みんなの議会

深川市議会 令和元年第2回定例会 2019年7月8日

アイヌ民族

2019年7月8日、深川市議会の一般質問で、北名照美議員が「アイヌ民族」について質問し、副市長 平山泰樹、教育部長 小林功欣、議会事務局長 伊藤澄男が答弁しました。

質問者
北名照美 議員
答弁者
副市長 平山泰樹、教育部長 小林功欣、議会事務局長 伊藤澄男

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 北名照美

最後の質問は、アイヌ民族についてです。きのうの北海道新聞に出ていました。これは空知版となるのか、「地域の話題」と上に書いてあるけれども、タイトルは「アイヌの痛み理解して初めて、多文化共生は実現する」ということで、これは講演の内容ですね。石原真衣さんというアイヌの血を引く方で、北海道大学大学院専門研究員の講演した中身を書いて、非常に僕は心打たれるものがありました。アイヌ民族は、北海道の先住民族であり、尊敬されるべき存在のはずでありますが、実態は余りにもかけ離れ、尊敬とは真逆の立場に追いやられてきたし、今もその延長線上にあるという問題が多く存在しています。これは私たち和人、シャモにとっても、恥ずべきことで、一刻も早く解決、解消すべきテーマであります。ちなみに、同じくきのうの北海道新聞の10面に市川守弘弁護士の著書「アイヌの法的地位と国の不正義」という本の紹介が載っています。市川さんというのは、私も懇意にしているといえば少し語弊がありますが、深川市の談合事件、住民訴訟での弁護士をお願いした方であります。3点聞きます。1、アイヌ新法についての評価と問題点。2、アイヌ民族へのリスペクト及び学校教育、社会教育での取り組み。3、アイヌ民族文化団体との連携による講演会の開催。以上についてお伺いいたします。

答弁 副市長 平山泰樹(副市長は2020年3月まで)

アイヌ民族について、3点の質問をいただきましたけれども、私からは1点目と2点目のリスペクトについて答弁させていただきます。アイヌの人々につきましては、明治以降、北海道開拓及び1899年に制定されました北海道旧土人保護法等により、同化政策により、土地や狩猟、漁労などの生活基盤、そして母語であるアイヌ語や文化などを奪われた苦難の歴史がありました。その後、100年余りを経て、1997年、アイヌ文化振興法が制定され、2007年の「先住民族の権利に関する国際連合宣言」の採択や、翌年の衆参両院本会議における「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を受けまして、本年、2019年4月19日に「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」、いわゆるアイヌ新法、またはアイヌ民族支援法とも言われておりますけれども、これが議決されまして、令和元年5月24日に施行されたところでございます。法律の内容につきましては、アイヌの人々を先住民族であるとの認識を示しまして、アイヌの人々が民族として、誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会を目指すことを目的とするものでございます。アイヌ民族への継続的な支援を行うため、政府は総合的かつ効果的な推進を図るための基本方針を策定する、市町村においても推進計画の策定を促し、認定された計画に対しては、事業実施に必要な交付金を交付することになっております。また、法律の特例措置として、国有林野の林産物採取の特例措置や、サケの捕獲などの知事の配慮などが盛り込まれているところでございます。また、現在、北海道白老町に建設中の「民族共生象徴空間」、これは国立アイヌ民族博物館や国立民族共生公園などから成るものですけれども、その管理や入場料に関する措置を定め、さらにアイヌ政策推進本部の設置を内容とするものでございます。そこで、1点目の質問についてですけれども、この法律は、今申し上げたとおりの内容でございまして、アイヌの方々は先住民族であるという認識を示す、そしてアイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に向けて、従来の文化振興だけではなくて、地域の振興、産業の振興、観光の振興等を含む支援を行う新たな交付金制度、そしてアイヌ施策の効率的な推進を図るための各種措置を盛り込んでおります。これまでの取り組みに比べて、さらに踏み込んだ内容となっておりまして、いかなる差別も受けない権利を有するという規定をした「先住民族の権利に関する国連宣言」の延長上にある法律であると受けとめてございます。一方では、新法における課題については、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」の中で、これは全46条にわたる大変長いものなのですけれども、先住民族の権利の擁護を宣言しているのですが、先住民族の土地ですとか、領域、あるいは資源に関する権利についても、この宣言は規定しておりますけれども、新法ではこれが明記されていないということで、アイヌの方々の生活保障や生活向上などが不十分ではないかという指摘もあるところでございます。しかしながら、不十分とはいいながらも、アイヌの人々を先住民族として認めていることや各種支援を盛り込んだことなど、この法律の施行によりまして、アイヌの人々の誇りが尊重される社会への第一歩として、大きな意義のあるものではないかと考えてございます。2点目のアイヌ民族へのリスペクトといいますか、人権啓発についての質問をいただいております。人権啓発につきましては、市では旭川法務局及び人権擁護委員と連携しながら取り組んでいるところでございまして、人権啓発活動といたしまして、旭川地方法務局では、その活動の強調事項として、女性の人権、子供の人権、高齢者の人権、障がいを理由とする偏見や差別をなくそう、そしてアイヌの人々に対する偏見や差別をなくそうなど、17の項目を挙げて、一体的に人権啓発活動として取り組んでいるところでございます。このことから、本市では、より広い意味での人権啓発等に向けて取り組んでいるところであり、今後におきましても、旭川地方法務局及び人権擁護委員における人権に関する取り組みにあわせて、アイヌ民族への偏見や差別の解消を目指しての人権啓発に取り組んでまいりたいと考えております。

