富良野市議会 令和5年第1回定例会 2023年3月9日
持続可能な農業を目指すための課題と取組について
2023年3月9日、富良野市議会の一般質問で、渋谷正文議員が「持続可能な農業を目指すための課題と取組について」質問し、市長 北猛俊、農業委員会会長代理 杉村鉄也、経済部長 川上勝義、農業委員会事務局長 長尾敏寿が答弁しました。
- 質問者
- 渋谷正文 議員
- 答弁者
- 市長 北猛俊、農業委員会会長代理 杉村鉄也、経済部長 川上勝義、農業委員会事務局長 長尾敏寿
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 渋谷正文
-登壇-さきの通告に従いまして、順次、質問をいたします。1件目、持続可能な農業を目指すための課題と取組についてお伺いします。2000年の販売農家戸数は1,014戸でありましたが、農林業センサス2020における本市の農業経営体は581経営体で、20年前に比べ433経営体が減少しております。そして、本市の農業経営体581経営体のうち、5年以内に農業を引き継ぐ後継者を確保している農業経営体は105経営体、全体に占める割合は18.1%となっています。この全体に占める割合18.1%というのは、北海道平均21.1%、十勝の平均25.7%、オホーツクの平均25.2%と比較して、本市は低いということが数字から読み取ることができます。令和3年第4回定例会の私の一般質問における農業委員会の御答弁で、さらなる機械化やスマート農業の推進、栽培技術の高度化により、減少する農業者で富良野全体の耕作面積を維持できるとの答弁がありましたが、現状の農業情勢や農地条件から推測すると、実現するためには困難を極めるのではないかと考えるところです。本市が日本の食料の生産基盤を支え、持続的な農業地域であるためには、基幹産業である農業が若者に選ばれる職業となるよう、農業という仕事の魅力を高めることが求められるのではないでしょうか。そこで、今回の一般質問は、中長期的視点から戦略的に施策を展開することにつながる項目ごとに質問をいたします。まず、1項目め、現状認識についてでありますが、他地域と比較して農業を引き継ぐ後継者を確保している割合が低いという傾向値が出ております。この件をどのように分析しているのか、お伺いします。2項目め、土地生産性の強化についてお伺いします。土壌は作物生産の基礎であり、物理的性質、化学的性質、生物的性質の改善を通じて地力を増進していくことは、農地の生産力を高め、農業経営の安定化を図る上で極めて重要であります。持続可能な農業を形づくり、そのことに関する議論を重ね、実行に移していくことによって、将来の世代によい形で財産を残すことにつながるものと考えます。ここで、2点お伺いします。1点目に、いつの時代においても、生産性を高める土づくりの重要性は欠かせません。有機物の施用、土地改良はもちろんのこと、今後は、科学的なデータに基づく土づくりを推進することがさらに必要になってくると考えます。土づくりに対する基本的な考えと将来の方向性について、お伺いします。2点目に、農道や水路、河川の土手など、地域が管理するべき土地の草刈り作業が高齢化と人口減少で大きな負担となってきているように感じます。雑草を放置すると害虫が発生し、食物を食い荒らす昆虫やアブラムシ類など、多くの昆虫、虫が大量発生して近隣の田畑に飛んでいき、害虫被害が広がります。また、農村環境の荒廃は、美観にも影響を与えることにつながります。今後、農業者以外からも環境等の作業をサポートできる仕組みが必要となってくるのではないでしょうか。見解を伺います。3項目め、ブランド力の強化についてお伺いします。収益を増やして持続可能な農業経営を実現するためには、大規模化によって効率的に農産物の収量を増やすほか、小規模でも作物に付加価値をつけてブランド化し、単価の向上を目指す方法があります。地域の農業産出額や購買層を減らしてしまうことは、市の税収や市内の経済の循環に影響を与えることにつながることを懸念します。ここで、3点お伺いします。1点目に、補助事業で導入した施設や機械の利用など資本生産性を高め、労働力不足の解消に努め、これまで培ってきた富良野産野菜のブランド力の再構築を図ることが重要であると考えます。市の見解について伺います。2点目に、将来、全国的に高収益作物の生産量の確保が難しくなることが考えられます。安定的な食料供給力の確保、向上を図る上で、ハウス建て替え、育苗支援など、高収益作物の産地として勝ち残れる支援策が必要になってくるのではないでしょうか、市の考えを伺います。3点目に、販売力を高めてブランド化を目指す方法の一つとして、地域とのつながりや都市と農村の交流を継続して推進していくことにより、消費者に支持される産地形成へとつながる可能性を感じます。今後、関係人口のかかわりによるリピーターの確保、創出が必要となってくるのではないでしょうか。こうした取組は、シティープロモーションにもつながるものと考えます。本市の見解を伺います。4項目め、人材の育成についてお伺いします。資金面、技術面、土地の確保の難しさから、一般論として新規就農者に大規模経営というのは考えにくいと思います。