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上士幌町議会 令和5年第6回定例会 2023年12月5日

「認知症基本法」の成立に伴う対応と「認知症条例」新規制定の考えについて

2023年12月5日、上士幌町議会の一般質問で、馬場敏美議員が質問し、町長 竹中貢が答弁しました。

質問者
馬場敏美 議員
答弁者
町長 竹中貢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 8番 馬場敏美

「認知症基本法」の成立に伴う対応と「認知症条例」新規制定の考えについて質問いたします。本町のまちづくりの基本計画は、現在、第6期上士幌町総合計画を上位計画として、福祉関連では社会福祉法に基づく上士幌町地域福祉計画を統合的計画に位置づけ、個別計画として上士幌町三愛計画があり、全ての高齢者を対象とした保健、医療、福祉サービス提供や健康づくり、生きがいづくりや認知症への対応などを盛り込んでおり、高齢者施策を展開する上で町行政運営指針となっております。本年6月14日、「認知症基本法」(共生社会の実現を推進するための認知症基本法)が議員立法として成立しました。この中では、「認知症の人」を中心に据えた7つの基本理念が示されています。団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、認知症ケアが大きな課題になっている点も踏まえると、認知症基本法の成立を通じて基本理念を明示する意味合いは大きく、さらに、認知症関連施策は医療・介護だけでなく、住まいや地域社会、公共交通事業者、金融機関、小売業者など広範囲にまたがっています。認知症の状態は個別性が大きく、認知症を取り巻く環境も地域で異なります。こうした中で、自治体や関係機関が連携しつつ、地域や個人の特性に応じた地域レベルの取組が認知症基本法を契機に進めば、当事者が身近な生活の場で認知症ケアや自治体レベルの政策決定に参加しやすくなるだけでなく、偏見の払拭にもつながる可能性があり、重要な視点です。ただ、今回成立した認知症基本法は、制度・政策に関する理念・基本方針を示したものであり、今後、国や都道府県、市町村では、認知症の人の人権や尊厳を尊重するという認知症基本法が定める基本理念に沿って、認知症政策の推進に関する個別の施策が計画・実施され、具体的目標や達成時期など定めることが求められてきます。そこで、1つ、認知症基本法の「認知症の人」中心という理念が第9期の高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画(令和6年度から令和8年度)の認知症支援対策に反映されてくるのか、それとは別に基本法が定める認知症施策推進計画の策定につなげてくるのか、見解を伺います。2つ目、令和2年第1回定例会で、「認知症の人が普通に社会参加できるまち」新規条例制定の必要性について一般質問をしました。このたびの認知症基本法の理念とも一致し、また、本町が「認知症の人と共に生きるまち」としての決意表明になると考えることから、再度、認知症条例新規制定の考えについてお伺いいたします。

答弁 町長 竹中貢

「認知症基本法」の成立に伴う対応と「認知症条例」新規制定の考えについて、馬場議員のご質問にお答えいたします。1点目の認知症基本法の「認知症の人」中心という理念を第9期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画に反映するのかについてであります。共生社会の実現を推進するための「認知症基本法」は、本年6月14日に公布されており、本町で策定中の計画においては法の基本理念を反映したものとなるよう現在検討を進めているところであります。また、法において「市町村は国及び道の基本計画を基本とし、地域の実情に即した市町村認知症施策推進計画を策定するよう努めなければならない」とされており、多くの関連分野における総合的な取組とされていることから、今後策定される国や道の推進計画を見極めた上で、さらに新たな単独の計画を策定するのか判断することになると考えております。認知症は、全国的な高齢化の進展に伴い、団塊の世代が全て75歳以上となる2025年には、65歳以上の5人に1人が認知症になると推計され、その後も増え続けることが見込まれております。このため、本町における高齢者人口は減少傾向にありますが、今後も75歳以上の後期高齢者の割合は減らないため、何も対策を講じないでいると認知症はますます増加するとともに、高齢者独居世帯の増加により、今後は誰がどのように支えていくのかという課題もあります。このことから、本町は認知症の予防対策、早期発見対策及び認知症になっても安心して暮らせるための支援体制の整備を行ってきております。予防対策としましては、認知症の誘因となる生活習慣病の予防や重症化予防及び認知症やその予防法を正しく理解していただくための普及啓発活動を実施しております。早期発見対策としては、認知機能の低下に早く気づき予防することを目的に、介護予防事業として実施している「地域まるごと元気アッププログラム」の一環で、体力測定や認知機能測定による機能低下の有無をチェックしております。また、当事者家族や地域住民からの相談や情報については、地域包括支援センターにおいて常時受け付けており、民生委員や地域サロン、関係機関等の連携により、「気になる方」がいた際には随時訪問するなどをして必要な相談支援につなげていくなどの対策を実施しております。また、認知症の人や介護者を支える支援としましては、介護保険サービスを初め、町独自の三愛介護サービス、介護用品支給や家族介護慰労金の支給、家族介護者の会と共同で実施している「認知症カフェ」の開催など、様々な支援を行うとともに、課題の把握や対応を行っております。しかしながら、公的なサービスの支援には限度があることから、正しい知識、理解を深め、地域全体での支援体制づくりに向けて、町民や中学生を対象に「認知症サポーター養成講座」を行い、認知症を理解する機会を広く提供しております。2点目の認知症条例の制定についてであります。認知症の人やその介護者を地域で理解し、見守る体制づくりと、共に暮らしていく意識の醸成が重要であると捉え、先に述べさせていただいた「認知症サポーター養成講座」を受講した方を対象に、「認知症サポーターステップアップ講座」を開催しております。その受講者を中心に、支え合いの仕組みづくりに賛同いただいた有志により「チームオレンジ」というグループが構成されております。チームオレンジは、認知症の人と一緒に参加するサロン活動のサポートや、地域包括支援センターの職員と同伴して認知症の人のお宅に訪問し、日常の話や昔話を伺うなどの活動を始めております。現在は数名のグループですが、共に活動する仲間の広がりや、認知症の人と介護者に寄り添った活動が展開されることを期待しているところであります。今後、国の認知症施策基本計画及び都道府県計画に基づく町の計画策定を検討することとなりますが、その際に認知症の人や介護者、関連する社会福祉法人等を含めた話合いを行う中で、それぞれの連携と共通認識が深化し、条例制定の必要性や内容の議論が進むものと考えております。いずれにいたしましても、地域全体で「認知症の人」のみならず介護者を支え、共生することができるまちづくりを進めていくことが重要であると認識し、今後の施策の推進を図っていまいります。以上でございます。

質問 8番 馬場敏美

1番目の質問で、町長の今の答弁で、策定中の計画、第9期の高齢者保健福祉医療計画、あと介護保険事業計画は、認知症基本法の理念を反映したものとなるよう検討を進めているというふうに答弁ありました。また、市町村認知症推進計画、今後法整備されるものですけれども、国や道の推進計画を見極めた上で、単独の計画を策定するかどうか判断するというふうに答弁がありました。私は、1つでいいのかなと、そんなふうに思っています。そういう視点で何点かちょっとお聞きしたいと思います。なぜ1つでいいかということでいうと、今、上士幌町の第8期の高齢者保健福祉計画、それから介護保険事業計画というのは、国の流れとしては2000年の介護保険制度の制定から始まって、2004年に痴呆から認知症という呼称変更になっています。そして、大きいところで2012年のオレンジプラン、そして2015年の新オレンジプラン、そして2019年の認知症施策推進大綱というのが示されています。これは、いずれも2025年の団塊の世代が75歳以上になるというところを期限を決めて、いろいろこういう計画、大綱等をつくってきたところです。現在の第8期の上士幌町の計画、三愛介護の中の第8期の計画については、これらを全て網羅された形で進んできているのかな、私はそんなふうに認識しております。もちろん、第8期をつくる前に住民アンケートなんかも実施しております。そういう中で進めてきているということです。それから、第8期をつくる前に、2019年に大綱が示されて、この大綱の中に5つの柱というのが示されていますけれども、これもその中に網羅されているという状況があります。そういうところで考えると、今回示された基本法の中の7つの理念は、新たな理念じゃないんですね。今まで示されてきたものを明文化したということで明らかにした部分だというふうに、私はそんなふうに捉えています。そこで、8期でやられてきた部分をどうやって深化させていくか、課題は何か、そういうことを含めて、8期のいろいろな施策を深めていくことが、この認知症基本法に示された7つの基本理念に結びついていくのかな、そんなふうに思っていますので、私は1つでいいのかなと、そんなふうに思っています。そして、今まで三愛計画ということで、町民にもなじみのある呼び方でもありますし、そういう中で新たにこの法律が示されたから新たにつくるということをしないで、その中に網羅をしていくという考え方のほうがより分かりやすいのかなというふうに思っています。そこで、どういう部分を深化、深めていったらいいのか、現8期の。その辺を何点か、ちょっと私の提案も含めてお聞きしたいと思います。1つは、最初に出てくるんですけれども、認知症の普及啓発活動ということなんですね。認知症の普及啓発活動というのは本町でも行ってきています。ただ、今回は、これに本人発信をどうするかということと、本人発信をどうやって支援していくかというところが今回の新しい理念の中にも含まれてくると思うんですけれども、この辺をどういう形で取り組んでいくかというところをしっかりとこの計画の中に落とし込んでいく必要があるのかなと、そんなふうに思っています。特に、認知症という当事者になる、その政策形成過程に当事者がどのように参加するかというのが求められてきているところでもありますので、ただ、じゃ策定に向けて委員会の中に参加するということじゃなくて、現地に赴いて認知症の方のお話を聞くですとか、そういうことも含めて取り組みながら深化させていくという必要があるのかなというふうに思っています。これは、2006年の国連で採択された障害者権利条約というのがあるんですけれども、この策定時にこういうことを障害者の方が言っているんですね。私たちのことを私たちを抜きで決めないでくださいということで、国連で2006年に障害者権利条約というのが採択されているという状況があって、まさに認知症についても遅ればせながらなんですけれども、今回の基本法の理念というのはまさにこういうところにあるのかな、そんなふうに思っています。この辺、9期に向けて、この辺の理念を組み入れるということで先ほど答弁ありましたけれども、この辺についてもう少し具体的に話があればお聞きしたいと思います。

答弁 町長 竹中貢

この根幹に流れているのは、共生だとか、多様性だとか、こういった様々な人がいる、あるいは、もっと広く言うと様々な国があるだとか、そういう視点で認知症のこれからの対応について捉えるべきだと。共生社会というふうにも言っていますけれども、そういうことだと思いますが、そういった意味では、すごく今の社会に求められている考え方と方向性を一緒にするものであるということであります。SDGsを見ても、ジェンダー平等という、この精神がそういったことになりますし、それから環境の問題でもあっても、生物多様性ということで、多様な生物がしっかり次代に引き継がれていくというようなことで、その大切さも今かなり大きくクローズアップされているということでありますから、認知症の方、それから健常者、様々な方々が一緒になって物事をつくっていくというのはもう時代の大きな流れの中の1つだというふうに捉えるべきでありますから、今お話しされたことは当然のことだと、そんなふうに思っています。今回の計画の中でもこういった視点というのが色濃く反映しているというふうに思っておりますけれども、例えばガイドブックなんかを作っておりますが、完成までもう少し時間かかりますけれども、そういった中に、認知症の方々も一緒に入って作っていくという方向性を今回の新たな計画の中に盛り込まれていると。これから、多分次期の委員会等々で概要なんかも話されると思いますけれども、そういった方向で動いていますから、今議員がおっしゃられたことについては、そのまさに考え方も、それから進めていく方向についても一緒だというふうに理解をしているところであります。ありがとうございます。

質問 8番 馬場敏美

次に、これ私9期進める上で最も大事な部分なのかなというふうに思っています認知症サポーター養成講座の在り方なんですね。実は私、今日この認知症の質問をするので、ちょっとオレンジリング探して急遽してきたんですけれども、恐らくこの中にも認知症サポーター養成講座受講した方いるんだと思うんですけれども、このオレンジリングというのがもう役に立たないような、そんな状況になっているということで、でも国の政策としては進められているんですね。そういうところもあって、例えばSDGsでこの17の項目のバッジとかしているんですけれども、もうこのオレンジリングは忘れ去られていて、そういう部分が現状として認知症サポーター養成講座の中にあるということなんですね。なぜこういうことを言うかというと、全国的には2005年に始まった認知症サポーター養成講座なんですけれども、1年目3万人だった、全国で。それが、今年の6月現在、1,460万人の方が受講しているということなんですね。そして、本町でいえば、2019年の12月で1,116名受講しています。それで、2022年、昨年の6月で延べ1,335人ということで、19年から22年の間に220名ぐらい増えているんですね。でも、なかなか町を歩いてもこのオレンジリングというのは見ないんですね。ということは、もう受講したけれども、その受講後どこにつながっていくのかというのが現在の認知症サポーター養成講座の中では見えてないということにつながるのかな、私はそんなふうに思っています。本来、この認知症サポーター養成講座そのものは、認知症を理解することを増やすというのが大きな目的で進めているんですけれども、今回の基本法の中では理解者を増やして、その上でどうやって実践につなげていくかというところが大きな目標になっているんですね。そこの実践にどうやってつなげていくかというところに現状の認知症サポーター養成講座の中にはないんですね。その辺が大きな問題なのかなと、そんなふうに思っています。ただ、本町ではこの認知症サポーター養成講座のステップアップ講座って実はやっているんですね。認知症サポーター養成講座というのは、国からテキストが示されています。でも、これのステップアップ講座というのは国からは何も示されていない。それと、これにステップアップ講座を受講した方がチームオレンジ活動に移行していくという、そういう流れなんですけれども、本町で聞き取りをしたところ、このステップアップ講座、独自でテキストみたいのを作って養成しているんですね。実は、15人から20名ぐらいこれを受けた。その方が、チームオレンジ活動に7名の方が結びついたというふうに聞いております。すごく大きなことだと思うんですね。15から20名で7名ですね。ということは、認知症サポーター養成講座ではなかったことをこのステップアップ講座の中でやっているということだと思うんですね。そういう意味では、今後この認知症サポーター養成講座そのものの在り方も含めて考えながら受講者を増やしていくという必要があるんじゃないかなと、そんなふうに思っていますけれども、この辺はなかなか、国が実はまた新しいテキストを示すと言っているんですけれども、現段階ではまだいつになるかちょっと分からないというふうなこと、そういう中で継続的に養成講座を行っていかなければならないということで、この辺を含めて、その町がステップアップ講座を行ったというこの辺も取り入れながら今後認知症サポーター養成講座を進めていくことが大事なのかなと、そんなふうに思っていますけれども、この辺についてお伺いします。

答弁 町長 竹中貢

講座を受講した人口がもう1,300人を超えているということで、中学生から、職場だとかいろんなところで講座を開催して認知症の理解を広げると、そういう役割を果たしてきたんだろうと思いますし、もう随分になりますから、受けた方々が中には認知症になっているというようなこともあるのではないかというような状況だというふうに思いますが、そこで、この講座が受けること、あるいは理解することで終わることではなくて、まさにこれからお互いに共生をすると、お互いに支え合うということが大事だとすれば、次のやっぱりステージが必要になってくるというのがこのステップアップということなんだろうというふうに思います。これは担当者のほうの努力でやっていただいているというふうに思いますが、ここはより実践的な取組をしているというふうに聞いています。実際に認知症の方とお話をしたり、あるいは家族の人とお話をしたり、自分が認知症の立場になったり、あるいはその反対の立場でお互いに意見交換をするということで、よりこの講座を深めていく、非常に大きな研修の場になっているんではないだろうかなと、こんなふうに思っております。そして、その上で、最後のチームオレンジというところに実際に自分たちで行動を起こすというところまできているというのは本当にすばらしいことだなというふうに思っております。こういった活動が少しでも広がっていくことが、この町のいわゆる支え合う、そのレベルの大きさだとか深さだとか、そのようなことになっていって、安心して認知症になってもこの町で住んでいくことにつながっていくというふうに期待しておりますので、新たなステージの研修なり、そういったことが生まれて実践につながってきているということは、本当に関係者、そしてそこに参加している方々に敬意を表したいなと、そんなふうに思います。それが当たり前になっていくということと、認知症の方も当たり前のようにみんなから普通の人と同じような扱い、そしてまた同じように自分たちも主体的にそこで生きていくという、そういった環境がより充実してくることを望みたいなと、そんなふうに思います。

質問 8番 馬場敏美

そういう方向性でぜひお願いしたいと思います。それで、先ほどちょっとチームオレンジの活動の話したんですけれども、一般的にチームオレンジって何するんですかというような、チームオレンジってよく分からないという現状がまだまだ地域の中にあるのかなというふうに、そんなふうに思っています。それで、実はもう既に本町の中で実例として行っているボランティアグループがあったんですね。ちょっと私も今回質問するに当たっていろいろ振り返ってみました。実は、すずらん荘で洗濯たたみのボランティアというの、ここはもう20年、30年続けてやっている。ずっと入れ替わり立ち替わりなんですけれども、メンバーが変わりながらつながっているボランティアグループがあるんですね。その中の1人が認知症に実はなったんですね。でも、認知症になって、結構重度の認知症になったんですけれども、その方も一緒に継続して洗濯たたみをやっていたという事例があるんですね。これは、まさにチームオレンジ、また新しい基本法が目指すいわゆる地域貢献ですとか社会貢献ですとか、まさにそういうところにつながった活動だったのかな、そんなふうに思うんですね。イメージとして非常に分かりやすい例えだなというふうに思ったので、ちょっとここに披露させていただきました。ただ、先ほど言った認知症サポーターの養成講座からステップアップ講座、それからチームオレンジに結びついていく過程の中で、そのほかにも地域サロンだとか認知症カフェだとかいろいろ認知症に関わる部分はやっているんですけれども、携わる人がほとんど同じ方になっているという現状があるんですね。この辺は、やっぱり人材育成、人材確保というところで大きな課題になっていくのかなというふうに。これは、本町に限らず、ほかの町村もそれが大きな問題で、それをどうしていこうかというところに取り組んでいるところたくさんあります。今後、そのチームオレンジというのは私は非常に重要な活動だなと思って、広げていったほうがいいなと思っているので、その辺の人材育成という部分ではさっき言ったようにステップアップ講座等を含めてあるのかなと思うんですけれども、そういう中を通して人材確保していくという方法もあるのかなと思うんですけれども、やっぱりこの辺具体的に進めていかなければなかなか人材の確保につながっていかないんじゃないか、そんなふうに思っています。それと、もう一つ、人材というところなんですけれども、この認知症の施策の中で認知症地域支援推進員というのは本町にも1人おります。それと、もう一つ、3年ぐらい前ですかね、生活支援コーディネーターというのが社会福祉協議会のほうにも委託しております。この辺の役割、特に生活支援コーディネーターについては町の委託事業となっていますので、もう少しこういう立場の人の役割というのを見直しをしながら委託の中にしっかり入れ込んで、そしてやっていくということが必要なのかなと、そんなふうに思っています。ということは、やはり認知症の方とどう向き合っていくか、どういう形の町にしていくかという部分では、町民も含めて、認知症の方も含めて、関係者、関係機関も含めて、どうやってスクラムを組んでやっていくかというところが求められます。現状、残念ですけれども、この認知症の部分で生活支援コーディネーターという方の役割があまり見えていないように感じていますので、この辺含めて、今後新年度に向けて、9期に向けてしっかり役割を見直しながら取り組んでいってもらうということが必要なのかなと、そんなふうに私は思っています。この辺、人材育成、人材確保に向けてというところで町長の考えをお伺いします。

答弁 町長 竹中貢

まず、チームオレンジの活動について、内容、どんなことをするのかというのはまだまだ一般に知られていないということでありますけれども、その事例として、いわゆる介護施設での洗濯物をたたむというか、整理という中で一緒に活動していると、こんなお話がありましたが、多分そこにいる方々は、チームオレンジの活動とこれが合致しているというのはあんまり考えていないのではないだろうかなと思うんですよね。でも、実はそれは客観的に見たらすばらしい活動であると。知らないのもいいのかも分かりませんけれども、あえて日常のそこにいてということで特別意識することなく、ふだんのように付き合っているということだと思いますから、そういったことはほかでも多分事例としてあるんだろうなというふうに思いますね。全くそれだけになるのかどうかというのはありますが。いずれにしても、そういった分かりやすく見える形での活動をしているという事例等を紹介をしながら、まずじゃ自分たちに何ができるのかということを考えていく、そういった基盤づくりと、それから広げていく、そういった活動が、一方では行政としてもいろんな形で紹介をするなりして広げていく必要があるのかなと思いました。人材育成の中で生活支援コーディネーター、それはそれとして今与えられた仕事をしっかりやっているんだろうと思いますけれども、でも、こういった視点でこれから大事なところをやってもらいたいというような、こういう新たな課題があったとすれば、そういったこともこれからの活動の1つとして、どうコーディネーターなり受託者のほうと話をして、指導者の一翼をしっかり担ってもらうというようなことは今後の課題にさせていただきたいなと、そんなふうに思います。

質問 8番 馬場敏美

今の生活支援コーディネーターの方がどうのこうのということではなくて、なぜ取り上げたかというと、いわゆる生活支援コーディネーターを中心に、まちの課題をどうしていくかと。そのために協議体をつくって、町民も含めて解決策を考えていくという大きな役割を担っているんだと思うんですね。そういう意味で、本町の認知症も、ちょっと担当のほうから聞くところによると、令和元年の調査から令和4年の調査、かなり認知症が増えているというな、そういう話も聞いていましたので、そういう意味でじゃ本町の大きな課題って、福祉関係を含めて町民の中の課題って何なんだろうって考えたときに、やっぱりこれも大きな課題になってくるのかなというふうに思っています。そういうところの役割として、このコーディネーターというのもあってもいいのかな、そんなふうに考えたので、ちょっとここで話させていただきました。それと、もう一つです。これは、今回示された基本法の中の第7条の中にあるんですけれども、バスなどの公共交通事業者、金融機関、スーパーや商店などの小売事業者、その他、認知症の人が日常生活や社会生活を送る上で欠かせないサービスを提供する場合の合理的配慮をする責任ということで今回条文の中に書かれています。ここは、まさに認知症の方が社会、地域の中でどのように生活していけるのかというところにつながっていく部分なんだろうなと、そんなふうに思っています。実は、認知症サポーター登録店というのがもう本町では40店舗以上登録されているという現状あります。それから、弁当の宅配において高齢者の見守り、当然認知症の方もいるんだろうと思うんですけれども、そういうことも行っています。そういう中で、実際にもうこの辺行っているんですけれども、合理的配慮につながるサポートって言われても、またなかなか難しい部分なのかなというふうに、そんなふうに思っていますので、こういうことも含めて、先ほど言いました認知症サポーター養成講座の再受講みたいな、そういう中でこのようなことも広く理解してもらうことが必要なのかな。どういう手法があるのか分からないんですけれども、私としては再受講みたいな形の中で広げていけるんではないかなと、そんなふうに思っております。ここも非常に大切なところなのかなと、そんなふうに思っています。この点について、町長の考え方をお伺いします。

答弁 町長 竹中貢

地域全体で認知症の皆様方と共に共生する社会、地域づくりという意味では、あらゆる団体機関が同様の認識に立つということが非常に大切なことなんだろうというふうに思います。どうしても、ただお店であればお客さんの接客のほうに集中したり何かして気づかないところもある可能性もありますけれども、それはやっぱり急激にといってもなかなかそう日常生活が変わる話ではありませんから、おいおいやっぱりそういう町であるという周りの全体の取組なんかも高めることによって自分たちが築いていくというようなことだとか、包括的にこの問題を地域全体の全ての方々が考える、あるいは刺激し合うような、そういった機会なり刺激を、あるいは場をつくっていくということが大切。では、どうすればいいのということなんですが、この中には講座再受講してもらうだとかあるかと思いますけれども、町全体のある意味でのこのメッセージというものを、認知症に対してどういう町を目指していくのかという、そういうメッセージも一方ではこれは必要になってくるのかなと、そんなふうに思ったりもしております。なかなかこれら関係、関係全てのところに一気にその立場で、インフラだってそういった意味では必要になってくる。整備も必要になってくるということになるし、それから、ソフトの面でのサービスの面でも親切な対応だとかありますけれども、なかなか今までの習慣を急に変えるというのはなかなか難しい。しかし、そういったことが大切なんだということは、着実にレベルアップしていくことが大切かなと、そのようにも感じました。すぐにということなるとなかなか難しいけれども、その視点は失わないようにしていくべきだと、そんなふうに思います。

質問 8番 馬場敏美

こういう認知症ですとか保健福祉、特に福祉の課題というのは本町なかなかすぐにというところにはいかない、そんなふうに思っています。ただ私は、福祉を進める1つの大事な視点というのは、1人の人をしっかりとみんなでどうするかということを考えながら、その積み重ねが次につながっていくんだというふうに思っていますね。これ前にもちょっと言わせてもらったと思うんですけれども、介護保険制度のいろんな事業があるんですけれども、これはほぼそういうことなんですね。先進的にやられた部分をきちっと制度化していくという、厚生労働省のほうで制度化していくという部分で、例えば認知症高齢者のグループホームですとかデイサービスですとか、デイケアなんか全てそうなんですね。いわゆる制度がない中で進めて、これはいいねということで厚労省のほうが制度化していくという、そういう流れが非常に多いので、本町にとってもそういう部分を、小さい芽をどうしていくかというところが大事なのかなと、私はそんなふうに思っております。今まで述べてきた部分なんですけれども、最初言わせていただいたように、認知症サポーター養成講座、非常に大事なことなのかなと言わせてもらいました。1,335名という数字なんですけれども、いろいろ振り返ってみて、人口の3割弱。もう亡くなった方とかもいるんだと思うんですけれども、いわゆる受講した方が1,335名というのは、人口の3割弱の町民が参加しているということなんですね。そして、私は、本町の事業をやっていく中で、町が主体的にやっていく事業の中で、これほど多くの町民が参加した事業というのはこれしかないんじゃないかなと、私はそんなふうに思っています。この1,335名を今後どのような形でつなげていくかという、先ほども言いましたけれども、そこが大事なところです。そういう意味では、再度言いますけれども、認知症という病気はまだまだ解明されていないんですね。本当に60%ぐらいはまだまだ分からないと言われています。そういう中で、先ほどサポーター養成講座の再受講と言いましたけれども、そういう中に最新情報を取り入れながら認知症を理解していってもらうというようなことも私は必要なのかな、そんなふうに思います。そういうことを通して、理解者から実践者につなげていく。そういう中で育成なり人材確保というところにつながっていけばいいな、つながっていくんじゃないかな、そんなふうに思っていますので、ぜひこのようなことも含めて、9期の重点的な視点として、重点的な項目として9期の中にそういうのを入れ込んでいただければありがたいかな、入れていただければいいかな、そんなふうにちょっと思っております。それで、次に新規条例の制定についてであります。新規条例の制定というのは、今まで第8期から第9期に向かう中で、いろいろ発言させていただきましたけれども、その前提としてはやっぱり条例が必要じゃないかな、そんなふうに私は考えています。先ほど町長も町のメッセージをどうやって町民に届けるかという話があったと思うんですけれども、それなんかはまさに条例の理念に反映されていく部分なのかな、私はそんなふうに思っています。今回、認知症の人を中心とか、共生社会実現の推進だとかというのが理念の中に含まれています。それで、実は令和2年の新規条例、私質問したときに、町長の答弁の中に条例制定市町村ということで、大府市だとか神戸市という名前が出てきました。それで、私、ちょっとこの辺調べてみたんですね。2020年の10月現在、11、1県10市区町村が認知症条例制定しておりました。これのうち、10自治体が執行部側からの提案になっているんですね。内容はちょっと詳しく分からないんですけれども、11自治体のうち10自治体が執行部側からの提案で条例制定しているということで、1つだけ島根県の浜田市が議員立法として提案しているという、そういう状況がありました。今年の4月現在、さらに10自治体ぐらいが増えているんですね。ですから、この基本条例制定している自治体というのはやっぱりどんどん増えていっている。ただ、地域性はあるんだと思うんですけれども、そういう中で増えているということを考えると、ぜひ、先ほど町長のそのメッセージという言葉もありましたので、認知症条例制定する中で、その第9期の中身を一緒に町民に発信していくとより分かりやすいのかなと。継続的にこの認知症施策というのを進めていけるのかなと、そんなふうにちょっと思っているので、その辺について、町長の見解をお伺いします。

