江別市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月20日
ケアマネジャーの人材確保について
2025年6月20日、江別市議会の一般質問で、長田旭輝議員が「ケアマネジャーの人材確保について」質問し、市長 後藤好人、健康福祉部長 白石陽一郎が答弁しました。
- 質問者
- 長田旭輝 議員
- 答弁者
- 市長 後藤好人、健康福祉部長 白石陽一郎
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 長田旭輝
議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従い、順次、質問をさせていただきます。件名1、ケアマネジャーの人材確保についてお伺いを致します。我が国の高齢化は着実に進んでおり、今後も高齢者人口の増加が続くことは、国の統計などからも明らかであります。高齢者人口に比例するように、介護サービスの利用など、生活の中で何らかの支援を必要とする方も増加することが予想され、特に、本年、2025年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる年であり、今後、支援を必要とする高齢者の方は増加していくことが考えられます。また、15年後の2040年には、団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となり、高齢者人口のさらなる増加、それに伴う生産年齢人口の減少などによる、支える側の減少にも拍車がかかることが予想されております。今後、さらなる介護ニーズの増加を考えたとき、介護の現場を支える専門職の育成、人材確保は、全国的にも大きな課題であります。私自身、20年前には、介護職員として介護老人保健施設で勤務をしておりましたが、そのときから見れば、介護職員の給与面は、介護職員処遇改善加算などにより徐々に改善されてきていると感じております。もちろん、他の産業の労働者と比べれば、社会的地位も高いとは言えず、給与など待遇面もさらなる改善が必要であり、今後増大するであろう介護ニーズに対応するため、人材確保の面でも早急な対応が必要であり、公明党としても、国会で、介護職員の処遇のさらなる大幅な改善を実現するべく訴え、取り組んでいるところであります。一方で、介護サービスの重要な役割を果たしているのは、介護職員以外にも、介護現場では、支援相談員、看護師、理学療法士をはじめとするリハビリ専門職、ケアマネジャーなど、ほかにも多くの専門職の方々がおり、そういった方々によって介護サービスは支えられております。介護現場で働く専門職は、全般に働き手の人材確保が課題となっておりますが、特に最近肌で感じているのは、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーの処遇改善や人材確保の必要性であります。厚生労働省が2024年7月に発表した介護給付費等実態統計から、ケアマネジャーが所属して業務を行う居宅介護支援の請求事業所の推移を見ますと、2018年4月の4万65事業所をピークに、年々減り続け、2024年4月には3万6,459事業所となり、7年の間にピーク時の約1割に当たる3,600以上の事業所が減ったとのことであります。これは、それだけケアマネジャーとして従事をしている方が全国的に減っていることを示していると考えられ、厚生労働省の推計では、2040年度には、全国でケアマネジャーは8万3,000人不足するとしています。実際に、私も、江別市内の複数の事業者の方からお話を伺いましたが、ケアマネジャーの欠員が出て、求人募集を出してもなかなか人が見つからないことがあり、ケアマネジャーが確保できなければ、事業所の規模縮小なども頭をよぎったというような切実な声も耳にしております。また、大都市である札幌市でさえ、退職したケアマネジャーの欠員が埋まらず、退職した方が担当していた利用者を事業所内のほかのケアマネジャーが自身の受け持ち利用者のプラスアルファで受け持つ形を取っている事業所もございました。ちなみに、この場合、ケアマネジャー1人で受けられる上限を超えるため、その分、介護報酬の減算となり、本来受けられる報酬が減ってしまうという状況になりますが、利用者の不利益にならないように、あえてそのような体制で業務に就いているとのことでありました。ケアマネジャーは、介護保険制度に基づき、要介護、要支援と認定された介護サービスの利用が必要な方に対して、介護サービスを提供するためのケアプランの作成、サービス調整などを行う専門職であります。基本的に、ケアマネジャーが作成したケアプランに記載された内容に基づいて、介護保険制度のサービスを利用することができます。それだけ重要な役割を担うケアマネジャーですが、残念ながら、現時点では介護職員の処遇改善加算の対象とはならず、結果的に処遇改善加算のある介護職員とそうでないケアマネジャーで、給与にも格差が出ております。