他方、これからの農業に必要なさらなる知識や実践的スキルを身につけ、地域の活性化や農業振興の推進に努める人材が求められています。時代が大きく変化する中、未来を担う農業者には、経営力、農業力、社会力及びそれらの根幹をなす人間力がますます求められており、これら四つの力を涵養し、グローバル化時代を切り開く農業経営者を育てることが持続可能な農業経営の実現につながるものと考えます。ここで、5点お伺いします。1点目に、新規就農した総数のうち、離農者の人数とその原因、理由について伺います。2点目に、メロンとミニトマトを栽培することによって、いわゆる就農したときの、離農という形の差はあるのか、お伺いいたします。3点目に、経営体の減少を食い止める施策として、多様な手法で多様な人材の就農や法人参入を促すことが全国的に言われております。具体的には、経営感覚に優れた担い手の育成、兼業農家、半農半X等への支援により、多様な担い手の確保を進めることが挙げられますが、本市が取り進めてきた施策とは違いがあるように感じられます。多様な人材を受け入れる上で、本市の考えと、進める上での課題についてお知らせください。4点目に、経営を継承する者の確保や円滑な経営継承のための方策を拡大、検討すべきではないかと考えます。見解を伺います。5点目に、時代の不確実性があるときこそ、時代の変化に対応できる人材育成が必要となってきます。経営スキルの向上を目的とした先進事例の視察研修に対し支援を行う等、将来を見据える人材投資が必要になってきていると考えますが、本市の見解を伺います。5項目め、スマート農業についてお伺いします。文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センターが2019年に公表した第11回科学技術予測調査によりますと、自動運転トラクター等による無人農業、IoTを利用した精密農業の普及とそれらを通じて取得した環境データに基づいた環境制御システムは2027年、人間を代替する農業ロボットは2029年、農業の生産性、人手不足、担い手不足の解消を抜本的に改善するAI、IoT、ロボット等技術は2031年、野生動物の個体管理のための効果的な捕獲技術及び革新的な獣害防止技術は2031年といった社会的実現の見込みを示しております。このことを踏まえ、お伺いいたします。スマート農業の導入により、人手不足の解消に大きな効果が期待できることが明らかになる一方で、スマート農業の導入にはデメリットもあり、導入コストが高い、先進技術を扱える人材の確保が必要、機器間の互換性が乏しい、データ受信やGPS位置制御が不安定になること等が挙げられており、本市においては、傾斜地も多いことから自動操舵に対する懸念などスマート農業の導入にはデメリットもあり、課題解消に向けた施策が求められます。本市と関係団体の努力とともに、国に対して支援策を要望することが必要ではないでしょうか、本市の考えを伺います。6項目め、収入保険制度への加入等についてお伺いします。農業者に対して収入保険制度への加入支援を行うことで、農業者の経営安定や、新たな品目の生産や販路開拓などにチャレンジする等の農業者の取組を支援する自治体もあると伺っています。安心して就農をしていくための下支えをすることは重要なことと考えますが、加入支援について本市の見解を伺います。7項目め、農地利用の最適化の推進についてお伺いします。耕作放棄地が増えることのないよう、規模拡大を希望する農家に農地を集積することが望ましいですが、農村地域の変化とともに、自らの農業経営では難しいと判断されるようなことが懸念されます。地域の実情に見合った解消方策の取組を加速化することが喫緊の課題であると考えます。現状認識についてお伺いします。以上、第1回目の質問といたします。
答弁 市長 北猛俊
-登壇-渋谷議員の御質問にお答えします。持続可能な農業を目指すための課題と取組についての1点目、現状認識についてでありますが、農業センサス2020では、本市において、5年以内に引き継ぐ後継者を確保している戸数などは142件であり、これらの割合は全体の24.4%と他の地域よりも低い数値となっており、他の7割以上がその判断に至っていない状況にあると推測しております。これは、北海道内の他の地域では親族以外の人材を後継者として確保している傾向にあることが差になっていると分析しているところであります。2点目の土地生産性の強化についての科学的データに基づく土づくりについてでありますが、本市の農業におきましては、これまでも、基盤整備事業による農地整備や有機肥料の活用、土壌分析の技術などにより土づくりを行い、生産性の向上を進めてきたところであります。今後のさらなる生産性の向上や作業の効率化、新たな担い手への技術の継承などにおきましても、蓄積された科学的データは有効であると考えておりますので、引き続き関係機関などと取組を進めてまいります。次に、草刈り作業を農業者以外からもサポートできる仕組みづくりについてでありますが、現在、農家戸数の減少や農業者の高齢化など、マンパワーの不足により農村環境の維持が難しくなっている地域もあると認識しておりますが、地域の環境整備につきましては、多面的機能支払交付金を活用しながら、地域の方々が中心となり、取り組んでいるところであります。美しい農村景観は、良好な営農や地域の環境整備などで成り立つことから、地域の協力体制の状況把握に努めてまいります。3点目のブランド力の強化についての富良野産野菜のブランド力についてでありますが、本市の農業は、野菜の総合産地として発展してまいりました。タマネギを中心とした大規模栽培の品目から施設園芸による高収益作物など、雄大な自然環境の中で育まれた作物は安全・安心な富良野ブランドとして定着しているところであります。今後も、このブランドを守り続け、さらに発展させるためには、園芸作物における働き手の確保や大規模生産におけるスマート農業の技術導入など、生産条件整備に取り組む必要があると考えております。次に、ハウスの建て替え、育苗支援についてでありますが、これまでも、ビニールハウスの自動換気や自動かん水の装置導入、災害時に備えたビニールハウスの補強支援、大雪による被災ハウスの解体再建支援などに取り組んできたところでありますが、今後も安定的な収量の確保に向けた支援を継続してまいります。次に、農業を通じた関係人口の確保、創出についてでありますが、本市の農業への理解、共感は、農業に触れることから始まると考えております。本市を訪れる観光客に農村景観を見ていただくことや農業を体験していただくこと、飲食店において地元農産物を味わっていただくことなどに加え、ふるさと納税の返礼品によっても本市の農産物に触れることができるものと考えております。このような体験は、観光や農産品購入のリピーターとなることが期待できることから、今後も本市農業の魅力を発信してまいります。4点目の人材育成についての離農者の人数とその原因、理由についてでありますが、新規就農した農業者のうち、この10年以内に離農した件数は2件であり、離農の原因としましては、1件は家庭の事情、もう1件は共同経営における経営方針の相違によるものであります。次に、メロンとミニトマトの栽培での離農の差異については、事例がございませんので、栽培作物による差異は認識しておりません。次に、多様な人材を受け入れる上での市の考えと課題についてでありますが、昨年度、農業担い手育成機構の理事会において、新規就農者の受入れ条件の緩和について議論を行ってまいりましたが、多様な人材を受け入れるためには地域の理解を得ることが重要であり、営農の継続性や地域との関わりなどについて懸念する意見が出されたところであります。現在の本市の新規就農の方針としましては、農業を主業としてしっかりと地域に根差す農業者を育成するものであり、半農半Xなどの多様な担い手を受け入れる体制にない状況でありますが、今後の多様な担い手の受入れにつきましては、富良野市農業担い手育成機構の理事会や関係団体との意見交換を行ってまいります。次に、経営継承のための方策についてでありますが、現在、新規就農については、農業担い手育成機構が中心となり研修プログラムによる支援を行っておりますが、経営継承におきましては、就農に向けた技術の継承だけではなく、住宅、倉庫、機械類などの財産の継承も伴うことから、今後、支援に向けた検討が必要であると考えております。次に、将来を見据えた人材への投資についてでありますが、今後、幅広い視野を持った担い手の育成が必要であり、そのためには、研修機会の設定が必要になってくると考えております。現在、中山間地域等直接支払事業の中で先進地視察をしておりますが、令和5年度に予定しております第4次農業振興計画の策定の議論の中で、人材育成に向けた研修の在り方について検討してまいります。5点目のスマート農業導入に伴う国への要望についてでありますが、これまで、様々な技術の導入により省力化や効率化を進め、労働負担の軽減を図ってきたところであります。令和3年度に発足したスマート農業研究会では、本市に合ったスマート農業の在り方の検討や、本市の農業経営や農地の現状、技術の導入の課題などについて議論が行われてきたところであります。これらの課題につきましては、国に対し要望するだけではなく、総務省が主催する北海道農業ICT/IoT懇談会に道内の自治体代表の一人として参加しておりますので、積極的な議論を行ってまいります。6点目の収入保険制度への加入支援等についてでありますが、農業者の経営安定において、収入保険制度への加入は重要と考えており、昨年度の干ばつ被害等農業経営維持資金利子等助成金の受付時に、関係団体と協力し、加入促進に向けた呼びかけを行っております。今後も、農業者の経営安定や気候変動時などのリスク軽減に向け、関係団体と連携する中で加入促進に努めてまいります。
答弁 農業委員会会長代理 杉村鉄也
-登壇-渋谷議員の御質問にお答えいたします。持続可能な農業を目指すための課題と取組についての7点目、農地利用の最適化の推進についてでありますが、これまでの取組としましては、耕作放棄地を発生させない対策を講じながら、農業委員による農地のあっせんを進めており、その方法は、まずその地域内で農地の受け手を探し、順次、対象範囲を広げて、次に地区内で、最後は市内全域で探すこととしております。近年、酪農家による自給飼料増産のための農地の規模拡大意欲も高く、地区外の農業者が農地を購入する事例もあり、市内全域として考えると農地需要は依然としてあると認識しております。しかしながら、地域内で農地の受け手が少なくなる状況は、地域コミュニティーの崩壊につながる懸念もあることから、農業委員会としましては、担い手育成や後継者対策も、農地利用の最適化の推進における重要な課題と認識しているところであります。以上です。
再質問 2番 渋谷正文
それでは、順次、再質問させていただきます。まず、1項目め、持続可能な農業を目指すための課題と取組についての現状認識についてであります。この部分につきましては、持ち出した数値は若干違いはありましたけれども、見立てとしては他地域よりも低いというところでは同じ目線なのかというふうに認識をしているところです。その中で、家族経営の比率が高いということは、逆説的な言い方をすれば、法人による経営というのが非常に少ないということかなというふうにも思っております。こういう方々が後継者として家族経営として引き継ぐというようなところを表しているかと思います。そうなりますと、就農する若者を増やすという対策に、もう一度、フォーカスというか、何ができるかという対策をしっかりと考えることが急務になってくるのかなと思います。これをしっかりやらないと、高齢化対策や人口減少を食い止めるための動きと、さらには、希望のある農業を見せることが肝要かというふうに私は考えるところです。そうしたところから、なぜ若者が農業を選択しないのかというところをもう少し掘り出していく必要性があると考えますが、見解を伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えいたします。若者を増やしていくという取組であろうかと思いますけれども、いま、農業については非常に人手不足で、なかなか担い手を確保していくということが難しい状況になってきています。家族構成の関係もあるでしょうし、地域の若者の数の関係もあるでしょうし、そのようなことで、これから若い人たちをどういうふうに育てていくか、増やしていくか、そこが大切というふうに思っております。その中で、いま考えているのは、まずは家族の中で農業を継いでいただく若い方々を確保していくこと、また、若い方々に外から担い手として来ていただいて育てていくこと、そのようなこともありますけれども、まず、富良野の農業を魅力的に感じる、また、農業で食べていける、ここがはっきり分からないと、なかなか、親も就農していただくような雰囲気にならないと思いますので、まずは富良野の農業が魅力的に見えるというような取組が必要ではないかなというふうに考えています。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
では、ちょっと違う切り口で見てみたいと思います。若者という切り口でお話ししましたけれども、若者は、基本的に男性を指しているのではないかなというふうに思うのです。女性の農業者について考えていくと、私も、そうした仕事に少し携わった経験があるので、そこに鑑みますと、女性農業者が、実は、地域農業の中に入って仕事をするって、たくさん大変なことがあるのです。そういったことが女性の側から直接的に出てくることは少なく、相当ため込んでいたりするということは、よく話してみると、ぽつぽつ聞くことがあります。こうしたところからすると、いわゆる女性が農業者としてこの富良野地域でしっかりと営農できる仕組み、体制、いわゆる雰囲気づくりもまた必要ではないかなと考えております。確かに、体を使って大変な仕事ではありますが、時代の趨勢では、スマート農業等、いろいろな状況も入ってきています。身体的な、いわゆる足りない部分についてカバーする方法論も出てきておりますので、女性に対する見方というのも私は加えるべきだと考えておりますが、この件についての見解を伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えします。女性の農業参入ということでありますけれども、一つは御夫婦で入られている方もいらっしゃいますし、また、女性だけといいますか、子育てをされている女性なども対象になってくるのかというふうに思っています。そのような中では、いま、市の取組としましては、子育てママが農業を体験したり、あるいは、女性が働きやすい環境を整える、例えば、トイレであったり、子供を預けられる環境を整えるですとか、そういう環境整備の関係もいま取り組んでいるところであります。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
ぜひ、そうした取組を推進していただけるように期待をするところです。また、違う切り口をさせていただくと、20年前の数字を最初に私が言わせていただいたのは、それこそ富良野地域でも大同合併したJAというのがありまして、そこで進めてきた事業が、いわゆる昔から新しく変わってきたスタートぐらいの頃でもあるというふうに私は思っております。その中で、実は、指導事業ということについては、現在のJAでは、経営指導とか、営農指導、生活指導といったことについてはあまりタッチしてきていないのです。そうしたことが実は伝わっていないのです。農業はすごくいいのだよということを経営でも営農でも生活でもしっかり伝えていくことが欠けている部分で、もしかすると農業者の夢、希望というところへのつながりが少し薄いのではないかなというふうに私は見ているところです。こうした指導事業ですとかは、実は、いかに密着して農家の方とお話ができるかというところにあろうかと思います。そうした相談できる体制を、もう少し、うちのまちとしては持つべきだというふうに考えていますが、見解を伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えいたします。農業者への指導という部分で、農業に携わる職員等、団体の方の関わりについてでありますけれども、確かに、昔は、指導の体制だとかが充実していたかもしれません。そういうことも含めて、いま、どんな実態になっているのかということをもう一度関係団体等と情報交換をして、次年度は富良野市の農業計画の策定の年に当たりますので、そういう指導体制の関係も含めて情報収集したいと思っております。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
次に、2項目め、土地生産性の強化について伺います。最初の点でございます。土づくりの重要性については、私よりも市長のほうが十分理解しているところだと思いますが、僣越ながら、少しお話しさせていただきます。堆肥など地域資源を活用した土づくりについて、現在、市としても進めていこうという動きがあるというふうに認識をしています。取組強化をしていくことは、私は必要かなというふうに思います。やはり、地域にあるものを上手に使っていく、大切に使うというところは、我がまちの理念と合致しているところであると思います。こうした大切なところをもっともっと進めていく必要性が私はあると思っておりますので、地域資源を活用した土づくりについて、もう少し説明をいただければと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えいたします。地産地消といいますか、堆肥の地産地消の関係でございます。いま、肥料の高騰等、様々な問題もありまして、農業者については非常に厳しい営農状況になっています。一方では、国で令和3年5月にみどりの食料システム戦略というものも出し、今後、環境に負荷をかけない農業に向かっていくような方向も示されています。そのようなことも受けまして、先日、肥料コスト低減支援事業費補助金ということで4,700万円程度の補正予算を提案させていただきましたけれども、これもその一環だろうというふうに思っております。地元の材料といいますか、そういうものを活用しながら肥料についても地産地消を進め環境の負荷の低減につなげていくような農業に向かっていき、今後もそのような動きになってこようかと思っています。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
次の点です。いわゆる管理する土地の草刈り作業のところについて、少しお伺いしたいと思います。私も、30年前に富良野で仕事をするということで参りまして、そのときに初めて農業をサポートするような会社ができ始めたという記憶があります。30年前にそうした農業をサポートするようなことがもう既に行われていたわけですけれども、30年がたち、いろいろ見直す部分が私は出てきているのかというふうに認識しているところです。その中でも、農業だけの話ではなく、環境や観光景観に相関するようなところに、実は、農業だけではなくていろいろなところ、そうした分野に予算をつけることによって、大きな効果が出やすい、いろいろな場面に波及しやすいというふうに私は考えております。また、農業というのは、どうしても技術的な難しさがあるものですから、いきなり農業をしてくださいというのは難しいです。ただ、農業に似たような仕事をしている分野、例えば土木の関係の方だとか、そうした方々が、草刈りだとか、そういうようなことをしているようなところもあります。こうした地域資源もありますので、皆様、こちらに、地域の実情を踏まえてこれから考えていきたいと。また、多面的機能、国の制度も使っていきたいということですが、多面的な機能については、農業者だけではなく、地域住民というような一項もあると思っておりますので、そうしたところをもう少し考えられるように、今後、考えていただければと思いますが、見解を伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えいたします。地域の管理というところでありますけれども、先ほど市長の答弁にもありましたとおり、様々な部分の管理については、マンパワーの不足でなかなかできない状況があるというお話もお聞きしております。いま、国のお金も出ていて、地域のほうで管理をしていただいている状況ではありますけれども、まず地域で話合いをしていただいて、その管理に努めていただくことが一番初めかなというふうに思っています。その話合いによって、地域の様々なところを管理することによって、地域の力が失われないのではないかなというふうに思っております。まず、そこが一番初めに来るかなというふうに思っています。そして、この組織の中に、農家だけではなくて、非農家も入っていらっしゃいますので、その方々の力も借りながらやっていただくということが2番目かというふうに思っています。その次に、マンパワーの不足等、人材等を確保できなかった場合については、そのほかの方々に声をかけるですとか、組織に入っていただくような動きになってこようかというふうに思っていますので、まずは地域の現状について把握させていただきたいと思っています。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
