深川市議会 平成24年第3回定例会 2012年9月5日
国民健康保険制度について
2012年9月5日、深川市議会の一般質問で、小田雅一議員が「国民健康保険制度について」質問し、市民福祉部長 瀬川慎が答弁しました。
- 質問者
- 小田雅一 議員
- 答弁者
- 市民福祉部長 瀬川慎
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 小田雅一
次に、国民健康保険制度について伺います。ある農業者から、このまま国保税が上がり続けると、とても経営が成り立たないと言われました。日本社会は皆保険です。何らかの組織に入ることが前提とされております。社会保険、共済制度といった種類がありますが、市町村を保険者とした国民健康保険の中で、農業者、自営業者、退職者、高齢者などが加入されており、一言で言うならば低所得者が主な構成員となっているわけであります。その中で、特に所得100万円未満の国保世帯が45%を占めている状況と、加えて国保税の総世帯に対して軽減世帯数の割合を見てみますと、平成22年度では51.9%、23年度では53.7%と着実にふえてきている現状であります。このような状況の中で、今後を見ても中間所得者層以上の負担がより大きくなってくるかと思います。平成24年度においては、農業所得の増加によって、特に基礎課税分の限度額超過世帯が219世帯となり、23年度よりも141世帯上回っており、結果としては税収が確保され、税率等の改正はされませんでした。しかしながら、今後の国保税の問題は、高齢化社会の到来に伴い、年々退職者が増加し、1人当たりの医療費がふえていくことが考えられます。我が家においても年寄りを抱えておりますし、いずれは我が身という思いを持ちながら生活しておりますが、制度本来の考え方である公平化という基本的考えに立ちますと、低・中・高所得者間で均衡が保たれなければならないわけであります。中間所得者層以上の負担をもって制度が守られ、本来の医療保険事業であるべきものが、弱者を守る社会保障的状況になってきてはいないか私は疑問を感じます。制度改正がなされない限り、現制度の中で最大の努力を尽くさなければなりませんが、毎年の特定健康診査等事業を実施する中で、生活習慣病を減らし、市民が健康な生活が送れること、この取り組みによって必然的に医療費削減につながっているわけでありますから、今後とも多くの市民へ周知をしていただきたいと考えます。また、準備基金残高が7,000万円余りとなり、厳しい状況となってきておりますが、私は、国・道に対してこれまで以上の財政支援を求めていくことも必要と思いますし、高齢化する世代構成、大きな支出を抱える制度の維持を、市町村という地方自治で行うことに根本的な難しさが出てきたと思います。広域化も視野に入れた取り組みが将来必要と考えるところであります。そこで、1点目、深川市の今の国民健康保険制度の問題点と将来に向けた考えについてお伺いします。2点目、医療費の削減という意味合いで、近年の特定健康診査等事業の実施状況について。以上、2点について伺います。
答弁 市民福祉部長 瀬川慎(市民福祉部長は2013年3月まで)
ただいま、国民健康保険制度に関しまして2点の質問をいただきました。まず最初に、今の国民健康保険制度の問題点と将来の考え方についてでありますが、昭和36年、国民健康保険が創設された当初より、財政基盤の脆弱性というものが指摘されておりましたけれども、近年において、高齢化の進展によりまして、医療費の増加と低所得階層の増加という、いわゆる構造的な問題がなお一層顕著になってきております。加えて、議員の質問にもありましたとおり、会社などを退職された方たちが国保に流入してくる、そういう現状もございます。ここで、一つ目の大きな問題として、被保険者の年齢構成が非常に高く、医療費も高い水準にあるということが挙げられるかと思います。次に、市町村国保においては、被保険者数が3,000人未満のいわゆる小規模保険者と言われる保険者が全体の4分の1を占めている状況にあり、高齢で所得水準も低い被保険者が多数加入していることから、ここで二つ目の問題として、国保保険者の財政力が非常に弱いということが挙げられます。以上申し上げました二つは、国保に内在する構造的な問題でありますが、この二つから導き出される三つ目の問題として、国保保険者の広域化、すなわち再編をどのように進めていくかということが挙げられると考えております。以上申しました国保に内在する構造的な問題から、財政の脆弱性が指摘されており、現状のまま進むのであれば、国民皆保険の中核となっている国保制度を維持できないのではないかと考えております。まさにこれが今の国民健康保険制度にかかわる大きな問題点であると認識しております。そこで、このような状況から、本市といたしましては、これまでも国に対しまして、高齢者医療制度の見直しとあわせて、国民健康保険制度における都道府県単位による広域化、あるいは低所得者に対する7割、5割、2割の軽減措置の拡大、こういったことを早期に実現できるよう、国保連合会あるいは北海道市長会を通して全国市長会に要望するなど、国に対してしっかりと要望を続けてきているところでございます。次に、国保に対する将来の考え方についてでありますが、議員もご承知のとおり、今国会で最大の焦点となりました社会保障と税の一体改革関連8法案が8月10日に可決・成立されました。このことによって、厚生労働省は、今年の4月に成立しました改正国保法と相まって、この二つの法律によって市町村国保の財政基盤の強化策と財政運営の都道府県化を推進することとしておりまして、平成27年度ベースで申し上げると、約2,200億円に及ぶ公費を投入することとしております。蛇足になるかもしれませんが、いろいろと調べていくと、果たして2,200億円で足りるのかという疑問はありますけれども、そういった形でしっかりと財源を確保していくと国は言っております。その一方で、高齢者医療制度のあり方など、まだ結論が出ていない分につきましては、今後、内閣府が設置する社会保障制度改革国民会議の議論に委ねられることになりましたけれども、やはり市としては、国民皆保険として日本の医療制度を支えてきた国保制度を安定的に持続させることが最重要課題だと考えておりますし、そのためには、何よりも国が中心となって、国保財政の基盤強化、そして国保の広域化を進めていく、それが責務であろうと考えております。したがいまして、今後におきましても国の動きに注視しながら、北海道市長会とも連携をとり、必要に応じて要請活動を行うとともに、本市が国保保険者となっている間におきましても、しっかりと財政の健全性を維持しながら、安定した保険給付事業の運営に努力し、医療のセーフティネットとしての役割を十分果たしてまいりたいと考えております。次に、2点目といたしまして、医療費削減の観点での、近年の特定健康診査等事業の実施状況についてであります。特定健診につきましては、ご案内のとおり平成20年度から実施しておりまして、高齢者の医療の確保に関する法律に基づきまして実施しております。詳細な中身については、昨年7月の第2回市議会定例会で小田議員の質問に対してお答えさせていただいておりますので、この部分については省略させていただきながら、今回の質問に触れられておりますとおり、特定健診については、市民の皆さんが年に一度健康チェックをして、安心した生活を送っていただくとともに、中・長期的には、これも議員の質問にありましたとおり、医療費の削減につながる重要な事業だと認識しております。したがいまして、年2回でありますが、春と秋の2回、広報紙に掲載したり、年度初めに健診の年間スケジュールを記載した健康カレンダーを全戸配布するなど、さらには地区別町内会長会議などの場を活用しまして、機会あるごとに健診の重要性を説明して受診勧奨に努めているところであります。また、受診の結果、内臓脂肪症候群に該当する、あるいは予備群に該当した方たちには、保健師、管理栄養士による生活習慣改善を図るための特定保健指導も実施しているところであります。近年の特定健診の実施状況でありますが、初年度と2年度目におきましては目標値をクリアしているのですが、平成22年度におきましては、残念ながら目標値50%に対して受診率45.4%、23年度におきましては確定数値ではありませんけれども、目標値60%に対して受診率43.7%の見込みとなっております。減少した要因につきまして検証してみますと、前年度から引き続いて受けている方の数が72%と減少しているということがわかりました。それから、受診率の非常に高い高齢者が75歳以上になって、この方たちが高齢者医療に移行していくということも言えます。その一方で、新規に対象となる40歳の方の数が少ないところに受診率減少の要因があるのではないかと分析しております。したがいまして、市民の健康増進、医療費の削減・適正化のための特定健診の受診勧奨につきましては、今後においても、新規の対象者を含めて、40歳、50歳代の比較的若い方たちの受診勧奨に重点を置くとともに、継続して受診していただく方々が減少しておりますので、健診の必要性を一層丁寧に説明しながら、電話勧奨などを活用し、多くの方々に受診していただけるように鋭意努力してまいりたいと考えております。