私が話を伺った方の中には、介護福祉士として働き、実務経験を積んでケアマネジャーの受験資格を得て、その後、ケアマネジャーの資格を取り、同じ法人内の居宅介護支援事業所に異動となり、ケアマネジャー業務に従事をしたが、本来、ステップアップしたはずなのに、介護職員と比べて給与が下がったという話を伺いました。私自身も、ケアマネジャー業務に就いたときに、実は同じような経験をしたことがあります。また、ケアマネジャーの業務は、先ほど申し上げた役割以外にも非常に多岐にわたり、関係機関との連絡調整、担当利用者の状態観察やサービスの利用状況などを定期的に把握するために行われるアセスメントやモニタリング訪問、ケアプラン更新時やサービス内容の変更、追加のたびに関連する事業所に声かけをして行う担当者会議の開催、介護認定に関連しての各種申請手続の代行等、また、利用者の支援内容や経過をまとめた経過記録の作成など、事務処理の量はかなりのものであります。ちなみに、今述べた業務内容は代表的なものであり、これ以外にも、担当利用者の状況や事業所の業務内容などによって違いはあるものの、さらに多くの業務と日々向き合って奮闘をされております。公益財団法人介護労働安定センターが行った令和5年度介護労働実態調査結果によると、ケアマネジャーが行う居宅介護支援の労働条件の悩みや不安などに対して、仕事の割に賃金が低いが38.5%、精神的にきついが31.2%、社会的評価が低いが25.1%となっており、重要な役割であっても、業務内容の大変さに見合った待遇となっていない状況であることが分かります。ケアマネジャーは、地域の介護サービス提供の要であります。そして、全国的にも人材不足は深刻化しております。現場で直接介護サービスを提供する介護職員のさらなる処遇改善の必要性については、介護現場の人材不足、介護の質の確保に関連した報道などで、社会的に認知が進んでいるものと考えます。給与面の待遇改善は、自治体単位で直接対応することが難しいと考えますが、今以上に介護ニーズが高まることが予想される今、ケアマネジャーの人材確保は重要であり、何らかの対応を講ずる必要があると考えます。そこで、1点目として、ケアマネジャーの人材確保の必要性について、市のお考えを伺います。2点目として、ケアマネジャーの研修費用の助成についてお伺いを致します。ケアマネジャーの資格を取得するためには、介護福祉士など定められた法定資格を所持し、5年以上の実務経験を経て、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、所定の研修を修了する必要があります。また、資格取得も、資格の有効期間は5年であり、ケアマネジャーとして従事していくためには、有効期間内に更新研修を受ける必要があります。この研修費用は、ケアマネジャーの実務経験者が受ける更新研修(実務経験者)の場合、北海道では5万9,000円、それに相当する専門研修1・2の両方を受講した場合の費用も同額であります。また、ケアマネジャーの資格を持っていて、現在は従事していない方の更新研修(実務未経験者)・再研修の方は5万3,350円となっており、個人が支払う費用としては高額であります。事業所で費用負担をしているところもあるようですが、資格を取得しても、その後も金銭的な負担となっており、ケアマネジャーの離職の要因の一つにもなっていると考えます。中には、様々な事情で一時的にケアマネジャーを離職しても、更新研修は参加をして、いつでも再びケアマネジャーに従事できるようにしたいという声も実際に聞いております。東京都の三鷹市では、ケアマネジャーの負担軽減と人材確保のために、市独自にケアマネジャー、主任ケアマネジャーの各種更新研修の費用全額の助成をしているほか、資格取得のための研修の参加費なども助成しており、市内の事業所からは好評で、本当にありがたいという声も多数寄せられているとのことであります。また、三重県の四日市市でも、本年4月から、ケアマネジャーの勤務する事業所を対象に、ケアマネジャーの更新研修や主任ケアマネジャーの資格取得・更新に必要な法定研修費用の全額補助を開始するなど、全国でもケアマネジャー人材確保のために取組を進める自治体も増えております。ケアマネジャーの人材確保は、これからさらに深刻さを増すものと考えます。市内のある事業所では、将来、ケアマネジャーとして働いてもらうことを前提に新卒者の確保に努めるなど、努力をされているところもございます。江別市の将来の福祉の充実、安心して暮らし続けられるまちを実現するためにも、ケアマネジャーの人材確保は不可欠であります。来るべき介護需要の拡大に備えて、ケアマネジャーに対して、自治体としても、更新研修や受験対策の費用の助成など、積極的に取り組むべきときが既に来ていると考えますが、市のお考えを伺います。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 後藤好人
