富良野市議会 平成22年第3回定例会 2010年9月14日
(1)買い物難民について/(2)迷惑空き地問題について/(3)要援護者の権利擁護について
2010年9月14日、富良野市議会の一般質問で、広瀬寛人議員が「買い物難民について」「迷惑空き地問題について」「要援護者の権利擁護について」について質問し、市長 能登芳昭が答弁しました。
- 質問者
- 広瀬寛人 議員
- 答弁者
- 市長 能登芳昭
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 広瀬寛人
-登壇-さきの通告に従いまして、順次質問をいたします。過日の日刊富良野にも、買い物難民を支援しようと、市民が立ち上がった麓郷地区の取り組みが報じられておりました。帯広畜産大学の杉田教授が、著書の中で買い物に苦労する高齢者らを称して、買い物難民と定義づけられておりますが、昨今の新聞報道やマスコミの一般的な取り上げられ方としては、身近な商店の撤退、閉店や交通手段の不足によって、食料品などの日常の買い物が不自由になる高齢者を買い物難民と称しております。2007年の全国の商店数は、114万で、25年間で3割も減少したと報じられております。一方、大規模店舗は増加しており、中小の店の撤退、閉店が著しい状況となり、山間部の過疎地のみならず、高度成長期に開発された団地でも、団地内にあるスーパーが撤退すると、同じ状況となっております。内閣府が、60歳以上を対象にした2005年度の調査では、生活に不便を感じることとして、日常の買い物と回答された方が16.6%おり、病院等医療機関への通院を上回り、最も多い項目となりました。2001年度の調査から、5ポイント以上もふえ、現在は推定600万人の方々がいわゆる買い物難民であろうととらえられております。北海道内の流通業界も寡占化が進み、大手数社の流通網に絞り込まれ、薄利多売での競争力を確保するための大型化、販売床面積当たりの利益率向上を目指した仕入れ先の一元化など、中小零細企業が主体の地方経済には、追随できない領域になりつつあります。このような現状を打破して、コミュニティを維持しようと移動販売車両の導入や買い物客を巡回バスで送迎する仕組み、電話、FAX、インターネットを介した宅配注文システムなど様々な取り組みが各地で展開されております。経済産業省が本年5月に研究会からの提言として、買い物難民問題を支援する施策として、民間や自治体が連携して、新たな解決策を講じるときに、障害となる規制・法令を柔軟に運用できるよう他省庁と調整するなど、支援体制の構築、また、先進事例を紹介し、各自治体がみずからの現状分析と新たな解決施策・立案に参考となる指針を発表すると報じられております。富良野市の現況と分析、今後の取り組みについて、三つの視点から質問させていただきます。買い物難民という言葉か最近出ているが、富良野市、行政として、買い物難民という言葉をどのようにとらえていられるのか。富良野市の買い物難民の実態把握はされているのか。北海道内の流通業界の動向分析と富良野市の実態や変化をどのようにとらえられているのか。他都市の買い物難民対策について、調査・分析はされているのか。郊外型大型スーパーの功罪分析をどのようにされているのか。富良野市の将来を見据えるために、人口分布分析が必要と考えますが、富良野市としての取り組みはどのようになっているのか。本年5月に出された経済産業省研究会提言に対し、富良野市としての取り組む考えがあるのか。次に、迷惑空き地問題について質問いたします。国土交通省によると全国の空き地面積は、2003年度時点で130,000haあり、5年間で6,000haが増加していると報告されております。2009年に国土交通省が、全国市町村に土地利用状況の調査を行ったところ、1,217自治体が回答し、そのうち約46%、562自治体が雑草などが生い茂るなど、管理の低下した空き地が発生していると報告されました。また、こうした空き地が、10年前と比べ増加したと感じている自治体が3分の1を超える状況となっております。富良野市においても、市街地や住宅地にも空き地が散見されております。過日の新聞報道で、目標をはるかに上回るペースで来業者が順調に推移しているフラノ・マルシェ周辺でも空き地が散見され、観光地の方々から管理状況が行き届いていない場所に対して、観光地としての意識が足りないと厳しい指摘をいただいている状況にもあります。条例などで所有者に空き地の管理を義務づける市町村は、約300あります。富良野市においても、平成13年に富良野市まちをきれいにする条例が施行され、環境美化の促進や空き地の適切な管理により、快適な生活環境の保全及び良好な都市環境形成を目指しております。