して平成22年度決算で一般会計の赤字解消の見込みが立ったということは大きな評価に値するところであり、この間の市政運営の御苦労に改めて敬意を表します。平成23年度予算は、勇退を表明された市長にとって最後の予算編成になりましたが、予算編成に当たり、どのような考え方で取り組んでこられたのか、御見解を伺います。次に、経済・雇用対策について伺います。2010年1月から3月期の実質GDP成長率が年率4.9パーセントとなり、リーマンショック後の世界的な景気低迷からの立ち直りが遅れていた日本経済の回復が軌道に乗っていることが明らかになり、また、内閣府や日本銀行の景況判断でもほとんどの地域で持ち直しの動きが見られる旨の報告がなされました。しかし、どうでしょう。実感としては、回復どころか、厳しさは増しているというのが現実と考えます。地方の経済は、好転は期待薄ではあるが、最悪期は脱したとの見方が広がりつつあるともされています。しかし、雇用状況は一段と厳しさを増し、法人住民税の激減など財政面でも厳しい状況に直面し、この難局をどう乗り切るか、自治体にとっても正念場を迎えていると思います。東洋経済の民間調査によると、2008年から直近までに撤退、廃業(予定を含む)した事業所は全国で1,173事業所、従業員規模は4万5,000人を超えているとのことです。これに伴い、多くの従業員が職を失ったほか、地域経済のかなめとも言える中小企業の回復が遅れていることから、特に高校生の就職戦線は昨年以上に厳しい状況にあります。こうした事態を受け、国は緊急雇用対策として補正予算を組んで対応を呼びかけています。それに加えて、自治体レベルでも独自の取組を進めている都市が多く見られました。調査では、独自の雇用対策を実施している都市が462と、全体の6割を占め、残りの4割の都市も、国が定めた範囲内での取組は行っているとのこと。独自対策の事例としては、職を失った人や就職できなかった新卒高校生を市の臨時職員として採用、市内に事業所を新増設した場合や失業者を採用した場合に補助金を交付する事例、また、再就職のための教育訓練の実施補助、就職説明会やセミナー、求人情報の提供など多岐にわたっています。そこで、伺います。1点目、市内の景況、企業の現況をどのように実態把握していますか。2点目、この間、市は、独自対策を含めてどのような雇用対策に取り組んできましたか、伺います。次に、急速に進む少子社会の問題です。我が国の合計特殊出生率は、2005年には1.26と過去最低を更新するとともに、人口も2004年をピークとした後、減少に転じ、人口減少社会が現実のものとなりました。2006年から2008年の合計特殊出生率は、前年を上回っていましたが、2009年は、前年と同様、1.37と横ばいとなっているなど、依然として低い水準にあり、長期的な少子化の傾向が継続しています。また、2006年に発表された国立社会保障・人口問題研究所、日本の将来人口、平成18年12月推計によりますと、現在の傾向が続くとすれば、50年後の2055年には、我が国の人口は9,000万人を割り込み、1年間に生まれる子供の数が現在の半分以下の50万人を割り、高齢化率は40パーセントを超えるという厳しい見通しが示されています。さらに、これによる人口構造の変化を見ると、現在、1人の高齢者を3人で支えている騎馬型の構造になっているものが、少子高齢化が一層進行する2055年には、1人の高齢者を1人で支える肩車型の構造になると想定されています。若者が少なく高齢者が多い社会は、いびつで活気に乏しく、経済力も衰えていく。長期的に見れば、少子化は民族の存亡にもかかわる重要な問題であると言われています。1.57ショックとして出生率の低下が社会問題として取り上げられたのが1990年、それから20年近くがたち、少子化対策、子育て支援策は、種類、量ともに今広がりを見せています。対策の中心的担い手は、地方自治体と言われています。各地の取組は、実にバラエティー豊かです。例えば、子供を産む基礎となるカップルがいない地域では、自治体が出会いの場を提供していることもある最近の婚活の支援策です。また、そもそも若い世代そのものが少ない地域では、移住促進等に取り組む事例もあります。子育て支援を中心にまちづくりをし、若い世代に魅力的な地域とすることで外から人を呼び込み、人口を増やしていこうとする試みです。この場合、子育て支援は、福祉施策にとどまらず、さまざまな施策に結びつくことになります。そこで、次の点について伺います。1点目、小樽市の人口は、先ほどの2010年国勢調査速報値によると13万1,970人で、2005年の国勢調査14万2,161人と比べると1万191人の減です。過去最大の減になります。そこで、お伺いします。この人口減の要因と問題点をどのように押さえていますか。次に、手をこまねいてはいられません。今後の人口増に向けた対策をどのように考えていますか。3点目に、小樽市の合計特殊出生率は1.04と聞きます。少子化の原因と少子化対策についてお示しください。4点目、市のこれまでの子育て支援策と今後の取組についてもお示しください。次に、急増する生活保護についてです。厚生労働省によると、2010年7月、生活保護を受けた世帯の数は138万9,749世帯で、過去最高を更新し続けています。受給者は、192万3,898人で、1955年度以降となる190万人台を2か月連続で記録したとされています。増加の要因の一つは高齢化、そして被保護世帯数は、1990年代半ばには減少から増加に転じたが、当時は約25万人だった65歳以上の世帯が、2008年度には50万世帯超と倍以上に増えました。さらに追い打ちをかけたのが、2008年秋のリーマンショックに端を発した雇用情勢の悪化でした。完全失業率は5パーセント前後が続き、失業や減収で生活苦に陥った働ける年齢層が毎月2ないし3パーセントずつ増加、被保護世帯全体でも月1万世帯も増加傾向が続いています。国と地方を合わせた保護費の総額は2008年度2兆7,000億円、10年前と比べて6割に増え、自治体からはこのままでは財政がパンクするとの悲鳴が上がり始めました。財政難を背景に、19の政令指定都市でつくる指定都市市長会は、2010年10月、働ける年齢層について受給に一定の制限を設ける期限つき保護を国に提案、各自治体では保護世帯を支援するケースワーカーが不足し、不正受給者や保護費を食い物にする貧困ビジネスへの対策が遅れがちになる悩みも抱えていると言われます。一方で、日本の生活保護制度は、貧困層全体をカバーできていないとの指摘もあります。厚生労働省は、同4月、生活保護基準以下の所得しかないのに保護から漏れている世帯を最大229万世帯と推計しています。また、日本弁護士連合会は、ドイツや英国と比べて低所得者のカバー率が極端に低いとして、周知不足などの問題を上げています。入りやすく出やすい生活保護は長年の課題とされてきたところです。困窮者の実態を把握した上で、ハローワークなどと連携した実効性のある就労支援が求められていると思います。そこで、伺います。まず、小樽市の生活保護の現状について詳しく御説明をお願いします。次に、増加する生活保護受給者への取組、困窮者の実態把握と実効性のある支援策についてお示しください。次に、貧困にあえぎ、追い込まれた人をさらに食い物にすることで社会問題化している貧困ビジネスについて問題提起します。貧困ビジネスとは、反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長によって、貧困層をターゲットにしていて、かつ、貧困からの脱却に資することなく貧困を固定化するビジネス、だれにも頼れなくなった存在の、その寄る辺のなさにつけ込んで利潤を上げるビジネスと定義されています。例えば、貧困層が当座の生活費のために、日・週払いの仕事を求める。その中で、電話やメールで集められて単純労働を行う。ワンコールワーカー、いわゆる日雇い派遣に追い込まれると、高額なマージン、利ざやや手数料や違法性のある天引きによって低賃金を余儀なくされ、交通費すら支給されず、多重派遣、偽装請負の扱いにされることもある。家賃の連帯保証人探しに困って保証人紹介ビジネスに頼れば、紹介料を渡しても保証人が紹介されなかったり、多重債務者同士で相互保証させられたり、保証人の個人情報が転売されたりする。敷金、礼金不要のゼロゼロ物件を借りる予算しかなければ、家賃の滞納をきっかけに、追い出し屋によって督促状の掲示、家、財産処分、かぎの交換などの違法な行為が行われ、かぎ出張交換料、高額な遅延損害金、違約金、退去時の現況復帰費用などを支払わされたりする。一方、無料低額宿泊所に入居すれば、住環境は劣悪で、管理を口実に生活保護費が奪われ、囲い屋の被害に遭うこともあるとされております。また、紹介屋は貸金業者、弁護士を違法に紹介し、整理屋は債務整理を違法に行ったり、債務整理を請け負ったふりをしたりする。しかし、実際には、債務は放置される。買い取り屋は、クレジットカードのショッピング枠で買い物をさせ、買取り、返品により現金化することをうたうが、その商品に難癖をつけ、さらに買いたたき、現金を渡さず、借金ばかりを押しつけたりする。また、同様にカードを利用した手口で、レンタル店でありながら買取りをうたい、商品を買わせるレンタル店も存在すると言われている。さらには、生活保護受給者に支払われる医療扶助を利用し、診療報酬を不正に得る医療機関も続出したと言われます。被害拡大を防ぐために、国は、まず、規制強化への動きがある労働者派遣法自体も改正方向への動きが見られます。また、2010年6月、改正貸金業法が完全施行され、無理な貸付けや多重債務者の増加を防ぐことになりました。厚生労働省は、2009年、無料低額施設などのあり方に関する検討チームを設置して、2010年度から優良施設に対して運営費の助成を行うという試みも開始しました。しかし、問題は、経済復興や雇用促進、労働環境の改善、社会保障のあり方などによって貧困問題自体を解決しない限り、次々と新たな貧困ビジネスが生み出されかねないと考えます。そこで、伺います。市は、この種の貧困ビジネスによる被害拡大防止のためにどのようなことを考えることができますか、お聞かせください。次に、教育環境、開かれた学校について考えてみたいと思います。この四半世紀、開かれた学校づくりをテーマとして、我が国では次のようなさまざまな試みが進められてきました。一つは、学校施設・設備の開放を進める。事例としては、校庭開放、体育館開放、特別教室開放、余裕教室開放などです。二つ目に、学校施設の複合化を進める。事例として、複合施設や複合ビルを建設し、学校や地域施設、図書館、集会室、社会教育会館、保育所、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、デイケアセンター、温水プールなどを同居させる。三つ目に、地域人材の活用を図る。事例として、人材バンクを設ける。ボランティア団体と提携する。学校サポートネットをつくる。学校支援NPOと連携する。大学と連携し、学生が学習サポートスタッフを務める。学校と地域との橋渡しをする民間企業の活用を進める。四つ目に、地域資源を活用する。事例として、職場体験学習を進める。地域の伝統芸能や文化遺産に触れ、楽しむ学習を進める。五つ目に、インターネットやテレビ会議システムを活用し、国内の遠隔地の子供や海外の子供と交流する教育を進める。六つ目に、学校運営や学校管理に保護者、地域住民などが参画する。事例として、学校評議員制や学校運営協議会などを設置する。七つ目に、学校教育と地域教育との連携協力・協働関係を築く。事例として、地域教育分野のNPOとの連携を進める。教育プラットホームを築き、社会教育との連携を進める。不登校の子供たちの居場所づくりとネットワークの連携を進める。親の支援、子育て支援ネットワークの連携を進めるなどです。こうして見ていきますと、当初、学校開放という用語を用い、日曜日など子供不在の時間帯、学校施設の設備の有効活用を意図して進められた開かれた学校づくりは、それ以外の方面への多様な展開を見せているというふうに考えます。今後、学校と地域との協働関係の未来はどのような学校像になるのか、考えてみたいと思います。ここに、OECDの教育改革に次のようなシナリオが提示されたものがあります。現状維持型、強固官僚的学校制度を維持する市場モデルの拡大。二つ目に、再学校化、社会の中核的センター、学習組織の中心的なそれぞれの学校。三つ目に脱学校型、学習者をネットワークと社会、そして教員の集団的移動。私は、これまでの流れから、再学校化、社会の中核的センターの方向に行くのではないかと思いますが、我が国の開かれた学校は、今後どのように展開していくのか、教育長の所見を伺います。再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
佐々木議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題に関して、まず、平成23年度一般会計予算における歳入の構成比とその特徴でありますが、構成比率の高い順から申し上げますと、地方交付税が27.6パーセント、国庫支出金と道支出金を合わせて25.6パーセント、市税が25.4パーセント、市債が7.4パーセント、以下、諸収入などとなっており、この比率と順位は平成22年度当初予算でもほぼ同じ状況となっております。なお、これらの構成比の特徴について、平成21年度決算を基に道内主要都市の平均と比較してみますと、歳入全体のうち市税が占める割合が3割に満たないのは共通しておりますが、本市は市税よりも地方交付税の占める割合が高いのに対し、主要都市平均では市税の割合のほうが高く、本市の交付税依存度の高さが大きな特徴となっております。次に、人口減少による地方交付税算定への影響でありますが、地方交付税のうち、普通交付税の算出基礎となります基準財政需要額は、土木費や教育費といった各行政項目ごとに定められる単位費用、いわゆる単価に、例えば人口でありますとか道路の延長、面積などといった測定単位を乗じ、さらに自治体ごとの自然的・社会的条件の違いにより生じる影響を是正するための補正係数を乗じたものを積み上げて算出いたします。このため、単純に考えますと、議員の御指摘のとおり、人口減少は基準財政需要額の減額要因となり、ひいては普通交付税の減額要因にもなるものと考えられますので、平成23年度の普通交付税の積算に当たりましては、過去の例などを参考に、一定程度、その影響なども勘案して計上したところであります。次に、新年度予算における個人市民税と固定資産税の見込みでありますが、個人市民税については、長引く景気低迷の影響などから個人所得の減少傾向が依然として続いておりますので、前年度当初予算と比較いたしますと、均等割額で3.2パーセントの減、所得割額で1.6パーセントの減、個人市民税の現年課税分全体では1.7パーセント減の43億1,640万円を見込んでおります。次に、固定資産税でありますが、まず、土地については、市況の低下に伴う不動産取引の低迷が価格に影響を及ぼしており、依然として下落傾向が続いている状況にありますので、前年度当初予算と比較し5.6パーセントの減と見込み、家屋については、新増築による増加が見込まれることから1.7パーセントの増、それらに償却資産を含めた固定資産税現年課税分全体といたしましては、0.6パーセントの減の56億2,160万円を見込んでおります。次に、平成23年度一般会計予算における経費別歳出の主な増減理由でありますが、平成23年度は改選期であり、骨格予算として編成いたしましたので、単純には比較はできませんが、前年度の当初予算と比較して増加している主な項目といたしましては、扶助費が子ども手当及び生活保護費の増などにより約4億3,500万円、建設事業費が小・中学校の校舎耐震補強及び大規模改造事業の実施や臨時市道整備事業費の増額などに伴い4億9,400万円、それぞれ増加しております。また、減少している主な項目といたしましては、負担金補助及び交付金が介護基盤緊急整備特別対策事業費交付金や北しりべし廃棄物処理広域連合負担金の減などにより3億1,700万円、維持補修費は、除排雪経費の一部について、第2回定例会以降の補正予算で対応することといたしたことなどにより8億4,900万円、それぞれ減少しております。次に、平成22年度の決算見込みにおいて、一般会計の累積赤字解消の見込みが立った理由でありますが、まず、このたび提案いたしました最終の補正予算におきまして、市債や地方譲与税などについて増額計上ができ、一方で、公債費や職員給与費について減額計上ができたことなどから、病院事業会計への追加繰出しを行っても形式計上していた雑入をすべて減額することができ、補正後の予算上、実質的にも収支均衡とすることができたところであります。また、除雪費予算等の追加計上に係る財源としましては、国庫補助金と緊急的に水道会計からの借入金で対応することといたしましたので、今後、例年どおり一定程度の歳出における不用額を見込むことができますので、22年度決算における黒字化は確実になったと考えているところであります。次に、平成23年度の予算編成の考え方でありますが、23年度は改選期でありますことから、義務的経費や継続的な事務事業に係る経費を中心とした骨格予算としながらも、行政の継続性などを踏まえ、経済・雇用対策に係る予算計上にも可能な限り努めたところであります。今回は、私にとりまして12回目の、そして最後の予算編成となったわけでありますが、作業に当たりましては、新規事業を含め、政策的な予算につきましては、可能な限り新しい体制の下で御判断いただくこと、また、できる限り一般会計の赤字解消を確実にすること、さらには、第2回定例会以降に活用できる財源を少しでも確保することなどを念頭に置いて進めたところであります。結果として、22年度決算での一般会計の黒字化の見通しは立ちましたが、地方交付税等の減少が見込まれる厳しい財源見通しの中で、ソフト事業や補助事業を中心に一部の予算計上は見送ったものの、既に計画にある事業や懸案事項などもあり、それらを含めた財源確保には大変苦慮したところであります。一方で、一般会計において、22年度からの一定程度の繰越金を見込めることや地域経済活性化等推進基金や小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金に、合わせて約1億8,000万円近くの資金を残すことができましたので、現状の中では、できる限りの財源の留保はできたのではないかと考えております。次に、経済・雇用対策についての御質問でありますけれども、初めに、市内の景況はどうかということでありますが、まず、市内の昨年の倒産状況につきましては、件数は14件、金額は192億9,000万円となっております。また、市内の経済状況は、小樽商工会議所の第3・四半期の経済動向調査結果によりますと、業況、売上げ、採算の各DIはマイナス水準にあるものの、引き続き回復傾向にあると言われておりますが、ハローワークによる1月の小樽管内の有効求人倍率は0.41倍と低迷しており、北海道信用保証協会による代位弁済金額が高い水準で推移するなど、多くの企業が消費の低迷や受注の減少などによる業況の悪化に苦慮しており、依然として厳しい状況にあると認識しております。次に、小樽市の雇用対策でありますけれども、平成22年度は、既に事業を実施中でありますが、小樽市独自雇用対策事業として児童生徒用いす補助事業など7事業、国の雇用創出事業を活用して行った緊急雇用創出推進事業として外国人観光客おもてなし推進事業など16事業、ふるさと雇用再生特別対策推進事業として若年者就職前実践力向上支援事業など5事業に取り組むほか、新規高卒者の市内企業への就職を促進するため、新規高等学校卒業者雇用奨励金を創設したところであります。また、23年度は、緊急雇用創出推進事業として介護雇用プログラム推進事業など21事業、ふるさと雇用再生特別対策推進事業として若年者就職前実践力向上支援事業など2事業のほか、引き続き、新規高等学校卒業者雇用奨励金を予算計上し、雇用対策に取り組んでまいりたいと考えております。次に、少子化ということで何点か御質問がございましたが、まず、本市の人口減少の要因と問題点でありますけれども、人口減少については、さまざまな要因が複合的に関係しているものと考えられますが、長引く地域経済の低迷と、これに伴う事業所数の減少や有効求人倍率の低迷に見られる厳しい雇用環境による人口の流出、また、特に若年者の流出による子育て世代の減少と出生率の低迷、高齢化に伴う死亡者数の増加が主な要因と認識しております。また、問題点としては、働く世代の減少による税収の減少や消費の落ち込み、少子高齢化の進行による社会保障費の増加など、人口減少とそれに伴う人口構造の変化によってまち全体の活力が低下することが考えられます。次に、今後の人口増に向けた対策でありますけれども、我が国全体が人口減少社会の中にあって、今後、本市が人口増加に転じることは、人口動態から現実的には考えにくいことであり、まずは人口減少に歯止めをかけることが大事であると考えております。人口対策には特効薬はありませんが、産業振興策による既存企業の活性化や起業支援、新たな企業の誘致を進め、地域経済の振興によって雇用の場を維持、創出し、特に若年者の流出をとめることが重要であると考えております。また、これに加え、医療をはじめとする生活環境の整備や子育て支援のほか、移住促進などの取組を総合的に、かつ着実に推進していく必要があるものと考えております。次に、少子化の原因と少子化対策でありますが、少子化の原因には、主に結婚、出産に対する価値観の変化による未婚化、晩婚化の進行、仕事と子育てを両立できる環境整備の遅れ、経済的不安定の増大、子育てに対する負担感の増大などがあると言われております。本市においては、これらのほか、先ほど申し上げました若年者の流出による子育て世代の減少が大きな要因と考えております。少子化は、全国的な課題であることから、根幹となる少子化対策については、国が中心となって推進していく必要があると考えておりますが、市といたしましても、長期的視点で子供を産み育てやすい環境の整備、いわゆる子育て支援を進め、子供を産み育てる世代の定着を図ることが重要であると考えております。次に、これまでの子育て支援策でありますが、主なものといたしましては、新赤岩保育所の建設、延長保育や休日保育、産休明け保育の実施・拡充など、各種保育サービスの充実をはじめ、地域子育て支援センターの開設、杜のつどいが実施する杜ひろランドの開催など、専業主婦家庭への子育て支援に努めてまいりました。このほかにも、放課後児童クラブの拡充や小樽公園こどもの国ゾーンの再整備、こんにちは赤ちゃん事業など、広く子供を産み育てやすい環境の整備に取り組んでまいりました。また、今後の取組でありますけれども、現在、国で子ども・子育て新システムの検討がなされておりますので、その動向も見ながら進めていく必要があるものと考えております。次に、生活保護についての御質問でありますけれども、本市の保護率は、平成7年度を境に増加を続けており、平成23年1月では3,795世帯、5,420人が保護を受給しており、保護率は40.9パーミルとなっております。また、生活保護受給者への支援でありますけれども、被保護者の年金の受給漏れが生じることのないよう、昨年4月には社会保険庁OBを年金相談員として配置し、本年1月からはハローワークOBの就業指導員を1名増員して2名体制とし、よりきめ細かい就労支援を行っております。