みんなの議会

幕別町議会 令和6年第2回定例会 2024年6月19日

「幕別町子どもの権利に関する条例」が根づく取組を

2024年6月19日、幕別町議会の一般質問で、酒井はやみ議員が質問し、町長 飯田晴義、教育長 笹原敏文、学校教育課長 酒井貴範が答弁しました。

質問者
酒井はやみ 議員
答弁者
町長 飯田晴義、教育長 笹原敏文、学校教育課長 酒井貴範

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 酒井はやみ

通告に従いまして、質問いたします。1、「幕別町子どもの権利に関する条例」が根づく取組を。「児童の権利に関する条約」批准から 30 年、「幕別町子どもの権利に関する条例」制定から 14 年になります。しかしいまだ、いじめ、虐待、自殺などの痛ましい事件は後を絶ちません。不登校の子どもたちは増加傾向にあり、子どもの貧困と格差は解決どころか深刻化している懸念さえあります。国連・子どもの権利委員会は日本政府に対して多岐にわたる指摘をしており、子どもの権利を守る取組が遅れていることを浮き彫りにしています。町としても、当該条例を普及、啓発する活動に取り組んできましたが、まだまだ町民に十分認知されているとは言えません。子どもたちをめぐる課題を解決するために、また子どもたちの声が十分生かされるまちづくりのために、何よりも当該条例の周知が不可欠と考え、以下の点について伺います。(1)「幕別町子どもの権利に関する条例」について、町民にどこまで周知されているか調査、掌握しているか。全町民に徹底していく意義について町の認識は。(2)保護者や教員、保育士など子どもに関わる大人への周知、普及の現状は。毎年研修の場を設けるなど、周知の機会を定期的に持つことが必要では。(3)子どもたちへの周知、普及の取組は。(4)子どもたちの声をまちづくりに活かす取組は。2、特別支援教育の充実を。2022 年4月、文科省が、特別支援学級に在籍する児童生徒には、週の半分以上の授業を特別支援学級で学ぶことを促す通知を出しました。週半分という画一的な基準が持ち込まれたことに、全国で不安や混乱を招いています。特別支援学級に在籍していた児童が、通常学級で半分以上過ごしていることを理由に、通常学級に移らざるを得なくなる可能性があるなど、疑問の声が上がっています。国連・障害者権利委員会から、2022 年9月に日本政府に対して「通知を撤回すること」が勧告されています。2023 年3月の共同通信の調査によると、通知に従って授業数を制限するよう市区町村教育委員会に要請しているのは 31 都道府県です。実際の運用は市区町村や各学校が決めるため、通知の運用についての態度はばらばらです。幕別町は、これまで特別支援教育支援員の配置などに力を入れ、一人ひとりの子どもたちへ手厚い支援を重視してきました。子どもたちの学びの環境についても、柔軟な対応がされてきたものと考えます。今回の通知の内容は、現場の子どもたちに利益をもたらす内容とは言えず、特別支援の子どもたちと通常学級の子どもたちとをより選別する、インクルーシブ教育にも反する内容だと考え、以下の点について伺います。(1)今回の通知に対しての町の考えと対応は。(2)教員、子ども、保護者から出されている声は。(3)特別支援教育の充実に向けて考えていることは。以上です。

答弁 町長 飯田晴義

酒井議員のご質問にお答えいたします。ご質問は、町と教育委員会にわたるものでありますので、私からはご質問の1点目につきまして答弁させていただきます。「「幕別町子どもの権利に関する条例」が根づく取組を」についてであります。本町では、子どもにとって大切な権利を明らかにし、子どもを取り巻く全ての人や団体の責務などを定めることで、子どもにとって大切な権利を保障し、子どもの最善の利益を考慮しながら、成長の過程にある子どもの心身の健やかな育ちを社会全体で支援し、未来をつくる子どもの幸せな町の実現を図るため、「幕別町子どもの権利に関する条例」を平成 22 年に制定し、各種施策の推進に取り組んでおります。ご質問の1点目、「『幕別町子どもの権利に関する条例』について、町民にどこまで周知されているか調査、掌握しているか、全町民に徹底していく意義について町の認識は」についてであります。条例を制定した平成 22 年には、広報紙に5月号から7月号の3回にわたって特集を組み、条例の趣旨、理念および内容を周知するとともに、6月には啓発用リーフレットを全戸配布したほか、町のホームぺージにおいては、制定に当たって町民に対するアンケートのほか、中学生との意見交換を行ってきた経過や条例の逐条解説、リーフレットやパンフレットを掲載しております。また、同年9月には子どもの権利に関する専門家を講師に迎えて、子どもの権利や最善の利益、大人の役割などに関する講演会を開催しております。平成 30 年からは、図書館において、国連が制定した「世界こどもの日」の 11 月 20 日に合わせ、子どもの権利に関する絵本や書籍の展示をしており、令和3年からは子育て支援センターで、4年からは町立保育所においても同様の展示を行っております。さらには、広報紙に子どもにとって大切な「安心して生きる権利」「自分らしく生きる権利」「豊かに育つ権利」「主体的に参加する権利」の四つの権利について、毎年定期的に掲載するなど、理解の醸成を図ってきたところであります。条例制定以降、こういった取組によって、徐々にではありますが「子どもの最善の利益を考慮しながら、子どもの心身の健やかな成長を支え、子どものしあわせなまちの実現を図る」という条例の趣旨が、町民の皆さんの間に浸透してきているものと認識しております。ご質問の2点目、「保護者や教員、保育士など子どもに関わる大人への周知、普及の現状は、毎年研修の場を設けるなど、周知の機会を定期的に持つことが必要では」についてであります。はじめに、保護者への周知としましては、子どもにとって大切な権利を正しく理解できるよう、さきに申し上げた条例に定める四つの権利を記載した掲示板を、子どもが通所、通学する小中学校、学童保育所および保育所に設置するとともに、小中学校の学級懇談会などの場面で、保護者への周知を図っていただいております。また、図書館で実施している絵本や書籍の展示を、子育て支援センターや町立保育所においても実施していることや、小学生対象の「子どもの権利」絵画コンテストの作品展では、全応募作品を百年記念ホールギャラリーに展示しており、保護者をはじめ子どもに関わる多くの方々に関心を持っていただける機会と捉えております。次に、教職員においては、校内研修や職員会議等の中で共通理解を図っているとともに、保育士においては、年度初めの全体職員会議や園内研修において、子どもにとって大切な四つの権利について認識を深めているところであり、今後におきましても、引き続き大人への広報、普及活動に取り組んでまいります。ご質問の3点目、「子どもたちへの周知、普及の取組は」についてであります。子どもたちに、自身の権利や夢について考えてもらうことを目的に、毎年、幕別町応援大使のメッセージを掲載したパンフレットを小中学生に配布するとともに、道徳、社会科やホームルームの中で、子どもの権利について考える時間を設けてきたところであります。また、令和元年度からは「子どもの権利」絵画コンテストの実施を通して、子どもたち自身が自分だけでなく、他の子どもを含めた子どもの権利に関して十分に興味を持ち、正しく理解することができるよう、普及啓発に取り組んできたところであります。ご質問の4点目、「子どもたちの声をまちづくりに生かす取組は」についてであります。子どもたちの声をまちづくりに生かす取組としては、これまで 20 例ほどありましたが、このうち主なものを申し上げますと、総合計画策定においては、小学生議会および中学生・高校生議会を開催し、町政に対する意見の表明や、分野別計画の策定時には、小中学生を対象としたアンケート調査を実施しております。明野ケ丘公園再整備基本計画の策定においては、ワークショップを開催し、幕別小学校の児童には、公園と幕別の未来をテーマに「みらい物語」を作成してもらっております。幕別町地球温暖化対策実行計画の策定においては、2050 年に町の中心となる世代の考えを取り入れようと、小中学校の児童生徒には町長になったつもりで施策を、高等学校の生徒には再生可能エネルギーを活用したまちづくりを考えてもらい、幕別町が目指すビジョン、コンセプト、施策に意見の一部を反映したところであります。札内中学校においては、総合的な学習の中で「地域貢献学習発表会」を開催し、まちづくりにおける「福祉」「地域振興」「国際理解」「農業」「環境」の5分野で政策の提案をいただいたところであります。また、令和3年度以来、忠類中学校においては、第1学年の秋から2年間かけて検討した「ちゅうるい地域活性化案」の発表会が行われており、生徒たちが考えたイベントでのまちづくりや、木を生かしたまちづくりなどについて提案をいただいております。本年度は、令和8年4月開校を目指す、幕別本町地区義務教育学校の学校名のアンケート調査をまくべつ学園の児童生徒を対象に実施する中で、新しい学校づくりについて意見を求めたところであり、今後、児童生徒代表などと意見交換を予定しております。今後におきましても、可能な限り子どもたちが参加し意見表明ができる機会の確保に努めてまいります。以上で、酒井議員のご質問への私からの答弁とさせていただきます。

答弁 教育長 笹原敏文

酒井議員のご質問にお答えいたします。「特別支援教育の充実を」についてであります。平成 19 年4月に学校教育法の改正法が施行され、障がいのある児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するため、一人ひとりの教育的ニーズを把握し、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導や必要な支援を行うとした「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ、全ての小中学校等において障がいのある児童生徒に対する適切な指導と必要な支援に取り組んでいるところであります。ご質問の1点目、「今回の通知に対しての町の考えと対応は」についてであります。文部科学省では、これまで障がいのある子どもの自立と社会参加を見据え、一人ひとりの教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、多様で柔軟な仕組みを整備することが重要であるとし、障がいのある子どもと障がいのない子どもが触れ合い、共に活動する、交流および共同学習を積極的に進めてきたところであります。しかしながら、文部科学省が令和3年度に一部の自治体を対象に実施した調査において、特別支援学級に在籍する児童生徒が、大半の時間を交流および共同学習として通常の学級で学び、特別支援学級において障がいの状態や特性および心身の発達の段階等に応じた指導を十分に受けていない事例があることが明らかとなったことから、令和4年4月 27 日付けで「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」とする通知を発出し、特別支援学級で取り組む授業時数の考え方を示したところであります。その中で、特別支援学級に在籍する児童生徒については、原則として、週の授業時数の半分以上を目安として、特別支援学級において児童生徒一人ひとりの障がいの状態や特性および心身の発達の段階等に応じた授業を行うこととしており、これまでの考え方をより明確化したものとなっております。併せて、ただし書きにはこうした考え方によらない例として、次年度に特別支援学級から通常学級へと学びの場を変更するよう検討している児童生徒について、段階的に交流および共同学習の授業時数を増やしているなど、教育上の必要性がある場合については、この限りではない旨が示されております。教育委員会といたしましては、この通知を踏まえ、特別支援学級に在籍する児童生徒のニーズに合わせて、特別支援学級において相当時数の指導を行うことは必要なことであると考えております。ご質問の2点目、「教員、子ども、保護者から出されている声は」についてであります。令和4年4月 27 日付けの文部科学省からの通知につきましては、教育委員会から速やかに町内の小中学校に発出し、通知内容について管理職および担当教員に再認識をしていただいたところであり、毎年4月に提出される教育課程編成届においては、特別支援学級での指導と通常学級で学ぶ交流および共同学習の授業時数の考え方を聴取しており、指導内容と目的が障がいを持つ児童生徒の教育的ニーズに合致したものかを確認しております。また、特別支援学級に在籍する児童生徒の保護者に対しましては、特別支援学級での指導や通常学級での交流および共同学習の授業時数を含め、個別の指導内容について説明を行い、保護者の意見を聞き取りながら、学校の取組に対して児童生徒や保護者に理解を得た上で進めるよう取り組んでいるところであります。今後におきましても、保護者に対して丁寧な説明を行い、学校と保護者が同じ方向を向き合い、児童生徒が確かな成長につなげることができるよう合意形成を図りながら、取り組んでまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「特別支援教育の充実に向けて考えていることは」についてであります。本町では、障がいのある、または特別の配慮を必要とする小学校への入学児童や、既に就学している児童生徒に対して、適切な就学の支援を行うことを目的に教育支援委員会を設置しております。同委員会に諮問される児童生徒については、令和5年度は減少したものの4年度までは増加傾向にあるなど、保護者の特別支援教育に対する理解と関心の高さや期待の大きさを感じているところであり、本町の教育における特別支援教育の重要性がますます高まってきているものと認識しているところであります。教育委員会では、これまで障がいのあるまたは特別の配慮を必要とする幼児、児童生徒の保護者に対して、就学前の早い段階や就学後において複数回の教育相談の機会を設け、障がいの状態や特性を双方で確認し、保護者の意向を十分に把握しながら、個々の状態に応じた就学の支援に努めているところであります。また、本町では特別支援教育のさらなる充実を図る目的から、町単独で各学校に特別支援教育支援員を配置しているほか、小中一貫教育を進める各学園における学校経営の重点として、「保護者面談の定期的な実施による進路の希望や在籍の見通し等についての協議」「一人ひとりの特性、困り感に応じた自立活動の具体化」「小中合同コーディネーター会議の定期的な開催による学園内の小中の円滑な接続」などを掲げ、特別支援教育の充実に努めているところであります。教育委員会といたしましては、各学園での小中一貫教育においても、特別支援教育の取組を進めていることから、今後におきましても各学校だけでなく小中学校が一体となり、保護者の理解を得ながら児童生徒一人ひとりの自立を見通した特別支援教育の充実に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。以上で、酒井議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

再質問 7番 酒井はやみ

それでは、再質問いたします。最初に、子どもの権利条例の普及について、町民にどこまで周知されているかという答弁で、条例の趣旨が町民の皆さんの間に浸透してきているものと認識していると答弁されました。子どもの権利についての認識が、町民に広く認知されていると認識されているということでしょうか、改めてお聞きします。

答弁 町長 飯田晴義

条例の中身というのは多岐にわたっていますし、権利をとありますけれども、一つ一つはっきり認識しているというよりは、何よりこれ大人の方が、どうこの権利条例を認識して、いかに子どもを一人の人間として尊重していくかということに尽きるのだと思います。そのことが子どもの健全な育成にもつながっていく、幸せな町にもつながるということにもなりますので、そういった趣旨を大分理解してもらっているなという、そういう意味でお答えをしたわけであります。

再質問 7番 酒井はやみ

質問の最初にもお話ししましたように、子どもたちの置かれている状況は、今、以前にも増して深刻になっているという状況がありまして、子どもの権利の内容が広く知れわたっていたらこんなことにはならないのではないかなと私は思いました。やはり深刻な状況がある背景に、権利条約、町でいいますと子どもの権利条例ですが、子どもの権利についてよく知られていないことがあるのではないかと思います。ちょっと権利条例の認知の状況についてデータがなかったので、権利条約がどれだけ知られているかということをちょっと調べてみますと、国が昨年行った児童の権利に関する条約の認知度等調査では、大人でも聞いたことがないという人が 47 パーセント、名前だけ聞いたことがあるという人が 33パーセント、内容を少し知っている、よく知っているというのは合わせても 20 パーセントで、大人の5人に1人しか知らないというのが現状です。子どもたちにも学年ごとに調査されていますが、中学生では、聞いたことがないというのが 57 パーセント、名前だけ聞いたことがあるというのが 25 パーセントです。内容を少し知っている、よく知っているは合わせて 18 パーセントでした。権利の当事者である子どもの多くが、権利について知らされておらず、理解されていないのが実態です。子どもをめぐる状況を解決させていくには、誰もが子どもたちに、特に子どもたちに直接関わる大人が、子どもの権利についてしっかり認識することが不可欠だと思います。今年、条約批准から 30 年ということで、さまざまな団体が普及のためのキャンペーンに取り組んでいます。町としても、先ほど答弁していただいたように、これまでさまざまな事業で条例を普及してきていますが、改めて町民の中にどこまで権利条例の内容が浸透しているのか検証して、条例が町の空気のように位置づくまで、普及の手だてを取っていくことが必要ではないかと思いますが、どこまで浸透しているのか検証していく必要性はどのようにお感じでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

アンケートを取ったという先ほどのお話がありましたけれども、それを聞いていて、条約名を知っているかとか、内容を知っているかということは、私は大した問題ではない、知っていることにどれだけ意味があるのかなと思っているところです。ですから、先ほど申し上げたように、この子どもの権利条例四つあります。「安心して生きる権利」「自分らしく生きる権利」「豊かに育つ権利」「主体的に参加する権利」とあります。これは、子どもとして持っている権利ですよということなのですが、それを子どもが主張するというのはなかなか難しい話なのですね。そうではなくて、大人が、こういった権利を子どもが持っているのだよ。つまり人として、一人の人間としてきちっと扱ってあげると、敬意を表して扱ってあげるということが、私はこの趣旨であると思っていますので、そこを一条一条どうだという話ではなくて、この条例の内容を浸透させていくことが一番大切であろうと思っています。ただ、これは、一朝一夕に根づくものではない。確かに年数はたっておりますけれども、毎年繰り返していっても、少しずつ徐々に浸透したかなというぐらいしか、なかなか効果がないものだという、そういう認識を持っております。だからこそ、毎年繰り返しのように、各事業を実施しているということでありまして、引き続きこれはやっていかないとならないと思っております。

再質問 7番 酒井はやみ

条例をつくっている自治体が、今、増えていますけれども、つくっている自治体の中では、何年かごとに条例がどこまで認知されているか、意識調査をしながら推進しているところもあります。例えば、川崎市では、市民への意識調査を3年ごとに行いながら、権利の普及に力を入れています。子どもの権利に関する行動計画を随時作成して取り組んでいたり、子どもの権利委員会という機関をつくって、子どもに関する行政の施策を、子どもの権利の視点から、子どもや市民参加で検証して推進しています。その実践を通して得られてきた変化として、子どもの参加が進展することによって、子どもの自己肯定感が強まり、子ども同士、子どもと育ち学ぶ施設の職員との豊かな関係が広がりつつあり、子どもが社会を構成する大人のパートナーとして自律的な力を得ている。また、子どもの参加が進展しているところでは、大人が参加する子どもの姿とその力を見ることによって、子どもに対する見方が変わり、育ち、施設の職員や行政職員の子どもへの向き合い方も変化しつつあると述べています。権利をどれだけ知っているかが重要ではないというようなことを言われたのですが、まず知るところから始まるのではないかなと私は思います。定期的に検証する仕組みをつくって普及していってはどうかなと思います。子どもの権利委員会をつくるまで行かなくても、例えば幕別町で行われている次世代育成支援対策地域協議会、毎年1回会議を開いているかと思うのですけれども、ここで権利条例の普及の到達や、今後の普及のための対策について毎回議題にしていく、またそれを町民にも知らせていくということも、一つかと思いますが、そうした定期的に普及について検討する場を設けていく仕組みをつくるということについては、いかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

今おっしゃられた次世代の会議の中で、委員さんから意見を伺う、あるいは民生児童委員の方から意見を伺うということは、これはやられることでありますので、そういったところはどの程度認識をされているのか、町民の方が認識をされているのかということは、把握可能かなと思いますし、確かに条例をつくってつくりっ放しというのは、これはちょっと情けない話でもありますので、その辺の何パーセントという話ではなくて、どのぐらい浸透しているか。先ほど申し上げたように、条例の中身を知っているかということは私は大した問題では、条例一条一条を空で言えることがいいかといったら、そういうことではないと思っています。というのは、日本国憲法、空で言えませんよね。でも、憲法でうたわれている権利だとか義務だとか、それは一切分かっているわけで、私は似たようなところはこれあるのだと思います。ですから、これは子どもを一人の人間としてきちっと尊重してあげる、そういう意識が根づくことが一番大切であろうと思っています。その辺の浸透度については、今言ったような会議などを通してつかんでまいりたいと思います。

再質問 7番 酒井はやみ

毎年できることを位置づけていくという点では、答弁で、例えば小中学校の学級懇談会などでお話をしているとか、これまでの一般質問の答弁で、PTA 総会などでお話ししているというふうにありましたが、ちょっと私は保護者として毎年参加していますが、あまりそういう話を聞いたことが記憶にないのです。やっているところもあるかもしれないのですけれども、全てで行われているわけではないと思います。毎年そういった場では、必ず保護者が集まるので、また保護者のお子さんが大きくなったり、新しいお子さんが生まれたりということで、どんどん世代が変わっていくので、短時間でもそうした機会に必ず言及してもらうということを位置づけるなど、具体的に毎年できることを組み込んでいくことが、子どもの権利の認知や意識化につながるのではないかと思うのですが、そういった工夫はできないでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

これは権限外ではありますけれども、そういった要請を、その時々の懇談会によって、時間の取り方がいろいろまちまちだと思うのです。ですから、必ず毎回やってくれというのは難しいかもしれませんけれども、そういったなるべくそういう子どもの権利条例に関する話題を説明してあげる、周知を図るといったことを、町部局からも要請をしたいと思います。

再質問 7番 酒井はやみ

逆に言うと、もう保護者が直接聞ける場はそこしかないので、ぜひ位置づけていただきたいと思います。世界子どもの日である 11 月 20 日を、子どもの権利の日として位置づけて、イベントや講演会などを行っている自治体も多数あります。幕別町も子どもの権利の日を制定するなどして、定期的に意識化されるような仕組みをつくってはどうか、今までの話とも関連しますけれども、定期的に意識化するような機会をつくっていくために、そういう日を設けるということについて、検討する考えはないでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

実質的に日を設けているのと私は同じかなと思っていまして、その日に、特に強化日として、実際イベントも併せてやっているわけなのですけれども、ほんの少し拡充してやるということは可能だというふうに思いますので、そこは工夫をしたいと思います。

再質問 7番 酒井はやみ

提案としては、例えば毎月 19 日、教育の日があります。例えばそこを権利条例の日についても触れる機会にするとか、プラスアルファだと大変なので、できることからということで、そういうことも考えられるのではないかなと思いますので、ご検討いただきたいと思います。自治体やさまざまな団体が、権利条約の普及のための資材をつくっています。あちこちで活用されている、「なんでやねん!すごろく」というのがあるらしいのですけれども、ご存じですか。そういう工夫をもしているところがあります。またユニセフも、子どもの権利条約カードブックというのを作成して、カードを切り取って、みんなで話し合いながら楽しく権利条約を学べる資材などを作成しています。そうした資材をお知らせしながら、活用を呼びかけたり、町としても何回かに1回は町民向けの講演会なんかもやってほしいなと思うのですが、どうでしょうか。講演会などについて検討いただけませんか。

答弁 町長 飯田晴義

せっかくの提言をいただきましたので、検討させていただきたいと思います。

再質問 7番 酒井はやみ

期待したいと思います。特に学校において、子どもの権利の考え方が依然として十分根づいていないということがあちこちから指摘されています。実際、頭髪規制などはじめとする不合理な校則が、近年になって改めて問題化していることや、教職員による不適切な言動や理不尽な指導、性犯罪などがしばしば起きていることは、子どもの権利についての認識が一番大事にされるべき学校で、十分認知されていないことの表れだと思います。セーブ・ザ・チルドレンが 2022 年に実施したアンケート調査によれば、これも子どもの権利について内容までよく知っていると回答した教員は、2割に過ぎなかったという結果がありました。ちょっとこれも衝撃だったのですけれども。全く知らない、名前だけ知っていると回答した教員は、合わせて3割と、子どもの権利に関する教員の理解が依然として不十分なことも明らかになっています。幕別町の先生方は、そんなことはないと思うのですけれども、幕別町の先生方がどういった認識の状況にあるかというのは、掌握されているのか、どうですか、何か分かるものがあればお願いしたいと思います。

答弁 教育長 笹原敏文

町内の教職員の方が、どの程度認識をされているのかというようなことでありますけれども、正直つぶさに調査をして、その確認をしているという状況ではありませんので、その状況については十分把握はしておりませんけれども、答弁の中にもありましたけれども、毎月校長会議、教頭会議やっている中でも、そういった話をする、もしくはその話を持ち帰って各学校で研修を重ねていただく、そうしたことに取り組んでいただけるように、教育委員会としてもできる限りの支援をしてまいりたいと考えています。

再質問 7番 酒井はやみ

先ほどの教員に対するアンケートで、子どもの権利としてふさわしい内容を複数選択で答える質問に対して、遊ぶ、休む権利と、意見を聞かれる権利というのを正しく選んだ教員は、約6割だったそうです。子どもの権利は、子どもが基本的人権として無条件に持っているにも関わらず、子どもは義務や責任を果たすことで権利を行使することができると、誤った認識を持っている教員が 27.6 パーセント、4人に1人いたという結果も出ています。学校で、子どもの権利の認識をどう工夫してつくっていくのか、教員の先生方も毎年入れ替わりもありますけれども、町に赴任してくださった先生が、町の権利条例を学ぶという機会は、先ほどちょっとちらっと校長会とあったのですけれども、全体の教員が学べるような機会はあるのでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

全体のというのは、ちょっと現状ではないのかなとは思いますけれども、いずれにいたしましても、この町にそういう条例があるから、ないからというようなことではなくて、子どもに対しての人権を尊重するということについては、日々といいますか、常にそういった意識の中で子どもに接するというのは大事なことだと考えておりますので、そうしたことを、先ほどと同じになりますけれども、校長、教頭を通じて、しっかりと研修なりを積んでいただくということに努めたいと考えています。

再質問 7番 酒井はやみ

先ほどの子どもの権利に対しての正しい認識が、ちょっと教員の中で驚くほど弱いといいますか、そういった結果が出ているなと私は思ったのですけれども、こういった結果に対して、どのようにお感じですか。

答弁 教育長 笹原敏文

その調査結果を私は直接見ていないので、何ともコメントしづらいところではあるのですけれども、そうした現状にあることについては、ちょっと憂えるところはあるかなというふうに思います。そうならないような環境をどうやってつくっていくのかということは、検討していかなければいけないのかなと思っています。

再質問 7番 酒井はやみ

最初に紹介しましたこども家庭庁の意識調査では、子どもの権利の認知向上のために必要だと思うことは何かという問いに対して、子どもも大人も、子どもたち自身が学校で子どもの権利について学ぶ時間をつくると答えた人が 70 パーセントから 80 パーセントと、一番高かったそうです。また同時に、課題として適切な教材がないという声も多かったそうです。幕別町では、先ほどの答弁の中で、社会科や道徳などの時間で考える時間を持っているということでしたが、子どもたちに学年別のリーフも配布していただいているかと思います。例えば、そのリーフを使った授業の実践例だとか、子どもの権利の絵のコンテストがありますけれども、それを例えば学校のクラスとして取り組んでいるクラスがあるとして、その取組の際に権利条例の内容をみんなで学びながら絵のイベントに取り組んでいると。例えば、そういった実践があれば、そういうクラスの実践を交流できるような、そういうことができれば、さらなる学校での普及につながるのかなと思うのですが、そうした実践の交流の機会は持たれているのでしょうか。

答弁 学校教育課長 酒井貴範

このパンフレットを活用した実践例ということですが、毎年4月の校長会議の際に、小学校5年生と小学校3年生を対象に、こちらの子どもの権利に関する条例のパンフレットを配布しております。学校では、先ほどもちょっとお伝えしていますが、社会科や道徳の授業などにおいて、教科書で人権の関係ある際に、パンフレットを活用しながら、四つの権利について説明するなど、人権の尊重などを、子どもの権利、理解を求めるように活用しております。また、ほかにも総合的な学習とかキャリア教育、そういったあらゆる教科のところで関連しておりますので、あらゆる場面で活用しております。以上です。

再質問 7番 酒井はやみ

活用の、実践の交流ができるような仕組みは特にないのですか。活用しているのはそれぞれ、それを交流し合えば、お互いこういうことができるなという発想も湧くのかなと思うのですけれども、そういうことも一つ案としてお話ししたいと思います。今ユニセフが、学校現場でなかなかこの権利の普及が滞っているということ、アンケートの結果も受けて、学校、教育現場での普及に力を入れることが必要だということで、2年前、学校で子どもの権利を生かす上での大切なポイントを知らせる実践例など、資料をつくっています。子どもの権利を大切にする教育、先生のための実践ガイド、これは表紙だけですけれども、こういった冊子や、子どもの権利条約を学級運営に生かそうという、これも表紙だけ、ちゃんとパンフレットがあるのですけれども。あと、子どもたちと一緒に権利が守られた学級づくり、私たちの学級検証をつくってみようとか、こういった教材も紹介しています。ぜひ、学校で子どもたちが権利を学んだり、声が生かされる機会がもっとつくれないかと思うのですが、その学校での取組の必要性また可能性について、お考えがあれば伺います。

答弁 教育長 笹原敏文

先ほど学校教育課長が申し上げた本町での取組だけではなくて、今、酒井議員がおっしゃられたような他の自治体での取組も調査研究しながら、今後において取り組むことができるのかを検討してまいりたいと思っています。

再質問 7番 酒井はやみ

分かりました。次に、「子どもたちの声をまちづくりに生かす取組は」についてですが、本当に答弁の内容をお聞きしまして、たくさんまちづくりに子どもの声を生かそうという取組がされてきたのだなということを実感しました。ただ、なかなかまだ子どもたちの出されてきている声が、町民の中にも返ってきて、町民もその声を受けて一緒に何か実現するという、何か普通に暮らしていると、町政に子どもたちのこんな声が反映されているというのが、なかなか見えづらい状況があるかなと感じています。例えば、清陵高校の先生が、町長に子どもたちの考えをまとめた提言を出したのだけれども、出して終わってしまった、何か一つでも取り入れて実現してもらえれば、子どもたちの意識も変わるという声もお聞きしたことがあります。また、議会が行った意見交換会で、中学生2人が参加してくれ、天候を気にせず遊べる本町での遊び場が欲しいという声があったのですけれども、例えばそういった声も、改めてもうちょっと丁寧に聞き取って何か形にしていくと、そういうような、もう一歩踏み込んで、子どもたちが声を出せば、何か変わっていくなと思えるような経験をつくっていく必要があると思います。子ども声を大事にしようという町の姿勢が、町全体の空気づくりにもつながっていくと思いますので、このまちづくりにどう子どもたちの声を生かしていくか、もう一歩踏み込んで検討していただきたいと思います。これはちょっと答弁は結構です。子どもたちの権利のことを考えてきましたけれども、今の子どもたちの状況の深刻さを考えますと、条例の理解を広げることは待ったなしだと思います。子どもの権利の普及は、子どもたちの幸せのためというのはもちろんですが、誰もがお互いの人権を尊重し合える町、生きやすい社会をつくっていくことにつながると思います。国連子どもの権利委員の大谷美紀子弁護士は、人権教育は子どもから始めることが重要としつつ、子ども自身が自分の人権を知り、一人の人格として尊重され、尊厳を持って扱われ、他人の人権を尊重することを学ぶには、家庭、学校、地域で、子どもに関わる全ての大人の考え方、言葉遣い、態度、行動の中に人権が根づいていくことが必要です。子どもの人権に焦点を当て、子どもの人権教育を進めることが、社会の変革につながると指摘しています。そういった位置づけを持って、積極的に子どもの権利を普及していく取組に力を入れてほしいと思います。二つ目の質問に移ります。今回の文科省の通知に対して、全国でも混乱が起きているという報道がありました。特別支援学級を希望していたけれども、半分以上通常学級で過ごしているので、通常学級への移行を決断せざるを得ないということも起こり得ると思います。そうした場合に、通常学級でついていけるかと不安を抱える児童生徒や保護者も出てき得ると思います。授業数でどっちのクラスにするか画一的に決めてしまうことが、子どもたちのためになるのかなと疑問に思うわけですが、そして実際に撤回した自治体もあるそうです。実際、通知の運用が自治体ごとや学校ごとでばらばらとお聞きしています。幕別町がこの通知を取り入れると判断した理由を、改めてお聞きしたいと思います。

答弁 教育長 笹原敏文

答弁の中でも申し上げておりましたけれども、この通知におきましては、改めて目安が半分以上ということで明確化されたものです。ただ、こうした考え方は、従前から国から示されておりまして、令和2年の通知ですとか、令和3年には手引でも同様の考え方を示されておりましたので、本町においては、これまでと変わらない考え方で、このような取扱いでやってきたというものであります。

再質問 7番 酒井はやみ

国は今回の通知を出した理由として、特別支援学級において、障がいの状態や特性および心身の発達の段階等に応じた指導を、十分に受けていない事例があることが明らかになったからと、答弁でもお話しされましたが、幕別町でも実際にそういう課題があったということでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

本町においては、国が指摘するような十分な指導体制などを整えない中で、交流ですとか、共同学習に重きを置いた対応をしていたというような事例はないと考えております。

再質問 7番 酒井はやみ

私も特別支援学級で段階に置いた指導を受けられなかったというお話は、自分の周辺では聞いたことがないです。そして、逆に丁寧に柔軟に対応してもらってありがたいと、できる時間は通常学級で一緒に学ぶとか、その日によってお子さんの状況も変わりますので、対応してもらっていると聞いています。実際、一人ひとりの困り事はばらばらですし、その日その日その子の状況も変わる。まして一年を通せば、どんな成長を遂げるか分からない、そこを今柔軟に先生方が対応してくださっているというふうに思います。その現状に何か問題があったという認識ではないということですかね。

答弁 教育長 笹原敏文

おっしゃるように現状においては、障がいのある児童生徒の特性ですとか、困り感を十分把握をして、その上での対応として、交流ですとか、共同学習の授業時数と、特別支援学級での授業時数のバランスを見ながら対応しておりますので、そうした問題あるような対応についてはなかったのかなと考えています。

再質問 7番 酒井はやみ

管理職の担当教員また保護者に丁寧な説明をして、理解してもらって今進めているということなのですけれども、そうして取り入れている学校でも、改めてやっぱり状況、今後も見て、子どもたちの状況がどうなっていっているか、子どもたちの声も含めて見て、子どもたちにとって最善の対応をして、ちょっと画一的ではなく、状況に応じた対応を引き続き取っていただきたいと思うのですが、そういった柔軟な対応をしていただく考えはありますか。

答弁 教育長 笹原敏文

柔軟なという表現が適当なのかというのはありますけれども、何より大切なのは、先ほど申し上げたように、障がいのある児童生徒の教育的なニーズを十分把握をして、必要な支援ですとか指導を行うことで、最終的には、将来において自立した社会生活を送っていただくことが大事であると考えておりますので、そのような将来的の子どもさんの社会参加を目指した特別支援教育について、取り組んでまいりたいと考えています。

再質問 7番 酒井はやみ

保護者の方からは、突然といいますか、来年からはこういうふうに考えていますのでということで説明を受けて、ちょっとびっくりされたという話もありました。意図が分からないといいますか、それが子どもの幸せにつながるのか、それでいろんな実態が、その通知も一律に学校に下ろすことせずに対応しているところもあります。改めて保護者が混乱するような可能性がある、対応するべきだったのかということも、ちょっと検証していただきたいなと私は思うのですけれども、池田町の教育長が、去年の5月にこの通知に疑問を投げかけるような考えをホームページに載せておられました。それぞれの町の考えがあると思いますので、幕別町での考え、今回の検証しながら考えていただきたいと思います。最後ですけれども、特別支援教育に対する今後の充実に向けて考えていることですが、小学校では支援員もたくさん加配していますけれども、まだ現状の人数では、特に小学校の低学年の先生方からは、十分子どもに対応し切れないのだという声をお聞きすることが度々あります。教育委員会にはそうした声が届いているかどうか、検討していることがあるかどうかお伺いします。

答弁 学校教育課長 酒井貴範

支援員の考え方だったのですけれども、現在、幕別町特別支援教育支援員は、当初予算のときに、各学校に困り感のある子どもさんだとか、そういったものを取りまとめております。町では、一定の配置の基準に基づいて算定をしながら配置をしているのですが、やはり各学校からの要望がかなりありますことから、こちらのほうでも精査しながら対応しているところでございます。以上です。

再質問 7番 酒井はやみ

声が届いているということでしたので、ぜひ検討を進めてほしいなと思います。やっぱり子どもたちに十分対応し切れていないということは、子どもたちの状況を十分酌み取れていないということにつながっていると思うので、ぜひ検討をしていくことを求めたいと思います。以上で、質問終わります。

出典:幕別町議会 令和6年第2回定例会 2024年6月19日 議事録 PDF(50ページ) 間違いを知らせる