深川市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月3日
マイナンバー法
2015年12月3日、深川市議会の一般質問で、佐々木一夫議員が「マイナンバー法」について質問し、市長 山下貴史、市民福祉部長 籔友博、企画総務部次長 小杉邦久が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木一夫 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史、市民福祉部長 籔友博、企画総務部次長 小杉邦久
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 佐々木一夫
通告に従い質問させていただきます。質問の1点目、マイナンバー法についてであります。いわゆる戦争法案と言われる安保法案の強行採決に続いて、毒素条項と言われるISD条項をそのままにTPP条約の大筋合意を進める等、この安倍政権はまさに息を吐くようにうそをつく政権であると思っています。さきの定例会において、いわゆるマイナンバー法改正に伴い、条例改正がありました。市行政からの説明は、行政手続の簡素化という市民へのメリットのみが説明されました。ところが、その後、ちまたでは有名キャスターによる特集番組もあり、これで一番活気づいているのは詐欺業界という放映がされていました。また、現在も特集を組んで、月曜日から金曜日まで継続的に放映している番組もあります。先進諸外国の例からも、あまたの詐欺事件や情報漏えいが懸念される等、国民生活でのデメリットも喧伝されており、先日も深川市内での道新かわら版にも新税創設の可能性等に言及されておりました。また、先日は全国でマイナンバー法の違憲訴訟も提起されております。私自身も9月の第3回市議会定例会終了後、約2週間かけてマイナンバー法の問題点を指摘したビラを約7,000枚、自分でも約4,000枚配ってまいりました。そのときに交流した少なくない市民の方々が、この法制度に不満や不安を感じていることがよくわかりました。要は少なくない市民が、この法制度が決して市民にとってのメリットとは思っていないのだということを確信した次第でございます。私も元市の職員です。その立場、経験に鑑みますと、一面、私ども市職員はまず役人といいますか、官吏といいますか、そういった立場として、上級官庁、国の決定方針には従うという原則的前提に立ちます。だが、もう一つ、深川市民のしもべとして、パブリックサーバントとしての立場があり、例えば国からの指示・命令があったとしても、それが深川市民のためになるのか、あるいはそれによって起こり得る事態について、市民に説明、ときには注意喚起することも、地方自治の原則からいって自治体職員としての責務であると考えております。この制度自体が、やってみないとわからないことが余りにも多く、将来起こり得る事態は完全には想定できかねると思いますが、何かあった場合については、市の職員が矢面に立たされる事態も想定されますし、決して国や、あるいは外郭団体が矢面に立つことはないのだと思っております。さきのテレビ番組ではありませんが、既に先進諸外国においては、さまざまな問題が起きています。国の指示・指導に従ったとはいえ、法制度設定及び実施に伴うデメリットにつきましては、市議会に提案した市行政も、それを認めた議会にも責任があるのではと思っています。そういった考え方のもとに質問させていただきます。なお、本制度設定の責任は本来国であり、特に現時点で自治体としてわかることは限られているかもしれませんけれども、深川市行政として、わかる範囲で結構でございますので、市民への説明の第一歩と思って、質問に答えてくださいますようお願いいたします。質問の1番目といたしまして、既に通知カードが市民に送付されておりますが、その送付されたパーセンテージは、市民及び国民総体としてどうなのでしょうか。11月末現在等の区切りで結構でございます。その実態と、そして1月の法施行期日における見通しを伺いたいと思います。2番目、本年度予算に780万円余りの全額国庫補助による予算が計上されておりますけれども、通知カード及び個人番号カード等作成発行委託費として、地方公共団体情報システム機構、略してJ-LISにそのまま渡るものと聞いておりますが、それはそういうものなのか、どうなのか、伺いたいと思います。通知は、全市民対象であり、個人カードは希望者のみの対象と思いますが、例えばカード1枚当たりの単価及び積算根拠について伺います。