答弁 教育部長 小林功欣(教育部長は2020年3月まで)

私からは、アイヌ民族についての質問の2点目のうち、学校教育、社会教育での取り組みについてと3点目の講演会開催の考えについてお答えいたします。初めに、学校教育での取り組みについてですが、本市におけるアイヌ民族についての学習機会としましては、小学校では3・4年生用に作成しました「社会科副読本ふかがわ」の中にアイヌの人々の暮らしについて掲載しているほか、北海道の名づけ親と言われる松浦武四郎の探検日誌から、アイヌ語の地名を含んだ当時の深川の記述などにも触れております。さらに、5年生になりますと、社会科の教科書でアイヌの人々の暮らしに加えて、アイヌ民族の文化について学び、6年生では、江戸幕府とアイヌ民族との交易を中心としたかかわりについて学習しております。また、中学校では、社会科の地理・歴史の分野において、先住民族として言語や宗教などで独自性を有するアイヌ民族の文化や他地域との交易などについて、小学校で学習したことを発展させた内容で学び、加えて公民の分野においては、アイヌ民族への差別についても触れるなど、学習を深めております。次に、社会教育での取り組みについてですが、本市の地名については、アイヌ語に由来するものが数多く残されていることから、市民に地名の由来を周知し、理解を深めていただくため、平成21年に教育委員会でアイヌ語地名を紹介する冊子を作成し、その内容を市のホームページで紹介しているほか、市内や空知管内のアイヌ語地名及びよく使われるアイヌ語の単語を紹介するパネルを作成し、生きがい文化センターの郷土資料館に向かう廊下に展示しております。最後に、3点目のアイヌ民族文化財団との連携による講演会の開催についてですけれども、深川市では、アイヌ伝統文化の保存振興等の事業を行う「アイヌ民族文化財団」の前身であります「財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構」の助成を受けまして、平成20年、21年にアイヌの文化に関する講演会を開催しております。それ以降は開催されていませんが、現在ではアイヌ民族文化財団によって、アイヌ語やアイヌ文化の振興のための各種講座が開設されているほか、アイヌ文化を普及するためにアイヌの歴史、音楽、儀式等の専門的な知識を有するアドバイザーを、希望する5人以上の団体・グループ等に派遣する事業なども行われており、市のかかわりがなくても、講演会や研修会などの開催が可能となっておりますので、希望される団体やアイヌについて知りたいという方々に対しましては、こうしたアイヌ民族文化財団が実施している各種事業の情報提供などに努めてまいりたいと考えております。

再質問 14番 北名照美

再質問。最後、紹介するではなくて、行政としてやるということを求めます。それで、差別、偏見の一番の問題は何かというと、差別は実態の反映なんです。意識だけれども、そのことを言って、再質問とします。

答弁 教育部長 小林功欣(教育部長は2020年3月まで)

再質問にお答え申し上げます。市が積極的にやるべきとのことでありますけれども、教育委員会が開催する各種事業につきましては、社会教育委員でありますとか、生涯学習推進員の方々の意見を聞くとともに、各行事に参加された市民の皆さんから寄せられたアンケートの結果などをもとに、実施時期や開催規模などを検討し、翌年の事業として予算化しているものでありまして、これまではアイヌに関する事業等の要望、意見がなかったことから、開催されていないものでございます。

再々質問 14番 北名照美

再々質問。だから、要望はなかったと言うけれども、これは大事な問題だから、和人にとって、北海道にとって、ぜひやっていって、積極的な姿勢を見たい。そういう立場で皆さんに聞いてみるなり、考えてみるなりしてほしいということです。

答弁 教育部長 小林功欣(教育部長は2020年3月まで)

再々質問にお答え申し上げます。アイヌに関する講演会につきましては、現在はアイヌ民族文化財団による、先ほども申し上げましたメニューが用意されておりますので、そうした場合にはそちらを活用いただきまして、市が費用をかけて開催する事業につきましては、ほかからの助成等がない事業に振り向けさせていただければと考えております。

答弁 議会事務局長 伊藤澄男(議会事務局長は2021年3月まで)

先ほど北名市議のほうからの項目4、公共施設のバリアフリー対応についての再質問で、全道他市の状況というところがありました。現在、調査中でございまして、まとまりましたら答弁書で配付させていただきたいと思います。会議規則第65条2、市長その他の関係機関が質疑及び質問に対し直ちに答弁しがたい場合において、答弁書を提出したときは、議長はその写しを議員に配付すると規定されているものでございます。調査次第、会期中に全議員に配付させていただきます。よろしくお願いします。

出典:深川市議会 令和元年第2回定例会 2019年7月8日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる