深川市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月4日
森林環境譲与税
2024年9月4日、深川市議会の一般質問で、田畑陽美議員が「森林環境譲与税」について質問し、市長 田中昌幸が答弁しました。
- 質問者
- 田畑陽美 議員
- 答弁者
- 市長 田中昌幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 田畑陽美
次の質問に入ります。森林環境譲与税についてお伺いいたします。令和6年度から、国内に住所を有する個人に対して課税される国税である森林環境税ですが、市区町村において、個人住民税均等割と合わせて1人年額1,000円が課税されています。この税収は、全額が森林環境譲与税として都道府県、市区町村に譲与され、それぞれの地域の実情に応じて間伐など森林整備、林業の担い手育成及びその促進に関する事業を幅広く弾力的に実施するための財源として活用されます。その配分基準は、これまで私有林人工林面積50%、林業就業者数20%、人口30%でした。そのため、東京都のように森林が少ない自治体でも、人口が多ければ一定の金額が配分されることになっており、森林を抱えながら人口過疎に悩む自治体からは、不満の声が多く上がっていました。森林の多い市町村が、必要な森林整備をより一層推進することができるよう、都市部の自治体が大幅な減収とならぬようにと、森林面積の割合を50%から55%に引き上げ、人口割合は30%から25%に引き下げられました。この見直しが、本市にとってプラスになるものと願っています。森林の有する公益的機能は、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源の涵養など、私たち国民に広く恩恵を与えるものであり、適切な森林の整備等を進めていくことは、我が国の国土や国民の命を守ることにつながる一方で、所有者や境界が分からない森林の増加、担い手の不足等が大きな課題となっています。森林環境譲与税を活用し、本市においても、森林整備や担い手育成など、課題解決に向けた取組を期待します。また、近年関心が高まっているJ-クレジット制度ですが、道内でも徐々に参加が増えてきているようです。この制度は、省エネルギー設備の導入や、森林経営などの取組によるCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を、クレジットとして国が認証する制度であり、環境省、経済産業省、農林水産省が共同で運営しています。本制度を活用してクレジットを創出し、また、創出されたクレジットの活用を通じ、地球温暖化対策への積極的な取組のPRを行うことや、クレジットを企業等に売却することで、売却益を得ることができます。中標津町では、地域の暮らしを守る格子状防風林の健全育成のため、防風林の一部を定期的に間伐しており、これにより森林のCO2吸収量が高まり、クレジットを創出しました。クレジットは、北海道内の事業で排出されるCO2のカーボン・オフセットに利用され、中標津町は、クレジットの売却益をさらなる間伐や植栽費用に活用し、J-クレジット制度への参加で、低炭素社会の実現に貢献しています。また、北海道ではゼロカーボン北海道の実現に貢献するため、森林由来のクレジットの創出に関心のある森林所有者等を対象に、J-クレジット制度に関する相談窓口を設置したようです。そこで、3点についてお伺いいたします。1点目、私有林人工林面積、人口による配分基準が変更になりましたが、本市にとって、森林環境譲与税がどのように変わるのかお伺いいたします。2点目、本市が掲げているゼロカーボンシティふかがわの実現に向け、カーボンニュートラルに貢献する森林づくりのさらなる促進が必要と考えますが、企業や自治体などの取組によって排出削減、吸収された温室効果ガスを、クレジットとして国が認証し、取引できるようにしたJ-クレジット制度の導入など、今後の取組として有効的なものと思いますが、市の考えについてお伺いいたします。3点目、令和6年度から、個人住民税に年間1,000円を上乗せする森林環境税の徴収が開始されています。市政の方針では、市民理解を醸成するための木育の促進に努めるとありましたが、森林環境譲与税の活用について、市民の意見を募ることも有効だと思いますが、市の考えを伺います。
答弁 市長 田中昌幸
森林環境譲与税についてお答えいたします。森林環境譲与税につきましては、市町村及び都道府県が実施する森林の整備及びその促進に関する施策の財源として、令和元年度より譲与されているものでありまして、本市におきましては、森林整備に関する施策を中心に、森林整備への市民に向けた普及啓発、木材の利用の促進などに活用しているところであります。その一方で、田畑議員が触れられたとおり、本年度から、森林環境譲与税の財源となる森林環境税が、個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額1,000円が徴収されることとなったものであります。初めに、1点目の配分基準の変更に伴い、森林環境譲与税がどのように変わるかについてでありますが、令和6年度税制改正の大綱により、森林環境譲与税の譲与基準が変更され、先ほど質問の中にもありましたとおり、これまで私有林の人工林面積で50%、就業従業者数20%、人口30%の譲与割合であったものが、私有林の人工林面積においては50%を5%アップして55%へ、人口においては、その分30%から5%削減し、25%に変更になったことに伴いまして、私有林人工林面積の多い深川市への譲与額につきましては、北海道の試算によりますと、3,416万円から453万円増の3,869万円となる見込みとなっております。次に、2点目の森林づくりに係るJ-クレジット制度の導入など今後の取組についてですが、本市におきましては、昨年3月2日にゼロカーボンシティふかがわを宣言したところでありますが、その実現に向けては、森林を適切に整備、保全し、森林によるCO2吸収量の維持、増加を推進していくことが非常に重要と考えているところであります。質問のJ-クレジット制度の導入についてですが、本制度につきましては、森林管理等による温室効果ガスの排出削減量や吸収量を、クレジットとして国が認証する制度であり、クレジットを創出、販売することで木材販売収入以外の売却益の獲得が可能となります。また、さらなる森林整備につながることなどのメリットがあるものですが、これらの取組については、有効な手段であると考えるものの、航空レーザーによる森林調査、クレジット発行までの事務手続や現地調査の実施、二酸化炭素吸収量の報告、クレジットの販売先の確保など様々な事務作業が発生するほか、細かな要件等もあります。このため、現在北海道において試行的に実施している道有林での取組について、そのノウハウが提供されることになっておりますので、それらを参考に検討してまいりたいと考えております。なお、森林づくりに関する本市の取組といたしましては、現在、私有林の保育間伐や森林作業道の補修等に対する支援などのほか、本年度から新たな取組として、被害地造林や下刈り事業に対しても支援を行うこととしておりますが、今後におきましても、これまで取り組んできた森林整備に対する支援を継続しながら、林業専用道の新規整備にも取り組むなど、より一層の森林づくりの促進に努めてまいりたいと考えております。次に、3点目の森林環境譲与税の活用に係る市民からの意見聴取についてですが、森林環境譲与税の活用に当たっては、現在、関係団体からの提案などを踏まえ、使途の方向性を決定しておりますけれども、市民の意見・提案を踏まえ、その使途を検討することは、市民の森林や木材に対する意識の向上や、使用方法の視野を広げる上でも非常に重要なことと考えております。このため、現在、専門的知識を有しております市有林運営委員会の委員さんから意見をいただくことを検討しておりますが、それ以外からの意見を募ることについても、どういった手法があるのかを含め、十分検討してまいりたいと考えております。