みんなの議会

江別市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月12日

(1)認知症の人に寄り添った地域社会の構築に向けた取組について/(2)耳が聞こえにくい方への対応について

2024年9月12日、江別市議会の一般質問で、長田旭輝議員が「認知症の人に寄り添った地域社会の構築に向けた取組について」「耳が聞こえにくい方への対応について」について質問し、市長 後藤好人、健康福祉部長 岩渕淑仁が答弁しました。

質問者
長田旭輝 議員
答弁者
市長 後藤好人、健康福祉部長 岩渕淑仁

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 長田旭輝

議長に発言の許可を頂きましたので、通告に従い順次質問させていただきます。件名1、認知症の人に寄り添った地域社会の構築に向けた取組についてお伺いいたします。高齢化が進む昨今、国内の認知症の高齢者数は、65歳以上の人口がピークを迎える2040年には、認知症高齢者数が約584万人、軽度認知障がい(MCI)の高齢者数が約612万人に上ることが推測されております。5人に1人が認知症になると言われている中、認知症は日常生活を営む上で身近な存在であり、誰もが認知症になり得る可能性があることを認識していくことが必要です。本年1月に共生社会の実現を推進するための認知症基本法が施行され、認知症の方のみならず、それを支える家族の意向や家族に対しての支援についても明記されました。認知症の人も家族も、安全に安心して暮らせる地域の構築への取組が必要であり、当事者を抱える家族を含め、地域全体で認知症への理解をさらに浸透していけるように取組を進めていくべきと考えます。そして、認知症当事者に対しての支援はもちろん、その当事者の方の周りにいる人々が、認知症の方を一人の尊厳のある人として、共に支え合って生きる共生社会の実現を目指していくことが重要であります。江別市としても、認知症の方やその家族等にとって身近な行政機関として、認知症施策を進め、各種講座や普及啓発を行ってきていると承知しております。VRを活用した体験型の認知症講座や市民、地域、学校、市内の各種団体を対象とした認知症サポーター養成講座も行われており、6月に野幌公民館で行われた講座には、私もその場にいさせていただきましたが、多くの市民の方が参加され、認知症に対しての理解を深めておられました。しかし、今後は高齢化が進む中、認知症の方と日常生活で接する機会もさらに増えていくことが予想されます。認知症の方が尊厳を持って、最後まで自分らしく暮らせる地域社会の構築のため、市民一人一人が自分ごととして、身近な問題として捉えることが重要です。そこで、1点目として、先ほども触れましたけれども、認知症サポーター養成講座を地域や学校、市内の各種団体に対して行ってこられておりますが、今後、より多くの方に認知症に関する知識及び認知症の方に対する理解を深めるための取組を強化すべきと考えます。そのためにも、認知症サポーター養成講座のさらなる展開を行う必要があると考えますが、見解をお聞かせください。2点目として、認知症ケア技法ユマニチュードの普及についてお伺いいたします。冒頭でも申し上げましたが、認知症と軽度認知障がいの方を合わせて1,000万人を超える状況がございます。認知症の方とそれを支える家族や地域の方、支援する側が、安心して穏やかに暮らせる生活環境の構築が必要であります。実際に記憶障がいや認知障がい等の生活に影響を受ける認知症状が起こる中で、医療現場、福祉施設、在宅を問わず、介護の現場では懸命に介護支援を行っても、認知症の方から拒否されたり、暴言を受けたりすることがあります。私も、前職の介護現場ではそのような場面に何度も遭遇したことがありました。また、市民の方からの御相談でも、認知症の症状がある身内の方の介護の際に、介護拒否のときの対応や関わり方、声のかけ方などについて、うまくいかない、やり方が分からないといった様々な御相談も今日まで寄せられております。一方で、その影響は認知症の方にも伝わり、それが不安やストレスにつながることもあります。支援を受ける側、支援する側双方が、そのようなストレスや不安から行動・心理症状(BPSD)を発症し、それまでの関係が損なわれてしまい、その後の双方の日常生活に影響を及ぼすことも少なくありません。認知症の人の尊厳ある暮らしを守る上で、一人でも多くの方が認知症の方に対する適切な接し方を身につけていくことは特に重要であると考えます。そのための効果的な技法として現在注目されているのが、あなたを大事に思っているという気持ちを、見る、話す、触れる、立つの4つの柱で、相手が理解できるように届けるケア技法であるユマニチュードがあります。相手と話すときの目線、距離感、話し方、スキンシップ等の方法や留意点をはじめとして、関わる側の相手を大切にする思いを相手に伝わるように行う技法であります。福岡県福岡市では、2016年度に、家族介護者や病院、介護施設の職員を対象としたユマニチュードの実証実験を実施しました。その結果、暴言や徘回などの症状が軽減し、介護者の負担感も低下するといった効果が見られたことから、2018年度に、市は、町ぐるみの認知症対策としてこの技法を導入し、ユマニチュードの市民講座などを本格的に展開しました。対象は、家族介護者や小・中学校の児童生徒のほか、市職員や救急隊員など多岐にわたります。講座を受けた市民からは、もっと早く知っていればよかった、今後は、介護をする人たちに私たちが伝えたいとの声が寄せられたことを受け、こうした取組を継続的に実施しようと、本年4月から、福祉局の中にユマニチュード推進部を新たに設置しています。国内の研究結果では、このユマニチュードを実践することにより、認知症の方の行動や心理症状が15%ほど改善され、ケアする側の負担感も20%軽減したとの有効性が確認されています。また、ユマニチュードに先駆的に取り組んでいるフランスの一部施設では、離職したり欠勤したりする職員が半減したほか、鎮痛剤といった向精神薬の使用量を9割近く減らしたという報告もあります。このユマニチュードは、一般市民や医療、福祉専門職にかかわらず、相手の尊厳を尊重し、円滑な対人コミュニケーションを実現することで、より認知症に対しての実戦的な理解、必要な支援提供に結びついており、福岡県福岡市だけではなく、全国の市町村にも広がりを見せ始めております。そこで、認知症の方の行動・心理症状(BPSD)の発症を抑制し、認知症の人と家族等の尊厳ある暮らしを守るために、市としてもユマニチュードの普及に積極的に取り組むべきと考えますが、見解をお聞かせください。件名2、耳が聞こえにくい方への対応についてお伺いいたします。WHO(世界保健機関)の報告によりますと、耳が聞こえにくい状態の方は、世界で約25億人、60歳以上の4人に1人が該当することになり、日本国内でも耳が聞こえにくい方は1,400万人から1,500万人に上るとも言われております。聴覚は、日常生活を通して、対人コミュニケーション、必要な情報の獲得、危険回避など様々な役割を担っております。また、聴力を保つことにより、耳の聞こえにくい状態で起こるトラブルやストレスの予防による疾病予防、心身の安定、聴覚からの刺激は、認知症予防にも効果があると言われております。一般社団法人日本補聴器工業会が2022年の8月から9月にかけて、1歳から95歳までのおよそ1万4,000人を対象にインターネットで実施した調査によりますと、難聴だと思っていると答えた人の割合は、45歳から54歳まででは5.5%、55歳から64歳までは8.9%、65歳から74歳までは14.9%、75歳以上では34.4%でした。このうち医療機関を受診した人の割合は38%でした。この結果を見ますと、耳の聞こえに不便を感じている方のうち、60%以上の方が医療機関を受診していないことが分かります。聴力も、他の身体機能と同様に、加齢とともに徐々に機能は低下してまいります。しかし、それゆえに、気づけば日常生活に大きな影響が出ていることも少なくありません。また、聞こえづらさを感じても、そこから何をするべきか分からない、早期に医療機関を受診して適切なアドバイスを受けるまでに至らない方も実際におられます。他の疾患も同様でありますが、早期発見と早めの対応は、介護予防、生活の質の維持には不可欠であります。そのため、聴力に対しても、自身の聞こえを確かめる機会をつくることが有効であると考えます。江別市内でも、医療機関や補聴器を扱う業者などで、耳の聞こえづらさがある場合の受診や聴力検査などの必要性を啓発している機関もございます。また、札幌市などでは、健康をテーマにした最寄りの地域イベントで、医療機関や補聴器の事業者の協力を得て聴力検査を行っている例もございます。そこで、1点目として、今後、江別市としても、耳が聞こえにくい方を発見するために、啓発や市民が聴力を測定できる機会を設けてはどうかと考えますが、お考えをお聞かせください。2点目として、補聴器の効果的な利用に関する情報発信についてお伺いいたします。耳の聞こえにくい方にとって、それを補うための補聴器の利用は、聴力の維持に有効な方法の一つであります。一般社団法人日本補聴器工業会が発表した日本国内補聴器出荷台数の推移を見ますと、1990年の年間30万1,178台だったものが、2023年は年間65万2,141台となり、過去最高の出荷台数となっており、補聴器を利用している方は増えております。ただ、補聴器と一言で言っても、近年は、特に価格や形状、機能も多様化しております。価格も10万円を切るものから50万円を超えるもの、形状も、従来からある耳にかけるタイプの耳かけ型、耳の穴に直接入れて使用する耳穴型、ほかにも、耳たぶに隠れるように小型化しているものや耳への装着感を軽減したもの、骨伝導型などがあります。機能も、用途に合わせて、相手の声だけを聞こえやすくするために、他の周辺の音を抑える機能を搭載したもの、音量や機能を自身で調整できるようにリモコンやスマートフォンと連動して操作できるもの、電源も、小型ボタン電池を使用するものから、最近では充電式のものも増えてきているとのことでありました。また、補聴器とは別に、シンプルに入ってくる音を大きくする集音器などもあり、実に様々であります。しかし、実際に補聴器を扱う事業者の方からお話を伺うと、耳が聞こえにくくなり、生活にかなり影響が出てから補聴器を購入する方が多く、個人差にもよりますが、必然的に補聴器も高額なものになってしまう場合が多い。比較的軽度のうちから自分に合ったものを利用することで、価格を抑え、本来の聴力の維持にも効果があると伺いました。補聴器の利用者が増えていることは、市内各所で活動をしていると、個人的にも感じているところであります。経済的な面では高額であり、その点についても今後支援の必要性を感じてはおりますが、日常生活を送る上で大きな助けとして活用している方もおられます。以前は、特に難聴の方が利用するというイメージが強かった補聴器ですが、今日は、介護予防、生活の維持の観点からも有効な方法であると考えます。住み慣れた地域で安心して生活していけるように、適切な補聴器の利用について知ることができるように、例えば、直接補聴器に触れることができる機会をつくる、ほかにも、市民に広報誌や周知物で情報発信をするべきと考えますが、お考えをお聞かせください。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 後藤好人

