みんなの議会

幕別町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日

幕別町の「子どもの貧困実態調査」の結果と対策について

2019年9月11日、幕別町議会の一般質問で、野原惠子議員が「幕別町の「子どもの貧困実態調査」の結果と対策について」質問し、町長 飯田晴義、住民福祉部長 合田利信、学校教育課長 宮田哲、教育部長 山端広和、こども課長 西田建司が答弁しました。

質問者
野原惠子 議員
答弁者
町長 飯田晴義、住民福祉部長 合田利信、学校教育課長 宮田哲、教育部長 山端広和、こども課長 西田建司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 10番 野原惠子

通告に従いまして、次の質問を行います。幕別町の「子どもの貧困実態調査」の結果と対策について。2019 年6月「改正子どもの貧困対策推進法」が成立し、貧困改善に向けた計画づくりを市町村の努力義務とされました。ここでは、目的に「児童の権利に関する条約の精神にのっとり」と明記され、人権保障を位置付けていることは大きな前進で重要なことと考えます。厚労省の調査では、1985 年に 10.9%だった子どもの貧困率は年々増え、2012 年は 16.3%になっていました。2015 年では 13.9%となっているものの、7人に1人が貧困状態にあると報告されています。貧困が子どもに与える影響は、単に経済的困難だけではなく、子どもの発達、不十分な衣食住による不健康、虐待などに及ぶことが多く、自分に自信が持てないという人格形成にも大きな影響を与えています。ことしは国連で子どもの権利条約が採択されて 30 年、日本では批准されて 25 年、幕別町子どもの権利条例が定められて 10 年の節目の年でもあります。幕別町では昨年度、子どもの貧困に関する実態調査を行っており、その結果に基づく今後の対策が期待されます。したがって、以下の点を伺います。1、子どもの貧困対策の実態調査の結果と対策は。2、学校や保育所、幼稚園などと連携し、福祉の視点から貧困にある子どもへの支援を。3、相談体制の確立を。以上です。

