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深川市議会 平成24年第4回定例会 2012年12月11日

農業の担い手確保対策

2012年12月11日、深川市議会の一般質問で、鶴岡恵司議員が「農業の担い手確保対策」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。

質問者
鶴岡恵司 議員
答弁者
市長 山下貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 鶴岡恵司

最後の質問に移りたいと思います。最後に、農業の担い手育成・確保対策についてであります。今、組合員の減少に伴い、最近、営農組合の再編に取り組んだ一已地区以外のメム・音江・多度志・納内の4地区で営農組合の統合・再編に向けた協議が行われていて、新年度には新たな営農組合に再編されます。納内地区では、今後の動向も踏まえ、現状の7営農組合を1営農組合に統合する協議が調い、今月25日に設立総会を開催する予定となっています。今後、組合数が一層減少すると見込まれる中、地域が共通認識を持って地域農業を守っていかなくてはならないとの思いがあるわけであります。私も農業の担い手対策については、昨年の第2回定例会において取り上げさせていただきましたが、今回は納内地区の実態について地区の営農組合長会に理解いただき、地域の実態に詳しいJAきたそらち金融・共済部納内支所の担当職員に基礎データを作成していただき、状況を整理させていただいたところ、非常に深刻な状況でありますので、今回その中身について触れさせていただき、改めて農業の担い手育成・確保についての市長の見解をお伺いしたいと思います。納内には果樹もあるわけですが、残念ながら果樹に携わる方は、すべて70歳以上の高齢の方でありますので、今回の数字には入れていません。年齢を問わず、実際に生産活動に労働を提供している方はすべて農業従事者としてカウントしています。納内では現在、水田面積1,318.3ヘクタール、一般畑97.19ヘクタール、田・畑合計で1,415.49ヘクタールの耕作面積であり、水田1,318.3ヘクタールのうち、200.13ヘクタールで転作を実施していますので、実際の水稲の作付は1,118.17ヘクタール、ソバ、麦、青果、花卉等の畑作物が297.32ヘクタールであります。1,415.49ヘクタールの農地を現在、個人82戸、法人8団体、法人8団体のうち7法人が1戸法人であります。また、残りの1法人も2戸で構成されています。90の経営体で経営し、総従事者数は226人であります。年代別に整理しますと、20代、10人、30代、27人、40代、24人、50代、47人、60代、77人、70歳以上が41人であります。大まかに割合で整理しますと、60歳以上が52%、50代が21%、50歳未満の方が61人で27%であります。もちろん若い世代の方は今後ふえることが予想されますが、現状では大幅な増強は見込めない状況であります。77歳まで農業に従事できると仮定しても、水田では向こう5年間で16戸が離農し、74.51ヘクタールの農地が、さらに次の5年間では11戸が離農し、75.18ヘクタールの農地が売買または賃貸に出されると見込まれ、10年後には農家戸数は8法人、55戸になると見込まれます。さらに分析すると、10年後に残ると予測される8法人、55戸の現在の平均水田経営面積が18.5ヘクタールであり、また個人経営の55戸のうち、個々の事情により11戸が、従事者が1人となる可能性があり、また現在は従事者が3人以上いるところであっても、高齢により農業生産から離れる、また体調を壊して従事できないことも考えられることから、今後規模を拡大できる経営体は限られると予想され、10年後には100ヘクタール程度の不耕作地が発生する可能性があるとのことであります。これは先日いただいた市勢ハンドブックにある市内の年齢・男女別農業従事世帯員数で見ても、市内全体が同じような傾向であると思われます。こうした現状にあるわけですから、農業の担い手育成・確保は、深川市農業の継続にとって最重要課題であります。農業に興味を持ち、就農を志す方は少なくないと聞いています。しかしながら、実際に就農された方は非常に少ないわけであります。まず農作業をする体ができ、農作業になれるのに数年かかるでしょうし、さらに技術の習得に数年、また自然環境の中で農作物を栽培するので、収入・経営を安定させるには、さらに時間がかかることになります。深川市では、平成21年度から担い手対策としてアグリサポート事業を実施しています。今年1人、明年1人、アグリサポート事業から離れて、既存の農業法人に加わり就農を目指すと伺っています。こうしたアグリサポート事業等で就農へ向けての基礎的研修をし、既存の農業者、農業法人で就農に向けてのさらなる実践的研修をして、就農へ進む仕組みをつくることが、新規就農者にとっても、受け入れる農家・地域にとっても取り組みやすいと思われます。そうした過程の中で、国・道・市の新規就農者への支援を効果的に活用することが必要であると考えます。また、一方で家族農業がほとんどであり、さきに触れたような事情で家族労働力に変動が生じます。今後は減る場合が多くなることから、農地の集積が進んでいる現状では、家族労働力が減ることで、規模縮小・離農を考えざるを得ない状況になるケースも考えられるところです。地域全体の農業従事者・労働力が減少する中では、地域で労働力を効果的に融通できる仕組みをつくる必要性があると思います。それには営農集落、比較的大規模な農業法人をイメージし、検討せざるを得ない状況にあると思われます。過去にあった大型機械を効率的に活用することを目的としたようなハード面の発想ではなく、人・農地・技術等の地域資源の有益な活用を目指すものであり、むしろソフト面での対応であり、行政・JA・農業者等が、将来の担い手確保に向け対応すべきと考えるところです。そこで、1点目に現状認識について、2点目に担い手育成・確保に向けた取り組みについて、3点目に大規模法人経営の支援についてお尋ねします。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

農業の担い手確保対策ということで、質問がありました点にお答え申し上げます。まず現状認識についてでありますが、今、鶴岡議員の大変詳細な問題提起に本当にすべて尽きていると言っても過言ではございません。深川市における農業経営の実態ということで申し上げますと、深川市農業委員会の業務報告書の中で示されておりますが、平成23年度末における深川市内における農業経営主の年齢というのが出ております。60歳以上の方の占める割合が40%、50歳以上ということで区切りますと76%という高い数字になっておりまして、このまま推移すれば、今後、一層高齢化が進み、また離農も進行するということになろうかと思います。そういったことから農家戸数や、また農業従事者数の減少に伴いまして地域全体としての農業生産力の低下や、それぞれが規模拡大をしてまいりますと、それに伴いまして経営内の労働過重という問題が出てくるのではないかといったことが大変懸念されるわけでございます。また一方で、農家子弟のUターン部分も含めた新規の就農者の数というのは、近年、年間10人程度で推移いたしておりまして、これはやはり低い数字と言わざるを得ないわけでございます。この面からも、やはり今後の地域の農業労働力、農業の担い手を真剣に確保していくことが重要な課題になっていると認識しておりまして、本市としましては、市内の若手農業者の育成とともに、経営内での経営者の経営継承というか、経営移譲というか、そういったものの促進、さらには農外から地域の農業法人などへの就職、あるいはまた完全な意味での新規就農でもいいわけでありますが、要するに本市の農業の将来を担う意欲と能力のある多様な担い手の確保ということが急務であると認識いたしております。また、将来的には離農される方の農地の引き受けということを、これまでも周りの農家の方々がやってこられたわけでありますが、そうしたことを通じた個別経営の規模拡大ということも、議員も言われましたように、やはり限界が生じてくるであろうと考えられますことから、地域における集団的な農業生産を維持する何らかの仕組みも真剣に検討していくことが必要になってくるものと認識しているところでございます。2点目ということで、担い手育成・確保に向けた取り組みについてであります。ご承知のように政府は今年度から、いわゆる青年の就農意欲の喚起、それから就農後の定着促進を図るために、青年就農給付金制度を始めまして、交付を開始しております。また、これとあわせてというか、これ以前からも新規就農者等に対しまして、関係機関・団体と連携した就農啓発でありますとか就農相談、あるいは研修時の支援、就農支援資金の貸し付けなど、就農について総合的に、政府としてはそれなりの施策を用意して実施してきているということが言えるかと思います。一方、本市におきましても、深川市新規就農者確保対策事業という名称のもとで、新規就農予定者に対して住宅の提供やあっせん、それから就農支援資金の助成などといったことを行っておりまして、また今年度から、これは深川市だけがというのではありませんが、北空知1市5町をエリアといたしました「北空知農業後継者育成支援協議会」が設立されまして、「北育ち元気塾」を開設して、そして新規就農者等を対象に基本技術の講習を行うなど、若手農業者の育成・確保を図るという取り組みが行われているところでもございます。また、平成21年度から、議員が言われましたように実施しておりますアグリサポート事業は、まさに担い手の育成・確保ということを第一目的にいたしまして、そこで就農希望者を雇用し、そうした人たちがより実践的な技術を身につけ、地域に定着できるようにしていくことをねらいとしてやっているわけでございますが、やはり先進農家などにいろいろお世話になるなり仕事に行くなりして、研修する期間を通じて関係指導機関や、周りの農家の皆さん方に認知してもらう、あるいは良好な関係をつくるといったことは、やはり重要なことでございまして、今アグリサポート事業をやってきておりますが、北海道の他の市町村の新規就農者受け入れ支援の内容、あるいは成功事例のようなものをもう少し掘り下げて勉強したいと思っておりまして、それらを受けてより効率的、効果的にアグリサポート事業の目的が達成されるように、来年度以降に向けて事業内容の充実ということを図ってまいりたいと考えているところでございます。3点目の大規模法人経営の支援についてでございますが、農業経営の法人化は、一般に言われることでありますが、経営管理能力の向上とか、あるいは機械、施設の合理化、それから経営の多角化といったことに大変有効な存在であるということで、法人経営そのものにそういったメリットがあるということのほかに、また地域で見た場合に、離農者でありますとか高齢となられた農家の農地や農作業を引き受ける主体としての法人、それから広い意味では雇用を創出し、そして新規に就農する者の育成の場ともなるということ、それから地域農業、地域社会を支える経済主体としての役割など、法人自体のメリットのほかに法人が果たす社会的な役割といったことも期待できるものでございますので、やはり法人化の推進ということは、農政上の大きな課題の一つとなっているわけでございます。本市においても今後、議員からお話があったように担い手を確保していく、減少する中でそれを確保していくという観点から、また個別農業経営の中で労働過重と先ほど申し上げましたが、これが懸念される状況にもなってきておりますので、繰り返しになりますが、地域における農地の受け手として、また人材育成や確保、労働力の提供などといった役割を果たす組織としての地域における法人の設立、運営など、地域における農業経営の法人化という大きな動きに対して、本市として前向きにというか、JAきたそらちとも十分に連携、相談しながら、何らかの形でそういった方向に動いていけるように取り組みを検討してまいりたいと思っております。何か具体的にこれをやるという手法を持っているわけではありませんが、法人化というのも大きな課題であるということは十分認識しておりますので、それに向かっての施策を検討してまいりたい、研究してまいりたいと思っているところでございます。

出典:深川市議会 平成24年第4回定例会 2012年12月11日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる