上士幌町議会 令和4年第4回定例会 2022年6月7日
ケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムの必要性について
2022年6月7日、上士幌町議会の一般質問で、馬場敏美議員が「ケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムの必要性について」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。
- 質問者
- 馬場敏美 議員
- 答弁者
- 町長 竹中貢
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 10番 馬場敏美
私は、ケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムの必要性についてお伺いいたします。本町の「第4期地域福祉計画」では、「地域包括ケアシステム」の充実として、「医療」「介護」「予防」「生活支援」「住まい」などを切れ目なく継続的かつ包括的に提供される「地域包括ケア」をさらに深化させ、高齢者だけではなく障害のある方など生活上の困難を抱える方の包括的な支援体制を構築し、世代や職種を超えて支え合う「共生社会」の実現を目指す。また、「第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」においても、「地域包括ケア」の推進として地域包括支援センターの充実、地域包括ケア体制の充実を掲げています。これらに加え、障害、子育て、生活困窮や住生活、健康増進、母子保健、孤立や虐待など、幅広い対象に関わる施策間の連携により多くの計画が立案されています。これらの計画に規定されている施策は、いずれも地域包括ケアシステムの一部であると思っています。地域包括ケアシステムを構築する課程で重要とされている捉え方に、「地域マネジメント」があります。専門職が個々の利用者に対してサービス提供を行う日常業務は当然として、さらに「地域」に対する貢献が役割としてあるという考え方です。ただ、これまでの地域包括ケアシステムの考え方、高齢者介護の出発点は家族介護を前提としており、ケアラーも悩みや問題を抱えているので支援が必要であるという問題意識は、要介護者、要支援者に比べなかなか意識化されづらいところがあり、家族等への支援が十分に位置づけられていませんでした。栗山町では、全国の市町村で初めて2021年4月1日、「栗山町ケアラー支援条例」を制定しています。これに先立ち、2020年11月のケアラー実態調査で34%(ケアラー19%、気遣いケアラー15%)がケアラーであることが報告されています。本町においても、介護者支援には取り組んでいますが、ケアラーの実態は明らかにされていません。多様化する社会の中でケアラーの家族はどのようにケアし、家族をケアすることをどのように受け止めているのか。ケアラーが担っているケアの状況やケアしていることがケアラーの健康や生活に与える影響、ケアラーが必要としている支援等、ケアラーとケアを必要とする人のニーズに応じた支え合いが機能していかなければなりません。本町の地域包括ケアシステムのさらなる充実と推進に向け、今後の計画等にケアラー支援を具体的に位置づけていくことが必要であると思います。以上、次についてお伺いいたします。1、「介護者」としての捉え方から「ケアラー」としての捉え直しの考え方について。2、ケアラーの実情と必要な支援に向けた実態把握の必要性について。3、ケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムのさらなる充実と推進に向けた考え方について。以上、お伺いいたします。
答弁 町長 竹中貢
ケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムの必要性について、馬場議員のご質問にお答えいたします。1点目の、「介護者」としての捉え方から「ケアラー」としての捉え直しの考え方についてであります。在宅で生活されている高齢者や障害者の方々は、家族等により介護や日常生活における支援が行われておりますが、少子高齢化の進行や家族構成、家庭環境の事情等により支援できる家族が減少しているという背景があり、老老介護や子育てと親の介護を同時に抱えるダブルケア、介護のために離職せざるを得ない状況など、全国的な問題となっております。しかしながら、議員ご指摘のとおり、将来の展望や心身の不調などの不安を抱えながら介護を続ける家族への問題意識は、これまでなかなか意識化されづらいところがありました。こうした背景により、ケアの必要な家庭や近親者、知友人を無償でケアする人を「ケアラー」と称し、本年3月に北海道ケアラー支援条例が制定されております。条例では、ケアラー支援についての普及、啓発をはじめ早期発見及び相談の場の確保、ケアラーを支援する地域づくりについての基本的施策が明記されております。本町におきましても今後高齢化率が上昇し、特に75歳以上の後期高齢者が増加することから、介護や日常生活上の支援を行うケアラーの増加が予想されます。このことから、これまでの家族介護者への負担軽減となる各種事業に加え、関係機関や各団体とケアラー支援についての認識を共有した上で、介護される側とケアラーの双方を支援できる体制が今後さらに求められるものと考えております。2点目のケアラーの実情と必要な支援に向けた実態把握の必要性についてであります。現在、介護・福祉事業所で提供される介護負担に考慮した介護保険サービスや介護用品支給事業、町独自の家族介護慰労金支給や三愛介護サービス、各種障害者支援事業等の利用調整は、地域包括支援センターや障害福祉担当職員が訪問等による家族背景を含めた調査、評価に基づいて行っております。また、各課部局、民生委員や学校等の様々な関係者が連携を取り、ケアラーを含めた町民の生活上の課題の把握、対応を図っておりますが、表面に出にくいケアラーの不安や悩み、心身の不調など、潜在的な状況の把握を行うことは、支援が必要なケアラーの早期発見とともにケアラー支援に含まれる事業や体制を今後さらに推進するためにも必要であると考えております。このことから、令和5年度は上士幌町三愛計画第9期の策定年度となりますので、日常生活圏域ニーズ調査と併せてケアラーに関する実態調査を実施していくとともに、家族介護慰労金に関しては、現在介護度4以上を支給対象としておりますが、この基準の見直しも含めて検討してまいりたいと考えております。3点目のケアラー支援を組み込んだ地域包括ケアシステムのさらなる充実と推進に向けた考え方についてであります。地域包括ケアシステムは、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される体制を目指しており、地域に応じて継続性のある取組が求められております。様々な形でケアに関わるケアラー自身も安心感のある健康的な生活ができるための環境づくりには、行政にみならず地域全体での支え合いが必要となりますので、次期の三愛計画にはそうした方針も盛り込まれるよう検討してまいります。以上でございます。
質問 10番 馬場敏美
ただいま町長のほうから答弁いただきました。1点目についてのケアラーの捉え直しということなんですけれども、これの考え方というのは、答弁の中にもありますように、ケアの必要な家族や近親者、知友人を無償でケアをする人をケアラーと呼ぶということで、大体このような形で統一されていると、そんなふうに思っています。ただ、この考え方が国のほうは2018年ぐらいからこの家族介護者に対する考え方も含めて介護保険制度の中でも少しずつ変えて、本当に家族介護者をしっかりと見た上で家族介護者のケアも必要なんだというふうに少しずつ方向転換してきていますけれども、このケアラーの考え方、捉え方というのがまだまだ普及してないというか行き渡ってないという、そういう状況があります。この辺は、今後上士幌町でもいろいろ動き出していくと思うんですけれども、まず、この辺の考え方をしっかりと我々も含めて分かっていかなければならないのかなと、そんなふうに思っております。それと、2点目ですけれども、第9期の三愛計画に向けて日常生活圏域ニーズ調査と併せてケアラーの実態調査を実施するというふうに述べております。これはぜひやってほしいなと、そんなふうに思います。この調査をやることによって、地域の実情に合わせた介護者支援というのがはっきりと見えてくるのかなと、また、この調査が基盤となっていって、いろんな施策に結びついていくのかなと、そんなふうに思っております。ただ、この調査を行うときに、調査項目ですとか調査紙等を含めてしっかり検討しながら進めていかなければ、結果、本当に地域でケアをしている方たちがどんなニーズを持っているのかというのがなかなか見えなくなってしまうおそれがありますので、この辺を、先の話ですけれども、しっかりと検討しながら進めていってほしいなと、そんなふうに思っております。それと、もう一つ、これは地域支援事業の一つであります家族慰労金の基準の見直しということも検討するとあります。これもぜひ検討していただきたいなと思います。それから、3点目の地域包括ケアシステムの構築についてですけれども、やはりこれは実態調査をしたことが、その結果がこの計画の中にしっかりと反映されて、この次期の計画がつくられていくという、そういうところが大事なのかなと思いますので、その辺もぜひお願いしたいなというふうに思います。今述べたように、答弁のありました3点については、基本的にその考え方ですとか内容ですとか方向性については、私もこのとおりだと思っておりますので、ぜひ進めていっていただきたいなと思います。そこで、その上で1点、地域支援事業の一つである家族慰労金の基準の見直し、検討となっていますけれども、この辺について現段階で具体的に何か考えがあるのかどうなのか、その辺がありましたらちょっと答弁願いたいと思います。
答弁 町長 竹中貢
今現在は介護度4を対象にしております。対象人数としては余り多くはないような実態で、大体施設に4ぐらいになると入っているという状況であるというふうに思います。この介護度4をケアするというのは非常に大変な仕事だなと、そういうふうに思っておりますから、そういった前提で少しでもリフレッシュしてもらいたいというようなことで、この慰労金制度をつくったところであります。ただ、じゃ3がどうなのかということでありますが、3もほぼ日常生活には非常に不自由を来していると。排便なんかでもかなり窮屈な状況にあるだとか、自立する状況にはないということですから、多分家族やその関係の方々の心労の負担というのは相当大きいものがあるだろうと。そう考えると、少しでも応援をしたいというようなことがこの趣旨であります。これ、もう一つは、大体在宅介護を受けている方なんだろうなというふうに思いますが、この兼ね合いの問題もあるんだろうと思うんですけれども、そこのほうがまた一定の制約といいますか、時間数だとか、あるいは人材の不足だとか、そういうようなことがあって、もっとやっぱり必要な介護の時間なり日数があっても、一向になかなかその辺については限界があるということですから、勢いやっぱり身内なりそういったところに負担がかかるということだろうと、そんなふうに思います。特にケアラーの関係で、そもそもケアラーという用語がやっぱり最近よく報道等で取り上げられて非常に一般化してきたなと、そんなふうに思っておりますけれども、中でも若年の子供たちのケアラー、もう当事者がほとんどそのことについて気づいていないという、こういった状況で、これも調査の中でも大体二、三%ぐらいは子供の数がいるんではないだろうかなと、こんなような報告もありましたから、人口が少ない本町であっても、多分隠れて見えてないというようなこともあるだろうと思いますけれども、そういったことについては、先ほどお話しさせていただいた中でも、調査なりをさせていただきたいなと、そんなふうに思っております。
質問 10番 馬場敏美
今町長のほうから前向きな答弁がいただけました。私、この家族慰労金の基準の見直しなんですけれども、やはりなかなかこれ介護度に反映されないという部分が、いわゆる歩ける認知症の方が介護度に反映がなかなかされないというところがあるんですね。在宅でケアする中で一番大変なのが、やはりこの歩ける認知症のケアというのが一番大変な状況でもありますので、もしできるんであれば、この辺具体的にどういう手法を持って組み入れていくかということになるんですけれども、その辺含めて検討をお願いできればなと、そんなふうに思います。次に、今回私この質問するに当たって介護者、現場の声等含めてちょっと聞きました。その中に、伊東議員も実は旦那さんをケアしているということで、伊東議員なんかからもいろいろお話を聞いたんですけれども、その中で聞いた現場の声を少しここで紹介したいと思います。介護者に対する介護があるかどうか分からない。集まりがあるようだが参加できない、参加する方法が分からない。孤独を感じる。介護者にも声がけを行ってほしい。それから、これは事業者のほうに寄せられた介護者の声として、サービス終了後の時間にストレスを感じる。介護の終わりが見えない。介護するようになって、交流の場がなくなった。はけ口がないなど、まさに切実な心情を聞くことができました。家族介護を取り巻く課題そのものがこのような言葉の中に表れているのかなと、私はそんなふうに感じました。そこで、答弁にもありましたけれども、第9期の三愛計画策定に向けて、いろいろ答弁ありました。そこで、次の5点をちょっと私提案したいなというふうに思っています。この提案の内容については、既に実施している地域もあります。これはいいことだなと思って、ちょっとこの提案の中にも入れております。まず、1つ目です。ケアラーになるかもしれない、なっていく人たちに対して、介護に対する予備知識や情報提供をしていく。例えば介護保険被保険者になる40歳になったら、ケアのための最低限の必要な情報ですとか知識を習得する場の提供ですとか、また、ケアラー手帳を配付して、予備知識をしっかり持った中で未来に備えていくという。1つ目、こういうことで提案したいと思います。2つ目です。早期発見、早期支援方法の取組。多様な関係者による支援ネットワークの形成ということで、これはいろいろ課題があると、大体このネットワークというのは言われるところです。例えばヤングケアラーの場合は、教職員ですとかスクールカウンセラーですとか民生・児童委員、それから、地域のいわゆる介護保険対象となる介護の場合は、民生委員ですとか介護支援専門員、行政区長等が参加した、そういう方も含めたネットワークづくりがぜひ必要じゃないかなというふうに思っています。3点目です。ケアラーを支援できる人材の育成です。このケアラー支援というのは非常に大変だと、難しいというんですかね、精神的なものも含まれていますので。それで、どちらかというと専門的な知識が求められていますけれども、全て専門職で賄えるわけではありません。