長田議員の一般質問に御答弁を申し上げます。私からは、認知症の人に寄り添った地域社会の構築に向けた取組についてお答えを申し上げます。初めに、認知症サポーター養成講座のさらなる展開についてでありますが、市では、平成18年から認知症サポーター養成講座を開催しており、これまで市が公民館などで開催する年2回の講座及び自治会や企業などに講師を派遣する出前型講座を受講していただいた方は、令和6年3月末現在で、延べ1万1,619人となっております。認知症の症状があっても、住み慣れた地域で、自分らしく暮らし続けることができる社会を推進していくためには、多くの方に認知症に関する正しい知識と理解を深めていただき、一人一人が自分ごととして捉えていただくことが重要であると考えております。市では、より多くの方に認知症について関心を持っていただくため、認知症講演会やVR機器を活用した認知症体験研修会、市内商業施設での認知症啓発イベントなどを継続して実施しているほか、9月の認知症月間に合わせ、広報えべつ9月号で認知症の特集記事を組んだところでございます。議員が御質問の認知症サポーター養成講座のさらなる展開につきましては、市ホームページや広報えべつにより周知を行っておりますほか、出前型講座に関しましては、通いの場や市内の教育施設、金融機関や一般企業等を訪問し、開催を呼びかけるなどして拡大に努めております。市と致しましては、これらの様々な取組を継続することで、多くの方に認知症への関心を持っていただくことにより、認知症サポーター養成講座の参加者増加につなげていきたいと考えております。次に、認知症ケア技法ユマニチュードの普及についてでありますが、ユマニチュードは、フランスで発祥した、認知症の人とのコミュニケーションをスムーズにする具体的な技術とそれを行う理由についての哲学から成るケア技法であり、見る、話す、触れる、立つという4つの柱を基本としたコミュニケーションケア技法の一つであります。日本では、2012年に初めて実践され、その後、2019年7月に一般社団法人日本ユマニチュード学会が設立されており、自治体におけるユマニチュード普及の取組としては、2017年から福岡県福岡市が積極的な取組を行っていると承知しております。市では、認知症の人に寄り添った地域社会の構築に向けて、広く市民に認知症について正しい知識と理解を普及するため、認知症サポーター養成講座や9月の認知症月間における周知・啓発イベント、認知症講演会などに取り組んでいるところであります。認知症の人と関わる際の接し方については、認知症サポーター養成講座において、基本姿勢や具体的な対応など、認知症の人とのコミュニケーション方法を講座のメニューとして実施しております。議員が御質問のユマニチュードの普及につきましては、現時点では福岡県福岡市以外の自治体の情報が少ないことから、今後、全国的な取組の状況を注視するなど、情報収集に努めてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長からお答え申し上げます。

答弁 健康福祉部長 岩渕淑仁(健康福祉部長は2025年3月まで)

私から、耳が聞こえにくい方への対応について御答弁を申し上げます。まず、耳が聞こえにくい方の早期発見についてでありますが、国では、難聴は生活の質の低下や認知機能の悪化に影響を与えるため、早期発見が重要であるとの見解を示しております。難聴には、中耳炎や騒音、ウイルス、脳腫瘍など明確な原因があるものと、加齢以外に原因のない加齢性難聴があり、原因のあるものの一部は薬や手術で改善する可能性があるため、早期発見は重要です。市では、早期発見の取組として、新生児に対する聴覚スクリーニング検査、乳幼児健診での聞こえの確認、就学時健診、小・中学校での聴力検査を通して、難聴児の早期発見、早期療育に努めているところです。職域では、職場での定期健康診断で聴力検査が項目として定められております。難聴を早期に発見し、治療や補聴器の利用など適切な対応をすることは、生活の質の低下を防ぎ、社会参加の維持や介護予防につながる効果があると認識しております。こうしたことから、市と致しましては、耳の聞こえにくい方を早期に発見するため、現在の取組に合わせ、広報誌等で難聴について周知啓発をしてまいります。次に、補聴器の効果的な利用に関する情報発信についてでありますが、耳の聞こえにくい方の補聴器の利用は、医師の診断の下で適切に利用される場合、日常生活での聞こえづらさを補い、コミュニケーションが円滑に図られるための有効な手段であると認識しております。一方で、耳の聞こえにくさがある場合、先ほども御答弁を申し上げましたとおり、治療により改善する可能性もあることから、早期に専門医を受診すること、補聴器などの適切な対応や難聴に対する正しい知識を持つことが重要です。市と致しましては、幅広い年代に向け、聞こえについての正しい知識の啓発に努めてまいります。以上であります。

再質問 長田旭輝

ここから、順次、再質問と要望をさせていただきます。件名1、項目1、認知症サポーター養成講座のさらなる展開については、御答弁からある程度理解を致しました。今後、さらなる実施拡大に努めていただくことを要望させていただきます。件名1、項目2、認知症ケア技法ユマニチュードの普及について要望させていただきます。市としての認知症に対する取組とユマニチュードについての御認識は理解いたしました。御答弁では、認知症の方のコミュニケーションについては、認知症サポーター養成講座のプログラム中に含まれているとのことでありますが、認知症サポーター養成講座は、認知症の概要や症状などをはじめ、認知症を正しく理解する部分が大きな割合を占めております。コミュニケーションについても、事例などを用いて、認知症の方に対しての接し方のポイントなどを学ぶことはできますが、限られた時間の中で、具体的なケア手法までお伝えするのは難しいと考えます。ユマニチュードは、認知症の方に対しての具体的なケア技法であり、専門職、一般市民にかかわらず、認知症の方と接するときに、お互いのストレスを軽減し、よりよい関係を構築して、支援する側、される側双方の負担や不安を軽減して、効果的な支援を行うことにつながります。そして、この手法は、どのような立場の方でも、学んで、日常生活に取り入れることができるものです。御答弁では、情報収集に努めるとのことでありましたが、このユマニチュードは自治体にも広がりを見せ始めており、非常に有効なケア技法だからこそ、今回、私も御紹介をさせていただきました。今後、情報収集に努めていただき、その有効性が確認できた際には、いち早く市としても取り入れることができるように、前向きに御検討いただくことを要望させていただきます。件名2、項目1、耳が聞こえにくい方の早期発見について再質問させていただきます。市としての御認識は承知を致しました。また、年齢の若いうちから耳の聞こえにくい方の早期発見の取組も伺いました。重要なことであります。1回目の質問でも申し上げましたが、耳が聞こえにくくなる確率は加齢とともに高くなる傾向があり、それを考えれば、高齢者の方も自身の聴力について認識できる機会が必要であります。医療機関を受診して、適切な治療、指導を受けることも大切でありますが、受診しない方も多くおられる現状があります。であれば、それ以外にも自身の聴力の状況を知る機会をつくることで、早期発見につながるのではないでしょうか。1回目の質問でも述べたとおり、札幌市では、地域で健康イベントの際に、民間の協力を得て聴力測定のコーナーを設けたり、また、愛知県名古屋市では、商業施設で言語聴覚士などの協力を得て、セルフチェック用紙で個人の聞こえの状態を確かめて、聞こえの相談対応を行い、必要なら医療機関の受診を勧めるヒアリングフレイルチェックも行われております。このように、御答弁にもありました周知と合わせて、地域イベントなども活用して聴力測定を行うなど、高齢者の方が自身の聴力を知る機会をつくってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。件名2、項目2、補聴器の効果的な利用に関する情報発信について再質問させていただきます。御認識は理解を致しました。ただ、補聴器は実に様々な種類があり、自身の身体状況や使用環境、価格などによって適切なものを選ぶことも重要です。いざ補聴器が必要になり、補聴器を購入する際に、何の予備知識もないままでは、医療機関や販売事業者から説明を受けたとしても、自身に合う補聴器はどのようなものか判断するのは難しいと考えます。購入したものの、自身には合わないことが分かり、購入後にもっと自分に合った補聴器の存在を知ったという方や、販売する事業者とトラブルになる事例も実際に起きております。補聴器が必要となる可能性は全ての方に言えることであり、利用するときは、御本人だけではなく、その周りの御家族や支える側の理解も必要です。そのためにも、聞こえについての正しい知識に合わせて、補聴器を効果的に活用するために、自分に合った物を選択しやすくなるように、補聴器にはどのような種類があり、どのような特徴があるのか、購入する際や利用する際に注意すべき点などについて、市民がより知識を得ることができるような情報発信を行うこと、また、これは他の自治体でも取り組まれているところですが、地域での行事やイベントなどにおいて、補聴器の展示やお試し利用ができるコーナーを設けることで、実際に補聴器に触れることができる機会をつくるなど、江別市としても積極的な取組を行ってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。以上でございます。

答弁 健康福祉部長 岩渕淑仁(健康福祉部長は2025年3月まで)

耳が聞こえにくい方への対応についての再質問に御答弁申し上げます。まず、耳が聞こえにくい方の早期発見についてでありますが、年を重ねるとともに耳が聞こえにくくなる、いわゆる加齢性難聴の方は、若年者に比べ、医療機関を受診しない方が多くいると認識しております。議員が御質問のイベントなどでの聴力検査の実施につきましては、医療機関での検査に比べ、防音環境の要因などにより検査精度が劣るため、早期治療が必要な疾病や補聴器の利用が必要な方を見逃してしまう可能性があります。こうしたことから、市と致しましては、少しでも聞こえが悪くなったと感じた場合は、できるだけ早期に医療機関を受診していただくことが重要であると考えております。次に、補聴器の効果的な利用に関する情報発信につきまして、地域イベントなどで実際に補聴器に触れることができる機会をつくることについてでありますが、多種多様な補聴器の中から自分に合った適切なものを選び、効果的に利用するためには、難聴に関する正しい知識が必要です。その方に合った適切な補聴器を選ぶには、専門医による診断を受けること、十分な性能を発揮するには、専門の技術者により、その方に応じた調整をしてもらうことが必要になります。こうしたことから、市と致しましては、補聴器による生活の質の向上のためには、展示やお試しを判断材料にするのではなく、専門医の診断などに基づく補聴器選びが重要であると考えております。以上であります。

再質問 長田旭輝

あとは要望とさせていただきます。件名2、項目1、耳が聞こえにくい方の早期発見について要望させていただきます。市の御見解は理解いたしましたが、早期に医療機関を受診していただくためにも、受診につながるような取組は必要であります。事例でも述べた地域での聴力測定は、別室を確保して行われておりましたので、あくまでも自身の聴力の状況を知る目的で行うのであれば、工夫して行う方法はあると思います。そして、自身の聴力について知ることは、受診につながるきっかけになると考えます。市におかれましては、市民が自身の耳の聞こえについて認識できる取組を、ぜひ検討していただくことを要望いたします。件名2、項目2、補聴器の効果的な利用に関する情報発信について要望させていただきます。補聴器の利用には、市の御見解にもあるように、専門家からの助言、アドバイスが必要なのは当然であります。しかし、購入する補聴器を決めるのは使用する当事者であることを考えれば、多種多様な補聴器がある中、手元に何の情報も知識もなしで判断するのは難しく、不安や戸惑いにもつながるほか、トラブルにもつながることが懸念されます。市におかれましては、正しい難聴の知識と合わせて、補聴器についても正しい知識の情報発信をしていただくことを要望いたします。以上で、私の一般質問を終わります。

出典:江別市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月12日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる