遠軽町議会 令和6年第6回定例会 2024年9月6日
公共交通の維持・活性化への取り組みについて
2024年9月6日、遠軽町議会の一般質問で、戸松恵子議員が「公共交通の維持・活性化への取り組みについて」質問し、町長 佐々木修一、企画課長 中原誉が答弁しました。
- 質問者
- 戸松恵子 議員
- 答弁者
- 町長 佐々木修一、企画課長 中原誉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 6番 戸松恵子
私は質問通告書に従って質問します。公共交通の維持・活性化への取組について。遠軽町の高齢化が進み、運転免許証を返納する人も増えていく中で、通院や買物などの生活交通確保が課題になっています。自分で自動車の運転ができなくなっても、この場所で暮らし続けていけるのかが、高齢者の深刻な悩みでもあります。安心して住み続けられる地域づくりのために、交通ネットワークの充実を図り、持続可能な公共交通の構築のため、現在、国土交通省が「共創・MaaS実証プロジェクト」を公募しており、地域の多様な関係者の共創により、地域交通の維持・活性化に取り組むという実証事業に補助が出ております。身近なところでは、網走市が「どこバス」という事業を2020年8月から行っています。「どこバス」は、利用者が呼びたいタイミングで、インターネットや電話で予約し、AIが自動で最適な経路を導き出し、リアルタイムに最適な車両配車ができます。路線バスより、乗客がいる区間だけ運行するため、無駄が大幅に減少。運転手の労働時間は平均で3割削減。路線バスに比べて車体が小さく、走行距離も少なくなり、ガソリン代、経費も削減されています。この「どこバス」の推進体制は、運行全体のコーディネートは網走市や地元のバス会社などです。さらに、名寄市は、AI型オンデマンドバス「のるーと」を採用しています。この「のるーと」は、路線バスとタクシーの中間的位置づけで取り組まれ、この実施主体は名寄市や地元のバス、ハイヤー会社です。遠軽町も今後、国のいろいろな取組、補助金などを活用し、遠軽町のタクシー会社やバス会社とも共同して地域交通の維持・デマンド化を図っていくべきだと考えますが、町の見解を伺います。以上です。
答弁 町長 佐々木修一
戸松議員の御質問、公共交通の維持・活性化への取組についてお答えいたします。本町では、本年3月に湧別町及び佐呂間町と共同で、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく遠軽地区地域公共交通計画を策定したところです。同計画において、公共交通サービスの提供は、人口減少が続く本地域において、安心して住み続けられる地域づくりに重要なものと位置づけ、持続可能で利便性の高い交通システムの構築を目指しています。計画策定に当たっては、令和3年度から地域公共交通アドバイザーを招聘し、利用者や交通事業者などとの意見交換を重ねるとともに、バス利用者へのアンケート調査なども行い、地域にとって最適な交通システムを検討してまいりました。その結果として、地域公共交通の喫緊の課題を運転手不足と公費負担の増嵩であると位置づけし、これに対応するために町内バス路線の総合的な見直しを主な施策としたところです。現在、計画に位置づけたバス路線の見直しについて関係者との調整を進めており、準備ができ次第、実施をしていく予定です。また、計画策定に伴い、バス運行経費の一部に地域内フィーダー系統確保維持費国庫補助を新たに受けるための事務手続も進めているところであります。また、本年5月には遠軽地域を主に運行していたタクシー事業者の廃業がありました。それ以前から、タクシー輸送の利便性低下についても地域公共交通における重要な課題であると捉えており、対策を検討するよう既に担当に指示をしているところであります。刻々と変化する町の状況の中で、常に変化に対応した公共交通の在り方を模索し続ける必要があります。今後も交通事業者、利用者、代表などが構成員となっている遠軽町地域公共交通会議や遠軽地区地域公共交通活性化協議会、その他関係者との意見交換を密にしながら、継続的に対策を検討してまいります。その中で、網走市や名寄市において実施されているAIオンデマンド型交通などデジタル技術の活用も課題解決の一つの手段になるかもしれません。このようなデジタル技術の活用に当たっては、システム利用料や機器導入などの費用負担が課題となっています。その財源対策としては、「共創・MaaS実証プロジェクト」などの補助制度の活用も考えられます。以上でございます。
質問 6番 戸松恵子
先ほどの遠軽地区地域公共交通計画、私も全部読ませてもらいました。それで、現在生田原で運行されているデマンドタクシーなのですけれども、遠軽町の豊里で降りなければならいということで、生田原地域の人たちからは、やはり遠軽の市街地まで運行してほしいという要望の声が上がっています。また、今言いましたこの遠軽地区地域公共交通計画の中で、50ページなのですけれども、遠軽町における意見交換結果概要の社名淵地区の意見なのですけれども、「交通インフラとして移動手段の確保は必要だが、バスではなくタクシーの利活用も有効だと思う」という意見がありました。やはり今、高齢化が進んでいますので、どうしても足腰が弱ってきて、路線バスやJRが使えれば一番いいのですけれども、それもやはりもうしんどいというお年寄りも実際に出てきているので、理想的には、やはりドア・ツー・ドアのタクシーだと思うのです。それで、乗り合いで予約ができる、またある程度の料金も抑えられているデマンドタクシーというものが、やはり一番望ましいのではないかと私は考えています。それで、かつてなのですけれども、先輩議員の方がやはり同じような公共交通の質問でデマンドを取り上げたらいいのではないかということで、そのときは町の答弁としては検討課題だと言われたそうなのですが、その後、デマンド化については検討された経緯があるのでしょうか。
答弁 企画課長 中原誉(企画課長は2025年3月まで)
まず、戸松議員の再質問ということで、生田原のデマンドタクシーの遠軽地域市街地への乗り入れについてということで、お答えしたいと思います。生田原デマンドタクシーにつきましては、生田原のハイヤー事業者の廃業後、NPO法人による過疎地有償運送を経まして、平成28年10月から町が主体となって運行をしているところであります。令和5年度においては、運行経費から運行収入を差し引いた公費負担額が約330万円となっておりまして、遠軽市街地への乗り入れについては既存のタクシー事業者との競合がございますので、その利害調整の場として、交通事業者や利用者代表者などで構成する地域公共交通会議を設置しております。直近では、本年の8月にちょうど生田原デマンドタクシーの登録更新ということで、地域公共交通会議を開催して協議をしたところで、10月からの2年間につきましては、現行の運行形態を維持するという結論になったところであります。タクシー事業者につきましては、最近、事業者が廃業するなど収益が悪化している状況であるとお聞きしております。多くの部分を公費で負担するデマンドタクシーが、既存のタクシー事業者と競合しないような十分な配慮が必要になっているのではないかと考えております。また、地域のバス等の交通のデマンド化の検討についてでありますが、地域公共交通計画策定に当たってもいろいろな面で検討、どういう方法がいいかということで検討した結果、まず一番直近でやることは、バス路線の見直しということで進めているところであります。デマンド交通については、メリット、デメリットがあると思いますが、一般的には利用者1人当たりのコストが高くなってしまうということがありますので、一般的には人口密度が高い地域については、定時定路線型の交通がふさわしくて、比較的需要が分散しているエリアについては、デマンド型が有効になると言われています。また、御質問にあったようなAI型のオンデマンド交通については、システムの利用料とか機器導入費が課題になりますので、一定の利用者数が期待できるところではないとなかなか導入は難しいのかなと思っております。また、オンデマンド交通につきましては、事前予約が必要だということが利用に当たってのハードルになることや、既存のタクシー事業者との競合などについても、十分な配慮をして検討していく必要があると考えております。以上です。
質問 6番 戸松恵子
私も先ほど話がありました、遠軽の市街地のハイヤー会社さんに行ってお話を聞いてきました。今、ギリギリの状態で運営しているということでした。2024年問題とか、人手不足の問題など、いろいろあるということをお聞きしました。今言いましたように、タクシー会社さんとも共存していくという方法ももちろん考えていかなければならなくて。令和6年度の共創モデルの実証運行事業が今、令和6年度で全国で255件で、道内各地でもいろいろ取り組まれているということで、どこもやはり過疎地が多いということで、いろいろなモデルを組んで、さまざまな課題があるということですが取り組んでおります。やはり、どんどん、今、現状が変わってきている中では、町がイニシアチブをとっていただいて、国の制度を活用していくべきだと思います。最後なのですけれども、ライドシェアについても、今いろいろ出てきているのですが、町としては、どのようにお考えしているのかも質問したいと思います。
答弁 町長 佐々木修一
町がイニシアチブをとっていないわけではないと私は認識しております。生田原地区からの乗り入れについて、どこまでご存じなのかあれですけれども、これも私が町長になって話が出まして、結局は相当な議論を重ね、この議会でも相当な議論があったのです。そしてその中で、先ほどうちの職員も答弁しましたけれども、既存業者のことがあるわけです。タクシー会社が、遠軽ハイヤー、末広ハイヤーって相当な台数を持っていましたけど、これは、やはりさまざまなほかのサービスによって、言い方はどうかあれですけれども、駆逐されていったわけです。それで今のように、もうタクシーも全然いなくて困ったという話になっているのです。そういうことも勘案した中で、当時、これは本当に、町というか私が間に入って、全部調整が終わって今の制度になっているということを、しっかりと御理解いただいた上での御質問なら分かるのですけれども、どうも申し訳ございませんけれどもそのような感じがないので、私のほうとしては、イニシアチブをとってやっていなかったわけではなくて、そこまでやりながら今の合意を得て、生田原の方と、ハイヤー会社も合意を得て、そして遠軽町もそういうことで進んでいるということを御理解いただきたいと思います。
答弁 企画課長 中原誉(企画課長は2025年3月まで)
ライドシェアについての町の考え方でありますけれども、いろいろ、日本版ライドシェアとか、自治体が主体になる公共ライドシェアというものも最近出てきております。活用の考え方についてですが、都会でやられているような日本型ライドシェアについては、これは需要に対して運転手不足という状況を解消するために導入されているところが多いのではないかと考えておりまして、遠軽町の状況とはちょっと違うと思います。ただし、今、夜間のタクシーの営業時間が短くなったり、台数が少なくなったりという状況がある中で、待ち時間が長くなったりというような時間的な運転手不足という状況もあると感じておりますし、1社の廃業ということも住民生活に影響があるのではないかということは課題として感じております。デマンド型の導入に当たっての課題については、受付のオペレーション体制とか、あと、民間交通事業者との競合、それから費用面といった部分を踏まえながら、継続的に地域の課題の解決に向けて検討したいと考えております。以上です。