江別市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月19日
熱中症対策について
2025年6月19日、江別市議会の一般質問で、三吉芳枝議員が「熱中症対策について」質問し、市長 後藤好人、総務部長 白崎敬浩が答弁しました。
- 質問者
- 三吉芳枝 議員
- 答弁者
- 市長 後藤好人、総務部長 白崎敬浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 三吉芳枝
議長に発言の許可を頂きましたので、通告に従い、順次、質問させていただきます。近年、北海道の気温は著しく上昇しており、特におととし、2023年の夏は、歴史的な高温を記録しました。札幌管区気象台によると、2023年夏の北海道地方の平均気温は、フェーン現象や亜熱帯ジェット気流の影響で、地域全体で異常な高温が観測され、1946年の統計開始以降、過去最高となりました。北海道では熱中症警戒アラートが27回発表され、これは2021年の全国運用開始以来最多記録となり、特に7月から8月にかけての発表が多く、全国的にも記録的な猛暑となりました。これまで熱中症警戒アラートの発表がなかった北海道の宗谷、釧路・根室、十勝、胆振・日高の各地域でも、2023年に初めて発表され、北海道内の全地域でアラートが発表される結果となりました。この年、江別市においても、7月上旬から気温が30度を上回る日もあり、湿度も高く、8月25日には最高気温の34.7度を記録しました。この記録的な猛暑による熱中症と思われる救急搬送状況を見ると、北海道内では3,265人、江別市でも例年の3倍に当たる86人が救急搬送されました。昨年は2023年ほどの異常な暑さではありませんでしたが、7月1日から9月30日までの3か月間で、気温25度以上の夏日が61日間、30度以上の真夏日が11日間観測されており、8月12日に34.7度を観測しております。本来であれば本州に比べて涼しいはずの北海道ですが、異常気象や地球温暖化による気候変動により、今後も気温が上昇すると予測されています。気象庁の季節予報では、今年の夏も、例年に比べて全国的に気温が高く、北海道の気温予測でも例年より高くなる見込みと発表されています。こうした状況から、江別市としても熱中症対策を推進し、昨年4月から、本庁舎や公民館など市民の方が利用する場所にエアコンを設置し、クールシェアスポットとして暑い日に涼しい場所で休める環境整備を進めるなど、対策を行っておりますが、今後も気温上昇は避けられない状況になっていくと考えられます。記録的な猛暑だった令和5年第3回定例会において、当会派の長田議員からも熱中症対策について一般質問しておりますが、先ほど申し上げました、この年の北海道内での熱中症による救急搬送者のうち、約61%に当たる1,989人が65歳以上の高齢者に当たります。また、昨年においても、同様の症状で搬送された人数の1,615人中、高齢者は980人と6割を超えております。暑さに対する感覚機能や体の調整機能が低下している高齢者においては、熱中症のリスクが高く、おととしのような高温が続く状況では特に注意が必要です。市としても、高齢者に対する熱中症予防の取組として、地域包括支援センターやケアマネジャーなどを通しての声かけや、地域での健康講話等でも熱中症に対する呼びかけを行っているところですが、暑さを感じにくい高齢者には、さらなる理解と啓発が必要と感じます。兵庫県加古川市では、65歳以上の高齢者を対象に、手渡しで弁当を宅配している高齢者向け弁当宅配事業者と連携し、夏場は熱中症予防啓発チラシ、冬場はヒートショック予防啓発チラシを配布しています。こうした地域で活動する民間企業と連携して、多方面から予防啓発に取り組んでいる自治体もあります。また、大阪府吹田市では、熱中症リスクの高い高齢者、教育機関、特に中・高の部活動、運動施設の関係主体によるプラットフォームを設置し、効果的な熱中症対策の検討が行われています。このプラットフォームは、地域の団体や関係機関と連携して情報を共有し、具体的な対策を推進することを目指しています。熱中症対策に関する実施プログラムとして、プラットフォーム会議では、地域における実績や経験から得た教訓を共有し、地域のニーズに基づいた啓発活動や予防策を進め、こうした活動を通じて、大阪府吹田市では、熱中症予防の重要性が地域に浸透し、特に高齢者の健康を守るための具体的な行動に結びついています。以上を述べまして、1点目、江別市においても、クールシェアスポットの設置のみならず、今後もさらなる周知・啓発も含め、熱中症対策が必要と感じますが、市としての御見解をお伺いいたします。熱中症のリスクが高まっているのは、江別市だけに限らず、日本全国でも気候変動による猛暑の影響が深刻化しており、熱中症のリスクは年々高まっています。熱中症予防対策の一つとして、近年、全国的に誰でも無料でマイボトルに飲料水をくむことができる給水スポットの普及が進んでいます。様々な形態の給水器や公共の水飲み場、さらには店舗などで設置されている水道水の提供施設を含み、これらの場所では誰でも無料で水を飲むことができるため、多くの人々にとって便利な選択肢となっています。主に、水道直結型の給水スポットが多くの自治体で設置されており、市民が手軽に冷たい水を補給できることにより、熱中症を未然に防ぐことを目指しています。5度から15度の冷水補給は、熱中症予防において非常に効果的であることが多くの研究で示されています。冷たい飲料を摂取することにより、体内の温度、特に深部体温を効果的に下げる効果があります。具体的には、冷水を摂取することで、体は内部から冷却されるため、直腸温度の低下につながると考えられており、適切な水分補給は脱水症状を防ぐ効果もあります。特に高温多湿の環境下では、体内の熱を効果的に除去するため、冷水飲料の摂取が推奨されており、体温が上昇し過ぎていると、意識障がいやほかの重症な症状が現れることがあるため、早めの冷却が重要です。このように、冷水補給は熱中症予防における基本的かつ有効な手段であり、特に運動や作業中においては定期的に行うことが推奨されます。また、マイボトルを利用した給水スポットの役割は、熱中症予防だけに限らず、環境負荷軽減にもつながります。江別市では、2023年6月、市長の市政執行方針の中で、2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目指すゼロカーボンシティを宣言いたしました。この取組の一つとして、ゼロカーボンアクション30が推奨されています。市民一人一人の日常生活における取組や行動が大変重要であることから、まずは日常生活でできることとして、プラスチックごみの不適正な処理は生態系にも影響を及ぼし、ごみを減らすため、マイボトルやマイバッグなど繰り返し使える製品を持ち歩こうとあります。世界自然保護基金ジャパンの調べによると、現在、海洋プラスチック汚染は世界で最も深刻な環境問題の一つとなっています。世界の海に既に存在するプラスチックごみは合計で1億5,000万トンに達し、年間約800万トン、ジェット機5万機相当の重さが新たに海に流出しています。日本の状況を見ると、日本は、プラスチック生産量で世界第3位、1人当たりの容器包装プラスチックごみの発生量は世界第2位、日本近海でのマイクロプラスチック濃度は世界平均の27倍となっており、環境省の推計では、日本から年間1万1,000トンから2万7,000トンのプラスチックが海洋に流出しているとされています。現在のペースが続くと、2050年には、海洋プラスチックごみの量が魚の量を上回るという深刻な予測があります。また、PETボトルリサイクル推進協議会の統計によると、2023年度の日本のペットボトル消費量は、清涼飲料用のペットボトル267億本で、年々増加傾向にあります。ペットボトルはリサイクルが定着し、約9割がリサイクルされているため、多くの消費者は分別してリサイクルすれば大丈夫と錯覚してきました。しかし、ペットボトルをリサイクルしても、石油資源から作るボトルの生産、重い液体の輸送、販売段階での冷蔵、飲んだ後のボトルのリサイクルといった商品の一生、ライフサイクルで多くの資源とエネルギーを消費し、CO2を排出します。こうした背景からも、多くの自治体でペットボトル削減と熱中症対策として、給水スポットの設置が広がっています。群馬県前橋市では、本年4月より2年間の実証実験として、ペットボトルの使用を減少させることを目的とし、複数の公共施設にマイボトル専用の給水スポットを設置しました。市民がペットボトルの代わりにマイボトルを持参して、気軽に水を無料で補充することができます。この実証事業では、使用水量を計測し、ペットボトルの削減量が評価される予定となっています。設置された各施設は、特にクールシェアスポットとしても登録されており、これにより気候変動対策にも寄与することが期待されています。市民からは、給水スポットの利便性が高く評価され、特に、日常的に水を購入していた方々にとって、経済的な助けとなっています。また、給水スポットには、ウオータースタンドが提供する浄水が用いられており、これは市販のペットボトル水と同等の品質とされています。さらに、群馬県前橋市内の他の店舗でもマイボトルを持参することで給水を受けることができるサービスがあり、例えば無印良品の店舗など、幾つかのカフェや飲料店でもマイボトル使用時に割引を提供するなど取組が進んでいます。江別市は、まちづくりの基本理念の一つに環境に優しいまちを掲げ取り組んでいます。今御紹介した取組は、熱中症予防だけにとどまらず、市民への環境配慮の促進にもつながっていくと考えます。以上を述べまして、2点目として、公共施設に給水スポットを設置することへのお考えをお伺いいたします。例えば、クールシェアスポットにもなっており、子供から高齢者まで多くの市民が利用する情報図書館の休憩スペースや、夏場、サッカーや野球の試合などでも利用者が多い飛烏山公園に隣接する青年センターなどです。青年センターに現在設置されているウオータークーラーは、給水部分から直接口に水を入れるタイプのため、コロナ禍以降利用する人も減少しています。現在設置されているウオータークーラーをマイボトルへの給水も可能なタイプに取り替え、給水スポットとして多くの方に利用していただくなど、現在設置されている設備を利用することによって導入コストも軽減できると考えられますが、御見解をお伺いいたします。3点目として、現在、計画が進んでおります新庁舎への設置についてお伺いいたします。新庁舎建設に向けた基本理念の中にも環境への配慮が掲げられ、今後、新庁舎が完成したときには、江別市の新たなシンボルともなっていくことから、江別市が目指す環境配慮の取組を市民がより身近に実感できるスポットとして、新庁舎に給水スポットを設置するべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 後藤好人
三吉議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、熱中症対策に関しまして、まず、今後の取組について御答弁を申し上げます。近年、気候変動の影響で気温の上昇は顕著になってきており、当市でも、令和6年8月12日には最高気温34.7度を記録し、北海道においても令和6年は統計史上2番目に平均気温が高い暑い夏となりました。気温の上昇とともに増える熱中症は、高温多湿の環境下で、体温調節機能がうまく働かなくなることで様々な不調を来し、重症化すると死に至ってしまう一方で、適切な対策を行うことで予防できる病気でもあり、市民に向けた情報発信は重要であると考えております。市では、熱中症予防に関して、ホームページで熱中症の仕組みや予防のポイント、国から提供されているリーフレット等を掲載しているほか、広報えべつや地デジ広報を活用して、熱中症予防や暑さ対策について広く市民に呼びかけを行い、周知を進めてきております。また、暑さからの退避場所として、市内14か所の公共施設などにクールシェアスポットを開設し、市ホームページで公表しているところです。さらに、熱中症のリスクが高い高齢者については、介護関係機関と連携し、訪問時に熱中症予防に係る声かけや、高齢者クラブや通いの場での健康教育など、高齢者が集まる場での情報提供を行っているところであります。今後におきましても、引き続き周知・啓発活動を推進していくとともに、新たにLINEを活用した情報提供を実施するなど、熱中症対策に努めてまいります。次に、新庁舎に給水スポットを設置することについてでありますが、新庁舎建設につきましては、現在行っております基本設計におきまして、高い断熱性能を有する外壁の採用や良好な温熱環境の確保、省エネルギーに配慮した環境配慮型庁舎とし、ZEBReadyの達成を目指すことを基本方針としております。この基本方針における環境への配慮は、あくまでも建物で消費する一次エネルギーの削減について定めたものであります。新庁舎は、多くの市民が集う多目的スペースの設置を予定しており、また、クールシェアスポットとしての利用を想定しておりますことから、市と致しましては、熱中症対策や環境施策の視点を踏まえ、給水スポットを設置する必要性について検討してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、総務部長からお答え申し上げます。
答弁 総務部長 白崎敬浩
私から、熱中症対策についての御質問のうち、公共施設に給水スポットを設置することについて御答弁を申し上げます。市では、適切な水分補給は熱中症対策として有効であると認識しており、市が管理する公共施設の利用者の水分補給につきましては、自動販売機を利用していただくほか、市民体育館などの体育施設や公民館など、利用者が長時間滞在することが想定される施設には、水分補給が可能な設備を設置しております。また、市役所本庁舎などでは、市民からの希望に応じて、給湯室を御案内するなどの対応をしているところであります。議員が御質問の既存施設への新たな給水スポットの設置につきましては、給排水設備の整備が必要となることや管理コストの点から、現状では難しいものと考えておりますが、各施設におきましては、既存の施設を活用し、マイボトルへの給水も含め、施設利用者の水分補給に可能な範囲で対応してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 三吉芳枝
2回目の質問と要望をさせていただきます。初めに、項目1について要望させていただきます。市におかれましては、ホームページや広報えべつ、地デジ広報などを通じて熱中症予防に関する情報発信を行い、また、クールシェアスポットの設置や高齢者への重点的な情報提供など、様々な対策を講じていただいていることに感謝を申し上げます。しかし、先日、総務省が発表した資料によりますと、今年に入り、5月1日から6月8日までの間に、北海道内で80人が熱中症により救急搬送されたとのことです。こうした状況からも、近年の猛暑の深刻化や熱中症による搬送者の増加を踏まえると、さらに一歩踏み込んだ対策が必要ではないかと強く感じております。特に、高齢者や子供、障がいのある方など熱中症のリスクが高い方々に対しては、よりきめ細やかな配慮と対応が求められます。そのためにも、現在行われている周知・啓発活動に加えて、地域や民間団体との連携をさらに強化し、目に見える形での対策の充実、そして、今回御答弁いただいたLINEを活用した新たな情報発信の取組などを通じて、より実効性のある熱中症対策が進められるよう要望いたします。項目2については、再質問させていただきます。御答弁では、既存施設への新たな給水スポットの設置は難しいとのことでしたが、熱中症対策の重要性やSDGsの観点からも、ペットボトルごみを削減してマイボトルでの給水を推進することは、これからの時代に必要な取組であると考えております。整備や管理コストの面で課題があることは理解しておりますが、現時点で既存の設備を活用していくとされている以上、市民の皆様がどこで給水できるのか、分かりやすく案内する工夫が重要ではないかと考えます。そこで、公共施設の利用者が給水可能な場所をすぐに把握できるよう、施設内への案内表示の設置や市のホームページ、施設案内などを活用して、特に暑さが厳しくなる夏の時期に、気軽に給水できることを市民へ周知していくことについて、市としてのお考えをお聞かせください。項目3については、要望とさせていただきます。新庁舎において、環境配慮型庁舎を目指し、ZEBReadyの達成を方針とされていることは、とても意義のある取組であると受け止めております。その上で、熱中症対策や環境施策の観点から、給水スポットの設置についても検討していくとの御答弁を頂き、感謝を申し上げます。猛暑の影響が年々深刻化する中で、庁舎を訪れる市民や職員が安心して水分補給できる環境の整備は、公共施設として基本的かつ重要な機能であると考えます。また、マイボトルを活用した給水スポットの整備は、プラスチックごみの削減や脱炭素社会の実現にもつながる非常に有効な取組です。新庁舎が誰もが利用しやすく環境にも優しい庁舎となるよう、給水スポットの設置については検討にとどまらず、ぜひ実現に向けて前向きに取り組んでいただくことを要望いたします。以上で、2回目の質問と要望を終わります。
答弁 総務部長 白崎敬浩
熱中症対策についてのうち、公共施設に給水スポットを設置することについての再質問に御答弁を申し上げます。先ほども御答弁を申し上げましたとおり、公共施設利用者の水分補給につきましては、既存の設備を活用して可能な範囲で対応することを考えており、施設利用者にとって分かりやすい案内方法を検討してまいります。以上であります。
再質問 三吉芳枝
最後は、要望とさせていただきます。近年はますます、熱中症対策や健康のために、小まめな水分補給が大切になっています。特に、夏場や運動を伴う施設の利用時には、水をすぐに飲める環境が安心・安全につながります。そのため、既にある給水設備については、どこで水が飲めるのか、利用者にすぐ分かるような案内表示や誰でも理解しやすい統一されたマーク、ピクトグラムの活用をぜひ進めていただきたいと思います。今後も、利用者の立場に立った分かりやすい案内や使いやすさの向上に努めていただくようお願いいたします。以上で、私の一般質問を終わります。