全国的な空き地への苦情背景として、土地所有者が高齢化する中、遠方にある子供の家や介護施設に移り、更地のまま放置している土地がふえ、子供世帯が相続したものの、所有意識が乏しかったり、権利関係が複雑となり、管理されなくなる土地が増加する傾向と言われています。各自治体では、持ち主に電話や手紙等で、改善を促す指導や勧告を行っていますが、改善に至らないことが多いとも言われております。三重県名張市では、踏み込んだ対策の必要性を感じ、2008年に条例を改正し、行政代執行による強制除草をできるようにしました。2009年に2件の行政代執行をしたと報告されております。千葉市では、空き地条例に行政代執行の規定を盛り込む改正案が提出されましたが、行政代執行の基準や行政代執行の費用回収ができないと想定されるケース、市有財産への行政介入は望ましくないとの指摘など、整理すべき事項が多いと否決されました。富良野市では行政代執行の規定はございませんが、罰則規定として、10万円以下の罰金に処することができる条文がうたわれております。私は、少子高齢化、限界集落、土地所有者の国際化など、時代背景や潮流をかんがみるとき、良好な都市環境形成には踏み込んだ施策が可能となる法整備が必要になりつつあると感じております。そこで質問いたします。富良野市内に管理の行き届いていない空き地があると思いますが、現状をどのように把握されているのか。富良野市まちをきれいにする条例での勧告実績はあるのか。行政代執行の条文意義への見解はどのように考えられているのか。名張市や函館市のような代執行条文を持つ自治体の実態把握はされているのか。将来リスクの低減として、代執行条文は、将来的に必要と考えますが、富良野市としての見解はいかがでしょうか。最後に、要援護者の権利擁護について質問します。最近の報道をにぎわせた消えた高齢者の問題にもその背景として、現代の課題をあらわす超高齢社会や無縁社会現象が色濃く浮かび上がってきていると感じております。特に、NHKがシリーズで報道したことにより、無縁社会という言葉や現象が、大きくクローズアップされてまいりました。2000年4月に導入された介護保険制度は、福祉行政を措置から契約へと大きな転換を求め、申請や契約など抜本的な行動様式の変換を市民にも迫る状況となりました。措置から契約への転換を法律上裏づける制度として、同じく2000年4月から成年後見制度がスタートしました。同じ時期に開始された制度にもかかわらず、介護保険制度は年を追うごとに、多くの方が要介護認定を受け、社会から認知されてまいりましたが、成年後見制度は、禁治産者の制度変更だとか、裕福な資産家が活用する制度であるかのような誤解から世間一般に周知された制度とは言えない状況にあります。判断能力が不十分な方や、生活に不安がある方への支援制度として福祉サービスの利用手続や利用料、医療費の支払い、あるいは預金の払い戻しなどについて、代理権を与え、生活を支援する日常生活自立支援事業や、財産管理や重要な法律行為まで任せられる成年後見制度がありますが、どちらの制度も市民の誰もが知っている状況とは言えないと思います。認知症になった親名義の通帳と印鑑をもって、銀行で代わりに預金を引き出す行為が、親族であっても法律的にはできないことは、あまり認識されていないと思います。私も父親の死亡に伴い、銀行口座や郵便貯金の解約に、多くの手続が必要なことを身をもって体験しました。みずからの意思で、判断ができなくなった状態の親族に対する善意としての行為も、法律上は問題があるとの認識は非常に少ないと思います。65歳以上の方の13人に1人が認知症と言われ、85歳以上では、4人に1人が認知症と言われます。富良野市の高齢化率を25%として、460名を超える方が認知症の可能性が高く、10年後の平成32年の人口推計に基づいて計算すると、550名の方が認知症と推定され、10年間で約90名近くの増加となる推定がなされます。認知症のみならず、知的、精神、身体に障害を抱えた子供を持つ親御さんが、我が子の行く末を案じて思案されている方々にも、成年後見制度の情報が行き届いているとは思えません。平成20年の裁判所の資料によりますと、成年後見を申し立てた件数は、2万6,459件あり、そのうち市町村長の申し立ては1,876件と全体の7%を占め、前年の1,456件から3割近く増加していると報告されています。身寄りのない方が確実にふえ、その方々への支援が必要とされてます。入院や入所、借家やアパートの契約時にも求められる保証人にすら苦慮される方もあらわれている昨今、日常生活自立支援事業や成年後見制度の市民への周知、並びに任意後見の活用や信託管理契約などが、将来起こり得るトラブルや紛争、相続問題を予防する有効な手段であること。また、市民が取り組む市民後見人や市民後見支援員の養成は、今後の社会情勢をかんがみるに、非常に重要なことと思います。要援護者の権利擁護という観点から質問いたします。現状認識として保証人問題、日常生活自立支援事業、成年後見制度の活用実態はどのようになっているのか。日常生活自立支援事業と後見人制度の役割分担認識をどのようにお持ちなのか。成年後見制度の周知という視点から、禁治産者制度から成年後見制度への移行周知や啓蒙活動についてどのようにお考えなのか。任意後見の活用メリットをどのように認識されているのか。市民後見人や市民後見支援員の養成意義をどのようにとらえられているのか。最後に今後の取り組みとして、超高齢化と少子化、無縁社会現象に対する施策として、どのような見解をお持ちなのか。要援護者の権利擁護という課題を自助共助公助という視点から、どのように考え、どのような中長期的取り組みが必要とお考えなのか。以上をもって私の第1回目の質問といたします。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
-登壇-広瀬議員の御質問にお答え申し上げます。1件目の買い物難民についての1点目、買い物難民の把握についてでございますが、最近、買い物難民または、買い物弱者という言葉が、使われるようになりましたが、郊外型の大規模店との競争や深刻な不況による経営難などから、小規模な個人商店が撤退したことによって、商店街が衰退をしたり、大規模店の不況による撤退のために、高齢者などが生活用品の購入に困るという社会現象、または生活用品の購入に困難が生じた人々のことと理解をしているところでございます。次に、富良野市における買い物難民の実態の把握についてでございますが、どの程度の状況に置かれている方が、買い物難民、あるいは買い物弱者であるのか。基準が不明確なところであり、先日の新聞報道でありました麓郷地域における取り組みは、すぐれた事例でございます。買い物に困った高齢者が、コミュニティの中で助けられており、このような高齢者は、買い物難民あるいは買い物弱者にはならないと考えているとこであります。このように買い物の支援を受け、不自由を感じていない場合もあるため、実態の把握につきましては、困難であると考えるところでございます。2点目の流通業界の実態把握についての北海道内における流通業界の動向分析と、富良野市の実態についてでございますが、経済産業省の資料によりますと、道内の小売業の商店数、事業者数、そして年間商品販売額については、年々減少傾向にございます。本市における商業の状況につきましては、平成19年度の富良野商工会議所の調査におきましては、平成16年度と比較しますと、卸売業と小売業を合わせ、商店数は287店舗、9%減、事業員数は1,841名、10%減、年間商品販売額は463億円、22%減と平成16年度の調査時よりもすべてにおいて減少傾向となっているとこでございます。市内の小売の状況におきましても、1店当たりの年間平均売り上げ額につきましても、平均1億4,284万円で16%減となっており、年々厳しい状況になっているところでございます。次に、地方都市の買い物難民対策の調査分析についてでございますが、少子高齢化や過疎化等の社会情勢の大きな変化に伴い、買い物場所や移動手段などの日常生活に、不可欠な機能が弱体化している地域が発生をしており、これに対応し、地域の生活インフラを支援するための、地方自治体の動きも出てきているところでございます。本市におきましては、麓郷地区の住民でつくる富良野麓郷地域協議会が、高齢者宅と商店を結ぶ送迎車の運行を始めているということが、先日、新聞報道されておりますが、北海道内においてもさまざまな取り組みがなされているところであります。赤平市におきましては、高齢者の買い物を支援するための生協バスの運行や、喜茂別町においては、集落に住む高齢者の買い物の送迎など、生活を手助けする事業を実施しておるところでございます。また道外におきましては、単身高齢者世帯の宅配、買い物代行サービス利用に対する補助や高齢者が地元商店の利用時に割引等受けられる制度、あるいはまた、商店から遠い地域を軽トラックで巡回する移動販売事業に取り組んでおり、全国各地の過疎地や郊外で、自治体が買い物支援事業に取り組んでいる状況にございます。次に、郊外型大型スーパーの功罪分析についてでございますが、一般的に言われる影響分析としてお答えさせていただきます。まずメリットといたしましては、地域住民が豊富な品ぞろえの中で、商品を選択できること。二つ目には企業誘致として、雇用が確保されること。三つ目として、法人市民税や固定資産税が増収をするということ。四つ目には、集客がふえることにより、地域の活性化が図られることであります。また五つ目には、地域の生活基盤が安定をする。六つ目には、他市での買い物をしないで、従属させられることなどが挙げられると考えております。それに対し、デメリットといたしましては、既存の個人商店や商店街への影響、二つ目として高齢者にとって、郊外への移動は困難であることなどが考えられると思っているところでございます。3点目の将来を見据えた施策検討についてでございますが、年齢層を含む人口分布推定作業についてでありますが、現在は取り組んでいない状況にあります。この件については、買い物弱者だけの問題ではなく、経済・福祉・教育など幅広い分野で必要な作業だと考えておりますので、今後取り組んでまいりたいとこのように考えているところでございます。次に、経済産業省研究会提言に対する富良野市の取り組みについてでございますが、平成22年5月、経済産業省で出されました地域生活インフラを支える流通のあり方研究会報告書では、このような買い物支援の取り組みは、基本的にはビジネスペースの取り組みで対応されることが望ましいが、人口が少ないなど、ビジネスとして行うことが著しく困難な地域も存在するため、自治体が支援協力していくことが望ましいとの提言となっているところでございます。この報告書では、具体的な対応の方向が幾つか示されておりますが、一つには宅配サービス、二つ目には移動販売、三つ目には店への移動手段の提供、四つ目には顧客の近くへの小型店舗の配置などが挙げられているところであります。現在、市内におきましても、民間のスーパーなどによる共同購入を含めた宅配が実施されているとともに、麓郷地区においても、コミュニティー内での助け合いによる移動手段の提供がなされているところでございます。本年、東山地域において小売店の出店を含め、地域住民の方々が、買い物のできる環境整備を検討したところでございますが、地域コミュニティーの中において、助け合いによる移動手段の提供により、解決できないかどうか、検討をいたしているところでございます。いずれにいたしましても、高齢社会の中で農村地域だけでなく、市街においても起こり得る課題であると認識をしておりますので、市内の人口分布推定の作業による実態調査と消費動向調査を行ってまいりたいと考えているところでございます。2件目の迷惑空き地問題についての1点目、現状認識についての富良野市の現状認識、実態の把握についてでございますが、本市は、平成13年4月に富良野市環境基本条例に基づく環境美化の促進を図ることを目的に、富良野市まちをきれいにする条例を制定をし、市、市民、事業者及び土地所有者等が一体となって、ごみの散乱を防止するとともに、空き地の適切な管理をすることにより、美しく快適な生活環境の保全、及び良好な都市環境の形成に努めてきているところでございます。市内の迷惑空き地としていわれる状況についてでございますが、雑草などが伸びて伸び放題で放置され、周辺の環境に悪影響を及ぼしている空き地がある場合は、地域等から市に情報が寄せられております。このような場合、市といたしましては、現地を確認をし、土地所有者に対し、適切な管理をするよう指導をいたしております。地域などからの情報件数につきましては、平成20年度では5件で17カ所、平成21年度は5件で6カ所、22年度現在まででは、5件で5カ所でございます。次に、富良野市まちをきれいにする条例での勧告実績についてでありますが、本年条例制定から10年目を迎えますが、この間、勧告を行った実績はございません。次に、2点目の行政代執行の条文意義への見解についてでございますが、現在、市の対応といたしましては、不適正な管理の空き地の情報が寄せられた場合は、土地所有者等に対し連絡を取り、適切な管理を行うよう指導をいたしているところでございます。行政代執行の条文制定につきましては、空き地の管理を所有者等の責任として認識をさせ、適正な管理の実効性を高めていく施策として有効な手段であり、不適正な管理を防止する一定の抑止力になると考えますが、しかしながら、どの空き地に代執行を適用するのかなど、明確な基準が必要であること。代執行に係る費用を土地所有者が払えない場合には、自治体が負担を負うことになるなどの課題もございます。現在、地域からの不適正な管理の空き地として情報が寄せられました案件につきましては、市からの指導により大部分が改善されている現状もあることから、今後の状況等を踏まえながら、検討をしてまいります。次に、代執行条例を持つ自治体の実態把握についてでございますが、現在、多くの自治体で空き地の適正管理に関する条例が制定をされ、所有者等が指導・助言に従わない場合は、処置命令及び代執行ができる条文の規定が、設けられていることは承知しておりますが、行政代執行により、空き地の草刈りを行った自治体としては、御質問にありました三重県名張市がございます。次に、行政の経費負担と将来リスク低減の見解についてでございますが、今後空き地の不適正管理がふえることも想定されることから、日頃から空き地の管理につきましては、所有者等の管理責任の励行について、指導助言を行うことを重点におきまして、行政と地域が連携して、地域コミニュティの向上に努め、住民の安全や生活環境の保全を図ることにより、行政負担が少しでも軽減されるよう、将来リスク低減につなげてまいりたいと考えているところでございます。