富良野市議会 平成19年第4回定例会 2007年12月17日
(1)新農業計画の考え方について/(2)広域連合について
2007年12月17日、富良野市議会の一般質問で、菊地敏紀議員が「新農業計画の考え方について」「広域連合について」について質問し、市長 能登芳昭、経済部長 石田博が答弁しました。
- 質問者
- 菊地敏紀 議員
- 答弁者
- 市長 能登芳昭、経済部長 石田博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 菊地敏紀
-登壇-さきの通告に従い、順次、簡潔に質問をさせていただきます。最初に、農業行政、新たな農業計画策定について、市の考え方について質問させていただきます。今、農業を取り巻く環境は、国際経済のグローバル化が進行し、農業分野も例外に漏れずグローバル化が進行し、市場原理の導入により、農産物価格は下落し、農業は衰退傾向が続いています。さらに、WTO、EPA交―31渉においての農産物の自由化の問題と、農業はかつてない厳しい状況にあります。このような環境の中で、国は、平成17年に新たな食料・農業・農村基本計画を策定し、農業者の自立に向けた経営体質強化と農村地域振興、食料の安定供給を指針として、農政の一大改革と称して、平成19年度より米政策改革、品目横断的経営安定対策、農地・水・環境保全向上対策を3本の柱として、新たな農業政策を進めております。しかし、この政策も、初年度から種々の問題点が指摘され、国は見直しを余儀なくされ、その検討に入っている現状であります。このような環境の中で富良野市においては、第2次農業計画が平成20年で終了するために、第3回定例会で農業計画審議会条例の一部を改正し、「農業計画審議会」から「農政審議会」に名称を変更されました。そして、11月19日、農政審議会が設置され、そこで新たな農業計画策定について審議するとのことであります。また、この計画は、中期的な施策の目標を明らかにし、平成21年には、富良野市食料・農業・農村基本条例を制定する予定であると伺っております。策定に当たって、4点について質問をいたします。1点目、農政審議会に改める理由は、趣旨と目的、農政審議会の位置づけ、さらに審議される内容は農政全般にわたって審議されるのかをお聞きいたします。2点目、富良野農業の現状をどのようにとらえているのか。第2次農業計画を基本とし、国の農業政策も考慮して、現段階での分析結果についてお伺いいたしたいと思います。3点目、富良野農業の今後の方向性についてでございます。分析結果から生じた結果を、行政はどのように判断をして、審議会に提案するのか。4点目、計画推進に当たって、具体的な推進計画はどのようなものか。―以上、4点について質問いたします。次に、一般行政、広域連合についてであります。この件につきましては、第3回定例会で東海林剛議員が5点について質問されております。私は、質問の議論経過から、広域連合の設立には一定の理解を示しますが、東海林議員との議論経過の中で市長は、「地方分権の推進とあわせ、国の三位一体改革による補助金の削減や交付税の見直しによる厳しい財政状況、さらには、少子高齢化進行、多様化する住民ニーズによる広域的行政運営と財政基盤を強化する必要に迫られているため、広域連合を志向した」とあります。議論経過を通してみても、広域連合という一つの自治の形を行政側の議論で論議されているように感じられます。そして、市長は、東海林議員の住民サービスなどの住民側から見た広域連合についての質問には答えておりません。私は、広域連合の一番大切なものは、広域連合で処理する一つ一つの事務事業が基盤強化によって、その事務事業の制度の中で住民が最大のサービスを受けることができることであると思います。そのような観点から、第3回定例会以後の富良野広域連合準備委員会協議会の協議経過の中から、5点について質問をさせていただきます。1点目、協議会設立時は八つの事務事業を選択し、検討していたが、4事業に決定した理由は何か。さらに、発足が1年延期になり、21年4月1日からになったのはなぜなのか。2点目、4事務事業は、既に一部事務組合で処理されている事務事業であるが、一部事務組合と広域連合の違いは何か。また、行政的な見方だけではなく、住民サイドから見ての明確な違いは何かお知らせいただきたいと思います。3点目、住民サービスについて、一部事務組合から広域連合に移行することによって、―32どのように住民サービスが向上するのか。また、どのような権限移譲を想定しているのかもお聞かせ願いたいと思います。4点目、負担金についてでありますが、この点につきましては、第3回定例会で東海林議員の質問に市長は、「構成市町村が応分かつ適正な負担となるよう、今後も協議を継続してまいります」と答えています。その後、幹事会が3回開催され、負担金の考え方について協議されているとお聞きしていますが、どのような協議内容だったか、具体的にお聞かせを願います。5点目、広域連合発足に向けて、基本的な考え方についてであります。事務事業を今後とも拡大していく考えがあるのか。また、合併を前提とした考え方には変わりはないのか。以上、質問いたしまして、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
-登壇-菊地議員の御質問にお答えいたします。1件目の新農業計画の考え方についての1点目、「農業計画審議会」から「農政審議会」に改めた理由でありますが、農業計画審議会につきましては、これまでの農業計画の策定に当たり、必要な事項についての調査審議のみを所掌事項として、市内の農業者及び学識経験者の5名以内の委員をもって構成されておりました。しかしながら、農業を取り巻く情勢の変化に伴い、農業生産の振興だけではなく、消費や地域という視点を取り入れる必要性があることから、市内農業者、学識経験者のほか、事業者、公募市民、農業団体の職員、関係行政機関の職員に委員の範囲を広げ、委員数も15名以内としたところでございます。また、所掌事項につきましても、農業計画の策定に加え、施策の実施状況及び農政に関する貴重な事項についても諮問できることとし、条例名を「農政審議会条例」に改正した―ものでございます。なお、今回、11月19日に設置した農政審議会は、新たな農業計画策定に係る審議をしていただくことを目的としており、審議終了までを委嘱期間としております。また、農政に関する重要事項については、諮問する必要があるときは、改めて委員を委嘱させていただきたいと考えているところでございます。次に、2点目の富良野農業の現状のとらえ方でありますが、平成11年度から平成20年度までを事業期間として策定された第2次農業計画に基づき、生産向上を改革するため、各種事業を実施してきたところでありますが、農家戸数の減少、農業就業人口の減少にはなかなか歯どめがかからない状況にあり、生産力の低下に直結する大きな問題と認識をいたしているところでございます。また、高齢化や農家戸数の減少に伴って規模拡大が進んでいる中、小麦や飼料作物の作付が増大する一方、主力作物である野菜の作付が大幅に減少する傾向にあります。一方、戦略的複合経営化を推進した結果、ハウス面積が拡大し、メロンやピーマンなどの園芸作物の作付が拡大する傾向にございます。また、経営規模の拡大に伴う1戸当たりの農業生産額の伸びに比べ、農産物価格の低迷や農地を中心に経営資源の分散による経営コストの圧縮が十分にできないことから、実際の手取りとなる生産農業所得の伸びが少ないものとなっているところでございます。また、WTO農業交渉やEPA交渉を初めとする国際化は、本市農業にも大きな影響が予想されるとともに、原油高による燃料代や資材の高騰、燃料用エタノール需要の増大による飼料の高騰によって、ますます農業を取り巻く環境は厳しい状況になると認識をいたしているところでございます。また、農村を取り巻く情勢も、人口の減少や高齢化、また、非農家との混住化などにより、地域の自治や合意形成といった集落の機―33能低下が起こっており、農村の地域社会の活動も厳しい状況の地区もあると認識をいたしているところでございます。国におきましては、平成17年に策定した食料・農業・農村基本計画に基づき経営所得安定対策大綱を定め、品目横断的経営安定対策、米政策改革推進対策、農地・水・環境保全向上対策を三本柱として大きな農政改革を実施し、担い手の支援による大規模化を目指し、施策を推進してきているところでありますが、本市農業におきましては、国の農業政策に基づきながら、規模拡大による大型化だけでなく、野菜の複合経営や施設園芸など多様な農業を維持・発展させていくこと、さらに、国土保全、自然環境保全や景観形成といった農業の持つ多面的機能を持続的に発揮できる農村づくりが必要であると考えているところであります。次に、3点目の富良野農業の今後の方向性でありますが、第2次農業計画の分析結果及び近年の農業を取り巻く情勢をもとに、現在、農協役職員、また指導農業士で構成する富良野農翔会などの農業関係団体の意見交換を行っており、労働力の減少に伴う生産力の低下、集落機能の低下や所得確保の方策などの課題について、農政審議会に提案しているところでございます。今後、さらに意見交換や農政審議会での議論を踏まえ、平成21年度からスタートする新たな農業計画の施策の柱や目標、内容などを組み立てていきたいと考えておるところでございます。次に、4点目の計画推進の方策でありますが、新たな農業計画の効率的な推進を目指すため、市といたしましては、自助・共助・公助を基本として、市は新たな農業計画に基づく総合的な施策を推進する責務があると考えております。また、農業者や農業関係団体などの責務や役割などにつきましては、農政審議会での議論を踏まえて明らかにしてまいりたいと考えているところでございます。