長田議員の一般質問にお答え申し上げます。ケアマネジャーの人材確保に関しまして、まず、人材確保の必要性についてでありますが、ケアプランの作成を担う介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーを確保することは、介護サービスを計画的かつ適切に提供していく上で不可欠であります。また、高齢化の進展に伴い、介護サービスの需要が高まり、利用者のニーズが多様化するなど、ケアマネジャーの役割がますます重要になっていくものと考えております。一方で、厚生労働省の調査では、ケアマネジャーは、平成30年度をピークに全国的に減少傾向であり、令和5年度に市が実施した実態調査においても、不足している職種として、介護職員、看護職員に次ぐ3番目であることから、介護事業者がその確保に苦慮している状況がうかがえます。このことは、介護サービスを安定的、継続的に提供していくために大きな課題であることから、市では、今年度から、ケアマネジャーを含めた介護職員の確保、定着を図る江別市介護人材確保定着支援事業をスタートさせたところであります。この事業は、介護人材の確保を図るため、市内で事業所を運営する法人が介護職員を採用した場合に、法人を通じて職員へ雇用奨励金を支給するもので、これまで複数の法人から申請についての問合せを受けております。江別市高齢者総合計画で、要介護・要支援者数は少なくとも令和22年まで増加すると見込んでおり、介護サービスの需要も増加する状況の中で、ケアマネジャーをはじめとする介護人材確保は重要であると認識しております。次に、研修費用の助成についてでありますが、ケアマネジャーとして業務に従事するためには、資格取得後、実務経験や5年ごとの更新研修など定められた研修を受講する必要があり、その費用は研修の種類や都道府県によって異なるものの、多くのケアマネジャーにとって経済的な負担になっているとお聞きしております。ケアマネジャーを確保していくためには、こうした経済的な負担を軽減することも一つの方法と考えられますが、ケアマネジャーは介護保険制度の中核を担う重要な職種であることから、国において、その専門性や業務負担に見合った賃金となるよう、抜本的な処遇改善を図ることが急務であると認識しております。現在、国において、介護人材確保に関し様々な検討がなされており、その中で処遇改善についての議論も始められていることから、議員が御質問の研修費用についても、同様に議論されていくものと考えております。市と致しましては、国の検討状況を注視するとともに、研修費用の助成を行っている先進自治体の事例などを調査研究してまいります。以上であります。
再質問 長田旭輝
それでは、順次、再質問をさせていただきます。まず、ケアマネジャーの人材確保の必要性については、市として、これからの介護需要の拡大、実際に現場からも人材確保に苦慮している声を伺っておられることから、ケアマネジャーをはじめとする介護人材確保は重要であるとの御認識は承知を致しました。また、市内で採用された介護人材に対して奨励金が出る事業にケアマネジャーも含まれていることは、一定の評価は致します。ただ、私としましては、ケアマネジャーの人材確保については、もう一歩危機感を持って臨むべきであると考えております。介護職・看護職等、他の専門職もそうですが、育成校で学んだり、資格取得のために知識、技術を磨いて資格取得をするなど、努力や御苦労をされて、現場で従事者として日々業務に臨まれております。ただ、ケアマネジャーの場合は、そういった介護、医療などの現場に従事をして、5年間の実務経験を経て、ようやく受験資格を得ることができます。また、その試験も、合格のボーダーラインはその年の平均点で変動するため、合格率は平均約2割から、昨年は3割に達したとのことであります。それでも狭き門であります。そのため、試験を複数回受験して、ようやく合格したという方も多くいらっしゃいます。ちなみに、私は5回目でようやく合格を致しました。そして、試験に合格したとしても、その後、90時間近くにも及ぶ資格取得のための研修を無事修了して、初めてケアマネジャーとして登録ができるわけであります。受験資格を経て、試験を1回で合格したとしても、ケアマネジャーの資格取得には最低でも5年以上かかるわけであります。時間がかかり、ハードルも高いため、どうしても絶対数が多くないため、不足したときの人材確保が難しいと考えております。そして、今まさに、ケアマネジャーの確保が難しい、従事するケアマネジャーが不足してきている状況であります。それに、ケアマネジャーを欲しているのは江別市だけではありません。隣の大都市札幌市も、周辺自治体もしかりであります。そして、これからケアマネジャーが全国的にも減っていくと国も推計を致しております。でも、需要は高まっていく。そうなると何が起こるのか、今度は、限られた人材の争奪戦に発展するものと私は考えます。介護現場で働く人材を確保できたとしても、介護保険制度を活用して介護サービスを提供できるプラン作成や調整できる方がいないと、現場の方々は介護保険サービス自体を提供できない。また、利用される方は、サービスを受けられないという事態になります。これは施設サービスも在宅サービスも共通して言えることであります。さらに申し上げますと、ケアマネジャーのステップアップとして主任介護支援専門員、いわゆる主任ケアマネジャーがございます。一般のケアマネジャーを指導する立場であり、重要な役割を果たしているほか、全国の地域包括支援センターにも配置をされております。最近では、地域包括支援センターへの主任ケアマネジャーの配置要件の柔軟性も図られておりますが、依然として配置は必要な状況であります。この主任ケアマネジャーは、ケアマネジャー実務経験5年で、ようやく主任ケアマネジャーになるための研修を受講できるようになります。つまり、5年の現場実務経験を経て、ケアマネジャー資格を取得して、ケアマネジャーとして5年従事する。主任ケアマネジャーになるためには、最短でも10年以上かかるわけであります。以上のことから、私は、ケアマネジャーの人材確保に対してより危機感を持ち、さらに一歩踏み込んだ取組が必要であるという認識でありますが、市のお考えはいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 白石陽一郎