3番目、そもそもJ-LISとは何なのでしょうか。役員は旧自治省出身者ほか複数おるようですけれども、実務はここでやっているのでしょうか。実際にはNTTなどのIT企業で、要するに民間人が個人情報業務を行っているのではないでしょうかということを伺います。4番目でございます。さきの定例会では本制度のメリットとして、行政手続の簡素化ばかりが喧伝されておりましたけれども、一番の問題は、情報漏えいと成り済まし詐欺等でございます。先進諸外国の実例をどの程度認識されているのか伺います。5番目、官庁同市は情報提供ネットワークシステムを介し、市民はインターネット上のマイナポータルシステムで個人情報のやりとりの記録が確認できるようですけれども、その利用開始年度及び市民周知についてお伺いいたします。6番目でございます。先進諸国の例があり、3年後には民間もつながるため、ますます情報漏えいの危険性が増すと考えておりますが、法では不正取得等実行者の懲罰の重科が規定されているようですが、被害者への補償についてはどうなのか、もし補償規定がないのなら、必要である旨、市として国に具申する機会とか、あるいはその考え方がないのかお伺いいたします。7番目、改正個人情報保護法では、国民の預貯金情報、医療情報を含む情報を外国機関及び外国第三者に情報提供する規定が新設されました。その第三者とは誰であり、どのような必要が生じて、この法律条項ができたのか伺います。その規定がもしも別法律であるのであれば、その法律名も伺います。8番目、本制度における個人情報の適用を拡大し、増税及び年金削減にも利用されるという情報もありますが、その可能性はどうなのでしょうか。本当に市の説明どおり市民にメリットのある制度と言えるのでしょうか、さらなる増税、新税の設定及び天下り機関の新増設等、行政及び行政官僚のメリットばかりしか見えないのではと私は思っておりますけれども、これについて市の見解を伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
マイナンバー法に関する質問のうち、1点目から7点目までの事実関係等に関する、やや技術的なお尋ねに関しましては、この後、担当部長からお答えさせていただくこととしまして、私からは、初めに制度全般の論点かと思われます8点目のマイナンバー制度における市民のメリット等に関するお尋ねにお答えいたします。マイナンバー制度のメリットにつきましては、これまでの議会論議、あるいはまた市民広報紙などで市民周知に努めてきているところでございますが、改めて申し上げますと、メリットの一つ目としましては、マイナンバーによって、間違いなくその人に関する情報であると特定できる情報が出てまいります。特定することが可能になりますことから、国の省庁や地方自治体は、個人の情報を連携して活用することができるようになるといったメリット。それまでの手続に際して、ご本人がいろいろ役所に来て申請される際にいろいろな関係する役所を回って、必要書類を整理しなければいけなかったわけでありますが、そういった煩雑な書類を省略することができるようになるなど、年金や福祉などの面倒な手続が簡単になるであろうというメリットが一つ挙げられるかと思います。それから、二つ目には、役所が市民の皆様方の情報の照合、あるいはデータを入力するといった際に、これまでは照合や入力のたびにお名前や住所を打ち込むといった作業が必要となっておりますが、こうした職員の重複作業が恐らく削減されることとなるために、手続の処理が早く、また正確にできるようになるだろうという効率化のメリットが二つ目であります。それから、三つ目に、マイナンバーによって本人の所得や給付を正確に把握することができるために、不当にさまざまな負担を免れるといったことや、あるいは不正な受給といったことを防止する抑止効果も期待できるのではないか。つまり課税等の公平性を確保しやすくなるといったことによりまして、まさに真に手を差し伸べるべき社会的に弱い立場の方々へのきめ細かな支援が可能になるといったメリットも考えられるのではなかろうか。それが、三つ目のメリットと認識しております。議員から今指摘がありましたが、増税とか、年金の削減に利用されるのではないかといった、懸念もあろうかと思いますが、それよりはむしろ脱税や年金の不正受給防止といったことに役立つことから、マイナンバー制度が市民サービスの利便性を高めることにつながるとともに、公平・公正な社会を実現していくための社会基盤として必要なものということから導入されたものでありますので、今後におきまして、国はそういった観点から利用範囲を拡大・充実するといった方針も示しているようであります。