3項目め、ブランド力の強化についてに移ります。ブランド力強化の考え方については、再質問するところは、ほぼないのですが、2点目のところで、高収益作物のハウスの建て替えの説明については市長のほうからも答弁がありましたけれども、苗の部分については特段触れられてはおりませんでした。安定的な食料供給を確保、向上する上で、育苗の支援といったところについてはどのようなお考えなのか、お伺いいたします。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えいたします。いま、育苗支援については、実際のところ取り組めていないというような状況でありますので、次年度の農業振興計画の策定の中で関係団体等とも意見交換をしていきたいというふうに考えてございます。
再質問 2番 渋谷正文
次に、人材の育成、4項目めのほうに移りたいと思います。4項目めの3点目でございますが、法人が担い手となる事例は非常に少ないというのが富良野市の事例だということになっております。ただ、今後の流れからすると、先ほど答弁にありました既存の農家だけの話ではなく、7項目めにある農業委員会の話にもありますけれども、面積下限の撤廃というようなところも農地については入ってくるので、農業情勢、いわゆる農家地域における新しい人が入ってくるような状況というのもどうしても出てくるのではないかというふうに思います。ただ、いまは法人のお話をさせていただきます。法人が入ってくるというようなところは、私は、いまは必要ないと言ってはいますが、今後は、そうした法人の形態も入ってこないと、1万ヘクタールの農地を守っていけないのではないかという考えに基づいて、法人の考え方も国が示しているとおり取り入れるようなことも、我がまちは考えるべきではないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えします。いまの段階では、本市の農業担い手の育成については、新規就農中心であります。これから法人等がどんどん入ってきたり、様々な担い手が入ってくることが予想されます。その中で、経営継承というところも出てくるのですけれども、先ほど答弁にもあったとおり、営農の技術、それから、土地の関係だけではなく、家屋、あるいは納屋、機械、様々なものの継承があり、相当な資金の確保も必要になってきます。この不安定な世の中で、独り立ちして農業に入っていくのはかなり勇気のあることかというふうに思っています。その中で一つ考えられるのは、例えば、農業法人に就農して、そして、そこを継承して営農していくような方法もあるのではないかというふうに考えています。そのほうが最初からリスクも背負わなくて済むという考え方もできますので、これから、雇用就農のほうのプログラムとか、その辺りの充実等が必要かというふうに考えているところであります。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
人材育成の4番目の経営継承のところなのですけれども、答弁では、若い方に対する経営継承のお話をメインにされていたかと思うのですが、経営の継承というのは、経営主がいて、その経営主がどう伝えていくか、これからの経営を引き渡していくところをどう考えていくかというところの視点を持っていただかないと、若い方だけの話ではないなというふうに私は感じ取っているところです。いまいる現役世代の農業者の方が経営を継承するというところをもう少し理解促進するような動きを市として行ってはどうかと考えますが、この件についての見解を伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えします。現状の雇用就農等の関係でいきますと、技術の継承とか、そういうところまで行っておりません。いま、既存の担い手育成センターのプログラムの中では、雇用就農コースというものもありますけれども、問合せがあったときに農業法人リストを渡すのみという状況になっておりまして、就農したい方がそこの農家に問合せをして雇用できるかどうかというような確認をするぐらいにとどまっている状況になっております。ですので、今後、雇用就農に向けた充実ということでいきますと、例えば、求人情報を載せる、あるいは、金銭面、住宅情報などの条件なども情報として入れていくような内容の充実が必要ではないかというふうに考えているところであります。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
1点確認させていただきたいのですが、いま私が話した継承については、農業の分野では目新しいことかもしれませんが、商業の分野については、こうした継承というのは現在の経営主に対して行っているものと私は認識しています。そうした説明会等も行われているというふうに考えております。商業界ではできているけれども、農業界ではできていないというようなところが、私としては引っかかるのです。同じ産業として、同じ目線で取り扱う必要性があるのではないかと考えますが、お考えを伺います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再々質問にお答えします。状況について、これから情報収集させていただきます。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
5項目め、スマート農業についてお伺いいたします。スマート農業については、デメリットの部分を少しお話しさせていただきましたが、導入に関するデメリットというのは、やはり、当初は、私は2031年とかいろいろ言いましたけれども、ここで社会的出現はしますけれども、それが地域に本当に来るかというのはまだまだ時間がかかることだというふうに思っています。高額であり、そして、スキルも持ち合わせていないと使えるものではないというふうに思っております。そうしたことからすると、富良野農業は早いところで手当てをしていく必要性が、私はあると思います。導入コストを少しでも下げられるようなことでいきますと、いろいろなところで、先ほど市長のほうから自治体の意見交換等の話もされましたが、そうしたところにどんどん積極的に参加することによって、富良野市では、こういうふうなことはどうですかみたいな情報も入りかねないというふうに思っております。そうしたことも含めまして、もう少し、こうした人材の確保や機器の互換性の乏しさといったところに早めに着手する必要性があるというふうに思っております。そのために、前の4項目めの人材育成にもつながりますが、人材を育成していくことも必要というふうに考えております。スマート農業について、そうした先進的な動きの部分について、我がまちは先んじて動く考えがあるかどうか、お伺いします。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えします。先ほど、市長の答弁の中で、スマート農業研究会のことにも触れさせていただきました。令和2年度に立ち上げて、これまで富良野らしいスマート農業とは何かということで議論してきたところでありますけれども、非常に若い農家たちが集まってきていて、49名ほどのメンバーで動いてきたところであります。その議論の中で出されていたスマート農業に対する課題でいきますと、土地利用型の農業と施設園芸の両方をこの地域ではやっていかなくてはいけないということ、また、中山間地域であるために、傾斜地や不整形地があって、なかなかスマート農業の導入が難しいということ、また多品目への対応、このようなことが課題として出されていたところであります。また、各種の実証実験をこれまでやってきておりまして、その中で出された課題としましては、やはり機械の価格が高いということ、また、費用対効果、価格に見合った技術、機械がまだまだ少ないということ、また、中山間地域等の電波が行き届かないところの辺りで自動操舵システムの技術が非常に不安定だというようなお話もいただいております。ですので、これからは、国の補助事業等を使いながらその技術の導入をやっていくとともに、また、市長もそういう懇談会に入っておりますので、その中で意見交換する、また、若い農業者もスマート農業研究会などで集まっていますので、その中で、引き続き、様々な課題、あるいは技術の関係について議論していきたいというふうに考えております。以上でございます。
再質問 2番 渋谷正文
6項目めは飛ばしまして、7項目めの農地利用の最適化の推進についてお伺いいたします。農地法が変わることによって、従事要件は残るようですけれども、小面積での農業参入ができるようになるということを伺っております。こうした農地法の下限面積が撤廃されることによる課題、認識について、農業委員会としてどのように捉えているのか、お伺いいたします。
答弁 農業委員会事務局長 長尾敏寿(農業委員会事務局長は2023年3月まで)
渋谷議員の再質問にお答えします。農地法が改正され、農地取得の下限面積である2ヘクタール要件が撤廃されることによる課題、認識についてですが、農業委員会としては、農家宅地と隣接する、例えば小面積農地1,000平米から2,000平米程度のところは、非農家による取得要望が高まる可能性があると思っています。小面積農地による新規就農は、農業機械や、そこを耕すとかという労力の確保が小規模で容易になり、例えば、給与所得者が定年後に農業をしてみたいという要望にも対応できることになり、移住者が増える可能性もあります。その反面、数年後に、移住してきた新規就農者が、例えば、高齢等の理由により耕作できなくなって、小面積農地の耕作放棄地が発生する可能性もあると考えているところでございます。以上です。