次に、3件目の要援護者の権利擁護についての1点目、現状認識についてお答えをいたします。富良野市の高齢化率は、介護保険制度が開始されました平成12年においては、21.3%でございましたが、本年8月末現在の住民基本台帳による総人口2万4,284人に対し、65歳以上の人口が6,383人、26.28%、4人に1人が65歳以上となっており、年々高齢化率は上がってきているところでございます。独居老人に関しましては、平成21年8月調査時の数値となりますが、781人となっているところでございます。権利擁護は平成12年の介護保険制度の創設で、福祉サービスの位置付けが、措置から契約へと大きく変わり、注目されるようになり、契約に伴う本人の人権を重んじ、可能な限り利用者本人の意思を酌み取り、権利行使を支援する行為として、禁治産者制度が廃止され、成年後見制度が施行されたところであります。成年後見制度は民法で定められ、高齢者本人の権利を守る制度であり、三つに分かれているところでございます。一つ目は、自分の資産管理が全くできない人を対象とする後見。二つ目は、資産管理に常時援助が必要な人を対象とする補佐。三つ目は、自分でできることもあるが、援助があった方が安心という程度の人を対象とした補助というように分かれているところでございます。さらに、後見人は、法定後見制度と任意後見制度がございます。後見人等の選任、権限の決定を法律で定められ、裁判所の審理で決定される法定後見制度と、将来能力が低下したときに、誰に何を頼むかを自分で決め、証書による契約をし、実際に能力が低下したとき、任意後見人が指示通りの活動をしているかどうかを家庭裁判所が監視する任意後見制度がございます。成年後見制度を使うと悪徳商法などから身を守り、自分の資産を有効に活用することが可能となります。福祉サービス利用者等の権利擁護では、先ほど説明いたしました成年後見制度と厚生労働省が管轄する制度で、地域の社会福祉協議会と契約を結んで、少額な費用により、ひとり暮らしや高齢者世帯などで、介護サービスの利用援助、日常的な現金管理の援助、通帳、実印など大切なものの預かりサービスなどの援助を受けることができる日常生活自立支援事業がございます。今後も高齢者等が増加する中で、権利擁護制度は本人の人権を尊重した大切な制度であると認識をいたしているとこでございます。制度の活用実態ですが、平成20年からではありますが、保証人問題等の事例はございません。日常生活自立支援事業につきましては、平成20年度で1件、平成21年度で2件、22年度は現在まで1件ございます。成年後見制度に関しましては、平成20年度に1件となっているとこでございます。2点目の成年後見人制度の周知についてでございますが、1点目では御説明いたしましたが、成年後見制度に移行されて、10年を経過した中で、広報や富良野地区認知症を考える会等で、制度説明を行ってきておりますが、市民のほとんどの方がまだ制度の仕組みや内容が理解されていない状況と考えておりますので、特に介護保険制度との関連を踏まえて、高齢者等を中心に、老人の研修会や地域の集まりなど、多くの機会を利用いたしまして、制度の周知と啓蒙を図ってまいります。任意後見制度は、将来、能力が低下したときを考えて、本人が信頼できる人を事前に後見人として決めておくことが、メリットであると認識をいたしているところでございます。そのため、不安なく権利行使の支援を受けることができると、理解をいたしているところであります。今後、本制度の利用がふえた場合は、弁護士、司法書士、社会福祉士など専門職後見人等は、業務方になる可能性があり、後見支援員や市民後見人の必要性が考えられます。後見支援員には、専門職後見人等の行う財産管理や身の上看護をサポートするほか、利用者とコミュニケーションを図り、状態をよく把握をし、地域の見回り機能を果たすことが期待をされておりますので、制度の周知及び啓蒙を図っていく上で、活用動向を見ながら、後見支援員等の養成について検討をしてまいります。3点目の今後の取り組みについてでございますが、超高齢化と少子化により、単身世帯がふえて、かつて存在した地域社会のつながりはなくなり、人と人との関係が希薄となり、孤立しやすい社会、いわゆる無縁社会へと急速に移行しており、このような現象から生ずる家族や身寄りのない高齢者等が、社会生活する中で、権利擁護での成年後見制度による権利行使の支援は大切なものであり、無縁社会現象により発生する孤独、孤立を防ぐ対策として、本人、家族による積極的な地域へのかかわり、地域における声かけ等による見守り、行政の支援が一体となり取り組むことが、大切だと認識しており、引きこもり予防のために、地域が中心となって実施しておりますふれあいサロン、老人クラブ活動や地域活動への参加、緊急通報システム事業、配食サービス事業等による見守りを今後も取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
