上富良野町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月14日
(1)物価高に対する生活弱者への支援対策は/(2)第9次農業振興計画の重点施策について
2023年12月14日、上富良野町議会の一般質問で、中瀬実議員が「物価高に対する生活弱者への支援対策は」「第9次農業振興計画の重点施策について」について質問し、町長 斉藤繁、副町長 佐藤雅喜が答弁しました。
- 質問者
- 中瀬実 議員
- 答弁者
- 町長 斉藤繁、副町長 佐藤雅喜
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 8番 中瀬実
私は、さきに通告してあります2項目について町長の見解を求めます。1項目めにつきましては、物価高に対する生活弱者への支援対策について。生活必需品の値上げに歯止めがかかりません。食料品を初め、電気、ガス、石油、ガソリン代等々全てが値上がり、価格は高止まりしております。日本の食生活の基本は海外への異存が高く、今、円が150円台が続く中、円安の中、輸入される生活物資は全て値上がりし、生活費のやりくりも限界に近い状況にあります。特に、これから厳しい冬を迎え、大変な状況が想定されますが、そこで伺いたいのは、町として、この物価高に対する生活弱者への支援対策はどのように考えているかをお伺いいたします。次に、第9次農業振興計画の重点施策について。上富良野町農業振興計画は、昭和58年12月、第1次の上富良野町農業振興計画を策定し、5年ごとに計画を見直し、目まぐるしく変化する社会情勢や農業情勢を計画に反映させながら、農業振興に努めてきたと認識しております。現在、第8次の上富良野町農業振興計画が令和5年度で終了し、第9次の上富良野町農業振興計画素案が、町長から10月に上富良野町農業振興審議会へ諮問され、令和6年1月に答申を受け、令和6年2月には、第9次上富良野町農業振興計画が策定されることになっておりますが、そこで伺いたいのは、持続可能な上富良野町農業振興のために、町長が特に重要施策として、上富良野町農業振興審議会へ諮問した施策について伺います。1、後継者対策について、2、人手不足対策について、町長の見解を求めます。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の2項目の御質問にお答えいたします。まず、1項目めの物価高に対する生活弱者への支援対策についての御質問にお答えいたします。議員御質問のとおり、エネルギーや原油価格、穀物などの原材料価格は、令和3年以降、コロナ禍により物流の混乱や経済活動の再開による需要の回復などから上がり始め、令和4年2月からは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の長期化によりさらに上昇し、これに加えて円安が進んだことから、物価高騰は継続し、依然として町民の皆様や、なりわいを営む事業者の皆様が大変厳しい状況にあることは十分把握しているところでございます。令和5年第3回定例会で、他の議員からの一般質問でもお答えいたしましたが、この間、町といたしましては、エネルギー、食料品価格等の物価高騰以前から新型コロナウイルス感染症の影響を受けた緊急経済対策として、この2年間で2,720件、1億5,662万8,000円を対象世帯に交付、また、児童・社会福祉施設等物価高騰対策支援事業交付金として、23事業所に対し、総額880万円を交付したところであります。さらに、本年度においても、6月定例会で御議決いただきました新型コロナウイルス関連対策、価格高騰緊急対策生活支援事業として、行政報告でも報告いたしましたとおり、非課税世帯及び生活保護世帯に対して3万円を1,241件、3,723万円、低所得世帯臨時特別給付金支給事業として、北海道から1万2,000円、町から所得割のみ非課税世帯に 1万 8,0 0 0円 を交 付し 、町 とし て2 8 9件、520万2,000円、合計で1,530件、総額4,243万2,000円を交付したところであり― 58 ―ます。また、児童・社会福祉施設等物価高騰対策支援事業として、認定こども園、高齢者福祉施設、障がい者福祉サービス施設に対し、入・通所事業所19件、760万円、訪問事業所4件、総額120万円を交付したところであります。議員御質問の物価高に対する生活弱者への支援対策についてでありますが、できるだけ早急に対象の町民皆様に交付できるよう、一般会計補正予算(第9号)を11月29日に専決処分して取り組んでいるところであります。専決処分承認の議案として上程しておりますが、価格高騰緊急対策、生活支援、低所得者世帯給付金追加交付分として、この7月から交付した給付金に追加する形で、非課税世帯及び生活保護世帯に7万円、町独自の施策として、所得割のみ非課税世帯に7万円を給付するよう進めており、対象者の把握やシステム改修が予定どおり進められれば、年内には確認書を発送し、年明けには給付金を交付できる予定であります。今後も国や北海道の政策の動向を注視し、価格高騰対策に努めるとともに、町独自の施策についても、限られた財源を有効に活用できるよう取り組んでまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。次に、2項目めの第9次農業振興計画の重点施策について、2点の御質問にお答えいたします。第9次上富良野町農業振興計画につきましては、当町の第6次総合計画に掲げる目標の実現に向けて、農業分野における目指すべき方針と現状の諸課題に対応しつつ、持続性の高い農業・農村を確立するため、農業振興施策の指針となるものであります。現在、計画策定に当たり、農業振興審議会に諮問している段階でありますので、農業振興審議会からの答申を踏まえた後に計画を決定し、お示しできるものと考えております。今回、第8次計画の評価を踏まえ、今後の方向性から各施策の素案としての考えをお答えさせていただきます。まず、1点目の後継者対策についての御質問でありますが、少子化対策による後継者、担い手不足の課題につきましては、現行計画においても、農業・農村実践プランの重点課題として取組を進めておりますが、今後におきましても、将来の担い手として、地域農業を牽引する人材を育成する必要があることから、高度な知識習得の就学費用の助成を初めとした新たな農業担い手育成支援、農業次世代人材投資、担い手サポート等の各種事業による円滑な就農に向けた支援から、就農後においては、生産技術や農業経営のための個別相談、各種研修会、後継者パートナー対策等の関係機関と連携した支援や、経営発展支援事業等の経営継承後まで継続的な取組を行うことにより、安定した経営環境の維持と将来に期待ができる農業につながるように、引き続き各種施策を推進していく必要があると考えているところであります。次に、2点目の人材不足対策についての御質問でありますが、現在、農繁期に欠かせない労働力の確保につきましては、JA関連の派遣事業者の利用や、作業支援を個々に依頼されておりますが、必要とする時期が集中し、人材の確保に苦慮している実態にあることから、現行計画におきましても、継続した課題として、農業人材派遣事業との連携・協力、人材バンク事業の研究・検討などの労働力確保の対策を進めてきたところであり、これまでの経営実態のアンケート調査などからも、引き続きの重点課題であると考えているところであります。労働力不足における人材確保対策につきましては、農業経営者と作業従事者の双方が希望する能力や条件が一致する人材を確保し、紹介、派遣へと結びつけることが最も有効な解決方法と考えておりますが、人材派遣事業の運営に関しては、そのノウハウや適材の人員確保を行政が担うことは難しく、既存の農業団体や民間事業者などが実施すべきと考えており、どのような形で行政が支援できるか、範囲や方法につきましては、今後も調査・研究を続けていく必要があると考えているところであります。また併せて、労働力の軽減が図れるスマート農業や新技術、高性能機械の導入による省力化や効率化の取組につきましても、計画に反映させた中で、引き続き検討を進めていくことが必要と考えているところであります。なお、第9次上富良野町農業振興計画の決定により、新たな計画方針に基づく重点施策の決定と、各施策の展開実現に当たりましては、現行計画と同様に、農業・農村実践プランを策定し、総合計画並びに農業振興計画を補完することにより、実効性の高い農業振興施策となるよう考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
質問 8番 中瀬実
ただいま町長のほうから物価高騰に対する町のほうの考え方と補助の中身についての説明がありましたけれども、こちらは国の支援を受けた事業、それから、今後においては、町独自の支援策も考えているという答弁がありました。一般的に肌で感じる物価高騰というのが、買物をしたらすぐ分かるわけです。昨年度から今年にかけ― 59 ―て、生活必需品等々の値上げが3万五、六千品目になっているという話を聞いております。ということは、ほとんどものが値上がりしているということです。たまたま値上がりしていない、よく頑張っているなという品物を見たら、中身が少ないとか、そういうことがあって、上げていないのではなくて、実質上がっている。そういう品物もあります。ですから、我々が町に買物に行ったときに、今まで1万円札は非常に使い勝手がよかったのですが、最近、1万円の価値がすごく下がっています。物を買っ ても 、買 い物 かご 半 分 ぐら いで も5,0 00円、6,000円にすぐなってしまいます。そんな状況の中で、生活弱者という考え方として、町長としては、生活弱者というのはどういう世帯というか、どういう人たちを指して生活弱者と考えているか教えてください。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の御質問にお答えしたいと思います。生活弱者、どういう定義かということで、町としては、所得を基準に生活弱者と定義して考えております。以上です。
質問 8番 中瀬実
町長はそういう考えだと理解しますけれども、本来であれば、生活困窮者と生活弱者とは、また別の世界の話で、基本的には、日本中の町全ての方が生活弱者だと思います、今の段階では。基本的に、例えばいろいろな施策をやっていただいておりますけれども、必ず出てくるのは低所得、非課税世帯、そういった方に対しての補助というか、支援が行われております。これは、お金の制限があるので、どこかで線引きをしなければならないから、仕方のないことだと思います。そこで、残念なのは、もうちょっとで非課税になると、もうちょっとで低所得者になるという方もいるはずなのです。その方が残念なことになるということで私は考えているのですが、それは、町とか国とかの基準があって、そういうことがあるのでしょうから、仕方のないことかもしれません。例えば町が独自で支援をするというのも、全く国の支援と同じような形でやるということで、確認させていただきます。
答弁 副町長 佐藤雅喜
8番中瀬議員の御質問にお答えいたします。この間、町長答弁にもありましたけれども、3万円の給付をした際には、国の対象者に加え、均等割のみの世帯にも拡充してやったところでございます。それに今回、まだはっきりしたものは取れていませんけれども、今回は、国はそういったところも含めてというような情報も入っておりますけれども、そういった形で、若干ではあるかもしれませんけれども、しっかりと国の指定しているところに加えて、この3万円のときには対応を図ったということで、御理解を賜りたいと思います。
質問 8番 中瀬実
1項目めの最後の町長の答弁の中に、今後の物価高騰対策に努め、町独自の施策について、限られた財源を有効に活用して、取り組んでまいりますということで答弁がありましたので、このことは、迅速に対応していただきたいと思います。これは、来年度に向けての話ということなのでしょうか、その辺についてお伺いします。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の御質問にお答えしたいと思います。最後の、今後も国や道の政策や動向を注視しということで、町独自の施策にも、財源を有効に活用できるよう取り組んでまいりますというのは、特に、来年度、今年度と限定した話ではなく、今後について、この先ということで、本年度だけとか来年度だけとかの区切りなく、今後については、常にこういうものに対して注意を払っていくという意味で答弁させていただきました。以上です。
質問 8番 中瀬実
今の答弁からいくと、今年、来年という話ではなくて、今後の課題だということで理解していいということですね。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の御質問にお答えしたいと思います。今後の課題といいますか、こういう緊急時のセーフティネットは常に、どういうときでもタイムリーにといいますか、迅速に出していくというのは、ほかの自治体もそうだと思います。国としてもそうだと思います。セーフティーネッは、常に張れるようにしておくというのは重要なことかと思っております。以上です。
質問 8番 中瀬実
できるだけこういったことは迅速に対応していただければ助かると思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。次に、上富良野町農業振興計画の関係でお伺いしたいと思います。― 60 ―町長は日頃から言っておりますが、持続可能な農業というのは誰しも望んでいることで、上富良野町も当然基幹産業は農業であります。上富良野町の農業をやっている方々が未来永劫ずっと農業を続けられるようなシステムをつくられれば一番理想的なことだと思っております。ところが、残念ながら町として、第9次の農業振興計画をきちっとつくったとしても、それは確かにそれなりの効果はあるでしょうけれども、一番のネックは、国が農業に対する意識を変えなければ駄目なのだと思います。それはなぜかというと、富良野沿線、北海道、全国の農業者の思いを国の政策に反映させられるように、首長を通じて国会議員とか、そういった方々にこれからも特に要望していかなかったら国の政策は動かないと私は思っています。ですから、そういったことに力を入れていっていただくことがこれからも必要だと思いますけれども、その辺のところの町長を考えを求めます。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の御質問にお答えしたいと思います。第9次の農業振興計画をつくるということは非常に大切なことだと思います。それに対して、できる、できないという結果も5年後には出てくるのかと考えております。それよりも何よりも、議員おっしゃるとおり、農業というのは地元の基幹産業としても非常に重要でありますし、私もそう認識しております。産業、農業を持続可能なものにしていくためには、やはり議員おっしゃるとおり、国の農政に対する施策というのが非常にキーになってきます。国がやることと市町村ができること、予算規模もかなり違いますので、そういった意味では、JAなんかも含めて、関係機関と力を合わせながら道、国に要望、特に富良野地方の実情というのは、同じ日本でも北海道は違いますし、北海道でも富良野地方の特性というのは、強みというのはあると思います。そういうものも含めながら、国には、機を見て関係機関と協力しながら、農業を持続可能なものにするための要望は欠かさずといいますか、必ず必須になってくるものと思っておりますし、これからも要望には力を入れていきたいと考えております。以上です。
質問 8番 中瀬実
町長も御存じだと思いますけれども、北海道は他府県とは違って食料自給率が一番高いところで、北海道だけを見れば200%近いというのは間違いない事実でありまして、ほかの府県はいろいろなものが採れますが、北海道がなければ日本の国の食料基地として、それから国民の食料を賄うことは不可能だと言われています。そういった中で、施策を実行するために、先ほど申し上げたような形でいろいろなことをやっていただきたい。基本的には、今、上富良野町も220軒前後の農家がいるわけですが、その農家の方々がこれ以上減らないというのは無理な話なので、必ず減っていきます。減っていく中で、後継者対策というのは、自分の子どもに対して、農家は経営としてうまく成り立つのだから後継ぎをしてくれと自信を持って言えるような政策と、それから町の9次の振興計画の中にもきちっとうたっていってもらわなければならないということがあるのだと思います。自分の子どもに対して、不安の中で、もうかるかもうからないか分からないけれども、農家をやれという形では、それでは駄目だと思う。それなりの経営が十分できるようなシステムをきちっとつくってもらうことによって後継者も育つし、そういうことが一番大事な部分だと思っています。ですから、町長も当選してから農協青年部とか、いろいろな方と懇談をする機会があったと思います。その中で、そういった若い人たちから、上富良野町の農業はこういうふうにしてほしいとか、こうあるべきだというような意見が出たとすれば、その辺のところを町長としてどのように捉えているか、まず教えていただきたい。
答弁 町長 斉藤繁
8番中瀬議員の御質問にお答えしたいと思います。この3年間、農業の若い後継者の方と語り合うといいますか、情報交換する場面というのは、コロナの影響もあって、最近、新聞にも掲載してもらいましたが、旭川開発建設部の部長を講師に呼んで、いろいろレクチャーしてもらって、その後、情報交換というのが初めてです。情報交換の場という初めてですが、いろいろ個人的に知っている方とは、可能な限り情報交換しているところです。その中で、特に、こうしてほしい、ああしてほしいということは、まだまだ具体的な案というのは伺っておりませんが、私が考える上富良野の農業に関してですが、何が大切かというのは、今、中瀬議員がおっしゃったとおり、将来、農家戸数は減っていくかもしれません。機械化が進めば減っていくのは避けられないかと考えておりますが、そうなると心配なのが耕作放棄地とか、そういう問題は今後出てくるのかと思いますし、何より農家戸数を減らさないためには、議員おっしゃるとおり、後継者が農業というのはもうかる、所得がしっかりと残るとい― 61 ―いますか、農業取得というのが、将来、農業を持続可能なものにするため、後継者が一番のキーなのかと私は考えております。幾ら北海道が日本の食料を支えているという言葉だけでは、なかなか後継者というのは、スローガンみたいなこと、事実ではありますが、そういうことだけでは後継者対策はなかなか難しいということで、職業として魅力的なものになるためには、ある程度所得はしっかりと稼げる農業といいますか、所得が残るような産業構造になっていくことが非常に重要なのかと思っておりまして、農業所得については非常に関心を持っております。もう一つ、皆さんが一般作、いわゆる畑作を結構広くやっている方が近年は多いのですが、耕作放棄地の関係もあります。なかなか大型機械が入れないようなところというのはどうしても残ってきますので、そういうところでは、高収益作物ということで、町独自の施策として応援しておりますし、特に昨今は、ビールのホップとラベンダーというのは非常に、シソも含めてですが、ラベンダーオイル、シソオイル、そしてホップはサッポロビートルとの契約になりますが、これが非常に町の農業としての重要性もあるのですが、町全体のPRといいますか、全国への発信としても非常に重要なものでありまして、こちらをつくってくれる耕作者の確保というのは、町としては重要な課題なのかと捉えております。それらを含めて、町の農業については、しっかりいろいろな情報を得ながら進めていかなければならないのかと私自身は感じております。以上です。
質問 8番 中瀬実
町長は、今、答弁あったように高収益作物については、上富良野町においてはごく一部の作物ということで、全般的な農業者が取り組むようなものではないと私は思っております。その作物は、上富良野町のイメージアップにつながるのであれば、それはそれなりに効果があるのだと思っています。ですから、我々の基本になるのは、農業所得が向上すること。それは、こういった物価高騰、農家の場合も飼料、肥料全て、いろいろなものが上がってきております。一番ネックなのは、我々の作物は自分で値段をつけられないということが一番のネックなのです。これを何とか解消するためには、先ほども町長に申し上げたとおり、富良野沿線の農協、北海道全てが、こういった農業者に所得がきちっと確保されるような、そういう施策を求めるようなことで、国とか道とか全てのところに要望していただいて、今、9次の農業振興計画が着実に、国の支援の下に実行されることを期待して、私の質問を終わらせていただきます。