行政とか福祉関係者、教職員、町民向けの研修会を開催しまして、まず相談を受けることができる状況づくりというのが必要じゃないかなというふうに思っていますので、ぜひこのような形で人材の育成を進めてほしいなと思います。4つ目、介護者へのアセスメント導入です。これまでは、要介護者の場合は、介護保険で言いますとまずアセスメントをして、その上でケアプランをつくって、この方の人生がどういうニーズを持っているのかを含めてケアプランに反映していくというのが、介護保険制度の中のケアプランです。それと同じ考え方ではなく、ケアラーの人に対してもまさしくケアラーの人生があるんだという視点を持ったアセスメントを導入していくという、そういう導入の仕方をしていっていただきたいなと。例えば介護支援専門員の方がそれに対応するですとか、介護福祉士がそれを担っていくとか、そういうことを含めて検討願いたいなというふうに思います。そして、5つ目、ケアラー総合支援センターの設置ということです。本町のケアラー支援に対する総合的な調整、支援機能を持った、そういうセンター機能を持った場所を設置していくということで、これは新たに設置するんじゃなくて、現在も地域包括支援センター中心に介護保険制度を中心にいろいろ相談に乗っていますので、この地域包括支援センターを中心にして、居宅介護支援事業者、各関係機関との協働による相談体制づくりというのをぜひつくっていって、町民にはっきり分かるような形で相談の受付、こういうのがあるとしていけるんじゃないかなと、そんなふうに思っています。以上、この5点を提案したいと思います。これらの提案というのは、介護者を地域から孤立させない包括的な支援につながるものと思っています。先ほど町長の答弁にもありましたけれども、若年層から高齢者、障害者まで関わりが必要になりますので、行政においては今まで以上に重層的な支援体制が求められてくるのかなと、そんなふうに思っています。そして、これについてはまさしく地域づくり、まちづくりの一つである、そういう視点を持って取り組んでいくことが大事なのかなと、そんなふうに思っています。これについて何かありましたらお願いします。
答弁 町長 竹中貢
それぞれ貴重な提案をいただきました。まず最初に、ヒアリング等からのそれらをまとめてみると、ケアをしている人方の共通しているところの悩みといいますか、孤独というのが、やっぱり大きな心の痛みというような感じをしました。同じように悩んでいる方、同じようにケアをしている方がお互いに情報交換をしながら、そして自己の対応だとか、あるいはお互いに励まし合うなんてことも必要になってくるだろうし、それから、周りの方々からの理解も得るような機会だとか、やっぱり社会に参加するというそういうような機会、そういったことも自分の人生上、非常に大切なことがケアによってもし奪われているとすると、非常に残念な期間を過ごすことになるというふうに思いますので、その孤独ということが一つ大きなキーワードになるのかなと、この解消をどうするかということが、いろんなサービスの仕方もあるけれども、その辺あたりが非常に大事なことになってくるのかなということを、今のお話の中で感じたところでございます。まだまだ最近出てきた課題だと、前からあったけれども、これが顕在化していなかったというようなことも含めて最近になって社会問題化しつつある、そういうテーマの一つだろうと、介護の新たな課題というふうに思っております。そういった意味で、これを知る、ケアラーとは何なのかだとか、多分そういったところから物事の始まりがスタートするという状況ではないのかなと、そんなふうに思います。そうすると、もちろん40歳からのケアの学習会、それも当然必要でありますけれども、その前に、専門的なある程度のそういったところのプログラムを組んだり学習会を開いたりする、そういう人材、それは役場の専門職員がその辺のところについても新たな介護事業として、まずは初歩的なことであっても知識を得るということが必要でないのかなと。そういった意味では、研修会等がありましたら積極的に参加の機会を促していきたいというふうに思います。ただ、これも、まだ北海道も条例ができて浅いということと、それから、福祉関係のところでそういった研修会なんかも開いているというようなことでありますが、まだまだ走りのことでございますから、これからそういった機会があれば積極的に参加するように指導していきたいというふうに思います。そういった中で、じゃ40歳からだとか、実際ケアにどう対応していったらいいのか、学習会もその一つであるだろうというふうに思いますし、それから、実践的な活動としてはどんなことがあればいいのかだとか、そのようなことも順次学んでいって施策に反映をしていくというような手順がいいのかなと、そう考えたりしております。重層的なネットワークを組む中で一人も取り残さないというようなことでの情報収集というのは非常に大切なことでもあるし、上士幌町、かなりそういった意味では各団体、包括ケアも含めて頑張っていられると、僕はそう思っております。そして、今年も新たに教育委員会のほうに相談の窓口を設置しましたから、いわゆる小学生、中学生、高校生、こういったところも相談だとか、より今まで以上に精度の高い情報収集なりあるいは問題発見につながっていく環境になるだろうと思います。そこと包括ケアだとか、福祉プラザのほうも、そういった保健やいわゆる福祉の視点での相談の窓口もありますから、より連携を取ってきめ細かい情報収集と、そしてまた一人も見逃さないような、そのようないわゆるネットワークをしっかりと構築していく必要があるだろうと、そんなふうに思います。あと、アセスもそうですね。これもやっぱりケアラーについては、何となく家族で見守るのが自然体みたいな形でいましたけれども、そうではなくて、より積極的にこの方々もケアの対象として考えるということであれば、今提案のあったアセスなんかもこの後の政策の展開の手法によっては必要になっていく可能性もあるのかなと、そのような感じを持ったところでもございます。特にヤングケアラーですね。ここはやっぱり子供の成長期に家族を思って十分社会活動やあるいは教育活動もできない、部活動も思うようにいかないということになれば、極めてその成長、発達過程の中における不幸な一時期になりかねないということですから、この辺については日常的な学校教育の学校生活の中で教員、あるいは町からのそういう担当の者が出向いていく中で、制度としてなくても、いろんな情報の交換はしていって、もしあったとすれば早急に相談に乗ると。本人が気がつかないというところが、一番後々に大きな心の、あるいは体の成長にとってマイナス要素のないように取り計らっていきたいなと、そんなふうに思っています。
質問 10番 馬場敏美
ありがとうございます。まさにそうですね。気づかないというところでいくと、やはり日本の家族制度の在り方ですとか、介護保険制度そのものも、やはり家族は家族がケアするんだというところから出発していますので、それが当たり前という、そういう認識が広がっているんだなと思うんですよね。だから、その辺、やっぱりそうじゃないんだということを含めて、先ほど言ったような形でしっかり普及、啓発は必要なんだろうなと、そんなふうに思っています。私は、この場でも何度か言わせてもらっていますけれども、やはり上士幌町の地域包括ケアシステムというのはかなりレベルが高いところで構築されているのかなと、そんなふうに思っております。それで、第9期の三愛計画作成に向けて、このケアラー支援についてしっかり入れ込んで、その地域包括ケアシステムをもっと充実した形で推進していけるように取り組んでいただければなと、そんなふうに思っています。それで、今年度に入ってから北海道のケアラー支援というのが非常に大きく動き出しています。先ほど町長も言われましたけれども、本年の4月、北海道のケアラー支援条例というのが施行されています。そして、その理念として、ケアラーやその家族が社会から孤立せず、健康で心豊かに過ごせる地域社会の実現を図るとして、ここでなんですけれども、道や市町村、関係機関が連携を図ることにしていますということで、これも恐らく第9期の三愛計画のほうに反映されていくのかなと、そんなふうに思っています。また、ヤングケアラー支援の一環としてSNSを通じた窓口を道でも設置しました。また、近いうちに固定の窓口も設置するというふうに道のほうでは言っています。昨年度は、道内の公立中高生5万人を対象にヤングケアラーに関する初めての実態調査もしているということです。それともう一つ、北海道社会福祉協議会が全国で初めて、ケアラー支援体制を各地域につくるためケアラー支援推進センターを道社協内に開設しました。この目的は、市町村の事業策定を後押ししたり、福祉関係者に研修をしたり、理解、促進を図ることを目的としていますというので、こういうところとも連携しながら、ぜひケアラー支援にしっかり取り組んでいただければなと、そんなふうに思っております。最後になりますけれども、介護保険制度では、家族介護者支援は地域支援事業の任意事業なんですね。国から指定されたものではなく、あくまでも地域支援事業の任意事業として位置づけられています。多くの自治体で実施していますが、制度としての実施義務はなく、介護者に対する施策は周辺化された問題のまま限定的な対応となっていることが多いです。このことからも、栗山町のようにケアラー支援条例の制定によって根拠を持った支援の仕組みをつくることで、行政の責務のほか、町民、事業者、関係機関の役割を明確にすることで、支援を担うのは行政だけではなくそれぞれの立場で担っていくということが明確化され、介護者の権利を擁護することにもつながっていくと思っております。第9期の三愛計画策定に向けては、これについても併せてできれば検討願いたいなと思いますけれども、町長の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 竹中貢
次の計画の中でこれらも含めて検討させていただきたいなと、そう思っております。