―次に、2件目の広域連合についての1点目、事業の変更についてでありますが、広域連合準備委員会で、広域連合で処理することが可能な事務として、消防、環境衛生、学校給食、串内草地、国民健康保険、介護保険、火葬場、広域圏の八つの事務を選択し、幹事会や専門部会においてそれぞれ検討をしてまいりましたが、10月に開催しました準備委員会において、消防、環境衛生、学校給食、串内草地の四つの事務を広域連合で処理する方向性について確認をいたしました。これらの事務は、既に一部事務組合で処理をしておりますが、共通する事務の集約によって、さらに事務の円滑化と経営並びに量的縮減が図られるものと判断し、決定をいたしました。今回、広域連合での処理を見送りました事務のうち、国民健康保険、介護保険の事務につきましては、広域連合で処理を行うためにはさらに検討をすることが必要であることから、今後も委員会や幹事会において継続して協議することとしておるところでございます。また、火葬場及び広域圏事務につきましては、広域連合で処理することに課題も残されていることから、火葬場については広域連携で、また広域圏事務につきましては、現行と同様に地方自治法の規定に基づく協議会で、それぞれ実務をすることといたしたところでございます。また、20年から21年に伸びた理由といたしましては、学校給食などの道との協議が調いませんので、引き続き、協議を調える状況づくりのために、それらを含めて1年延期をいたしたところでございます。次に、2点目の一部事務組合と広域連合の相違点でありますが、広域連合はさまざまな広域的ニーズに柔軟かつ効率的に対応するとともに、権限移譲が受け入れられる制度となっております。一部事務組合との相違点、広域連合の特色は、広域的な行政ニーズに柔軟かつ複合的に―34対応できるとともに、広域的な調整を図り、実施しやすい仕組みとしていること、二つ目、広域連合が直接国や北海道から権限移譲が受けられること、三つ目、住民から条例の制定・改廃、規約の変更の要請など広域連合への直接請求が可能なことなどと、一部事務組合と比べ、より民主的な仕組みであることとともに、広域行政ニーズに対応し実施する事務の新たな拡大によって、効率的な行政運営が図られ、経費の縮減とサービスの向上も可能となっているところでございます。次に、3点目の住民サービスについてでありますが、広域連合を設置することにより、国や北海道から直接権限移譲の受け皿となることができることから、一市町村では住民ニーズが少ないために移譲を受けてはいなかった権限事務を受けることが可能となります。具体的な項目につきましては、今後さらに住民ニーズや効果など、十分に検討する必要がありますが、他の広域連合では液化石油ガスや火薬取締法に関する事務、介護保険における事業者の指定などについて知事から権限移譲がされている例もあります。また、権限移譲だけでなく、北海道が国から受けている委託事務を北海道からさらに再委託を受けるということも考えられますので、これらの事務を含めて、多面的に検討してまいりたいと考えておるところでございます。また、一部事務組合の広域連合への移行により、共通的な事務の集約化と消防の広域化によって、災害発生時における消防組織の出動体制の見直しによる充実強化も検討されており、住民にとって、より安全・安心で、質の高いサービスの提供を行うことが可能になると考えております。さらに、各市町村からの職員派遣に関しましても、各市町村がともに担うことを了解いただいており、富良野市からの職員派遣人員も減少することが予想されますので、市といたしましては、総体的に住民サービスの向上が期待されるところでございます。―次に、4点目の負担金についてでありますが、広域連合における市町村負担金につきましては、現在、各副市町村長等で構成する幹事会において具体的に検討を進めているところでありますが、広域連合での議会や各種行政委員に関する経費など、構成市町村が共通してかかる経費につきましては、均等な負担ということで検討をいたしております。また、事務局経費や施設の運営経費につきましては、各市町村の利用実績や受益の程度に基づいて算出する従量割、構成市町村の財政力に応じて算出する財政力割、施設等運営にかかる共通の経費として算出する均等割など、複合的な要素を絡めながら、客観的な指標を用いて、構成市町村が応分かつ適正な負担となるよう協議を継続してまいりたいと考えております。次に、5点目の広域連合発足に向けての基本的な考え方についてでありますが、広域連合制度は、広域的な行政ニーズに柔軟かつ効率的に対応することができる制度であります。構成市町村がより効率的で、住民サービスの向上のために広域化が必要と判断すれば、協議によって広域連合で処理する事務を拡大していく可能性を秘めております。そのため、今後も広域化する事務事業の調査研究を継続し、市民にとってメリットがある事務に関しましては、広域連合での処理を視野に入れ、行政を運営してまいりたいと考えております。次に、合併を前提とした考えはあるのかとの御質問でございますが、広域連合の設置は、富良野圏域5市町村の枠組みの尊重と共同歩調をとるとともに、将来、富良野圏域5市町村は一つであるという共通認識に立って推進をしているものと確信をいたしているところでございます。また、基礎自治体であるそれぞれの市町村は、独自のアイデンティティーを持って、それぞれの市町村行政を運営している状況でありますが、しかしながら、市町村を取り巻く―35環境は、今後もますます厳しい状況が続くものと判断をしておりますので、広域連合による行政実践の積み重ねと信頼関係の醸成が、富良野圏域の将来に向けた土壌づくりであると考えているところでございます。以上であります。
再質問 15番 菊地敏紀
順番に再質問に行きたいと思います。まず、農業計画から行きますけれども、私は、この市長の答弁は非常に模範解答だと思っておりますけれども、ただ、問題は、富良野市の農業計画をつくるのだということでございます。そして、そのつくる中の一番冒頭に、基本的な計画が書かれているのは、富良野市の農業計画策定に当たっては、国の基本計画と、それから北海道の第3期農業農村振興計画の趣旨を踏まえるとともに、富良野市のこのことが、整合性を保つのだという話でございます。これは、農業政策は、非常に国の施策、道の施策によって左右されるものとは思いますけれども、せっかく立派な、富良野が条例をつくると言っているのですから、やはりこの計画をつくるためには、目的をきちっと持たなければならないという考えがしております。そんな意味から、私は先ほども言いましたけれども、国の施策の中にも、農業者がみずから自立できる経営基盤の安定対策と、それから農村だとか地域の振興対策と、これは大きく国の施策も二つに分かれていると思います。それで、いろいろな意味からいきまして、この分析結果を見ますと、農村振興計画については、非常にきめ細かく第2次農業計画の中でも進めております。市長が常に言う「農村観光都市形成」という言葉は、これは今自分なりに考えてみますと、これは地域の振興のためにやる施策であります。それから、今、観光と農業を結びつけてというのも、これも広い意味では農業の自立に向かう施策か―もしれませんけれども、これはあくまでも地域の振興政策で、これは行政にとって大事な施策の一つであると、これには間違いないと思います。そんな意味で、定住を促進したり、農村と観光を結びつけて富良野を売るということは、これは大変いいことです。そして、それにあわせて地産地消だとか、富良野の農産物を非常にアピールするという施策は、これは地域の振興政策であって、決して農業の自立のための政策からいくと、ちょっと違うのでないかなという、これは私の考え方でございます。そんな意味で、私はやはりもう一つの産業として農業の自立を目指すための施策づくり、これが非常に大事だという感じがしております。そんな中で、今、国が進めている農政改革、3本の柱とありますけれども、品目横断について言いますと、この施策を続けていくことが富良野農業に本当に合っているのかということでございます。富良野の耕地面積1万町弱でございます。その中で国が進める10ヘクタールを一つのものとして考えたときには、これはすべての人が10ヘクタールではなくて、20ヘクタールも30ヘクタールもつくるわけでございまして、この施策が進むことによって富良野の農業人口や農家戸数というのは、黙って面積から割りますと、500戸ぐらいにしかなりません。そんな意味からいきましたら、500戸になったときに、本当に地域も崩壊しますし、そして、農業者がこの1万町の土地を、農業者は500戸の農業者で本当にこれが富良野農業を守っていけるのかということが非常に疑問に感じるところでございます。それでいろいろな話が長くなって申しわけございませんけれども、ちょっと言いますと、平成17年度に富良野市で離農が34戸でございます。そして、富良野の農業戸数、17年度は854戸と出ております。そし―36て、平均面積が11.1ヘクタール。それで、この中で、富良野は野菜を、9,424の中の野菜の占める割合というのは68%ございます。これが今このままでいきますと、平成27年では、予想では534戸、平均面積11.75ヘクタール。これを農業産出額でいきますと、平成17年度は168億7,000万円。これが平成27年度には143億8,000万円。戸当たりに直しますと、富良野市の農家生産額、これは17年度で1,935万円、20年度の予想は2,695万円。これが反当当たりの収入に直しますと、平成17年度では17万5,900円、これが20年度で予想しているのは15万8,529円でございます。そして、面積が7町もふえていながら、農業生産額が戸当たり760万円しか伸びないわけです。これでは農業としての産業基盤として本当にやっていけれるのかということでございます。そういうことからいきますと、どうも、計画ですからいいのですけれども、もう少し農業基盤をきちっと確立するためにはどうしたらいいかということを真剣に討議していっていただきたいと思います。それから、ちょっと参考で申しますけれども、農協が合併時に予想したのは、平成18年には1,943戸の農家がいるという数字になっております。ところが、実際には今、1,775戸でございます。非常にこの減少が多うございます。予想よりも168戸多くなっております。これからいきますと、今のこういう何というか、国の政策の中でやっている農業政策でいきますと、非常に本当に富良野農業が大丈夫なのかなという気がいたします。そして、ここで考えなければならないのは、農協は広域合併ですから、農家の反当収入を平成18年度では13万7,000円、そして、平成21年には13万6,000円に見ております。ここに非常に富良野市の農業と沿線の農業の差が3万近くございます。これは何かといいますと、これが富良野農業―の特質でございまして、富良野型農業でございます。この農業を続けていくことが、富良野農業にとってはいいことであって、それをどのようにやはり富良野型農業を持続させていくかという、そういうものをきちっとこの中で構築しなければ、農業というものが、本当に地域の、地域というか、富良野の基幹産業を担っていけるのかなという、私はそこら辺に疑問があります。やはり富良野のための農業政策をつくるということでございますから、国や道の指針に沿ってばかりではなくて、やはりそこには富良野としてのきちっとしたビジョンというか、道の計画にしても、国の計画にしても、短くて3年、長くて5年でございます。しかし、やはり富良野市として、これからの富良野の農業はこうあるべきだという、本当に10年も20年も続けるような農業のスタイルを考えていただかなければならないかと思います。一言申し上げますが、大変あれですけれども、転作が水田から野菜に変わるとき、ある経済団体が「一粒の種」という一冊の本を出して、そして、富良野の農業経営を大きく変えて、特色ある富良野型の農業を構築したという前例もございます。そんな意味からおきましても、市はもう少し生産向上に対してどのようなことを考えて、これから諮問をしていくのかなということをまず、1点お伺いいたしたいと思います。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
菊地議員の再質問にお答えを申し上げたいと思います。ただいま菊地議員から、一つは、国、道の指針に基づくものでなく、それぞれ富良野農業の自立を目指した施策を講じるべきでないかと、こういう御質問だったと記憶しておりますけれども、私も同感であります。しかし、現在の、先ほど菊地議員からの冒頭の御質問にありました国際化という状況の―37中で、日本の資源の少ない国の状況から考えますと、貿易ということがこれから国際の大きな基軸になっていくと私は判断をいたしております。そうしますと、必ず基軸を振興することによりますと、貿易そのものはバーターであります。向こうから入れるものについてこっちから出していく、そういうバーター貿易が今、これからさらに進んでいく状況になるのかなと、こういう感じがいたしております。そういう中で、国は昨年、大きな農業・農村基本計画の中で、品目横断という経営大綱が発表されました。米政策、さらに土地・水・環境と、こういう三つの柱を立てて国は農業施策として示したわけでございますけれども、それが全国的に全部合うのか合わないのか、あるいは農業経営をやっていて面積的なもの、あるいは耕作物のつくっていく品物によっては、面積要件、あるいは価格の安定度、こういったものがこれから農業経営に大きく左右するわけでございますから、私は富良野型農業というものは、もちろん国、道の施策というものを一つ念頭に置きながら、それを全部うのみするという形でなく、過去の経緯を踏まえた中で、農業が自立できる施策の構築をこれから関係機関を通じ、あるいは、これから農政審議会における状況づくりの中で、十分意見交換をする中で構築をしていくのが、私はこれは基本であると、このように認識をいたしているところでございます。もう一つは、先ほど御質問にあったとおり、離農が非常に進んでおります。これはやはり高齢化の問題、あるいは担い手、後継者の問題が不足して、農家自身が先を見越してのそういう状況づくりが出てきたのかなと、こういう感じがいたすところでございますけれども、これらについても、少なくともやはり富良野が農業で道を開けるような、若い人たちが育つ環境づくりもあわせてやっていかなければならないし、さらに加えて、そういう人たちの育成もやはり市として御支援をし―ていくような体制づくりも必要ではないかと。これがやはり農家減少の歯どめにかける大きな目的にもつながっていくのかなと、こういう感じがいたしているところでございます。なお、補足的に経済部長からありましたら、補足説明をさせていただきます。
答弁 経済部長 石田博(経済部長は2010年3月まで)
菊地議員の御質問にお答えさせていただきます。まず、お話の内容の1点目の国、道との整合性ということでございますが、これにつきましても、私ども的確に必要な補助事業等々につきましては導入を図っていくということから、整合性も図ってまいりたいと考えてございます。それから、2点目にもございました、19年度からございました三大改革ということで、現在、品目横断が出されてございましたが、品目横断、米の政策、それから農地・水ということで今取り組んでいるところでございます。特に、品目横断につきましては、昨今の新聞等々でも、なかなか効果的なものが発揮できないという状況もあるようでございますが、これについても現在、当市としても取り組んでいるところでございます。それから、富良野農業の特色ということでございますが、これにつきましても、従来の米の政策から転作を行いまして、昭和45年に転作がなされまして、富良野は大きな変換を行いました。その間、基盤整備事業、また構造改善事業等々で相当の条件整備ということで、土壌改良、または施設等々の整備を図ってきて、そして今日、野菜、特に高収益作物、園芸作物ということで導入を図ってまいったと。その中でも特に、第2次農業計画の中で戦略的複合経営化ということで、野菜のハウスを相当奨励してまいりまして、従来から比べ―38まして、約1.9倍程度にも面積がふえてきたということもございます。しかし、今、お話しのように、この中から農村のまず農家戸数が減少してきた。それに伴いまして、農業就業人口が減少してきた。さらに高齢化が進んできたと。こういう中から従来の野菜を中心としてきた経営がなかなか難しくなってきた。その反面、農地を利用するところの小麦及び飼料作物の導入が多くなってきた。それに伴いまして、農家1戸当たりの手取りの所得は、面積増に比べてなかなか伸びないという現状になってきているのかなと思います。それから、今後の状況でございますけれど、今後につきましては、富良野農業の特色でございますところの多様な、または安全・安心、または景観に配慮した農業等々の施策が必要でなかろうかと思っています。以上でございます。
再質問 15番 菊地敏紀
質問は簡潔にしております。答弁も簡潔にしてほしいと思います。持ち時間が18分しかございません。このうちに使ったのは、答弁が3分の2、これはちょっと議運にかけて、後でお話し合いをしていただきたいと思います。私は、やっていることは十分わかっています。ただ、問題は、生産基盤の構造をしっかりせということで。それで、国の今の施策の中にのっていきますと、生産者価格というのは本当に、麦で言いますと2,200円から2,300円です。あとは補助金で来て、黄色いゲタだとか青いゲタだとかって、わけのわからないもので。本当は資料があるので、ちゃんと話、15分しかないから、それは飛ばしますけれども、私の言いたいのは、富良野型農業というのは、なぜ3万5,000もよそよりか多いかということは、国に、国というか、先ほど市長が言った、農業がグローバル化しているか―らいろいろな問題が出ているのだと言うけれども、富良野でつくっている野菜が、これは国際価格と、タマネギを例にとってみますと、タマネギはきちっとよそから、政府は勧奨作物ですから、いざ困ったときには安定基金だとかいろいろあります。でも、タマネギだとかニンジンだとか、こういうものは、全然国際価格の中で争っている作物でございます。その中で、やはり富良野型農業というのは、そういう国際化の中でも扱える農作物があるのだということを十分認識していただきたいと思います。その中でのやはり生産構造をきちっとつくり上げることであって、圃場整備だとかそういうものは、土地改良事業はいいのですけれど、やはりここで問題なのは、先ほど言ったように農家人口の減少だとかいろいろございます。その中でやはり市が果たす役割というのは、その労働力だとかいろいろな農業がやらなければならないものが弱ってきている中に、何を補完できるかということです。私は、今一番大事なのは、農村において、やはり農村の基盤強化をするためには、労働力をどうやってやはり行政も、また、そこに携わる者たちが、どうやってその労働力を供給していきながら、富良野の戦略的複合経営という美しい言葉でございますけれども、富良野型農業をつくり上げていくかということであって、やはりそういう意味での生産基盤の構造をしっかりしなければならないということでございます。そして、富良野は、何といったって、何を言っても自給率420%もあるところには、生産から販売までの体制をどうつくり上げていくのかということも、これも経済団体はもとより、行政のやはり重い責任でもあると私は思います。それを果たすことによって、富良野の基幹産業は農業なのだという大きな立場で物を見れるわけでございます。そして、もう一つ言わせてもらいますと、農業が弱っていて地域振興と言うけれど、農業者が地域に貢献できないような生産基盤で―39は、これは絵にかいたもちのような形になりますので、そこら辺を少しきちっとした農業計画の中に入れてほしいという考えでございます。御答弁をお願いいたします。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
菊地議員の再質問にお答えをさせていただきますけれども、富良野は農業が基幹産業であるということであります。農業なくしては、市は成り立っていかないという大義的な考え方が当然であります。そこで、御質問ありました労働力の供給をこれからどう考えるのかと、こういう御質問でございますけれども、私もこの労働力の供給については、これから農業を行っていく状況の中で、大変大きな課題であるという認識をいたしております。ですから、個々の農家で労働力を雇う方法がこれから影響力としてどの程度になるのか、あるいはまた、別にそういう労働力を供給的なものをつくって、そこから労働力を提供していくような、そういう組織もこれはつくっていく必要性が行政として、関係機関を含めた中で、そういう方向で労働力の確保を考えていく必要性がこれから求められるのかなと。こういう状況づくりの中で、私は労働力の供給というのは判断をしていかなければならないと、このようにも感じているところでございます。それからもう一つは、農業そのものというのは、やはり本市の場合については、なかなか協働だとか、協業だとか、こういう言葉がなかなか過去に例を見ても難しい状況でございますけれども、私はこれからはやはり少なくとも法人的なものに、ある程度は少なくなってきますから、農家経営をやる方が少なくなってきますから、そういう法人組織をつくった中での経営対策ということもある程度は考えていく状況づくりをしなければならないのかなと、そういう感じもいたしていると―ころでございます。以上です。
再質問 15番 菊地敏紀
非常に課題が多かったものですから、納得いかないで次に進まなければならないことになりますけれど、広域連合のほうに移らせていただきますけれども、時間がもう10分しかございませんので、一つ一つやっていくわけにはまいりませんけれども、ちょっと感じていることをお聞かせ願いたいと思います。どうも市長の答弁から、本当に具体的な住民サービスというか、そういうものが伝わってきません。すべてこれ、行政サイドの中で経費の節減だとか、効率的な運営だとかということはいいのです。だけれど、本当に住民にとって何なのかなと。一部、何かいろいろとこう、仲間が、私、機械使えないものですからとっていただいた資料の中には、どうも広域連合と、それから一部事務組合の違いというのは、明確なものは本当にあらわれていないのです。そこで、この質問をしてもあれかなと思うのですけれども、もう少しやはり、もうこの事業をやるのだということでございますから、このことはどうなのだということをもう少し住民にわかりやすく御説明をしていただきたいなと思います。これが、そして経費の節減だとか何とかという話でございますけれども、決して本当に、この前から言っているように、経費の節減になるのかなということも疑問に感じられます。それと、広域連合というのは、富良野圏域5市町村に限られたものだけではないということでございます。とにかく基盤を強化するということになれば、富良野の5市町村だけではなくて、例えば、まだまだ住民サービスが向上できるのだよというのだったら、旭川であろうが、全道であろうが、全国であろう―40が、これは広域連合というのは延ばせるものでございます。それがどう見ても、富良野の5市町村の中での広域連合という判断から一歩も出ないわけです。そして、これを合併の土壌づくりだと言いますけれども、本来、広域連合と合併とは違う見地で見るのが正しいのでないかなという感じがします。それは、この前、我々も視察に行ってきまして、広域連合を見てきましたけれども、その中では、介護保険を一つの例にとってみますと、行政にすべての財政を任すのではなくて、やはり介護保険というのは国から来るお金もたくさんございます。そして、個人が払うお金もございます。こういうものはやはり基盤を大きくしなければ、小さなところではできないものが基盤が大きくなってやれるということは、これが住民サービスに直結していくことでございまして、今のうちの広域連合のスタートは、行政の財政健全化だとか、行政改革だとかという言葉の中で、何か発足する趣旨がちょっと違うのでないかなということが感じられます。そして、今、一部事務組合でやっているものは、これは財政はすべて市町村にございます。その中で、財政をそちらに預けておいて広域連合でやって、一部事務組合から広域連合に移っても、本当に効率的な運営ができて、そして市民のためのサービスの向上がそこの中で図られていけるのかなという疑問がございます。それともう一つ、やはり何といっても、最後になりますけれども、広域連合を設置した各自治体は、寄らば大樹ではなくて、やはり自分たちの行政でやらなければならないものはやらなければならないもので責任を持ってきちっとそれを明確にして、やはり広域連合のあり方を考えていっていただかなければならないのでないかと思います。そして、これが住民に、やはり今、広域連合、広域連合と言っていますけれども、市長と地域の住民との懇談会の中でも、行政側からは広域連合のことについての議題としては―持ち出しはしていませんよね。もう少し、ここまで来たら、住民にやはり一部事務組合はこうなのだけれども、広域連合はこうなのだ。そして、広域連合でいいものはやるのかやらないのかは別として、もう少しわかりやすい説明をきちっと行政としてするべきではないかなという感じがします。以上、質問いたしますので、御答弁をいただきたいと思います。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
菊地議員の広域連合に関する再質問にお答えを申し上げたいと思います。1点目の広域連合と一部事務組合の違いが明確でないと、こういう御質問だったと思うのですけれども、私は、長くなりますから短くやりますけれども、一部事務組合の中というのは、これはそれぞれ市町村が、将来展望として基盤整備をするために一部事務組合をつくっているわけです。これが一つございます。それから、広域連合そのものというのは、組織的には権限を移譲されたということが大きな違いであります。ですから、権限を持ってやるのと権限を持たないでやるのは大きな違いであると。それから、住民要求によってやはり広域連合の議会が要望にこたえていく組織体であると。こういうことが私は大きな違いであると御説明をさせていただきたいと思います。それから、広域連合をやることが市町村合併とは全然関係ないというお話のようでございましたけれども、私は当然、体質的に市町村合併というのは一つのものにするのですから、広域連合というのは連携をして連合してやるということですから、将来展望としては、その連合が広がっていくことが合併につながる土壌であるという私は認識をいたしているところでございまして、そういう意味で、それぞれ市町村においてこれから、今御指摘ございましたとおり、住民に説明できる―41体制づくりもあわせてやっていかなければならないと、このように考えているところでございます。
再質問 15番 菊地敏紀
市長は、権限を移譲してもらえるから、広域連合は明確な相違点が一部事務組合とあるのだという話でございますけれども、権限移譲されても、財政、財政というか、お金がそこについていかないで権限だけ移譲されても、全くそれは絵にかいたもちであって、本当にそれで機能できます、広域連合の一番悪いのは懐を各市町村が押さえていてですよ、あれの権限もいただける、この権限もいただけるといっても、5市町村が「うん」と返事しない限りは、決してその権限移譲がされても、財政的な裏づけがなかったら何もできないわけであって、これは構造的には非常に弱いものでないかなという感じがします。そして、私は、合併と広域連合を切り離したらいいのでないかというのは、時間がないですからあれですけれども、これはいろいろとうちの調査報告書にも書いてありますけれども、これはやはり佐賀県を見てきての私の感想でございます。ただ、問題は、時間ももう迫っておりますから、一言、やはり広域連合についてお話ししますと、先ほども言ったように、やはり寄らば大樹ではなくて、それぞれの行政が責任を持ってきちっとやるということが大事であって、そして、私は今、合併が云々だとか、広域連合云々と余りもう話をしなければしなくてもいいのでないかなということは、失礼ですけれども、個人的にはそう思っております。ということは、この前、旭川で、道主催の合併に関するフォーラムがございまして、行ったときには、今、29次の地方制度調査会がこれから審議をなされるわけでございますけれども、その中におきますと、今我々の―地域が、地域というか、富良野広域圏が抱えている問題は、こんなことを言ったら、ここで不適当な発言かもしれませんけれども、29次の調査会の中で、何らかの答えは出てくるのでないかなという感じがするわけでございます。そこで、富良野市がリーダーシップをとることは結構ですけれども、やはり少し、もう何年もかかってきてやってきた広域行政でございますけれども、せっかく今まで時間かけたのですから、もうしばらく時間をかけて、29次の調査結果が出てから、それからまたじっくり話し合ってもいいのでないかなという感じがしておりますけれども、その点1点についてだけ御質問させていただいて、終わらせていただきたいと思います。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
圏域の5市町村で自治のあり方ということで1年間協議して、その結論が広域連合を選択いたしたという事実がございます。それに基づいて広域連合を進めるという確認がされたわけでございまして、私は、広域連合についてそれぞれ5市町村の4町村の首長の意思をやはり尊重をしていかなければならないと、このように考えているところでございます。