再質問 3番 広瀬寛人
まず冒頭の再質問といたしまして、最初に御答弁をいただきました麓郷地区、すぐれた事例であるという認識をお持ちであるとともに、現時点ではその麓郷の方々は、買い物難民もしくは買い物弱者ではないという認識を持っているという答弁をいただきました。私も現時点、麓郷の取り組みがなされたから、こういう状況にあると思いますが、こういう状況にない麓郷地区の方々については、私は、買い物難民の状態に近いというふうに理解をしておりますが、見解はいかがでしょうか。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
広瀬議員の御質問にお答えをいたしたいと存じます。ただいま御質問ありました麓郷の一例でございますけども、その前に、昨年東山地区の関係が出て実態調査をさせていただきました。その実態調査の対象が25件あったと記憶しておりますけど、その検討をやった中で、最終的に単身世帯の5名の方が、買い物に行けない状況にある。これを精査してみますとものも自分がその場に行って選択をしたい状況の人が5人だということですから、私はその位置づけを考えてみますと、買い物を依頼することができれば、私は、買い物難民というような、あるいは買い物弱者という表現には当てはまらないと、このように理解をいたしているとこであります。前段でそのようなことを踏まえながら、麓郷の関係に入りますけども、麓郷地区につきましてはそれぞれ、本市におきましても、町内会あるいは区会等、農事組合含めた中でですね、非常に地域が農業世帯だけの地域構成ではございません。いろんな職種の方が混在した社会の中でですね、それぞれ地域の方が創意工夫する中でですね、その人たちの生活をともにできる地域の社会コミュニティをつくるんだと、そういう意気込みで、それぞれこの麓郷のですね、協議会ができたとこのように感じておりますので、そういう意味からいきますと、これからの時代というのは、そういう呼び方でなく、地域でどのような支え方をしていくことが、私は、大きな基点になっていくのかなと、こんな感じを持っている状況でございますので、改めて本市における麓郷地区においても、そういう状況の中での現在である、このように理解をいたしているとこでございます。
再質問 3番 広瀬寛人
買い物難民を救助していく施策の一つとしていま市長がお話しいただいたこと、これは経産省の研究会の中でも、提言をされておりまして、いわゆる販売店、お店の方から顧客側に近づいていくことによって解決をする。またそういったことが、これからの時代の傾向であり、社会問題を解決していくということが述べられており、私と考えを一緒にするところでございます。その中で、自分でお店に行けない、もしくは行けないという生活インフラ整備をどのように考えられているかということなんですが、公共交通不便地という定義がございます。これはバス停から500メートル以上離れた地域のことを言われます。ですので、公共交通機関を使っても、行くに大変で負担のかかる場所ということが言われております。このバス停から500メートル以上、富良野市を考えると非常に大きな圏域が、想定されると思います。また、高齢者の方が歩ける距離、バス停まで行って負担にならないと考えられる距離。これについては、武蔵野市もしくは北海道内の栗沢町が実証実験を行ったコミュニティバス。このときのバス停の間隔といたしまして、実証実験の結果、200メートルを超えると、高齢者の方が歩くのに負担を感じてしまうという距離というふうに言われております。それを考えていくと、いま市長が言われたのと、麓郷の取り組みも同じですが、私は、店舗をこの200メートル圏域にたくさんをつくるということは不可能。そうすると赤平市などの事例のような送迎バスをつくる、もしくはコミュニティによって支え合って、そういった買い物に一緒に行くことを援助してあげる。これが、地方の都市のこれからの買い物難民等を救う大きな視点だというふうに理解しておりますが、そのあたりはいかがでしょうか。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
広瀬議員の再質問にお答えをさせていただきます。私は、バス停から200メートルあるいは距離的に何百メートルだと、そういうものではないと思うんですね。地域を構成するコミュニティーというのは近い人もいれば遠い人もいるわけですね。それじゃこの1番先の近い人は距離に満たないからいいのかという、こういう問題では、私はあまりそういう距離的な問題ではなく、地域をどう支えていくかという大きな観点で進めていく必要性がある。もう一つは、赤平市だとか、あるいはその先ほど御答弁さしていた中にですね、集落ばかりでなく、まちの中でもそういう現象が現実に起きているわけですね。ですから、私はそういう状況を考えますと、バスを走らせばそれで解決するというものでもございませんし、あるいは、それをやっている大型スーパーとか注文取りに行っていくということも、毎日であればどうかしれませんけど、1週間に1回ぐらいはそういう状況になるのかどうか。きょうの新聞を見ますと、イオンがそういう方向づけをして100キロ以内というような新聞報道がきょう出てましたけども、私はやはり、市街地を含めた中でやるということであれば、もう少しそれぞれの地域に合ったやり方を考えていかないと、何時いつにどこの地域も同じにするというような考え方では難しいじゃないかと、このようにいま考えておりますので、今後、この問題については、私はやはり、集落を構成する市街地から離れたとこを一つの基本にして、そして、市街地のそういうところでひずみになっているところについても、先ほど申し上げました実態調査を行う中で、それらの状況づくりを考えた上の施策を今後検討してまいりたいと、このようにいま考えてございます。
再質問 3番 広瀬寛人
二つ目の質問といたしまして、富良野市内の年間の消費販売額、これが22%減少しているという平成16年から19年度のデータで御答弁をいただきました。これは富良野市に限らずですね、全国的にですが、この販売額の低下というのは、報告をされております。その中で基本的なマクロ経済の視点でよく言われることは、要は15歳から65歳の消費を旺盛にする方々の人口が減っているために、この販売額の低下というのが大きな背景にあるというふうに言われております。富良野市でも、スーパー等が幾つか撤退をされていきました。まちなかにあるスーパーも撤退をしております。この関係としましてやはりこの消費販売額、つまり裏返して考えると、消費需要する年齢層、世帯数が減少をしている、いうことが考えられるというふうに思います。ですのでこのあたりについて、要は住み分けとして、この流通業界、寡占化がされて大変厳しい中で、その位置づけといいますか、出店の経営という立場の部分とコミュニティを守っていくという自治体の立場、これを上手にバランスをとっていかなければならないというふうに考えておりますが、この出店の規制については、最近は新会計基準で資産除去債務という会計基準法が導入されるということで、アークスですとか、生協ですか、北海道内の流通大手もこの会計基準に合わせた場合の会計上の投資額が膨らむということで出店については非常に慎重、もしくは出店先の土地関係者等、何らかの援助がないとなかなか難しい事態になってきているというふうに言われております。そういった中でいま、北海道内の流通業界についてどういう見解をお持ちなのかお聞かせをいただきたいと思います。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
広瀬議員の御質問にお答えをさしていただきたいと存じます。いまちょっと御質問の中身が、私もちょっと理解しかねるところがございましたので、誤った答弁であれば再度修正をしていただきたいとこのように思います。いま富良野市におきましても過去15年ぐらいの状況をみますと、麻町にもホクユーという店舗が地元の一つの出資で行った店舗がございました。これがなくなりました。現実的になくなった。これはやはり企業努力はもちろんございますけども、私は一つには多く、市民ニーズになかなか答えられない状況が一つあったのではないかということが一つございます。それからその後、当然、ふらの農協も春日店というものを設置したわけでございますけども、それ以後10年後に、東駅側の例をとれば、人口が急激にその後ふえてまいった経緯がございます。そうしますと、大変そういう状況の中で、富良野には中型のスーパーとしては市民生協がございますけども、そちらの方に品ぞろえがあるということで、人は流れていくと、こういう現象が起きて、衰退を重ねたとこういう現況であります。そういう現況を見ますと、富良野において、一つは、交通に自動車の活用が多くなりまして、歩いて買い物に行くというよりもむしろ、そういう交通、自分の車を持っている人たちが、率先して買い物に行ける、そういう社会形態に変わってきたとこういうことが現象としてあります。そうしますと、遠くまで行ける、こういうことですから、総体の状況からいきますと、そういうお年寄りだけの世帯だけがそういうところになかなか行けない状態が多くなってきたと。こういうのが富良野の大きな現象の一つだというふうに認識をいたしております。そういう認識の中でですね、交通の車を使っていける人を対象にして行政はやるのか。あるいは、そういう車社会の中での市民生活をどうその人たちのための状況づくりをしていくかと、こういう観点も含めてですね、市街地の俗に言う中心市街地の活性化をなぜやるかというと、そういう郊外に家がどんどんどんどん建ってきた。これ商店ができたから建つのではなくて、住宅がそういう形成の中で都市計画の範囲を広めて住宅が建っていった経緯がございますから、そういう広い状況の中での店の出店というのは、だんだん中心市街地ではできなくなった、駐車場を持たなければできないような状況になりましたから、現況としてはそういう状況に変わってきたと、こういうことですから、市街地の活性化をやるということで、ことしから、民間主導のマルシェがやって、大変好評でございますけど、ただし、これもこれから3年ぐらいの経過を見ないと、中心市街地の活性化に繋がったのか繋がらないのか。これは今の状況では、私は判断はなかなか難しいと感じているとこでございますけども、それらがスタートしたということですから、市街地における状況の中で、あるいは東駅側を1例をとって申し上げますけども、人口がいま6,000人以上もの住宅地域になっている。これらの人たちのそういう生活必需品の求める場所が遠くにあるということを考えますと、これはやはり、これからの富良野の状況の中でですね、十分地域の要望を含めた中で、あるいは市街の商店街の実態調査等も十分踏まえながら、今後の方策というものを明確に出していく時期が必ずここ近くやらなけばならないと、このようにいま考えているとこでございます。
再質問 3番 広瀬寛人
いま市長の答弁に実態調査をきちっとやっていかなければならないというお話もいただきましたし、また1回目の答弁の中でも、現時点では分布調査できていないが、これは大事なことだから着手をしたいという御答弁をいただきました。私はそのことによって、いわゆる政策を立て、そして市民生活のサービス向上につなげていくということは非常に大事なことだというふうに思っております。先ほどお話ししたように、要はいまも市長が言われたように車が運転できる年齢層の方はある程度郊外で全く問題ないというふうに私もこの買い物難民の視点からいくと考えております。車の運転できない方が、買い物をする場合の不便ということですんで、さきほど私が話しましたように、いわゆる公共交通不便地の500メートル、もしくはコミュニティーバスの実証実験にあったような200メートル、こういったものは非常に大きなキーワードだと思っております。こういった距離を斟酌をして、立地条件というもの、もしくは買い物のサービスの提供というものが大事だというふうに考えております。最後に、経済産業省の言われている施策ですね、先ほど市長が言われたような、お店が供給側から消費者の方に近づいていくという視点での施策は、全国各地でも多く取り組まれておりますが、この辺り、例えば東山でも西達布でもそうですけど、提言の中では公共施設の場所を流通業者に無償で貸与して、例えば週に1回だとか、一定期間を設けて販売をしてその場所に来てもらう等、いままでの現行ではなかなか難しい部分についても、取り組みを進めていくべきであるというふうに提言されてますが、そのあたりの取り組みについての方向性、市長はどのようにお考えでしょうか。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
広瀬議員の再々質問にお答えを申し上げたいと思います。確かに地域の事情、集落的にだんだん少なくなってきている地域について、お年寄りだけが残っている地域もふえてまいりました。ただその中で、現実的にお店がそこまで御用聞きに回れる状況づくりが、例えば、額だとかあるいは件数だとか、そういうものの基準が恐らく、実施する場合でもそういう限定条項が出てくるのかなとこんな感じを強くいたします。万一御用聞きしてマイナスなることは、商売しないわけでございますからそういう点も考え合わせながら、十分検討しなければなりませんけども、私はいま、富良野バスの位置づけが大変大きなこれからの時代においてですね、僻地に行く場合、昨日、宮田議員ともお話させていただきましたけど、公共交通というのは、やはりある程度の損得は感じてもですね、やらなければならない事業の一つでございますから、個人がそういう状況になっても、すぐやめてしまうという状況も出てくる可能性がございますので、私は、むしろできるんであれば、地域がそういう形の中で、地域で支え合う形の中で、車で支援できるような体制づくりができないのか。逆にご提案ありました販売を地域に持っていくのでなく、地域からそういうところに、買い物というのは目で楽しむ、そして自分で選択できる、こういう状況がなければ、私は生活として、本人にとっても満足いくような状況ではございませんので、そういうことも十分考え合わせながら、検討してまいりたいとこのように考えているとこでございます。