実際のところ、ことし9月にも法律改正が行われまして、この法律改正によって、金融機関に対する社会保障制度における資力調査や税務調査などで利用できる預貯金口座へのマイナンバーの付番といったことや、特定健康診査情報の管理、予防接種歴の自治体間の情報連携などの医療分野における利用範囲の拡大といったことで既に決定されているところでございます。そのようなことを申し上げておりますが、ただ、こうしたマイナンバー制度のメリットや制度の内容といったことについての市民の理解の度合いというものは、客観的に十分進んでいるとは言えない状況かと思います。私自身としても十分ではないと感じておりますことから、今後は市としまして、市民周知にさらに強力に取り組む、それとあわせて国に対しても、この先混乱のない円滑な制度導入、定着に向けた取り組みをお願いすべく、市長会などを通じて、しっかり対応してまいりたいと考えているところでございます。
答弁 市民福祉部長 籔友博(市民福祉部長は2017年3月まで)
私からは質問の1点目及び2点目についてお答え申し上げます。初めに、1点目の通知カードの送付状況であります。ご承知のように通知カードは本年10月より配達が開始されておりますが、本市の1万1,123世帯分の送付は11月4日から開始され、11月15日までに終了したと深川郵便局より連絡を受けております。なお、転送不要の簡易書留のため、郵便局に転送届を提出されている世帯や不在で受け取れず、郵便局での保管期間が過ぎてしまった通知カードにつきましては、郵便局から市に返戻されます。なお、11月30日時点で市に返戻された通知カードは1,051通となっております。市では、これら返戻分について、改めて受領案内の文書を送付しておりますが、これまでに462世帯の方が市民課の窓口で通知カードを受け取られています。ちなみに11月30日現在の本市の交付率は95.07%となっております。また、全国の送付状況につきましては、総務省自治行政局において11月30日を期限に通知カード返戻率等調査が行われ、現時点ではまだ結果がまとまっておりませんので、正確には承知しておりませんが、報道によりますと、日本郵便から一部地域において初回の送付の完了は、当初の11月末から12月にずれ込む場合があると発表があったとのことでございます。次に、2点目の個人番号カード等に係る経費の国庫補助と積算根拠についてでございます。通知カード及び個人番号カードの発行等に関する事務については、市町村の事務負担の軽減と費用削減を図るため、全国の市町村は総務省令に基づき、関連事務を地方公共団体情報システム機構に対して一括して委任する仕組みをとってございます。そこで、質問の国の補助金の流れでありますが、委任事務に要する費用は、各市町村が交付金として当該システム機構に交付することになっており、各市町村が交付した交付金に対して国は10分の10を補助するという仕組みとなっております。また、個人番号カード等に係る経費の積算根拠につきましては、国は平成27年度の個人番号カードの作成枚数を1,000万枚と想定し、今年度のシステム機構への交付金総額を約443億円と見込み、この額を全国の市町村で人口案分した額を補助する形となっております。本市のシステム機構への交付金額783万円は、国が本市の住民基本台帳の人口をもとに算出し示したものでございます。この交付金の算定に当たりましては、通知カード・個人番号カードの製造、発行費用や郵送料、マイナンバーコールセンターの運営費用など、経費の内訳項目が示されておりますが、通知カード・個人番号カード1枚当たりの単価でありますとか、数量といった積算の詳細は示されていないところでございます。なお、国は年度末における個人番号カードの交付枚数の実績に応じ精算を行うとしており、その詳細な時期や方法については、今後文書で通知されることとなっております。
答弁 企画総務部次長 小杉邦久(企画総務部次長は2016年12月まで)
私からは質問の3点目から7点目までの5点の質問についてお答えさせていただきます。初めに、3点目のJ-LISの業務についてでございます。地方公共団体情報システム機構、J-LISは、自治体が共同して運営する組織として、地方公共団体情報システム機構法に基づいて設置された法人でございまして、住民基本台帳法やマイナンバー法等におきましても、住基ネットの管理・監視等の業務やマイナンバーの付番業務等、J-LISが担うべき事務が規定されているものでございます。また、J-LISはその前身でございます財団法人地方自治情報センターの時代から都道府県のシステムの共同処理の受託など、自治体の情報システムの共同化や運用の支援を行ってきておりまして、最近は特に情報セキュリティー対策における自治体支援を強化してきているものでございます。そうしたJ-LISは内部に専門技術者を置いておりまして、その専門技術者が、議員からお話がありましたように、民間の専門技術者と協力して業務に当たっているものでございます。もちろんその際には本市も同様でございますけれども、民間事業者との間で秘密保持契約、守秘義務契約を結びながら、個人情報の厳格な保護を図っていると承知しております。次に、4点目の諸外国の事例の認識についてでございます。マイナンバー制度は、諸外国におきましても、ドイツやアメリカなど主要各国で既に導入されておりまして、先進国の中では日本は最後発と承知しております。諸外国の制度の中には、番号の記入だけで手続ができる運用形態をとっている場合や番号の利活用に制限を設けず、民間の商業活動にも自由に使用させているといったような例もあったと聞いております。そこで、日本におけるマイナンバー制度の導入に当たりましては、より安全な運用が可能となりますように、行政手続でマイナンバーの記入を求める際には、番号の記入だけで済ませるのではなくて、番号の確認と本人確認を厳格に行いまして、成り済ましの防止をするといったような措置を導入しております。また、マイナンバーの民間商用利用につきましては認めないという形をとっておりまして、マイナンバーの利用に関しましては、法により規定する行政事務に限定しているというものでございます。こうした制度面とシステム面の両面から構築された安全対策は、最初にお話しいたしました諸外国の事例も国は十分に参考にした上で組み立てられているものと認識しています。続きまして、5点目の情報提供ネットワークシステムとマイナポータルの利用開始年度と市民周知についてお答えいたします。国の機関や自治体間の情報連携を行います情報提供ネットワークシステムは、国の機関におきましては平成29年1月から、自治体におきましては29年7月から利用開始となっております。また、いつどこの役所で個人情報のやりとりがなされたか市民の皆さんがみずから確認することができる情報提供記録開示システム、マイナポータルのことでございますが、このマイナポータルの利用開始が平成29年1月からの予定となっております。マイナポータルなどの概要につきましては、既に広報紙やホームページなどでお知らせしておりますけれども、現在、国においてシステムの設計がまだ進められている段階でございます。その辺の詳細がまた明らかになってまいりましたならば、改めて市民の皆さんに具体的なお知らせをさせていただきたいと思います。続きまして、6点目でございます。情報漏えい被害への補償についての質問でございます。マイナンバー法の中には、被害発生時の補償規定といったものはございません。ただ、例えば6月に発生いたしました日本年金機構からの個人情報の流出事案の処理に関しまして、厚生労働省は万一流出した情報を悪用して、別な人物が受給者に成り済ましたため、本来の受給者が年金を受け取れないといったような被害が発生した場合には、だまし取られた年金額は国が本人に支払うという措置をとっております。このように被害発生時の補償につきましては、原因者が特定できた場合は別でございましょうが、それ以外の場合は個々の制度の中で救済されていくものと認識しています。そのようなことから、補償規定について、今の段階で国に要請等を行う考えはございません。まずは情報漏えいなどが起こらないように、市民の皆さんが被害に遭われることのないよう、安全な制度運営に努めていくことが肝要であろうと考えております。最後に、7点目でございます。改正個人情報保護法についての質問がございましたが、質問の改正個人情報保護法の改正部分でございますけれども、これは、民間事業者が収集した個人情報の取り扱いに対する規定でございまして、民間事業者の取り扱いの規定の見直しが行われたものであり、行政事務上の個人情報はこれには含まれておりません。したがいまして、市としては、この詳細については把握しておりません。
質問 6番 佐々木一夫
一言、二言申し上げさせていただきますけれども、市民福祉部長の答弁をもちまして、結局のところは、市が納めるべき手数料というのは、基本的に国等が決めていて、自分らでは一切積算していないということが一つわかりました。それと、市長の説明でも脱税の問題とか、そういったことについてわかりました。