答弁 町長 飯田晴義

野原議員のご質問にお答えいたします。幕別町の「子どもの貧困実態調査」の結果と対策についてであります。子どもの貧困対策については、平成 26 年1月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、国は同年8月に子どもの貧困対策を総合的に推進するための「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定し、27 年 12 月には北海道において「北海道子どもの貧困対策推進計画」が策定されております。また、本年6月には法律の一部が改正され、児童の権利条約の精神にのっとり推進することなどが明記されたとともに、市町村に対し、「貧困対策計画」の策定について努力義務が課されたところであります。ご質問の1点目、「子どもの貧困対策の実態調査の結果と対策は」についてであります。本町では、子どもや子どものいる家庭の生活実態及び世帯の経済状況と子どもの生活環境や学校、家庭での過ごし方などとの関係を具体的に把握するとともに、次期の第2期幕別町子ども・子育て支援事業計画に反映する基礎資料とするため、平成 30 年 10 月に「幕別町子どもの生活実態調査」を実施し、本年3月に結果報告書を作成したところであります。この調査は、平成 28 年度に道が実施した「北海道子どもの生活実態調査」の報告値と比較検討する観点から、同様の調査内容としたものであり、大項目として「調査世帯の状況」「子どもの教育」「生活状況」「保護者の就労状況」「経済状況」及び「相談の状況」などのほか、町独自の調査項目として「子どもの居場所づくり」を加えております。また、調査対象についても、道の調査と同様に小学校5年生及び中学校2年生については、子どもとその保護者、小学校2年生については保護者のみとしており、子どもの調査件数 474 人に対し、有効回答件数は 401 件、有効回答率は 84.6%、保護者の調査件数 720 人に対し、有効回答件数は 606 件、有効回答率は 84.2%となっております。なお、設問数については、子どもに対する調査では 30 問、小学校2年生の保護者に対する調査では51 問、小学校5年生及び中学校2年生の保護者に対する調査では 50 問と多岐にわたっておりますことから、主な調査項目についてその結果を申し上げます。一つ目として「世帯構成」の問いについては、「両親世帯」が 77.6%、「母子世帯」が 8.1%、「祖父母同居の両親世帯」が 5.9%、「父子世帯」が 1.3%となっております。二つ目として「就学援助の受給状況」の問いについては、「受けていない」が 78.2%、「受けている」が 18.3%となっており、いずれも北海道の調査結果とほぼ同様の数値となっております。三つ目として「大学進学等について」の問いについては、「希望する」が、子どもの回答では 24.7%に対し、保護者の回答では 34.3%と親子間で差が見られましたが、年収階層別で見ると、いずれも年収が低くなるに従い、大学進学を希望する割合が低くなる傾向となっております。四つ目として、子どもに対する「平日は毎日朝ご飯を食べるか」の問いについては、「毎日食べる」が 85.5%、「たまに食べない日がある」が 8.2%、「食べない日がよくある」が 3.0%、「いつも食べない」が 1.2%となっており、年収階層別では、明らかな傾向はあらわれなかったものであります。五つ目として、保護者に対する「経済的理由で食料が買えなかった経験」の問いについては、「全くなかった」が 85.3%、「まれにあった」が 8.4%、「時々あった」が 4.0%、「よくあった」が 1.2%となっており、「あった」とする回答については、いずれも北海道の調査結果の数値より低い割合となっておりますが、年収階層別では、明らかな傾向はあらわれておりません。六つ目として、保護者に対する「子どもを病院等に受診させなかった経験」の問いについては、「なかった」が 84.3%、「あった」が 14.4%となっており、「あった」とする回答については、北海道の調査結果の数値より低い割合となっております。また、年収階層別で見ると、「受診させなかった経験のあった」とする回答の中では、年収が低くなるに従い、その割合が高くなる傾向となっております。七つ目として「受診させなかった理由」の問いについては、複数回答で、「仕事で時間がなかった」が 44.8%、「受診せずに回復した」が 36.8%、「子どもが忙しかった」が 25.3%となっており、年収階層別では、明らかな傾向はあらわれておりません。最後に、八つ目として、町独自の調査項目であります「子どもの居場所づくり」のうち、保護者に対する「必要性」の問いについては、「必要だと思う」が 82.3%、「必要ない」が 12.7%となっており、「子どもの居場所づくりにあるとよいと思う取組」の問いについては、複数回答で、「学習指導が受けられる」が 65.2%、「多世代交流ができる」が 48.3%、「子ども食堂」が 29.5%となっており、年収階層に関わらず、回答の傾向はおおむね同様でありました。現在、本調査の結果を踏まえまして、幕別町次世代育成支援対策地域協議会において、令和2年度を始期とする5か年計画の「第2期幕別町子ども・子育て支援事業計画」における各種施策の方向性についてご審議をいただいている段階であり、具体的な取組をお示しすることはできませんが、法改正により努力義務化された「子どもの貧困対策計画」を含めて本計画を策定してまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「学校や保育所、幼稚園などと連携し福祉の視点から貧困にある子どもへの支援を」と、ご質問の3点目、「相談体制の確立を」につきましては関連がありますので、あわせて答弁させていただきます。本町では、子どもの貧困対策を効果的に進めるため、相談対応が出発点となって、教育、生活、保護者の就労及び経済的支援につなげていくことが重要であり、相談支援体制の充実を第一に努めることとし、子育てや教育に関わる現場において、生活困窮に関する相談があった場合は、関係部署からの連絡により福祉課が生活状況の把握と生活面の相談を行う体制を整えており、どこで相談を受けた場合であっても必要な支援につなげております。また、経済的困窮が子どもに与える影響は多岐にわたり、家庭における子育ての時間、情報や「ゆとり」を奪い、家庭内でのストレスや緊張が高まることにより、弱者である子どもの虐待につながる要因の一つとなりますことから、学校や保育所、幼稚園と連携し、「気になる子ども」については、早期の情報提供を促すとともに、内容の確認と「幕別町要保護児童対策地域協議会」のケース検討会議を行い、関係機関が情報共有し支援策や役割分担を決め、虐待の早期解決に取り組んでおります。今後とも、相談者の心情に十分配慮し生活状況を正確に把握するとともに、子どもに関する相談については、学校、保育所や幼稚園など関係部署と連携を図るほか、「就学援助」「奨学資金の活用推進」「低所得者への給食費等の支援」など経済的支援に努めてまいりたいと考えております。以上で、野原議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。

