深川市議会 令和5年第3回定例会 2023年9月7日
森林環境譲与税の活用
2023年9月7日、深川市議会の一般質問で、田畑陽美議員が「森林環境譲与税の活用」について質問し、市長 田中昌幸が答弁しました。
- 質問者
- 田畑陽美 議員
- 答弁者
- 市長 田中昌幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 田畑陽美
次の質問に入ります。森林環境譲与税の活用についてお伺いいたします。森林には、地球温暖化を防ぐ地球環境保全機能や土砂災害防止機能、水源涵養機能など、私たちが住むために欠かせない環境を保全してくれる重要な機能があります。また、様々な動植物のすみかとなる生物多様性保全機能や、木材やキノコの生産の場となる物質生産機能など、それに加え、私たちをリラックスさせてくれたりと、多くの暮らしに欠かせないものになっています。日本は、国土約7割が森林に覆われた森林大国でもあり、その中でも、私たちが住む北海道の森林面積は断トツの1位です。ただ、総面積に占める森林面積の割合の森林率で見ると、北海道が68%に対し、1位である高知県は84%で、人工林が65%と、林業が盛んに行われていることが分かります。日本の森林面積は、ほぼ変化がないのに対し、森林の蓄積量はどんどん増加しています。森林には多くの機能があり、森林が増えていくことはよいことではないかと考えてしまいますが、資源として利用できるにもかかわらず、放置され、そのことによって生じる問題もあります。そうならないよう、森林を間引き、手入れ、間伐することが必要になります。間伐されない森林は、木々の成長が悪くなり、木材としての価値が低下しますし、また、木が痩せ細り、幹や枝が細くなると、風や雪によって木が折れたり、倒れたりという被害を受けやすくなります。さらに、木々が混み合うと、地表に太陽の光が届かなくなるため、草木が生えず、地表がむき出しになると、野生動物がすみつけなくなったり、水源涵養機能が低下し、雨によって土砂災害が起きやすくなってしまいます。また、樹齢の長い木が、残り続ける伐採不足は、温暖化を加速させるおそれもあります。若い樹木が成長している間は、光合成による二酸化炭素吸収量が呼吸の放出量を上回りますが、木々が成長すると二酸化炭素の吸収量が減り、排出する二酸化炭素量のほうが多くなります。つまり、資源として活用できる大きさに成長した木を伐採せずにそのままにしてしまうと、新たな植樹もできず、地球温暖化防止機能は低下していくと言えます。海外では森林減少が、日本では放置林が問題となっているにもかかわらず、私たちが使用する多くの木材製品は、海外の森林を使用して作られており、森林破壊問題は他人事ではありません。森林破壊によって、温室効果ガスの排出が増加し、地球温暖化が進むと、地域によって干ばつが進行したり、集中豪雨や洪水が起こりやすくなるとされています。そうならないためにも、木材の活用促進や森林整備の促進など、取り組んでいかなければなりません。本市は、市区町村において上位の森林面積を保有しています。近年の異常気象が激甚化・頻発化している今だからこそ、改めて森林環境譲与税をしっかり活用し、森林を守り、育て、知る取組を積極的に進めていくことが必要になります。そこで、お伺いさせていただきます。1点目、本市でも、ウッドデビュー推進事業として、乳幼児に積み木をプレゼントする企画が開始されています。木のおもちゃは柔らかで、温かみが感じられます。また、木製の積み木は、丸、三角、四角とシンプルではありますが、そのため頭で思い描く創造力や創り出す創造力を育むとも言われており、木育にもつながっていきます。まだ始まったばかりではありますが、今後、木製パズルや椅子など、贈呈物や対象者などを拡大していく考えがあるのか伺います。2点目、森林整備などで伐採した木は、木材として公共建築物や公共事業などで使用することもできますが、これまでの本市の活用事例などについて伺います。3点目、森林環境教育への支援や普及啓発イベントは、森林の大切さを知る上でも大変有効だと考えますが、現在の取組状況と今後の考えについて伺います。4点目、森林環境譲与税の活用方法について、行政だけではなく、市民にも意見や提案などを寄せてもらう取組の考えについて伺います。
答弁 市長 田中昌幸
森林環境譲与税の活用についてお答えいたします。森林環境譲与税につきましては、市町村及び都道府県が実施する森林の整備及びその促進に関する施策の財源として、令和元年度より譲与されているものでありますが、本市におきましては、森林整備に関する施策を中心に、森林の有する公益的機能に関する普及啓発、木材の利用の促進などに活用しているところであります。初めに、1点目のウッドデビュー推進事業の今後の拡大の考えについてですが、本年度から開始したウッドデビュー推進事業につきましては、道産木材を使用した積み木を、希望者には名前と生年月日を積み木の蓋に彫り込んで、誕生の記念品として贈呈するものであり、7月19日以降、延べ27人の乳児に配付し、多くの子育て世代の方から喜びの声をいただいているところであります。質問の本事業の対象の拡大についてですが、木製パズルや椅子などの贈呈物や対象者を拡大していくことは、木に触れ親しむ機会のさらなる拡大につながり、重要な取組と考えております。議員も触れられたとおり、ウッドデビュー推進事業が開始から間もないことや、どの程度譲与税を活用できるかといったこともありますことから、まずは現状の取組を継続しながら、今後、事業の拡大について、十分検討していきたいと考えております。次に、2点目の木材の公共事業等でのこれまでの活用事例についてですが、本市におきまして、森林環境譲与税を活用した事例としては、新庁舎での市民が利用する椅子など、備品での道産木材を利用しているほか、森林環境譲与税は活用しておりませんが、新庁舎の内装材に道産木材を利用していることや、令和2年に開園した新中央保育園の2階の腰壁、平成30年に開校した深川中学校の腰壁やフローリングにも道産木材を使用しております。今後におきましても、市民の皆さんに木材のよさなどを広く普及啓発するためにも、森林環境譲与税は有効な手だてとなりますので、公共建築物や公共事業等における木材の利用を促進してまいりたいと考えております。次に、3点目、森林環境教育やイベントの現在の取組状況と今後の考え方についてですが、現在の取組状況につきましては、森林環境譲与税を活用し、都市建設課や深川市を緑にする会が主催する市民植樹祭、みどりの体験学習に要する経費への助成、空知地区指導林家連絡協議会による市内小学生を対象とした卒業記念サクラの植樹や森林散策・枝打ち体験のほか、北空知森林組合緑友会が主催する夏休み親子トンカチ教室などにも助成を行っております。また、本年度、児童生徒や市民の皆さんが、日常的に身近な場所で気軽に樹木と触れ親しむことができるよう、学校等敷地内の樹木等環境整備を行う木と触れ親しむ場の環境整備事業にも取り組むこととしております。今後につきましても、これら森林教育活動等の支援を継続し、森林の有する多面的機能の発揮など、森林の果たす役割等について、市民理解の醸成を図ってまいりたいと考えております。最後に、4点目の市民意見や提案の集約の考えについてですが、森林環境譲与税の活用に当たっては、現在、関係団体からの提案などを踏まえ、使途の方向性を決定しているところでありますが、市民の意見・提案も踏まえ、その使途を検討することは、市民の森林や木材に対する意識の向上や、活用方法の視野を広げる上でも非常に重要なことと考えております。このため、市民からの意見等集約について、どういった手法が望ましいかを含め、十分検討してまいりたいと考えております。