答弁 町長 竹中貢

その必要性については、ずっと経過の中でも、これからのあるべき共生社会という枠組みの中でも認知症の取扱いというのを別物ではなくて一体的なものとして考えるべきだというのは、その基本的な考え方については全く同じであります。今、第9期についても、基本法に基づいた、その精神に基づいて具体的に行えるものは今盛り込んできたということであります。そういった意味では、そこのところの進捗状況と、ある意味では担当も、それから町民に発信する、あるいは団体の方々と協議する上でも、自信を持ってその条例の制定を行うというような順番が望ましいということを担当の方とも共有をしているところであります。ですから、もうしばらく時間を貸していただければなと、そんなふうに思って、条例が具体的な計画や実行を後押しするんだという、そういう視点もありますし、それから基盤のほうを確かなものにしながら条例がより生きていくというような形、自信を持って条例を私たちはつくりましたと。それは、こういう活動が裏づけにあって、それをさらに深化させていくんだというような、そういった思いが担当に、強いところがございます。なので、国としてもまだ法律がつくられて、そしてその後計画ということでありますけれども、今かなりの部分では個別の計画の中に動き始めてきているということがありますから、逆のパターンになりますけれども、それをもって条例につなげていければ、非常に皆さん方、執行部の行政側、私どもの提案にしても、皆さん方が一緒になって頑張っていこうというような基盤、確かなものの条例になっていくものと、そんなふうに思っておりますので、これをやらないということではなくて、もう少し時間が欲しいなということでご理解をいただければなと、そんなふうに思います。

質問 8番 馬場敏美

進めていく方向での答弁いただいたというふうに思っています。やっぱり、なかなか当事者が参加するという機会というのはまだまだ機運が本当に醸成しないと難しいのかなというふうに思っています。それで、今年ですか、本町のほうで若年性認知症の方に来ていただいてお話をしたということを聞いています。それは、帯広市の方が来てお話をしたという状況で、なかなかまだまだ認知症というのは後ろめたいですとか、隠すだとか、そういうところがあります。ただ、そういうところの突破も含めて、その条例制定に至るプロセスの中で当事者にどういう形で参加してもらうかとか、どういう形でそれに反映していくかというところは、私はすごく大事なところなんだろうなというふうに思います。これには、まだまだ本町においても時間がかかるんだろうなというふうに思っていますので、そういう視点を持ってぜひ認知症の条例制定に向けて取り組んでいっていただければありがたいな、それによって、本当に町民が認知症になってもこの町で住んでいいんだというところに、そういう思いにつながっていくのかなと、そんなふうに思っていますので、ぜひ未来志向の中で進めていただければなと思います。以上で終わります。

答弁 町長 竹中貢

先ほど令和元年度のいわゆる認知症の状況と、令和4年度の状況のお話がありました。かなり今認知症、いわゆる自立できていた方々が元年度にはかなり多かったんですけれども、それが認知症、認知度1だとか2だとか、かなり重症化してきているというこの事実があるんですね。これは何なのかという、この原因も調べてみなければ分かりません。みんな寿命が延びているために、いわゆる加齢によるものなのか、あるいは違った要素があるものなのかというような、こういったことも、これはやっぱり数字として表れてきていますから、さてこれは何なのかというのはこれもう少し分析する必要があるだろうと、そんなふうに思いました。それから、条例でありますけれども、今第9期でも様々なことを取り組むということで計画されていくということと、今もう既にやっているものがありますが、そういったことのパッケージとしてどういう状況になっているのかだとか、こういうことをしっかり見る中で、条例化の方向性の問題だとか、こんなことも考えていければいいのかなと、こんなふうに思いましたので、一言お話しさせていただきました。

出典:上士幌町議会 令和5年第6回定例会 2023年12月5日 議事録 PDF(37ページ) 間違いを知らせる