再質問に御答弁を申し上げます。ケアマネジャーの人材確保についてでありますが、先ほど御答弁を申し上げましたとおり、市と致しましては、ケアマネジャーは介護サービスを計画的かつ適切に提供していく上で不可欠な専門職であり、その確保は重要であると認識していることから、今年度、介護人材確保の事業を開始したところであります。議員が御指摘のとおり、ケアマネジャーの不足は全国的な課題でありますので、まずは国において、処遇改善をはじめとする人材確保策を進めていくことが重要であると考えておりますことから、市では、これまで、国に対し、全国市長会を通じて、介護人材の確保に関する要望を行ってきており、今後におきましても、必要な要望を継続してまいります。以上であります。
再々質問 長田旭輝
3回目の質問をさせていただきます。おっしゃるとおり、ケアマネジャーの処遇改善は一自治体で対応できるものではなく、国の責任でしっかりと取り組んでいただきたいという思いは、私も同じであります。しかしながら、この処遇改善は国会でも議論されておりますけれども、いつそれが形となり、実際どのように行われていくかという見通しは、残念ながらいまだ十分に見えてこない状況であります。そして、私が今ほど質問で申し上げましたとおり、既にケアマネジャーの不足が始まっているわけであります。ケアマネジャーは、資格取得から従事するまでに時間がかかります。そうした実情を抱える中で、今後、数が減少していくという推計もある。そうしたことも踏まえて、江別市において、将来にわたって介護保険サービスの提供を滞りなくできるようにするためには、ケアマネジャーの人材確保について、今のうちから危機感を持って臨んでいく必要があるものと考えます。今ほどの御答弁では、この危機感を感じるところまでに至っていないような印象を受けましたが、改めてケアマネジャーの人材確保についてどのように認識し、この先どのような思いを持って臨もうとされているのか、御見解をお伺いいたします。
答弁 健康福祉部長 白石陽一郎
再質問に御答弁を申し上げます。繰り返しの御答弁となりますが、市と致しましては、ケアマネジャーは介護サービスを計画的かつ適切に提供していく上で不可欠な専門職であり、その確保は重要であると認識しておりますことから、介護人材を確保する事業を開始したところであります。なお、ケアマネジャーの不足は全国的な課題でありますので、まずは国において、処遇改善をはじめとする人材確保対策を進めていくことが重要であると考えております。以上であります。
再々質問 長田旭輝
再質問は致しませんが、要望させていただきます。ケアマネジャーの役割と人材確保が重要であるという市のお考えについては、理解を致しました。介護分野に携わる専門職の処遇改善等は、国の責任で行うべきであることも理解をしております。私が今回この質問をさせていただいたのは、介護分野の処遇改善や人材確保の話が出ると、どうしてもケアマネジャーの存在がなかなか表に出てこない、このことに危機感を感じているためであります。全国的にケアマネジャー不足は起こり始めており、影響も出始めておりますが、介護職員をはじめ、直接、介護サービスに携わっている専門職の人材確保はもちろん、ケアマネジャーの役割と重要性を御認識の上、もう一歩危機感を持っていただき、人材確保の取組を進めていただくことを要望させていただきます。続いて、2点目のケアマネジャーの研修費用の助成についてでありますが、こちらは再質問は致しません。更新研修をはじめとするケアマネジャーとして従事するために必要な研修は、ケアマネジャーが負担を感じている大きな要因の一つであります。何よりも、ケアマネジャーとして従事するために、決して安いとは言えない費用を負担して従事しなければならないこの状況は、変えていくべきと考えております。研修の内容や時間、在り方については、国でさらに議論をしていただき、改善をしていただく必要がありますが、研修費に関しては自治体としても取り組む余地があるのではないかと考え、今回、提案をさせていただきました。ぜひ、研修費の助成をしている他自治体の事例を調査研究していただくとともに、現在行われている介護人材確保の事業を、一人でも多くの方に活用していただけるように取り組んでいただきたいと思います。そして、今後さらなる取組が必要になった際には、今回御提案をした研修費の助成も含めて、実施を御検討いただくことを要望させていただきます。以上で、私の一般質問を終わります。