再質問 10番 野原惠子

1点目の子どもの貧困対策実態調査の結果と対策につきまして、再質問をさせていただきます。まず、ご答弁にありましたように、実態調査の内容が、一部でありますけれども、この答弁の中に示されております。それで、言うまでもありませんけれども、子どもの貧困というのは子どもの権利条約、幕別町では子どもの権利に関する条例ですけれども、明記されている、子どもの権利が保障されていない生活状況であること、その中では、衣食住などの基礎的生活が保障されないままに貧困世帯のもとで暮らしている子どもの存在のこと、子どもの場合は特に教育、進学の権利が保障されないまま、こういう状況にある子どもの実態でもあります。さらに、人生を歩んでいる初期の段階、子ども期において希望、人生へのチャレンジ権を奪われつつある子どもたちの実態のことでもあります。今日の状況は、子どもの貧困の存在を確認するだけではなく、解決への道筋をつけていくことが、今、私たち大人に問われている、そういうことであると思います。幕別では、今回は実態調査の対象が小学校5年生、中学校2年生、そしてその保護者、小学校2年生の保護者でありました。今、こういうこところの実態調査でありましたけれども、子どもの貧困対策の中心はそこですけれども、今は貧困対策として乳幼児期の子どもたちへの対策も求められております。出生から3歳になるまで、幼い子どもたちへのケアや教育がとても重要だという分析もされております。これは、OECD の保育白書の中で言われていることです。そして、脳や身体機能が爆発的な発達を遂げる時期であり、長期的な影響を持つ、そういうことが乳幼児期であります。ですから、栄養やストレスから身を守る、気持ちを理解してくれる大人の存在、遊びの機会など幼い子どもの権利の保障が大変重要であると報告されております。幕別町では、前段申し上げた年齢ではありますけれども、今後、乳幼児期への貧困調査、このことも進めていくべきではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

確かに、すべからく実態を把握することについては、非常に大切なことだろうというふうに思っております。ただ、やはり調査をしてそれを生かすことが大事でありますので、生かすための一つの方策としては、北海道なり国なりの調査があって、それに対して我が町はどういう実態にあるのかということを比較することも非常に大切であり、そこから対策も生まれてくるということも考えられるところであります。国、道において、そういう調査が今、行われていないというふうに私は思っておりますけれども、そういう国、道内の調査状況、調査をやるのかやらないのか、あるいはどういった方法で把握しているのかといったことを参考にしながら、我が町としてはどういった調査なり実態把握方法がいいのかについては、検討しなければならないなというふうには思います。

再質問 10番 野原惠子

確かに国は小中学校対象なのです。それで、幕別町でも今、スタート地点に立ったということですけれども、子育てをしていく貧困家庭への対応ということで、系列的に見ていくということは、発見、そういう調査対象になる世帯が早目早目に対象として生まれ、そして手だてをとっていくことができると思います。それで、提案といたしましては、今、北海道で「こんにちは赤ちゃん事業」とか、そういうものがありますね、全戸訪問。そういう中で、訪問していく中で貧困の対象となる子どもたちを、常日ごろからピックアップして対策を行っていく。または幼稚園、保育所、小学校1年生に入るときに、あわせてその調査もしていく。そういうふうになれば、系列的に対策をとっていけるのではないかというふうに考えまして、そういう手だてをとれないものかどうか伺いたいと思います。

答弁 住民福祉部長 合田利信(住民福祉部長は2019年12月まで)

本町において、妊娠前においては妊婦訪問、そういった中で相談といいますか、経済的状況の不安をお聞きしたりしながら、解消に努めると。出産後においては、こんにちは赤ちゃん事業といいますか、新生児訪問、こちらも行っております。そういった中で、生活する中で不安とか、子育てや生活に対する不安については、丁寧にお話をお聞きし、不安がある場合については関係各課に話をつないで、支援につなげている状況にあります。

再質問 10番 野原惠子

そうしますと、貧困家庭にある状況ですとか、そういうことはきちっと調査されているということにつながっていくのではないかといいますか、資料として積み上がってきているということの確認でよろしいのでしょうか。

答弁 住民福祉部長 合田利信(住民福祉部長は2019年12月まで)

妊婦訪問につきましては全戸ほとんど行っておりますので、その中で生活に不安、子育てに対する不安ももちろんあるでしょうけれども、生活に対する不安については、丁寧にお聞きしながら内容をつかんでいるという状況にあります。

再質問 10番 野原惠子

内容をつかんで対策はとられているのか、そこもでありますね。そうしますと、乳幼児に関してはそういうことでありますね。それと同時に、今、小学校の入学、保育所の入学、小学校1年生。この調査をしていきますと、その段階で今、妊婦訪問の中で実態をつかんで対処していっている。そして小学校、幼稚園、保育所の入所の時にも、実態調査をすることによって対策をとられていく。そうすることによって、未然に対策をとるということにつながるのではないかという、そういう意味での実態調査、赤ちゃんのところでは、妊婦訪問ではされているという報告ですけれども、小学校に上がる前の手だても、これ、つながっていくという意味では大事だと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

大事だということは先ほども申し上げたとおりであります。ただ、これを全件調査するということになると、それを結局生かしていく、生かすための調査ということになりますので、先ほど申し上げましたように、やはり我が町がどういう状況にあるのかということが分からない中で、我が町のことだけ見て相対比較ができないということがあるわけではないですか。結局、貧困についても、相対的貧困というのは、世帯所得平均の2分の1を下回る方が相対的貧困といって、そこに対してやっぱり集中的に政策を講じていくということになってこようかというふうに思いますので、そういった、どういう状況にあるのかということが分からない中で調査をやるというのは、果たしてそれを有効に使えるかどうかという点では、疑問がありますということであります。ただ、就学前については、家庭訪問などで、ある程度感覚的ではありますけれども、こういう方が困っているだとか、あるいは生活保護を受けている方は、これはもちろん分かりますけれども、困り感があるというのは、所得との関係で言うとつかみ切れないということもありますので、野原議員がおっしゃるようなこの調査とは違って、概念的には分かっても実態がすべからく分かる、所得に応じた実態が分かるというところまでは至ってはいない。ただ、できる範囲では困っていることがあればそれをお聞きして、それを問題解決のために相談なり支援につなげていくというのが実態であります。

再質問 10番 野原惠子

では、小学校に上がるまでの対応ということは、その対応の仕方によって今までの中で積み上げの中で、そういう家庭がつながっていく場合には、それぞれ対応をしっかり行っていくという、そういう確認でよろしいわけですね。できれば、生まれたときからずっと小学校に上がって中学卒業まで連携して、調査というか生活状態が確認されれば、これから質問しようと思っておりますけれども、虐待ですとか、それからいろんな対策につなげていけるのではないかと、そういう意味でのつながった調査ということが必要ではないかという、そういうことで質問をしております。今、そういうものがきちっとつながっていくことが大事ではないかという質問でもありますし、それから今、前段で申し上げましたように、ゼロ歳から3歳までの子どもたちというのは、目には見えない状況なのではありますけれども、小学生とかそういうことであれば、経済的援助とかということになれば、学業の向上ですとか、そういうものにつながっていくのは目に見えるのですけれども、幼児期の対応というのは、なかなか目に見えないところがあるのですけれども、貧困家庭にある子どもたちにきちっと対応してくことが、先、そういう成長していく過程の中で、きちっと対応していけば、子どもが育っていく上での対処が早目にできる、そして成長にも大きな影響を与えるという意味での調査が必要ではないかということですので、調査ができない、今は相対的にできないという町長のお答えでしたけれども、子どもが成長していく過程では、その過程過程で対処していく、そういう姿勢が貫かれていけばいいのですけれども、そこはなかなかつながらない場合には、こういう調査も必要ではないかという質問ですので、日常のそういう対応の中で、きちっと対処していけるという状況であるのであれば、これは問題はないのです。ですけれども、そうでないところがまだあるのではないかということで、こういうこともぜひ検討していっていただきたい、そういう質問であります。

答弁 町長 飯田晴義

私は、できる範囲、健診などを通じて町民の方、子育て世帯の方、保護者と接する機会を必ず利用して状況を聞きながら、それを支援につなげている。それはもう分かっていただきたいなと。やれる範囲では全て全力を尽くしてやっていくということでありまして、ただ、調査をやった結果に基づいてやっているわけではなくて、接する中で状況をお聞きして困り事を聞いて、そして支援あるいは相談をさせていただいているということで、私は漏れはそんなにないのであろうと。というのは、健診はほとんどの方が来てくれておりますので、そこで子育ての悩み事も含めて生活相談なり、そういうこともお聞きしているわけで、それを必要なところにつなげていっているというのが実態であるということであります。

