釧路町議会 平成28年第3回定例会 2016年9月6日
行政におけるTPPによる影響
2016年9月6日、釧路町議会の一般質問で、中田磨議員が「行政におけるTPPによる影響」について質問し、町長 佐藤広高、財政課長 藤川幸司が答弁しました。
- 質問者
- 中田磨 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤広高、財政課長 藤川幸司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 中田磨
次は、2件目に移ります。今、行政におけるTPPによる影響ということで、TPPについては、一次産業等への影響というのは大きいということは、それはそれで明白なのでしょうけれども、やはりこの中で、TPPの議論、また一定の情報が公開されている中で、やっぱり自治体への影響というのも、当然、直接的にあるものもあるということで、その点について何点か伺っていきたいというふうに思います。1点目としては、公共事業の発注時の影響について、TPPがもし加盟した場合どういうふうな影響が出るのか。2点目として、外国企業の入札参加要件というのが、地方自治体に生まれるのであればそれはどういうふうになるのか。3点目として、地域経済の影響について。4点目として、今後の見込みと町の取り組みについて伺います。
答弁 町長 佐藤広高(町長は2018年9月まで)
中田議員の2問目で、TPPによる影響についての中で、まず公共事業の発注への影響についてでありますが、当町における公共事業の発注への影響につきましては、2016年6月に、内閣官房TPP政府対策本部が公表しております「TPPに関するQ&A(全体版)」におきまして、我が国の約束内容として、現行の国内の調達制度を変更したり、市町村など新たな市場を外国企業に開放したりするものではなく、外国企業が現状よりさらに公共事業に参入しやすくなるわけではないと、このように示されてございまして、このことから現時点では地方への影響はないものと捉えているところであります。次に、外国企業の入札参加要件についてでありますが、当町におきましては、外国企業に対しての入札参加要件は特に定めてございません。次に、地域経済への影響についてでありますが、北海道においてTPP協定に伴う2回の影響調査から、農林水産物の生産額の減少とともに、担い手の生産意欲の減退や輸入品との競合など、影響が懸念されるところでありますが、市町村別の影響額等につきましては、具体的に示されていないというのが状況であります。したがいまして、当町への影響につきましては、各分野において少なからず影響はあるものと、このように想定をされるところでございますけれども、その影響の度合いというものを、現時点でお示しすることができないことを御理解お願い申し上げたいと存じます。次に、今後の見込みと町の取り組みについてでありますが、北海道としては、農林漁業者や地域の方々の不安や懸念を払拭し、将来にわたって本道の地域産業が再生可能となり、持続的に発展していくことができるよう、生産基盤の整備や技術開発、導入等による生産性の向上、担い手の育成確保、ブランド化及び6次産業化などの対策を講ずることとなってございます。町といたしましても、これらを踏まえながら、国及び北海道の動向を注視し、今後の対応に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 1番 中田磨
1回目の答弁で、影響はないということで出されているので、1つ目と2つ目とかかわって、あわせて聞いてしまいますけれども、私のちょっと調べたところでは、先行するTPPにおいて、630万以上の物品・役務だったり、あとは、6億3,000万円以上の工事については、TPP圏内で非差別最恵国条項ということで、要するに外国の企業が──要するにTPPに参加している国の企業が、個々の地方自治体の入札にも参加ができるということになっているということが、今後出てくるというふうに聞いていたのですけれども、その辺についての確認というのはされているか、ちょっと伺いたいと思います。
答弁 財政課長 藤川幸司(財政課長は2018年3月まで)
その辺については、金額的なものはちょっと確認はできておりませんが、TPPの政府協定の中を見ますと、国、公共団体の対象機関というのは、都道府県と政令都市のみで、各市町村は対象外であるというふうな形で、私どもたちのほうは認識しておりますので、そういう形で参加については、ちょっと今のところは把握していない状況です。
質問 1番 中田磨
それで、TPPの性格上の問題という、性格というのは、根本的な問題として、基本的には全て開放するというのが、要するにハードルを設けないというのが、TPPの基本的な考え方ですよね。全てにおいて開放していくと。要するにTPPに圏域に入っている協定を結んだところについては、同じところで基本的にはほぼハードルがないと。当初言われている、国が免責といいますか、そういったところでハードルをつけたところも、長くても7年等の単位でまた再検討して、それがまた今度外される可能性もどんどん出てくるということも出てきているという意味で言えば、1回入ってしまったら、どんどん規制緩和で、全てのものがどんどん同じ条件にされていくというふうにも状況としてはあるのですけれども、そういった点では、今言う国や政令都市で今とまっているものも、さらに拡大する危険性というのはないのか、その点について、わかれば答弁を求めたいと思います。
答弁 財政課長 藤川幸司(財政課長は2018年3月まで)
町で、今、資料を各国の機関の資料等を見ましたら、対象は都道府県・政令都市のみという形になっておりますので、町としては、個々の部分しか該当しないというふうに捉えております。
質問 1番 中田磨
それと、初期設定基準というのは、WTOでの国政令市なのですけれども、TPPって全てが公開されていないというか、発表されていない部分があって、私もわからなくて聞いている部分はあるのですよ。それで、正確な協定内容や協議経過というのはわからない、お互いさまのことも含めてお互いにわからない中では言っている部分というのは、若干ありますけれども、やはり将来的にこの部分がどんどん拡大していくと、地方自治体にも同様の条件でやっていかなければいけないということも、生まれてくる危険性というのがあるし、さらに言えばISDの問題もあって、地方自治体も、例えば対象になった場合ですよ。今までだと、例えば地域貢献だったりなど、さまざまな条件で入札するときには、指名競争入札で指名して入札をやってきたけれども、今後は、もう自由競争入札しかだめですよ。それには外国も入ってきますよ。海外の企業も入ってきますよ。資本だけではなくて、そもそも海外の資本も全部入ってくるということもあるし、もしそれで排除した場合にはISDで訴えられるということも、危険というか、危惧されるのですけれども、そういった構図というのは、状況としては理解されているのか、伺いたいと思います。
答弁 財政課長 藤川幸司(財政課長は2018年3月まで)
その辺につきまして、まだ詳しいことは、町のほうでは捉えておりません。ただ、今、現実的な問題でありますけれども、町においては、地元優先の形の一般競争入札等、行っておりますので、今後についても、この辺については、執り進めていきたいというふうに考えております。
質問 1番 中田磨
今、その課題としてさまざまな問題というのが出てきて、例えば、地域経済の問題も含めてですけれども、例えば、地産地消そのものもなかなか難しい状況に入ってくるというのも、TPPの一つの要素だと思うのです。例えば、今、現状では、公共機関というか、地方自治体で、例えば釧路町だけでいったら、そういった選別をしてもいいですよ。例えば北海道釧路町を中心に買い物してもいいですよというのが、TPPが入ってきたら、何であそこだけおれらの、うちらの国のものを買ってくれないんだと。それはISDで訴えるぞということも起こり得るし、それが起こってくると、例えば同じ米を買うにしても、今、北海道米でとか、パンを買うといったら給食会を通じて、ここでは質問しませんけれども、北海道産の小麦を使ったパンを釧路町の子供に提供しますという地産地消運動をずっと継続してやってきたものも、壊れていくという可能性があるのですよね。そういう危険性というのは、地域の経済だけではなくて、町の運営にも、やはりTPPの影響というのはどんどん広がってくるということも、ちょっと懸念されるのですけれども、大体そういう仕入れするときなど、全体的な社会的な構図がもうそういうものしかありませんよということも、将来的にはあり得る中で、公共の何ですか、購入というか、そういったところへも影響が出るのではないかなと私はちょっと心配しているのですけれども、その点についての捉えどうでしょうか。
答弁 町長 佐藤広高(町長は2018年9月まで)
私の本当に何も知らない知識の中で、このことについてお答えするのは大変恐縮なのですけれども、今、議員が言われるこのTPP、その売り方を聞きますと、押し売りみたいなのですな。これを買えよということですから。ただ、買う側にしてみれば、選ぶ権利があるわけですから、その辺は十分応援ができる、自営ができるのではないかなと。ただ、問題は、そのときの値段だと思います。値段をとるか、それとも生産地をとるか、こういうことは、やはりこれからの我々に課せられた大きな課題だと思いますし、そのことを承知で、少々高くても子供たちに安心するものを食わせたい、食べさせたいというような皆様方の総意があれば、私はそれに進んでいくと思いますから、食に関しては、そういう形で対応ができるのではないかなというふうに思ってございますので、多分議員も同じような考え方で進めばいいのではないかとこういうふうに言われると思いますので、こういった答弁で大変恐縮ではございますけれども、お願い申し上げたいと思います。
質問 1番 中田磨
きょうは、いつもやっているというふうに捉えられても困るのですけれども、町を責めようと思って言っている話ではないので、ぜひ一緒に問題として捉えていただきたいという問題提起、喚起も含めてお話しさせていただきたいなと思って、時間を使っているのですけれども、先ほどちょっと触れたISD条項というのは、本当にほかの国で裁判を起こっている実例を見ると、本当に企業が何でうちの商品を買わないんだというだけで、もうどんどん相手の国を訴えて、その裁判官といいますか、そこで判定をする人は、その国の人たちが占めていて、大体その企業が勝っていくというような構図もつくられているのですね。だから、その公平な裁判所とか公的な裁判というよりはちょっとなかなか難しい面もあるし、今、町長が言う本当にそういう立場で、本来買い手が買いたいものを買うというのが、当たり前の商品、売買の契約の内容だと思うのですけれども、なかなかTPPとの関係──またそのISDというのは、投資家対国家の紛争処理ということで、国家が負けるとなったら、国家のほうは負けないようにそれをやらないでくださいと、裁判を起こされないようにしてくださいというふうに、地方自治体や企業にも言ってくる可能性というのがあるのが、今のこのISDの怖さということも指摘をされています。ですから、そういう点も踏まえて、やはりTPPの内容が明らかになっていないと、不安や危険や影響があるということは捉えているけれども、実際どうやって影響が出るのか、どういう試算をすればいいのかというのが、国民や地方自治体も含めて知らされていないという状態自体が、やっぱりこのTPPの今の流れの大きな問題だというふうに思っていますので、私は、そういった面からも、ちょっと全体的に通して今質問をしていますけれども、やはりTPPには、行政として自治体として反対の声をさらに広げていくことを強調していただきたいというのを、やはり今の時点でも町長に求めたいなと思うのですけれども、その点について答弁を求めたいと思います。
答弁 町長 佐藤広高(町長は2018年9月まで)
中田議員からのTPPについての町長への意思表示というか、その辺を示せということ。当町における1次産業に対するTPPの影響というのは、先ほどの答弁にも申し上げましたとおり、具体の数字ということはつかまえてございませんけれども、少なからず将来にわたって影響を与えるものと、私はそう思ってございます。そういう意味からおきましても、今回のTPPによるもの、TPPの協定締結については反対をさせていただきます。以上です。
質問 1番 中田磨
済みません、ちょっと質問ではないのですが、私きっと、さっき「ISD」と言ってたと思うのですけれども、「ISDS条項」、「S」が抜けてたので、ちょっと一応訂正だけさせていただきます。