さらに、本年4月からは、被保護世帯の抱えるさまざまな問題に対応するため、社会福祉士などの有資格者2名を自立支援員として配置し、経済的自立だけではなく、社会的自立を支援することにしております。最後に、貧困ビジネスの被害拡大防止の取組でありますけれども、貧困ビジネスの被害は、点検商法など一般的に言われる悪質商法とは違い、救済措置などの整備がされていないことから、消費生活相談業務で対応、処理することが困難な手口であり、違法性のあるものは捜査機関にゆだねられることになります。しかしながら、その被害は、利用実態が把握できないヤミ金融と同様に、利用者本人からの被害届等がほとんどなく、その被害の解決を難しくしている実態にあると聞いております。このような現状にあるため、被害防止を図ることは難しい状況にありますが、都市部において、貧困ビジネスの対象が生活保護費等に向けられていることから、国において規制強化の検討がされておりますので、今後、その動向を見ながら、警察などの関係機関・団体と連携し、情報の共有化を図ってまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
佐々木議員の御質問にお答えいたします。開かれた学校づくりについてでありますが、御承知のように、平成18年、新しい時代の教育理念を示した教育基本法の改正によって、学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力が明記されたところであり、これまで長きにわたって我が国の学校が取り組んできた重要なテーマでもあります。当初は、学校開放という形で、夜間や休業日など児童・生徒が不在のときに学校施設を有効に利用することを意図していたものであります。今日では、学校が家庭や地域社会と連携協力して保護者や地域住民の信頼にこたえる学校運営を進めていくことに重点が置かれ、多様な展開を見せております。これまで、開かれた学校にかかわる試みにつきましては、佐々木議員からお示しいただいたところでありますが、それらを三つに大別いたしますと、まず第1に、学校運営への保護者や地域住民の参画であります。これは、保護者と教職員、学校と地域の相互理解が教育水準の向上に必要不可欠であるとの認識に基づくものであります。具体的な取組としては、平成12年に導入された学校評議員制度や、平成20年の学校教育法改正による学校評価の実施、学校運営にかかわる情報の積極的な提供などが挙げられます。本市におきましては、第2次の小樽市学校教育推進計画の重点目標5の信頼にこたえる学校づくりにおいて、開かれた学校づくりの推進を掲げており、学校評価の適切な実施や学校評議員制度の活用を推進しております。また、各学校においては、評価結果などを含めた情報を学校だよりでお知らせするだけではなく、ホームページからも発信しております。第2は、地域人材や地域資源の学校教育への活用であります。これは、平成8年に生涯学習審議会が文部大臣に答申した生涯学習機会の充実方策についての中で、地域社会の教育力の活用として提言されております。本市でも、体験的な活動の充実を掲げ、身近な地域での体験活動や地域ボランティアなどを積極的に活用することにより、地域を理解する教育活動を進めているところであります。その三つ目は、これまでも行われてきましたが、学校の施設や設備を地域社会に開放し、地域住民の交流の場としての活用であります。生涯学習審議会の提言でも取り上げられておりますが、生涯学習の視点から、地域における学習機会の拡充を図る上からも、施設の積極的な開放が求められております。本市では、学校施設のスポーツ活動開放事業や教室等文化開放事業のほか、地域のスポーツ少年団などの活動にもグラウンドや屋内運動場を提供しております。もとより、学校が家庭や地域社会と連携協力しながら学校運営を進めていくことは、教育の質的な向上を図る上からも大変重要なことであります。今後も、学校と地域がさまざまな協働関係を模索し、地域の特性なども取り入れながら開かれた学校づくりに向け、さらに多様な展開を見せてくれるものと考えております。いずれにいたしましても、開かれた学校の大きな目的は、我々の学校という意識を保護者、そして地域の人々に育て、教育の責任を学校とともに分担し、共有を図ることであります。そういった意味で、教育委員会といたしましても、さまざまな形で支援し、地域社会における開かれた学校づくりに努めてまいります。(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
質問 19番 佐々木勝利
詳細については、この後の委員会等でやりたいというふうに思いますので、終わります。