再質問 10番 野原惠子

そういう実態をふしぶしできちっと対処していけるという、そこが大事だというふうに、実態調査先にありきではないので、そういうところをしっかりと対処していっているという、そこが私は大事だと思いますので、きちっとそこに期待をしていきたいと思います。それで、次ですけれども、学校や保育所、幼稚園などと連携し福祉の視点から貧困にある子どもへの支援をということです。今、答弁にありましたけれども、幕別町の実態も報告されております。ちなみに今、なぜこのように貧困が、貧困率が上がってきているかというところなのですけれども、やはり働いている人たちの賃金の問題。これは幕別町だけでは解決できない問題ではあるのですけれども、今、1996 年には労働者派遣法の改悪によりまして、派遣労働者の数が随分と増えてきております。1999 年には非正規労働者が急に労働者の派遣法によって急増してきております。正規労働者が 3,800 万人から非正規労働者が 1,000 万人だったところが、2015 年には正規が約 3,300 万人、非正規が2倍の 2,000 万人となっている。こういうところが、やはり働く人たちの賃金が低くなっているというあらわれではないかと思います。それで、男女合計の平均賃金は、正規では 321 万円、非正規では 205 万円ということで、ぐっと賃金が下がってきておりますね。その中で、やはり女性だけを見れば、正規では 259 万円、非正規で 181万円。これは月額約 15 万円。こういう中で生活しているという中で、本当に自立できない状況が見られています。特に、ひとり親家庭もこの中に入っているのですけれども、日本のひとり親家庭の貧困率が 54.6%という、そういう状況になってきておりまして、特に母子世帯の子どもたち、世帯の貧困率が非常に高くなってきております。そういう中で、やはり貧困の世帯にある子どもたちも増えてきているということは言うまでもないとは思うのですけれども、これは幕別町だけの責任ではないと思うのですけれども、そういう状況で暮らしている人たちへの手だてというのは本当に重要ではあると思っております。それで、今ご答弁にあったのですけれども、これからどのような対策を行っていくかということで答弁されております。その中で一つなのですけれども、今、奨学資金の活用推進、それから低所得者への給食費等の支援、このようにお答えになっておりますが、具体的にこれはどのような活用をしていきたいというふうに考えているのかお聞きしたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

答弁書の中で申し上げております奨学資金の活用推進、これはちょっと厳密に言うと、条例がありますけれども、修学支援資金がありますので、これを積極的に活用していただくということが一つであります。それと、低所得者への給食費等の支援、これはちょっと漠然とした答えになってしまいましたけれども、この 10 月から保育料の無償化が始まりますけれども、特に所得が 360 万円以下の世帯については、副食費が無料となるということがありますので、これも町がやるわけではないですけれども、しっかりこういう制度もお知らせする中で財政支援というものを活用していただくということを意味しているものであります。

再質問 10番 野原惠子

給食支援のほうは、ちょっと制度が今回の場合と違いまして、それはちょっと横に置いておきたいと思います。それでは次、就学援助の制度の活用ということも報告されております。就学援助は、本当に暮らしの大変な世帯にとっては、この制度は有効な制度だというふうに思います。それで今、幕別町でも就学援助の世帯は、今お答えの中では利用しているという方が 18.3%というふうになっておりますけれども、その年度年度によって違っております。これから決算も始まりますけれども、決算の中身にはちょっと触れられないかなと思うのですけれども、小学生の場合、十四.何%かな、ちょっと低くなってきているのです。(何事か言う声あり)

再質問 10番 野原惠子

小学生なのですね。そうなのです。これだけ、それで利用したいという方が 300世帯以上いたかと、ちょっと資料、きょう持ってきていないのですが、なっておりますよね。その乖離がちょっと大きいなというふうに私は思っております。それで、今、その就学援助は要綱になっておりまして、議会ではその中身というのがきちっとなかなか分からない。質問の中では分かるのですけれども、提示されるということはありません。それで、条例にしていきまして、しっかりと議会の中で中身が分かるような、そういう意味では条例化していく必要があるのではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

答弁 学校教育課長 宮田哲(学校教育課長は2021年3月まで)

就学援助の条例化についてでございます。まず、条例につきましては、地方自治法第 14 条第2項におきまして、「地方公共団体は、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない。」と。(「ゆっくりと」の声あり)

答弁 学校教育課長 宮田哲(学校教育課長は2021年3月まで)

ならない。」と規定をされているものでございます。また、就学援助の根拠であります学校教育法の第 19 条におきましては、「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」という規定もございます。これ、学校教育法の規定におきましては条例で定めなければならないという特別な規定ではなくて、また、地方自治法で規定します「義務を課し、又は権利を制限する」というものではないことから、就学援助に関しましては条例化しておらず、要綱として制定をしているという状況でございます。

再質問 10番 野原惠子

今ちょっと早口でつかめなかったのですけれども、要約すると、必ずしも条例にしなくても要綱でよろしいという、そういう説明だったかというふうに思うのですけれども、やはり就学援助というのは、本当に貧困世帯にとっては教育をきちっと保障していくという意味では、そういう貧困家庭にとっては子どもたちが安心して学べる、そういう制度だと思います。今、幕別町では生活保護基準の 1.5 倍というふうに私は押さえているのですけれども、そういう中でもまだ利用したい、そういう希望をしている方がいるということは、貧困の家庭がそういうふうに増えてきているという、そういう証しではないかと思います。そういう意味では、きちっと議会に諮って、この制度がどのように活用されて、どのように示されているかということも議会にきちっと示して、そして、こういう貧困家庭が教育をしっかりと受けていかれるような保障につながっていくのではないかと思いますので、私は条例化にしていって、みんなで議論して中身を本当によくしていく。そういうことが必要だと思って質問しているわけですから、そういう視点に立てば条例にしてきちんと議会に示していくということが大事ではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

答弁 教育部長 山端広和(教育部長は2022年3月まで)

就学援助の部分につきましては、もともと国の補助がありまして、元来、国の補助制度からスタートしてきているというのがきっかけでございます。基本的にその品目や金額につきましては、国の基準と同等の金額で各町村、うちの幕別町もそうですが、そういった形で進めておりまして、いわゆる一番は対象となる保護者といいますか、そういう世帯にきちっと伝わることなのかなという部分でございますけれども、そう言った部分におきましても、入学時も含めて在校生も含めて全児童生徒の保護者に対しまして、金額等も含めて周知しているところであります。今、先ほどの繰り返しになりますが、基準額等につきましては、これは国の補助基準に準じた形で、うちの町も含めて、ほぼ管内、大体事務的な要領的な形で、過去も含めてそういうところで要綱として定めてきた経過がありますことから、引き続きこういった部分につきましても、この部分につきましても要綱ということと、今、先ほど野原議員のご質問で 1.5 倍というお話あったと思うのですが、うちの町で 1.3 倍ということで実施しておりますので、ご理解いただきたいと思います。

再質問 10番 野原惠子

私は、ずっと議会の中では生活保護基準の 1.5 倍と説明されてきたと思うのです。1.3 倍で。そうしますと、これは自治体の裁量で、この就学援助の幅を広げていくですとか、基準を上げていくとかということのはできるのですよね、今のずっと対応の中で。だから、そういう意味でやはりしっかりと中身を議会に示していただいて、より豊かな制度にしていくということが大事だということで、条例にしていったらどうかという質問です。そこはまだこれからの検討課題ということで、一応提案として示していただきたいと思います。それで、次なのですけれども、今、子どもの貧困というのは大変なかなか見えづらいという問題もあります。今、答弁の中でありましたけれども、六つ目の調査の、答弁の中で六つ目といたしまして、保護者に対する子どもを病院等に受診させた経験の問いについてなのですけれども、受診させなかった経験があったとする回答もありました。幕別町は子どもの医療費、中学校まで所得制限なしで無料、これは大変喜ばれている制度でありますけれども、それでも受診させなかったというのが複数回答ですけれども、「仕事で時間がなかった」44.8%という、こういう結果が出ております。それで、これは幕別町だけではなくて、私が調べた範囲の中では、名古屋市でも子どもの医療費が無料だけれども、病院になかなか行かれなかった、そういう人たちの世帯の状況を見ますと、やはり仕事が忙しくて病院に行けなかった、そういうことも報告されております。ですから、こういう中からも、貧困の家庭の状況が分かると思います。それで、子どもの貧困ということで、歯科健診の中でそれが強くあらわれているという報告もあります。幕別町でも子どもの歯科健診はされていると思うのですけども、その歯科健診の中で、子どもの虫歯の状況がどういう状況になっているのか、報告をお願いしたいと思います。

答弁 住民福祉部長 合田利信(住民福祉部長は2019年12月まで)

歯科健診の状況の前に1点、病院に受診させなかったという傾向、全体的な傾向をお示ししたのですが、実際、細かいもので申し上げますと、「仕事で時間がなかった」という回答でいきますと、どちらかというと所得が低い層よりも、所得が高いほう。うちの階層では 100万円ごとに階層を示しておりまして、600 万円以上でいきますと6人、60%、700 万円だと 33.3%、700 万円以上だと 65%と、比較的所得が低いから仕事が大変で病院に行けなかったというよりも、回答の内容といたしましては、所得の高い方が仕事が忙しいといった状況であります。それと、歯科健診の状況については、ちょっと手元に資料がございませんので、お答えはちょっとできません。

再質問 10番 野原惠子

では、全国的な傾向と幕別の傾向は、実態調査からいうと違ったということですね。所得の高いところが仕事が忙しくて病院にかかれなかったという調査結果が出ていたということでしたね。それは承知いたしました。次に、虐待の問題なのですけれども、やはりこれは生活が大変、貧困家庭の中に虐待が多いということも全国調査の中で明らかになってきております。それで、幕別町でも虐待についての調査というのはされているかどうかお聞きしたいと思います。されているとすれば、その幕別町の実態、どのようになっているかお聞きしたいと思います。

答弁 こども課長 西田建司(こども課長は2021年3月まで)

虐待に係る調査ですが、本町におきましては調査を行っておりません。

再質問 10番 野原惠子

調査されていないということでしたが、それでは虐待相談があったかどうか。あれば、その相談の内容を教えてください。

答弁 住民福祉部長 合田利信(住民福祉部長は2019年12月まで)

本町においては、各種相談窓口において虐待と思われるケースがありました場合は、町長の答弁ありましたとおり、関係機関が集まりましてケース検討会議を行っていると。この相談件数につきましては、平成 29 年度の数値で申し上げますと、相談件数が平成 29 年度は 35件ございまして、そのうち 19 件が虐待の可能性があるということで判断したところでございます。以上です。

再質問 10番 野原惠子

それでは、その 19 件が虐待の相談ということでしたけれども、その虐待相談の中で、例えば心理的ですとか身体、ネグレクト、性的とかあるのですけれども、その内容が分かればお答えください。

答弁 住民福祉部長 合田利信(住民福祉部長は2019年12月まで)

内容でございますが、身体的虐待が6件、あと心理的虐待が 13 件、合計19 件という内容です。

再質問 10番 野原惠子

今、全国的に悲惨な事故が報道されております。それで今回、子どもの貧困調査、対策をどう行っていくか、そういうことも自治体の努力義務、そういうことになっております。それで、虐待を未然に防ぐということが本当に大事なことだと思うのです。なかなか表にあらわれないものですから、そういう実態をつかむということも本当に大事だというふうに思っております。それで、平成 29 年度の道の児童相談所における児童虐待の相談件数というものが非常に増えてきております。これは全道ですから、幕別町からの相談件数も行っている可能性もあるというふうには思っております。それで、平成 25 年度の相談件数が全道で 2,089 件でしたけれども、平成 29 年度は 5,133件になっております。平成 28 年度が 4,825 件、29 年度が 5,133 件、こういうふうにして相談件数が増えております。それで、相談件数の中で一番多いのが心理的虐待、幕別町は 13 件ということでした。そして、次に多いのがやはり身体的虐待、幕別町は6件でした。その次がネグレクトです。養育の怠慢とか拒否ですね。次が性的虐待。こういう資料があります。それで、どういう大人がそういうふうな虐待をしているかということなのですけれども、虐待全体では父親が一番多いのですね、実の父親。その次が母親です。次が父親以外の父親ということ、こういうふうにして虐待者が両親なのです。これ本当に私、心が痛みます。深刻な状況だと思います。ですから、そういう対策もしっかり行っていくことが大事だというふうに思っております。先ほど、乳幼児からの実態調査をしていくべきではないかというふうに私、質問したのですけれども、子どもの年齢構成の相談対応件数なのですけれども、一番多いのが小学生、その次がゼロ歳から3歳未満、次が3歳から就学前、こういうふうになっているのです。ですから、小さい子どもたちへの虐待も件数が多いのですね。ですから、そういう意味での早目の調査が必要ではないかということですので、ここも私、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。その点はいかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

虐待に限っての調査ということでありますけれども、これは難しいのではないでしょうかね。調査して、私は虐待をやっていますという人、答えてくれるのでしょうか、正確に。私はやっぱり一番大事なのは、あちこちで痛ましい事件が起こっていますけれども、やはりそれを私が見るには、どこかでやるべきことがやられていなくて痛ましい事件に結びついていると、ほとんどそうだというふうに思います。ですから、しっかりと周りが、あるいは相談を受けたところが、児相あるいは警察もあります。そこがきちっと連携をしてやるべきことをやれば、私は痛ましい事件はあらかた防げているのかなというふうに思いますので、そこはやはり連携を密にし、情報を共有しながら、痛ましい事件が起こらないように努めていきたいというふうに思います。

再質問 10番 野原惠子

それで、防ぐためにどうするかということなのですけれども、やはり実父、実母でして、それが虐待になっているのか、子育てのしつけの一環だというふうに思っているかもしれないし、それが虐待だという認識がないで行っている場合があると思うのです。それで私、これ北海道の資料なのですけれども、「児童虐待は人権侵害です!」という、こういう分かりやすいパンフレットが出ているのです。こういうものを家庭に周知するですとか、それから職場、働いている民間の職場ですとか、役場はもちろんですけれども、そういうところにも分かりやすいこういうパンフレットをお届けしまして、こういうものが虐待になるのですよということを周知していくことが大事だと思います。そういうことが一つと、それからご近所さんのおつき合いの中でも、こういうのは虐待ではないかなというふうに思うことがあると思うのです。そういうことも周りで援助していくという意味でも、公区を通じてこういうパンフレットを配布するですとか、そういう手だてをとっていくことが必要だと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

それはいつでもできることだというふうに思いますので、何を利用するかは別にしても、やはり親が、保護者が一番分かってもらうことが大切なのですが、なかなかしつけの一環と称してやったとかというケースが本当に後を絶たないわけでありまして、これも法律上、たしかどこまでしつけでこれ以上がだめだとかというふうに法制化になるかというふうに私は思っていましたけれども、そういったことも含めて、あくまでもしつけではなくて、こういうことは虐待なのだよということを親にまず知ってもらうこと。それと、やっぱり周り近所がしっかりと通報していただくこと。やっぱり隣にいれば、ぎゃあぎゃあ泣いているだとか、外に放置されていたということが分かるので、そういったことも明らかに見た目で聞いただけで分かるような虐待のケースもありますので、そこもしっかり協力していただく。そして、こういうことが虐待に当たるのだよという周知をするということはやっていきたいというふうに思います。

再質問 10番 野原惠子

それでは、最後に移りたいと思います。相談体制の確立ということなのですけれども、今回、改正子どもの貧困対策法が成立いたしまして、子どもの貧困対策、計画策定、市町村の努力義務となっております。こういう中で本町では第2期幕別町子ども・子育て支援事業計画、5か年計画を行っていくということですが、その中に貧困対策の計画も含めて計画を策定していきたい、このようにお答えになっております。それで、そういうことをしっかりと行っていくための手だてといたしまして、相談体制の確立という意味では、本格的にやっていくということでは、担当部局の設置が必要ではないかというふうに思うのです。ですから、そういうことをしっかり本気でと言ったら大変失礼になるかなというふうには思うのですけれども、しっかりと確立してやっていく。将来に向けた子どもたちをしっかりと育てていくという、そういう意味での担当部局の設置が必要ではないかというふうに思うのですけれども、こういう計画を策定していく中にはもちろん、幕別町では子どもの権利に関する条例があるわけですから、そこを生かしてしっかりと計画を立てていく。そういうことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

ご存じかと思いますけれども、幕別町職員約 240 人であります。その中でこの専門部署を設けることは、非常に私は難しいなというふうに思っております。やはり1人何役かをやっていく、あるいは組織で対応していくということが、一番 240 人のこの幕別町役場ではふさわしいことであろうというふうに思いますので、そこは組織の総力を挙げて対応していきたいというふうに思います。

再質問 10番 野原惠子

組織を挙げて対応していく、そういうお答えでした。そこに期待したいと思いますけれども、そのためには、さまざまな角度で研修体制をしっかりとっていかなければ、体制をとっていたとしても、やはり対処できないというふうに思います。それで、研修をどういうふうにしていくかとかですとか、そこに関わる専門の職員をどう育てていくか、そこはしっかりと手だてをとっていかなければ、240 人総力でやっていくということでも、職員が異動したりなんかするとそこがまた一からスタートになるのか、積み上げていくのか、そういうところでやはり違ってくると思うのです。ですから、そういう研修体制もしっかりとっていく必要があると思うのですが、その点はいかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

240 人職員総力を挙げてというのは、ちょっと違うふうにとられたかなというふうに思いますけれども、それぞれの専門部署、関係部署がありますので、そこがしっかり連携して対応をしていくという意味で、関係ない職員もいないわけではないですけれども、そういう人たちも何か知り得えれば情報を担当課に寄せると、そういうことを含めて担当部、そして担当していない職員も含めて、しっかりと窓口の整備、相談体制を構築していきたいということであります。それで、研修については、これも何かきのうの質問とかぶるような感じなのですが、基本的に研修は行きます。行きますが、では何人行くの、多い少ないなんていう話もあるかもしれませんけれども、しっかりと研修の機会を生かして、それを持ち帰って担当課であったり、その係内であったり、情報をしっかり共有して、そして、それぞれの資質を高めていくことは、これは当然日々やっていかなければならないことであろうというふうに思います。

再質問 10番 野原惠子

そういう姿勢で、これは貧困問題、そのことだけではなく全てのところに関わると思うのですけれども、やはり横の連携をしっかりとって研修を進めていく。そのことが、異動になったとしてもきちっと町民に対処できる、そういうことにつながると思いますので、そこにしっかりと期待していきたいと思います。以上で終わります。

出典:幕別町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日 議事録 PDF(91ページ) 間違いを知らせる